猿払村議会 令和7年第4回定例会 2025年12月9日
学力問題について
2025年12月9日、猿払村議会の一般質問で、庄崎裕史議員が「学力問題について」質問し、教育長 松浦隆史が答弁しました。
- 質問者
- 庄崎裕史 議員
- 答弁者
- 教育長 松浦隆史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は質問の本文をもとに当サイトで付けたものです
質問 庄崎裕史
それでは次に、学力問題について質問いたします。昨年の第4回の議会でも質問させていただきました。何でこだわっているかと言いますと、猿払村のどの子も賢くなってほしいですし、学力をつけてほしいのです。将来にわたってたくましく生き抜いてほしいのです。そういう思いから、この学力問題について質問させていただいております。9月30日に令和7年度全国学力学習状況調査の結果が公表され、6年生で算数全般と国語の読むことの落ち込みがひどい結果でありました。また、算数の事業内容はよく分かると回答した児童生徒の割合が全国全道を大きく下回っていました。これらの結果をどのように分析したのかお聞かせください。
答弁 教育長 松浦隆史
お答えさせていただきます。令和7年度全国学力学習状況調査の結果につきましては、全国全道の調査結果の公表とあわせて、11月1日付け、猿払村教育委員会からのお知らせにおいて、村内の対象学年である小学校第6学年15名、中学校第3学年19名の平均正答率等を公表したところでございます。第6学年の算数に関して、全国の平均正答率と比較して村内の正答率が特に低かったのは、測定領域と変化と関係の領域であり、今回出題された内容は、第3学年及び第4学年で学習するものとなってございました。学習当時の理解を図られたものの、学年が上がるごとに定着が薄れていることが考えられることから、当該学年における学習内容の定着度の評価をもとより、前の学年の学習内容が定着しているかを確認しながら、新しい学習に取り組んでいく必要があると分析しているところです。国語の読むこと領域の設問は、複数ページに記載された4つの資料を読んで、文脈に最も適切な言葉を選択する問題や条件を踏まえて適切な情報を集めて、まとめる問題、これに課題が見られたことから、普段の授業や学校の教育活動の中で、長い文章を読んで意味を理解する機会を設定したり、条件を踏まえてまとめたりする学習活動が必要であると分析するところです。算数、数学において、授業の内容がよく分かるという質問項目では、小学校では全国を下回る結果となり、中学校では全国を上回る結果となっておりました。これは、小学校と中学校の学力調査の算数数学の正答率にも比例しています。本年9月25日に教審教育課程特別部会論点整理において、好きを育み、得意を伸ばすというイメージ図が公表されておりますが、児童生徒にとって学習することが好きになって、主体的に学ぶ授業改善を進める必要があると分析しているところでございます。
質問 庄崎裕史
6年生の授業の内容がよく分かると回答した児童生徒の割合が全国全道平均を大きく下回るということは裏を返せば、授業がよく分からないというところではないのかと思います。ましてや算数というのは、低学年からの積み重ねで突然分かんなくなるということはないと思います。特に、発達心理学で言いますと、9歳を超える頃から抽象的な思考がないと問題を解けなってくるのです。抽象的な思考の逆は、具体的な操作ということになりますけれども、低学年のうちは、タイルを使ったり、おはじきを使ったりというふうにしてきますが、それは先ほど教育長から出た、測定というのは、器具を使わないと長さの感覚が分からないです。時計を使わないと時間の感覚が分からないというように、学年が上に行くほど、抽象的な思考ができていかないとなかなかできない、分かっていかないということで、その辺りに私は要素があるのではないかと。6年生について言うと、3年間というのは、コロナがあって、密な関係が制限されていた。特に抽象的なことを考えるのは、友達同士でディスカッションしながら考えを共有し合ったりすることで、抽象的なことを認知していくと思っているのです。そのことがなかった、あるいは弱かったというのが、今回の結果に私はつながっているのではないかと思いますし、ちょうどその頃からタブレットが出てきて、タブレット一問一答形式でなってしまうような授業形態になっていたとしたら、深め合うということができていかないのではないかとに思います。学校週5日制になって、もう久しくなります。授業日数が減ったばかりでなく、授業内容が増えたのです。英語が入ってきていますし、図工を削って、総合学習に入れたりというふうにしながら、6年生でいうと、週29こまですか。それは土曜日に授業をやっていた頃と変わらないぐらいの学習内容です。学校としては、次から次へと教えていかないと、子どもが分かろうが分からないがいかないと終わらないのです。5年生も特にそうです。ということがあったのではないかと思います。次に、中学生の国語で書くこと読むことが全道平均を下回っています。ところが、この生徒たちが6年生だった3年前の学力調査では、両方とも全国平均を上回っていたのです。この3年間に何があったのだろう、その辺り、分析できますか。
答弁 教育長 松浦隆史
