みんなの議会

大空町議会 平成19年第4回定例会 2007年12月11日

通告に基づきグリーンツーリズムの振興について

2007年12月11日、大空町議会の一般質問で、近藤哲雄議員が「通告に基づきグリーンツーリズムの振興について」質問し、町長が答弁しました。

質問者
近藤哲雄 議員
答弁者
町長

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 近藤哲雄

平成19年第4回定例会に当たり、通告に基づきグリーンツーリズムの振興について質問をさせていただきます。近年人々は、物の豊かさより心の豊かさを求めるようになったと言われています。食の安全や環境への関心の高まりもさることながら、年末に来ても相変わらず次々と起こる殺人や強盗事件など殺伐とした社会の中で何を信じて生活していけばよいのかと心が寒くなる思いでもあります。そのような中で忙しい毎日を過ごす都市住民の中には田舎暮らしを望む人が出てきたり、また田舎を持たない子供の増加や農村体験が子供の情操教育によいなどという言われ方もしています。こうした欲求の高まりを背景として国でもグリーンツーリズムの振興によって期待される効果に着目し、国民的な運動としてこのグリーンツーリズムを提唱、推進しているところであり、道でもその推進に当たっての指針が示されているところでもあります。グリーンツーリズムは、緑豊かな農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在的な余暇活動などと定義されていますが、本町においてもそのメニューとなるような取り組みをされている方がおり、数カ所ある直売所、また姉妹都市交流による小学生の農業体験などもその一環と言えるかと思います。また、ここ数年来30戸以上に及ぶ農家で大学実習生の受け入れが行われています。これは、労働力として期待をしているという部分も大きいところですが、農家民宿などを取り組む土台として備えているのではないかと考えているところです。これらのことを基盤としながら、また大空町の持つ地理的な優位性や幅広い分野にわたる農業形態を生かしながら、新町建設計画にもうたわれていたグリーンツーリズムの振興については今後どのようにお考えなのかお聞きをいたします。また、観光の面から見てみますと、我が町に立ち寄ってもらう、足をとめてもらうというのは長年にわたっての課題でもあります。このグリーンツーリズムの振興を図っていくことが滞在型へとつながる切り口としての一つの要素を含んでいないかと感じているところでもあります。観光産業底上げの可能性という観点からもお聞きをいたします。こうした振興が図られていく上で基本となってくるのは、地域の中での理解だと思います。住民の方々にとっては、グリーンツーリズムって何という思いやその意義や役割についての理解が十分ではないというのが現状であろうと思っています。今後持続性のある取り組みとして定着、発展させていくためには、一部の人たちが取り組む特別なものという意識や本来の農業とは関係のないものといった思いを取り除きながら、農村地域の活性化などの視点に立ってグリーンツーリズムの意義や役割についての理解を深めていくことが必要であろうと感じています。こうした農業者や地域住民に対しての普及啓発という点についてはどのようにお考えなのか、あわせてお伺いをいたします。以上、私の質問とさせていただきます。

