標茶町議会 令和3年第3回定例会 2021年9月7日
教員免許更新制は効果がなく、弊害が多かったと考えるが、その評価
2021年9月7日、標茶町議会の一般質問で、深見迪議員が「教員免許更新制は効果がなく、弊害が多かったと考えるが、その評価」について質問し、教育長 島田哲男が答弁しました。
- 質問者
- 深見迪 議員
- 答弁者
- 教育長 島田哲男
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 深見迪
質問いたします。教員の免許更新制についての質問であります。教員免許更新制は、教育現場や教育関係者、全国市長会等の反対の声を押し切って2007年に法制化され、2009年から実施されてきましたが、文部科学省は8月23日に、教員免許更新制度の在り方を議論している中央教育審議会の小委員会に、この制度の廃止を柱とした「審議まとめ案」を示しました。この制度はいつ廃止されるのか、その見通しを伺います。また、現在、更新講習は実施されていないのかも含めて伺います。教員免許の資格があっても、10年ごとに大学などで30時間以上の更新講習を受講しなければ免許が失効するこの制度は、教職員の多忙化に拍車をかけ、退職教員の免許が失効することで産休、育休などの代替教員の確保の障害にもなってきた。これが実態であります。更新講習の内容も、「目新しい内容がない。一体何のためにやったのか」など受講した教員からの声も報道されています。これは道新で報道されました。免許更新講習は、教員の負担も深刻なものでありました。異常な長時間労働はいまだ改善されていない中、その下で自ら休みを取って受講し、受講料、交通費、場合によっては宿泊費まで自己負担するのが「更新講習」の実態でした。文部科学省の今年の調査では、半数を超える教員が「廃止すべきだ・意義を感じない」と回答しています。「審議案まとめ」も同様の見解を示しました。この制度は効果がなく弊害が多かったと考えますが、いかがでしょうか。文部科学省の制度廃止方向の「まとめ案」の一方、教員の研修受講履歴の管理のため教員一人一人へのID(識別番号)付与も明記されています。そこでは、一定水準の研修を受けていないと教育委員会や学校管理職が判断した教員に対しては受講を命じ、従わない場合は懲戒処分の対象とすることもあり得るとしています。このようなことはあってはならないと考えますが、いかがですか。また、教育現場での同僚教員との研修、町単位での研修こそ実りある研修と考えますがいかがでしょうか。今回の免許更新制度は、10年程度で廃止、いわゆる「ゆとり教育」も教育現場の声を無視し踏み切って結局は方針転換をせざるを得なかったこと、学習指導要領の改訂、教科書検定など、国が教育内容にあまりにも介入し過ぎ、その結果、次々にその方針を変えざるを得ない状況を見ると、教育の自主性が守られているとは到底思えませんが、いかがでしょうか。所見を伺います。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
8番、深見議員の教員免許更新制は効果がなく、弊害が多かったと考えるが、その評価についてのお尋ねにお答えします。1点目の教員免許更新制度の廃止時期についてですが、議員ご案内のとおり、文部科学省は教員免許更新制度の在り方を議論する中央教育審議会小委員会に同制度の「審議まとめ案」を示し、了解されたことから、教育職員免許法改正案を来年度の通常国会に提出し、最速で令和5年度にも更新制度は廃止となる見通しであります。また、更新講習は現在も実施されております。2点目の教員免許制度の効果、弊害についてのお尋ねですが、文部科学省は今年4月、5月に現職教員を対象に免許更新制度についてのアンケート調査を行い、その結果では、総合的に満足感を示したのは約2割、否定的な回答は約6割を占めております。また、受講した内容が教育現場に役立っているとした割合は約3割、制度の廃止を求める回答が5割を超え、そのほかの意見として受講料の負担や時間的、精神的な負担、多忙の要因など出されておりました。また、「審議まとめ案」では、一定の成果を上げつつも、学校の働き方改革が求められる中、最新の知識、技能の習得につながっていないことや、教員や管理職等に負担が生じ、教師の人材確保に影響をもたらしていることが示されており、その考えに同じくするものであります。