お答えいたします。国語科の書くこと読むこと領域の正答率の経年変化におきましては、小学校で学習する内容に沿って出題された、書くこと読むことの設問、これは令和4年度の問題です。令和7年度に中学校までの学習内容に沿って取材された今年度の書くこと読むことの設問ですが、選択式問題や記述式問題などの出題内容や難易度、さらには、領域ごとに出題された問題の数、これが異なっております。また、令和4年度の対象児童数は22名であったのに対し、令和7年度中学校に上がって19名の対象者であったということなど、状況は違っているところがございます。例えば、算数、数学では、令和4年度には全般的に全国を下回っている正答率であったものですが、令和7年度に全国を超える正答率となっていることなどを踏まえますと、各学校段階で丁寧な指導をしていることが成果となってあらわれている場合と、なかなか成果に結びついていない場合があると捉えられます。なお、書くこと読むことの領域に特化して分析しますと、先ほど議員もおっしゃっていましたけれども、村内の児童生徒に一人一人1台端末が貸与された、タブレット端末が貸与されたのが令和3年度からとなっておりまして、学習ツールにICTが加えられたことで、学び方が変わってきている時期と重なることもありまして、今後の調査等で成果や課題を分析する必要があると考えているところでございます。
質問 庄崎裕史
先ほど、具体的なこと思考、抽象的な思考ということをお話しましたけれども、その表現の分野で言いますと、話し言葉から書き言葉に変わる時期なのです。話し言葉というのは、普段会話していることです。ただ、書き言葉という文章に書いていることは、別にAIと子どもたちというようなことが、本の中出てきているけれど、その中で言いますと、生活言語と学習言語という分け方をしているそうです。生活言語は私が言いました、話し言葉なのかと思うのですけれども、学習言語というのは、教科書に載っていて、教科書で質問されている中身を理解すること。要は、文章を書くとき、日記ではなく、きちんとした質問や指示を書くときの言語です。その言語が理解できない子どもが多くなってきている。文書を見ただけで、自分が何をしたらいいのかということが、なかなか捉えられない子どもが増えてきていると指摘されています。それを読んだときに、猿払村の子どもたちがその領域に入っているかということも言われました。算数でも数学でも、文章問題の意味が分からないと解けないわけです。ところが計算だけさせると解けるのですけれども、その応用問題が解けないということにあるのではないかと思いますけれども、教育長いかがですか。
答弁 教育長 松浦隆史
今のお話にお答えさせていただきます。議員のおっしゃったように、学校現場ではさまざまな学びが増えてきている中で、本来、これまで大事にされてきたことが、場合によっては、少ない時間の中で何とか身につけなければいけないという状況が起きていると、こういうような状況にございます。ただ、猿払村の教員は、そのような状況を踏まえ、これから未来を生きる子どもたちにとって必要なものは何かということをしっかり考えながら、ICTにしても、さまざまな今、求められることをしっかり子どもたちに伝えようとして頑張っているところでございます。本来、必要な部分を忘れることなく、教員の皆様に活躍していただいて、子どもたちに近づけていただくことを約束させていただきたいと思っているところでございます。
質問 庄崎裕史
先生方については、この後の質問でしたいと思いますけれども、もう少し深めていきたいと思うのですけれども、もう一点、私は見える学力と見えない学力があると紹介してきました。見えない学力は見える学力の土台で支えるものとして考えています。見える学力、見えない学力はともに学校生活の中で育まれるものだと思いますが、教育長の見解をお伺いします。
答弁 教育長 松浦隆史
お答えいたします。私は正答と誤答が明らかになり、理解度を数値化することができるものを見える学力とおさえているところでございます。見えない学力は、意欲や意思、自覚して見渡す力、人と協力する力など、いわゆる非認知能力と言われる力とおさえておりまして、学級活動や児童会、生徒会活動、行事や修学旅行などの特別活動、学校生活、地域とのつながりなどを通じて、育まれるものと認識しているところでございます。文部科学省小学校学習指導要領解説総則編では、見える学力と見えない学力について、児童生徒一人一人がよりよい社会や幸福な人生を切り開いていくためには、主体的に学習に取り組む態度も含めた学びに向かう力や自己の感情や行動を統制する力、よりよい生活や人間関係を自主的に形成する態度などが必要となるというふうに示しているところでございます。こうした力は、社会や生活の中で、児童生徒がさまざまな困難に直面する可能性を低くしたり、直面した困難への対処方法を見いだしたりできるようにすることにつながる重要な力とされているところです。多様性を尊重する態度、互いのよさを生かして協働する力、持続可能な社会づくりに向けた態度、リーダーシップ、チームワーク、感性、やさしさや思いやりなどの人間性等に関するものを幅広く含まれるものと考えられるものになります。見える学力、見えない学力は、学校生活の中で発達の段階に応じて育まれていくものであるとともに、猿払村の豊かな自然や地域とのつながりの中で、地域住民や保護者に支えられながら身についていくものであると、このように考えるところでございます。
質問 庄崎裕史
