大空町議会 令和6年第2回定例会 2024年6月20日
2050年までにCO2排出実質ゼロを目指してなされた大空町ゼロカーボンシティ宣言について
2024年6月20日、大空町議会の一般質問で、森賀祐司議員が「2050年までにCO2排出実質ゼロを目指してなされた大空町ゼロカーボンシティ宣言について」質問し、町長が答弁しました。
- 質問者
- 森賀祐司 議員
- 答弁者
- 町長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 森賀祐司
はい、4番。令和6年第2回定例会一般質問通告書に基づき質問いたします。本年3月定例会において、2050年までにCO2排出実質ゼロを目指してなされた大空町ゼロカーボンシティ宣言について伺います。地球温暖化対策として、カーボンニュートラルを目指して様々な取組を迫られていますが、豊かな自然や農地を多く抱える大空町では、独自の取組ができるのではないかと考え、以下の3点について質問させていただきます。(1)大空町として何ができるのか、具体的な実行計画を令和6年度中に策定するとのことですが、農地や森林を太陽光発電所に変えるだけのような計画は本末転倒ではないかと考えます。リサイクル技術の確立していない太陽光発電パネルは、20年から30年で廃棄物となる恐れがあります。カドミウム等有害物質が含まれる太陽 電池パネルが将来的に放置されることのないよう、事業者の選定には十分配慮する必要があると思います。また、再生可能エネルギーのみに頼ったような計画にすべきではないかと考えますが、町長の見解を伺います。(2)アメリカやEUでは、フォーパーミルイニシアチブの考え方に基づき、農地の炭素貯留を政策的に推進しており、将来的にはカーボンクレジットの取組を目指しているようです。農業が基幹産業の大空町としても、農協など関係機関と共同して、国や道に農地の炭素貯留に対するインセンティブを引き出せるような働きかけをしていく必要があると考えますが、町長の見解を伺います。(3)よく手入れされた森林は、CO2の吸収源になることは知られていますが、森林整備に対しての補助拡充や、所有者への啓発が必要だと考えますが、町長の見解を伺います。以上3点、1回目の質問とさせていただきます。
答弁 町長
森賀議員の一般質問にご答弁申し上げます。本年3月6日の令和6年第1回大空町議会定例会において、2050年までに二酸19化炭素の温室効果ガスの排出量と森林等による温室効果ガスの除去量を相殺した状態、いわゆるカーボンニュートラル実現のための取組を推進するゼロカーボンシティ大空町を宣言いたしました。現代を生きる私たち町民、事業者、行政の社会的責務として、大空町区域から排出される温室効果ガスの抑制と、進行する地球温暖化に対応するため、再生可能エネルギー導入目標や、省エネルギー推進の施策を定め、その目標を達成するための具体的なビジョン大空町地球温暖化対策実行計画区域施策編を本年度策定します。本計画策定のために、公募型プロポーザルにより、大空町とともに計画策定する事業者の提案を受け付けており、今月下旬企画提案の審査を行い、業務受託先優先候補者を決定いたします。並行して、手続中である環境省地域脱炭素実現に向けた再エネの最大限導入のための計画づくり支援事業、これにつきましては、既に採択をいただいておりますけども、この補助金交付決定後、7月に大空町地球温暖化対策実行計画、区域施策編策定支援業務委託契約を締結する予定であります。本業務により、大空町のCO2削減目標や、再生可能エネルギーポテンシャル等を分析し、再生可能エネルギー導入目標、目標達成に必要となるカーボンニュートラル実現に向けた具体的な取組の内容、実施方法、実施体制構築等の検討を経て、実行計画を策定いたします。なお、実行計画策定、実現可能な施策展開を検討するに際しては、ゼロカーボン推進会議の設置や町民、事業者の意識調査、町民とのワークショップ等を得て策定していきたいと考えているところであります。カーボンニュートラル実現のために、CO2を排出しない発電方法の拡大、家庭から産業といった、あらゆる主体でCO2排出量を削減すると同時に、農地、牧草地、森林保全、緑化推進といった環境保全、排出される温室効果ガスの吸収、これらのどちらも実現させていく必要があります。