答弁 町長

近藤議員からグリーンツーリズムの振興ということで、一般質問にお答えを申し上げたいと存じます。グリーンツーリズム、言われて久しいわけでありますけれども、最近いろいろなパンフレット等を見ますとグリーンツーリズムですとかエコツーリズム、マリンツーリズム、スローツーリズム、スローフード、スローライフ、移住ターン、2地域居住、多地域居住、地方回帰、いろんな言葉があるというふうに思います。今回議案の中で提案をさせていただいております新しい町の総合計画の中の資料編、議案第66号関係の資料の中に用語の解説というのがありまして、その中でもグリーンツーリズムについて触れさせていただいております。先ほど議員も言われましたように、農山村地域において自然、文化、人との交流を楽しむ滞在型の余暇活動というような説明書きになってございました。従来都市地域においては、非常に効率的で安くて早くて何事も便利だというような価値観があったというふうに思いますけれども、このグリーンツーリズム等についてはその対極にあるものと、そのように認識をしておりまして、従来の価値観とは異なるものと、そんな印象を受けてございます。我が町のグリーンツーリズムの取り組みということでありますけれども、取り組んでいらっしゃる皆さん方が意識をされているかどうかわかりませんけれども、少し広い範囲で考えてみますと、姉妹都市交流での子供たちの芋掘り体験、また大学生の農業実習、さらに一昨年実施をいたしました国土交通省のモデル事業でありましたボランティアホリデー、また直売所の展開ですとか、東藻琴乳酪館でのバターづくりなどもこのグリーンツーリズムの中に入るものではないかと、そのように認識をしてございます。現在旅といいましょうか、旅行の形態が少し変わってきて見る観光から体験する観光にという流れがございます。また、団体での旅行から個人型への旅行という移行もあります。修学旅行なども単に見聞を広めるということだけではなくて、体験をしていこうというような目的を加味する部分が非常に多くなってきたように思います。大空町においては、多様な1次産業が展開をされておりますし、また網走湖から藻琴山という非常に豊かなロケーションなどもあります。その中で多種多様な体験メニューというものを組むことができるのではないかと、そういう素材的には申し分がないのではないかと、そのように私自身も思うところでございます。人口減少期に入りまして、地域の人口というのを増加させていくというのは非常に難しいことになってまいりましたけれども、こういう時代であるからこそ交流の人口の方々をふやし、そして長い時間この地域で過ごしていただく、また何度も訪ねていただくということが非常に重要なことになってくると、そのように考えてございます。農業の分野だけではなくて林業や、また商工業、観光、また暮らし向きの移住というような観点も必要になってくるだろうと思いますので、このグリーンツーリズムの推進ということについてはどこか特定の分野ということではなくて、幅広い総合力を持って対処していかなければならないものと考えるところでございます。必要なことは、そういった方々のニーズをどのようにしっかりと受けとめ、また地域の素材などをどのように発信をしていくか、また地域におけるハードなどの受け入れの施設や場所、体験のメニューというようなものも必要になってくるというふうに思いますし、何より地域で受け入れをしてくださる人、地域のコーディネーター役の方々という方を確保するということも大変重要なことだと認識をしております。しかし、議員がおっしゃいましたように、地域の皆さんがそのことについてどの程度認知をされているかということが最も不安でもあり、急ぐべき課題ではないかなと、そのように思ってございます。あるとき私町内の東藻琴の地域の方にファームイン的な民宿をされている方のお話をしましたら、その民宿どこにあるのでしたっけというようなお話をいただいたことがございました。まだまだ十分ご承知でなかったのだなと。また、現在女満別の地域において農村地域で民宿を建設されている方がおりますけれども、どの程度の方々がこの事実をご存じかという部分でも不安に思うところがあります。やはり先ほど言いましたいろんな概念があって自分たちのやっていることはグリーンツーリズムとは関係がないのではないかと思われている方も多いのではないかと思います。こういう情報を系統立てて整理をして、そして地域の方々に理解をいただく、そのことをまずもってやっていかなければならないと、そんなふうに考えてございます。情報の受発信も兼ねましてホームページの充実ですとか、またガイドブックの作成、そういったものも対外的に町外に発信するだけではなくて、町民の方々にも理解いただけるような形式を考えていかなければならないなと、そのように考えてございます。また、広報などでもそういった新しい形というものについて皆さん方の意識を高めていただくような特集なども必要ではないかと、そんなふうに考えるところでございます。そういう中でまず地域の理解を深めながら、あわせて町外に情報発信、また受信をしていくという中でこのグリーンツーリズムの振興というものを今後も図っていきたいというふうに考えてございますので、今後ともご指導いただきますようによろしくお願いを申し上げ、ご答弁とさせていただきます。

質問 近藤哲雄

ただいま幅広い分野に及んで、また大空町の持つ潜在性や可能性という部分も含めた中でのご答弁をいただきました。産業建設常任委員会におきましてもこのグリーンツーリズムへの取り組みということを共通のテーマといたしまして、道外においては大分県の安心院地区、道内においては長沼町という先進地の視察をさせていただきました。双方におきましていろいろなメニューの取り組みが行われているところでありますけれども、そういった中で主に農家民宿、農家民泊という部分に重点を置いた中での視察でありました。特に長沼町におきましては、総農家戸数の約2割に当たる150戸前後の農家がその登録を済ませているということで、年々受け入れる人数も増加をしていっているということでありました。また、道内、道外を問わずそれだけの規模があるということから、修学旅行生の受け入れも増加の一途をたどっている、そんなお話をいただいたところでもあります。そうしたことが取り組みやすいいろんな要素や条件等があったのだろうと思いますし、またそういった必然性というのもあったのかなという印象を受けたところであります。本町に置きかえまして見たときに、最初から副業という形の中で、そういった視点からとらえてはなかなか難しいなという部分は感じましたけれども、しかし今農業政策が大きく変わったときであります。一定の面積からより多くの収量を上げるという、そういった考え方からより消費者を意識したそんな意識改革が求められているところでもありますし、また農業者の高齢化ということも進んでいます。そうした中では、大いに今後において参考となる部分もあったという印象を持って視察を終えたところでもありました。こうした先進地の取り組み等を見ながら、このグリーンツーリズムをさらに一歩前へ進めようとしたときに一つポイントとなってくるのは、先ほど町長からの答弁の中にありました幅広い総合力を持って対処していくのだと、横のネットワーク化を持っていくということが大きなポイントになってくるのではないかと感じております。このグリーンツーリズムの振興を農政でとか、商工でとか、あるいは観光協会でといったある一定の分野において取り組んでいくということでは、本来の振興は図られていかないのではないかなと思っています。JAやその他いろんな民間の団体等も網羅しながら、そうした体制づくり、グリーンツーリズム協議会とでもいうのでしょうか、あるいはまちづくり協議会とでもいうのでしょうか、そうした体制づくりができるか、そこまで踏み込んでいけるかというのが今後においてのポイントになってくるのではないかなと感じているところであります。そうした中でいろんな需要に対して紹介やら案内をしていく、先ほどの町長の答弁の中にもありました地域のコーディネーターを養成していくのだ、そうした専門的な立場の方も必要になってくるかもしれません。地域内において振興を図りながらということでもありますので、決して短時間で形ができてくるという話ではないかもしれませんけれども、そうした人材育成の部分も含めまして、体制づくり、そのリーダーシップを図っていくということに関しましては、今後どのようにお考えなのか、再度所信をお伺いしたいと思います。