3点目の「審議まとめ案」について研修受講履歴の記録管理、履歴を活用した受講の奨励の義務づけについてのお尋ねですが、まとめ案では、教師の学びたい気持ちを大切に主体的、意欲的な教師の学びを実現する新たな教師の学びの姿に向けた方策として、具体的な内容の検討をすべきとしており、今後、文部科学省において具体的な内容である研修受講履歴等の記録及び管理の範囲等について検討されますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。また、身近な課題を中心とした校内研修や町教育研究所などで行う町内の研修については、教員にとって貴重な研修の機会であり、今後も充実に向けた支援対応をしてまいりますので、ご理解賜りたいと存じます。4点目の国が教育内容にあまりにも介入し過ぎて教育の自主性が守られているとは思えないのではないかとのお尋ねですが、国は、全国的な教育水準の維持向上や教育の機会均等を確保するため、教育制度の枠組みの設定や学習指導要領等の全国的な基準の設定、教育条件の整備に関する支援等を行う役割を担っており、地方における教育行政に関する事務は、地方自治の本旨に沿って地域の実情に応じ自主性を持って役割を果たしているものと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
質問 8番 深見迪
私の言葉で言えば、この制度は効果がなく弊害は多かったと考えるがどうかということに関して、ほぼほぼ教育長も同じ考えだというふうに捉えました。それで、一刻も早くこういう悪い制度はやめたらいいと思うのですが、法律ですから、来年の5年度に廃止という、それまで現場の教員が苦しめられるわけですよね。実態としては臨時教員としてまだ正式に採用されていない教員、でも現場ではその臨時教員を物すごく当てにしているわけでしょう。だけれども、臨時ですから、教職に就いていないときは10年研を受ける環境にないということで、ある教育委員会では、そのままうっかり10年研を忘れてしまって、免許を更新できなかったという教員もいたという話も聞くのですよ。非常にこの制度はよくなかったというふうに私は思います。でも、ようやく気がついて、さっきのアンケートでもそうだけれども、あまり役に立っていなかったということで、廃止の見通しがついたということで、その部分ではほっとしていますけれども、ただ、3つ目の質問の中で、こういう研修制度は百害あって一利なしと僕は思うのですけれども、こういう研修制度というのは、やめる方向で、今、動いていますけれども、やめるのならやめるですぱっとやめればいいのに、教員一人一人のID付与も明記されているとか、そういう何かしがみつくようなやり方を、しかもそれに従わなかったら懲戒処分の対象とするなんていうことで縛りつけるという、教育長は今後の動向を注視していきたいと言いましたけれども、これはいかがなものかなと。やめるけれども簡単にはやめないぞというような考えでいるみたいなので、この評価を、今注視したいと言っているのにどうなのだと聞くのも酷なようですけれども、どうなのでしょうか。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
お答えをいたします。最初の答弁で深見議員からの内容で、まとめ案では国でその範囲の部分と細かな部分でその制度について検討すべきということでのまとめ案になっていますので、多分その検討された中で出されるというふうに思います。ただ、私、全て今回の部分で割合が、駄目なところもありますけれども、研修制度については必ず必要だというふうに認識しています。これからいろんな時代背景が変わる中で、より身近であって、より最新の情報、それによっての指導の在り方、研修の部分が必要でありますので、そういった部分をどう構築するかというのがこれからの目的であって、ただ、免許が、今までの免許10年になったら失効するという、そういうある程度その部分はいかがなものかという部分がいろいろ出されていますので、ただ、研修制度をどうやって先生方に確保してあげるとか、それを一番重点的に子供たちに反映できるかということの構築は必要だというふうに認識しておりますので、その辺でこれからの教育環境がより子供たちへの反映にできればというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 8番 深見迪
