蘭越町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月11日
農地賃貸借料金決定のプロセスについて
2026年3月11日、蘭越町議会の一般質問で、向山博議員が「農地賃貸借料金決定のプロセスについて」質問し、農業委員会会長 中井悟、農業委員会事務局長 高田幸則、町長 金秀行が答弁しました。
- 質問者
- 向山博 議員
- 答弁者
- 農業委員会会長 中井悟、農業委員会事務局長 高田幸則、町長 金秀行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 6番 向山博
6番向山でございます。私からは2点質問させていただきます。まずはじめに、農地賃貸借料金決定のプロセスについて、農業委員会会長に御質問させていただきます。蘭越町農業委員会が公表している過去1年間の実績に基づく賃貸料は、地域によっては公表価格より高い賃料で取引されているケースがある一方で、農地中間管理機構を通じた賃貸借契約では、集積を優先するために価格が低くなると聞き及んでおります。特に、一昨年からの資材高騰や米価の不安定な状況下で、貸し手は固定資産税分は確保したいと考え、借り手はコスト増で支払が厳しいという板挟みの状況にあると感じております。賃貸借料金検討などの場で借り手である担い手側の意見が強く反映されすぎていないか。また、貸し手の一般農家や農地所有者の意見が十分反映されているのか、賃貸借料金決定のプロセスについてお伺いします。よろしくお願いいたします。
答弁 農業委員会会長 中井悟
農業委員会の中井でございます。向山議員の農地賃貸料料金決定のプロセスについて、御質問にお答えさせていただきます。農地の賃借料における賃貸料金の設定につきましては、かつては農業委員会において協議を行い、作物の生産量や地理的条件に応じた区分により、各区域ごとにおける賃貸料の目安となる標準小作料について、農業資材価格や農産物販売価格の動向を反映し、設定しておりました。しかしながら、平成21年に施行された農地法改正により、この標準小作料制度は廃止されて、代わりに区域における過去1年間における賃借料の平均額と最高額、最低額について、実勢賃貸料として情報提供を行っております。この法改正により、農地の賃借料の決定については、原則として市場原理、つまり、貸し主と借り主に委ねることになり、農業委員会はあくまでもそのための情報提供を行うことになっており、現在の農地中間管理機構を通じた賃貸借契約においても、この役割は変わってはおりません。ただし、農業委員会で提供する農地の賃貸料情報につきましては、あくまでもその区域における過去1年の平均額と最高額、最低額であり、実際には同じ区域であっても、その農地における基盤整備の有無などの耕作利便性や農地土壌の状態と様々な条件に違いがあるため、これだけでは農地の貸し手、借り手にとって、賃貸借料金を決定するに当たり、情報としては乏しいものというのが現実でございます。そのため、農地の貸し手、借り手のどちらか、または両方から依頼があったときには、その区域を担当する農業委員がそのほ場ごとに条件を踏まえた現在の実勢相場についてアドバイスを行っております。その際には、議員の指摘どおり、借り手、貸し手のどちらか一方の意見だけ強く反映されないよう留意しなければならないのはもちろんのことですが、農業委員のアドバイスは指示ではなく参考であり、最後に賃貸料を決定するのはあくまでも借り手と貸し手の合意であるということを御理解いただきたいと思います。今回、議員から指摘のありました件につきましては、これからも今まで同様に貸し手と借り手、それぞれの意見を十分に考慮しながら、公平であることに留意して進めるよう、農業委員会として取り組んでまいります。以上でございます。
議員の質問 6番 向山博
はい。ありがとうございました。会長からはあなたも御存じでしょうって言われるかと思ってましたので、私自身、過去に農業委員として地域の農地の賃貸や調整の現場に携わってきた経験から、農地の賃貸借料金については、形式上は相対取引ではあるものの、実際には地域の慣行や情報の偏り等により、必ずしも公平な条件で決定されるとは言えない面もあると感じております。特に、近年は高齢で、交渉力の弱い農地所有者の場合、十分な情報を持たないまま契約に至るケースもあると思っております。先ほど合意による契約とおっしゃいましたけども、そこに農業委員が携わっていろんなお話し合いなんかもしてくれているようですけども、過去の賃貸借実績や地域の標準的な賃料について、町や農業委員会などはどのように把握し、公開しておられるのか。高齢の農地所有者などの弱い立場の方の意見をどのように反映されておられるのか。もう一度お願いしたいと思います。
答弁 農業委員会事務局長 高田幸則