議員が懸念されている再生可能エネルギーの導入のために、大空町の一次産業基盤である農地や森林の状態を変更して、太陽光発電所などの再生可能エネルギーの導入に関しては、私も慎重に判断しなければならないと考えております。大空町の持続的発展にも影響を及ぼす可能性があると考えることから、環境保全や地域活性化への貢献等、地域産業が持続することを第1に対応しなければならないものと考えているところであります。次に、大空町の主要産業であり、一次産業農業分野、林業分野へのカーボンニュートラルを推進するためのインセンティブは、本実行計画の策定を契機に検討する事項であると考えます。大空町内の様々な産業において、カーボンニュートラル推進施策を通して、地域課題解決にどのように取り組むか。地域、家庭、個人の一人一人が自分事としてとらえることができるように、皆様と一緒に考えることが重要であると考えております。委員がおっしゃるフォーパーミルイニシアチブとは、土壌中に含まれる炭素量を増やす取組のことです。炭素の循環サイクルを意識したもので、土壌の表層の炭素量を年間0.4%増加させることで、人間の経済活動によって発生する大気中の二酸化炭素を実質ゼロにすることができるという考え方に基づく国際的な取組になります。2015年のCOP21国連気候変動枠組条約第21回締約国会議において、フランス政府が主導で提唱し、2022年12月現在で、日本を含む744の国や国際機関等が参20画しております。農業分野から脱炭素社会の実現を目指す世界規模の取組でもあります。都道府県では、山梨県が2020年4月に初めて参加し、果樹産地である山梨県の特徴を生かした取組を実施しています。カーボンファーミングは、フォーパーミルイニシアチブと同じく、農業において、生産要素である農地に炭素蓄積、固定することで、温室効果ガスを排出削減に貢献できるという、他産業にはない特徴を活用して、大気中の二酸化炭素を土壌に取り込んで、土壌の質を向上させながら温室効果ガスの排出削減を目指すものであります。カーボンクレジットについては、温室効果ガス削減効果をクレジットとして売買できる仕組みで、カーボンニュートラルを実現するための経済的手段の一つであり、排出目標を下回った事業者や自治体が余剰分をクレジットとして販売し、一方、努力しても排出目標を下回ることが出来なかった事業者がそのクレジットを購入することで、排出目標を達成したとみなす仕組みであり、地域の枠組みを超えた経済活動につながります。フォーパーミルイニシアチブやカーボンファーミングは、農業分野における化石燃料の使用削減だけでなく、土壌への炭素 潮流を取り入れることで、温室効果ガス削減を加速させるきっかけとなりうるものとして注目され始めているようであります。山梨県では、フォーパーミルイニシアチブの取組により生産された農産物を、脱炭素社会の実現に貢献した農産物として認証する山梨フォーパーミルイニシアチブ農産物等認証制度を2021年5月に制定、また、農産物は、フォーパーミルイニシアチブ農産物としてブランド化、農産物や加工品を積極的にPRして、農産物等の価値を高め、商品の差別化、高付加価値化を図っているそうであります。北海道は、全国の約4分の1の耕作面積を有し、我が国の食料供給基地として重要な役割を果たしています。国や北海道、大空町、大空町内の一次産業の各主体、農業協同組合や生産者、企業が一丸となり、それぞれの立場で地球温暖化の影響を抑え、気候変動の緩和や環境保護の推進につながるカーボンニュートラルの実現を目指す必要があると考えております。これまで、温室効果ガス削減評価の難しさ等から、脱炭素化の取組が難しい一次産業分野において、生産者等が温室効果ガス低減技術に取り組むメリットとして、投資の呼び込み、販路の拡充、商品の差別化、高付加価値化につながるなどの期待感を持つことができるような制度の構築が進み、カーボンニュートラル実現に向けて、国、北海道、自治体等オール北海道の取組となることを期待するものであります。