私は、今回のこの問題で一番問われるのは、いわゆる私は教育現場の先生方を信頼していますから、教師の自主的な研修、ここを、これは教育委員会としても当然だと思っていると思うのですが、ここが守られなければ、今までそうでなかったのですよ、この免許更新制度というのは。だって、講習をする大学のほうでも面食らってしまって、何をやったらいいのだといっておろおろしているという実態も聞いていますし、実際さっきアンケートではっきりしたように、受けた先生方も何の役に立ったのだろうかというような実態も出ているので、先生方のやっぱり自主的な研修、ここが一番守られなければ、押しつけの研修でなくて、この自主的な研修が守られなければ、研修の意味はなさないというふうに思うのです。この自主的な研修、教育こそそういうものが守られてしかるべきだと思うのですが、そういう点ではどうですか。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
お答えをいたします。自主的というのは、もちろんそのように私は理解しています。これまでの多分研修の中で、先ほど申し上げた全体的な評価の部分で割合が、実際には100%悪いという方もいなかった部分もあります。講習の内容がマッチングしないということは、多分実態としてはあったと思います。それぞれ免許更新のための講習だというふうに多分先生方は押さえて、30時間をどうしても2年間でしないとならないという実態がありましたから、自分が求めるものとしてはなかなかそういう実態にはなかったというふうに私理解していますので、そういった部分では、これからそれぞれ今あったいろんな研修の中でどういった研修がそれぞれ必要かという部分では、いろんな選択肢を含めてあるのがいいのかなというふうに私は思いますので、実際には町内の部分での自主的な研修、校内研修あるいは町内の研修、研究所の中でいろんな題材を持ち合わせながらやっておりますので、そういった部分でいろんな幅広な研修の制度があってしかるべきだというふうに理解していますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 8番 深見迪
この点での最後の質問なのですが、先ほど私、文部科学省が考え出して現場に下ろしてきた、この免許更新制度もそうですが、ゆとり教育もそうでしょう。もうもめにもめて、そしてゆとり教育では追いつかないみたいなことを言って。だから、振り返れば、学校5日制だって、現場の先生方の意見は全く無視して強行に実施しましたよね。標茶でも実施されたときに、毎週アンケートを取りましたよね。取ったのですよ。休みのとき、どういうふうに過ごしていますかと。最初は月1、次に月2だったかな。それで、だんだん月4回、土曜日全部休みというふうになったのですけれども、土曜日働いている人たちもいますから、土曜日の子供たちの休みになった日の受皿が全く社会的に用意されていない中で入っていったのですよね。あれらも含めていえば、ほぼほぼ10年単位で文部科学省が出してきた制度が壊れていっているのです。ゆとり教育なんか真逆でしょう。学校5日制だって、私立の学校では土曜日学校をやっているところあるでしょう、間に合わないとかと言ってね。だから、そういう点では、私は国が教育内容にあまりにも介入し過ぎるとこういう結果になるのだと。今までのずっと方針を聞いていると、全部失敗して方針転換しているのですよ。さっき教育長は、それも分かるけれども、全国的な教育水準維持のためにそういうことも必要なのだというようなことおっしゃいましたけれども、だったら、何で学テで序列をつけたりするのか。この間、学テの釧路市の出ていましたけれども、そういうようなことの矛盾が現場では物すごく多い。だから、私は、これは言いづらいか言えないか分かりませんけれども、国が教育内容にあまりにも介入し過ぎて、教育の自主性が、今、本当に守られていない状況があるのではないかと危惧しているのです。その点について最後にお答え、所見を伺いたいと。答えづらかったらいいですけれども。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
お答えをいたします。先ほどお答えした趣旨での再度お答えになるかと思いますけれども、それぞれ国の役割、地方の役割等はいろいろあると思いますけれども、実際にはどこに住んでいても教育の部分は子供たちには平等であるべきだというふうに私は理解していますので、ただ、大枠の部分でなかなか国のほうで決めてもらうしかないというふうには理解していますので、その部分で地方にできる、委ねられている部分をどうやってそれぞれ特色ある教育に進めていくか、そういった部分では地域の力を借りながらやっていくのが柱でないかなというふうに理解していますので、その点は各機関によっての役割でそれぞれ進めていくというふうに基本的に考えていますので、その辺でご理解いただきたいと思います。
質問 8番 深見迪
私の最後の質問の趣旨とはちょっと離れた答弁だったかのように思うのですけれども、