ただいま御質問ありました件についてお答えさせていただきます。まず、標準の賃貸料の公表についてなんですけれども、これは月に一度更新しまして町のホームページ等で公表しております。あと、農地の賃貸借料についてはですね、貸し手についてはですね、離農後の生活資金としての側面もあることからですね、近年の物価高騰下において、少しでも高い賃貸料、望まれる気持ちも理解しております。その一方でですね、受け手の側としましても、賃貸料のほかに土地改良区の維持賦課金、この負担がある地域もあったりとかですね、あと、現状の人員と農機具、設備で耕作可能な面積の上限に達している農業者も多く、更なる経営面積拡大する場合にはですね、人員の増やですね、多額の設備投資必要となる状態となっていることも事実です。そのような状況の中でですね、国の農業政策がですね、その場しのぎの見直しを繰り返しておりまして、目指すべき方向性定まらないためですね、農業者が長期的な展望を描くことができずにですね、将来に不安を感じて更なる規模拡大を躊躇する農業者も多いのも現実です。それで、貸し手側の供給とですね、借り手側の需要にずれが生まれて、特に基盤整備進んでない小規模なほ場については、受け手が見つかりにくい状況となっております。このような情勢を踏まえながらですね、農業委員会としましては、貸し手、借り手それぞれの意見聞きながらですね、公平な立場での助言を行うとともにですね、受け手であり、将来を担う農業者がですね、将来の長期的な展望を描くことができて、安心してですね、規模拡大に舵を切りですね、その結果として農地の需要が高まるようなですね、一貫した農業政策、それと施策ですね、それを求めて国会議員に対する要望書の提出などを行っております。こういった活動を続けながらですね、受け手、出し手、どちらにとっても良いような方向性を探っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
議員の質問 6番 向山博
ちょっと繰り返しになると思いますけども、この農地の賃貸借料金の決定のプロセスというのはすごく大事なことだと思っております。それで、今流行りのアプリでどうかなるわけではないですけども、町長にちょっとお伺いしたいと思いますけども、農地は大切な地域の大切な資源でございますので、特に高齢の農地所有者が安心して農地を貸せる仕組みをつくることが重要と考えますけれども、町長の御意見をお聞かせ願いたいと思います。
答弁 町長 金秀行
向山議員の再質問にお答えしたいと思います。農業委員会の会長宛ての質問で、農地の賃貸借決定のプロセスということでしたので、町のほうの立場としては生産者の方が借り手、さらには受け手というか、そういう部分の中で公平性を保つと、先ほど局長のほうからもお話がありましたので、私はその部分で農業委員さんとして各地域に入ってやっていってくれてるのではないかなというふうに感じているところです。町といたしましては、農地のその保有と、そういうような状況については、今、町のほうも担当課のほうで農業委員会と連携をとりながら、進めている部分もあります。ですから、今、議員からおっしゃった高齢者の人方がどれだけそういうものがわかっているかとか、そういうような部分にはですね、いろいろ町の中では地区別懇談会とか、そういう部分もありますからね、そういう中でいろんな情報提供していくというような方法もあるのではないかなというふうには思っております。ただ、いずれにしてもですね、自分の財産をやっぱり貸す、売る、そういう部分っていうのは大変なことだというふうに思います。ですから、手放すほう、それを受けるほう、そういう部分の方々が、やはり合意性を持ってですね、きちっと行っていく。そのために、農業委員会と町の立場という部分があるのではないかなというふうに思っております。議員からおっしゃられた、そういう不安を持ってる方がいるのであれば、そういうことをいかにしてこれから不安をなくすようなですね、情報提供とか、そういうものがやっていくか、それは農業委員会でも検討していってもらうし、町のほうでも連携をとりながら、その部分のところを進めていきたいというふうに考えております。以上です。
議員の質問 6番 向山博
この質問の最後ですけども、蘭越町の農地は地域の将来を支える大切な資源であります。農地賃貸借が円滑に行われることで、農地の集積と将来にわたって安定した米づくりが可能となります。農地が有効に利用され、らんこし米のブランド化が今後も維持されることを期待して、まず一つ目の質問を終わりたいと思います。
答弁 農業委員会事務局長 高田幸則
今、議員おっしゃったことをですね、きちんと胸に刻んで事務を進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。