最後に、森林整備に対しての補助拡充の必要についてであります。大空町の森林面積は約1万3,680ヘクタールで、カラマツ及びトドマツを主体とした植林を行っており、人工林の面積は約8,500ヘクタール、人工林率は約63%となっています。大空町では、平成30年度中に譲与税を活用した新たな森林整備に係る補助事業等について検討を行い、私有林の整備を最優先課題とし、令和元年6月21日より緑豊かな森づくり事業を施行して、私有林における造林、下刈り、間伐に対する補助支援を実施してきました。令和4年度には、森林整備に係る人件費や作業機械及び燃油等の高騰による増加した森林所有者の経済的負 担を軽減するため、緑豊かな森づくり事業実施要綱を見直しして、増員、下刈り、間伐における補助負担割合を増やすとともに、枝打ち作業についても新規に補助対象とすることで、今後もさらなる私有林の整備を促進しているところであります。21現在、森林環境譲与税を財源として造林等の事業を行った場合に最終的な所有者負担割合については事業費の0.6%程度となっていることから、補助としては十分であると認識しており、現段階において拡充の考えは持っておりません。しかしながら現在、森林経営管理制度に基づき、森林経営計画の意向調査を進めているところでありますが、森林所有者がご高齢のため経営管理されず森林が荒廃、また、地元に住んでいない方が土地の相続を受けた場合等に現状の状況が分からず放置されているというケースが見うけられます。このような場合には森林整備が進まず、主伐期を大幅に超えた人工林が今後ますます増加し、結果的にCO2吸収量が減少するという問題が起こると認識しております。そのため、町としては、森林経営管理制度により町が仲介役となって、森林所有者から意欲ある林業経営者へつないでいくということをしっかりと進めていきたいと考えているところであります。先ほども申し上げましたが、カーボンニュートラル実現のためには、CO2排出量を削減すると同時に、農地、牧草地森林補正、緑化推進といった環境保全、排出される温室効果ガスの吸収のどちらも実現させる必要があります。大空町の森林経営管理制度等の林業施策は、カーボンニュートラルを実現させるために大切な取組であると考えております。以上、1回目のご答弁とさせていただきます。
質問 森賀祐司
はい、4番。(1)番目についてですけれども、町長の答弁で私と同じような考えを持っていただいているということで、一安心しているところであります。また、この実行計画策定に当たって町民の皆様の様々な意見集約して議論を重ねていくということで、ぜひとも共通認識となるように、町民の皆様との対話は必ず進めていただきたいと思います。2番について再質問させていただきます。自分もこの一般質問作成するにあたり、いろいろ調べたのですけれども、農地に関しては、二酸化炭素の吸収固定ということで、すごく大きな可能性があるものと感じました。ですけれどもCO2の貯留に関する技術としては、まず不耕起栽培というのが考えられるのですけれども、不耕起栽培につきましては、農土地の土質状況によるということが、かなり影響されるみたいです。でも、これでは出来ないということではなくて、こういう可能性があるなら自分たち農業者も意識を変えて取り組んでいかなければならないと考えております。まずそのサポートについても行政のほうによろしくお願いしたいと考えております。
答弁 町長
今後進めていく大空町地球温暖化対策実行計画区域施策編に当たっては、しっかり町民を交えて計画づくりをしていきたいと思っておりますし、先ほども申しましたように、やはり森林を伐採して、そこにソーラーパネルを設置するというのは、私もどうも腑に落ちないというか、せっかく吸収してくれているところにわざわざそれを切って再生可能エネルギーのパネルをつくるというのは、本来もともとは太陽光パネル22の発電である程度の期間固定買取り制度を設けたのは、使っていない遊休地にそういったものを整備して、自然環境の負荷を抑えていきましょうということが始まりだったと思っておりましたけども、だんだんだんだんとそういったことではなくて、木を切ってソーラーパネルを設置したり、風力発電を設置したりというところは、大空町の中ではあまり考えずに大空町の森林というのは、やはり、主伐期にきちんとできるだけ伐採して、伐採し終わった後にはまた植林をしていくということをしっかり考えていければなと考えております。