私の見えない学力、全部、教育長に言われてしまいました。そのとおりだと思うのです。それは生きる力と思います。ベースに生きる力がないと、見える学力はついてこないのです。私は、小学校に入った1年生のときから見えない学力はつけられるのではないかと思います。例えば、学習の約束、授業中のルールもあるのではないかと。私が1年生を担当したときには、三つの約束を絶対しました。暴力はしない、約束守る、嘘をつかない。この三つを犯したら先生怒ると、きつく言いました。これはずっと守られていました。それから学習のルールです。むやみに立って歩かない、すぐ1年生は立ってしまいます。それをきちんと立たないようにする。それから「はい聞いて」と言ったときに、こっちを見ておしゃべりを止めるまで待っていました。やっと先生を向いて、聞く耳を持ったときは指示を出すというようなことを徹底してやらせてもらいました。そのことが後になって、活きてくる。今、そういうことがやられているかどうか。聞きますと、授業中、簡単に立って歩く学年があるように聞いています。それから、トイレは休み時間に済ましてくださいということですけれども、授業中何人もトイレに行くようなことがあるというようなことも聞いていました。1年生からのしつけ、見えない学力づくりというのが必要でないかと思います。この学力学習状況調査の結果を踏まえて、各学校それぞれ学力向上継続改善計画をつくって報告しているだろうと思います。そこはきちんとチェックしていただいて、授業改善に役に立ってほしいと思います。最後の質問をさせていただきたいと思います。教員の日頃の努力に本当に敬意を表します。ものすごい忙しさの中できっとやられているのだろうと。学級経営もしなければならないですから。教科指導の研修をしなければならない。その中でも、とにかく力をつけてほしいと思うのですけれども、教員には研修権がありますので、力をつけてもらうためには研修、研究と思います。さまざまな形で教員は研修を積んでいると思います。校内研修、猿払村教育研究会、宗谷管内教育研究大会、道教委主催の研修、その間、民間教育研究団体に参加して、スキルアップ、レベルアップを図っている先生方もいると思いますが、猿払村に限って言いますと、距離的にも地域的にも回数的にも制約もあって、好きなときに、研修できないという困難があると思います。以前の質問で、猿払村教育研究所というのを設定して、情報発信したらどうかというような提案をさせていただきましたけれども、施設をつくるということでなく、すばらしい実践や教育情報をSNSやウェブ会議システムを活用して、村の先生方に発信できる教育センターを設置してはいかがかと思いますが、教育長の見解をお伺いします。
答弁 教育長 松浦隆史
お答えいたします。村の学校教職員の皆様には、確かな学力の定着はもとより、目標を持って進んで学習する姿勢やルールを守って社会に貢献する意識、困難にも負けない健康と体力を備えた子どもたちの健全育成に尽力していただいていることに敬意を表するところでございます。教職員の研修につきましては、北海道、宗谷管内の地域性、広域性を踏まえますと、集合研修では移動距離の問題から学校を留守にする時間が長くなり、研修参加を遠慮する意識であったり、そもそも小規模校で研修参加する場合は、補欠体制を組むことが難しかったりという課題が見られるところでございます。猿払村教育研究所や教育センター設置に関わる提案についてでございますけれども、過去答弁のとおり、各市町村から負担金を集めて運営しております宗谷教育研修センターのオンライン研修事業をよりどころにしているのが現状でございまして、長期休業中にオンライン開催される授業づくりセミナーを案内し、村内教員の積極的な参加を呼びかけているところでございます。また、教育委員会で採用しております教育指導員が日々の授業の参観を通じて、個々の教職員に具体的なアドバイスや指導を実施し、教職員の授業力や指導力向上を図っているところでございます。教育情報の共有につきましては、児童生徒が使用する一人一台端末を整備する段階において、教職員用にも同様の機器とクラウド環境を用意し、授業指導だけでなく、公務や研修にも活用にもいただいておりまして、この環境を利用して、猿払村教育研究会のような取り組みが、教職員間の共有スペースで確認できるようになっているところでございます。教育センターと名乗るまでには至らないと思いますけれども、本年9月には、教育委員会主催による北海道教育大学の教授を講師といたしました集合とオンラインを併用した研修を実施しまして、全学校から参加をいただいたところです。今後も、村内の教職員の資質能力向上に向けた一助となるよう、端末や環境を活用しました情報発信や、村内ウェブ研修が実施できるよう整備していきたいと考えてございます。
質問 庄崎裕史
先日、鬼志別小学校に外部の先生が来て、授業を幾つか見せていただいたということがありました。外の実践されている方の授業を見たり学んだりすることは、非常に大事なことではないかと思います。もっと言いますと、猿払村にいる先生方の中でも、すばらしい実践されている方がたくさんいると思うのです。例えば、2年生の算数、掛け算の九九は、私はこういうふうに教えていますという先生もいらっしゃるだろうと思いますし、作文指導はこうやっていますという先生もいらっしゃると思うのです。そういう得意分野を先生方同士で共有するということもウェブを使えば、できるのではないかと思います。教育指導員の先生が感じていることを直接、村の先生方全員に配信するということもできます。それから教育長の激励も入れられると思いますし、村長の願いも入れられると思いますので、端末を利用していただいて発信をしていただければと要望して私の質問を終わります。ありがとうございます。