また、農地の部分につきまして私もすごく可能性があると考えております。今、海洋の部分ではブルーカーボンというようなことで、浅場の昆布だとかそういった海藻類が二酸化炭素を食べるというようなことがありますし、逆にグリーンカーボンは農地であったり、草地であったりそういったところは、やはり炭素をためておくということももちろんかもしれませんけれども、植物は生きていくためには二酸化炭素を取り入れて、それで光合成を行わなければならないというものでもありますので、しっかりそういったところ、ちょっと不耕起栽培というのが本当に可能かどうかというのは、私もちょっと分からないところではあるのですけれども、そういったところはしっかり行政 、そしてまた農業関係でございますので農業関係の団体としっかり連携しながら、うちの一次産業、主幹産業であるしっかり農業、こういったものが地球温暖化防止の中で、重要な役割を果たしているのだと、胸張って言えるような形で進めていきたいと思っております。
質問 森賀祐司
はい、4番。ご答弁ありがとうございます。これからも農業分野に関してサポートをよろしくお願いしたいと思います。(3)についてなのですけれども、現在、森林整備に係る経費のほとんどが助成されているということはよく理解いたしました。また、森林を所有している方が高齢者ということでこれからの相続問題とかいろいろ出てくると思うのですけれども、この森林、相続登記が今年の4月から義務化されまして、森林の所有者が不明となることは少なくなる、減ると思いますので、森林を相続された方にも、この補助のことをお知らせして森林整備を継続していただけるよう、周知のほうをお願いしたいと思います。
答弁 町長
森林整備に関しましては、相続された方が、誰が相続されたかというのが分かれば1番いいのですけれども、そういったところ、しっかりこの森林計画の意向だとか、そういったものを把握して、そういった把握出来た方に対して、きちんとアピールというか、そういったことを行っていきたいなと考えております。今回の森賀議員の質問の中で、フォーパーミルイニシアチブというのが、恥ずかしながら私初めてお聞きしたことでございます。せっかくこういった新しい考え方というのを教えていただきましたので、こういったものも区域施策編の中で、どう取り入れるかというところもしっかり検討させていただきたいと思っております。ありがとうございます。
質問 森賀祐司
はい、4番。質問の最後になるのですけれども、ゼロカーボンシティ宣言ということで、2050年を目指してあと26年、四半世紀ちょっとということで、大変長そうで短いのではないかなと思います。今できることを自分たちで意識を変えて少しずつやっていくことが大切かと思います。また、これは町民、事業者、行政一体となって進めていかなければならないことだと考えておりますので、3者の議論、また意見交換は必ず進めていただきたいと思います。同じようなことを何回も言いましたけれども、どうぞよろしくお願いいたします。これで質問を終わります。
答弁 町長
2050年までに、実質二酸化炭素の排出をゼロにするということは、これは大空町だけではなく、また日本国だけでもなく、世界的に目指していかなければならない達成目標であるとそのように考えております。そういった中で今回 、大空町として、何をどこまでできるかというところをしっかりこの区域施策編という中でつくり上げていきたいなと思っておりますし、それが、2050年には、町民みんなが同じような意識で、そういったことがずっと継続してできるのだ。と、いうところをおこなっていきたいと思いますので、是非その策定に当たっては、当然町民の皆さんや事業者もそうですし、議員の皆様方からも、忌憚のないご意見をちょうだいしたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
質問 森賀祐司
終わります。