答弁 町長

大分県、また長沼町の事例についてご紹介をいただきながらお話をいただきました。大空町においても立教中学の先生が今年度私どものところに来られまして、次年度以降の修学旅行について農作業体験等をメニューに加えてこの地域で滞在ができないだろうかというようなことでお話がありました。残念ながら内部会議の中で来年度すぐということについては見送られたというようなお話がありましたけれども、先ほど答弁でも申し上げましたように、そういう機運というものが非常に高まってきている中で私どもの方の体制というものをどのようにとっていくかということが非常に大きな課題だなと改めて思ったところでございます。一方で、先ほどグリーンツーリズムと同一線上の中にはスローツーリズムやスローライフ、2地域居住ですとか、プチ移住というようなものも同一線上にはあるのではないかと。ただ、暮らし向きと産業というようなことでいけば、必ずしも同じということで一くくりにはできないのかなというふうに考えてみました。といいますのは、ことしの6月に大空町に定住をサポートする会というものが設立をされました。その中は、2つのグループに分かれておりまして、PR、情報発信グループというところと、さらに生活体験等事業グループ、生活のサポートをする部分という形で2つに分かれています。本来グリーンツーリズムを地元として受け入れていくためには、やはりこのような組織というものが必要になってくるのかなと。今回ご質問をいただいて職員とも話をいたしましたけれども、こういった定住をサポートする会の皆さんに例えばグリーンツーリズムの受け入れもお願いすると可能だろうかというような議論を少しいたしました。ただ、先ほど言ったように、同一線上にあるのかもしれませんけれども、やはり目的が少し違うので、今の組織の方々にそこまでお願いするのは難しい場面があるのではないかなというような現時点での結論になってございます。先ほど言いましたように、私どもの町の組織のどこかの課に担当させるというよりは幅広い役場の組織、さらにはJAさんや商工会や観光協会やそのほか町民有志の方々等に集っていただけて、そして無理のない範囲で対応できる、そういう組織づくりというものがやはり必要になってくるなと改めて考えたところでございます。そういう中で地域の先ほど言ったコーディネーター役の人材を育てていくことをしたり、またいろいろな体験等のメニューについて充実を図っていくということが改めて必要なのだというふうに考えたところでもございます。その音頭取りは、これは町としてやっていかなければならないことだろうというふうに思いますので、そういう組織の立ち上げ、また人材の育成ということについて今後関係する団体の方々にもご相談を申し上げて取り組みを進めてまいりたいというふうに思いますので、今後ともご指導いただきますようによろしくお願いを申し上げます。

質問 近藤哲雄

具体的な部分でのご答弁をいただきました。先ほど長沼町で修学旅行生を道内、道外を問わず受け入れているという話をいたしましたけれども、自分もそんな話を聞きながら、そのことを回を重ねていくことで道内、道外にわたっての宣伝効果といいますか、アピールする部分というのは非常に大きいものがあるのだろうなという印象を受けたところでもあります。きっとそういう人たちの中には、社会人になってからもう一度行ってみようと思う人も出てくるでありましょう。自分も以前関西の大学生を農業実習という形の中で受け入れしたことがありますけれども、数年後に結婚しましたという形でそろって再度訪れてくれたときには本当にうれしい思いをしたものでありました。そうした喜びというのが町としての喜びに変わっていかないのかな、このグリーンツーリズムの振興を図っていくことが私たちのような農村を中心とした地域の地域活性化のための地域戦略、そうした一つの方策としての位置づけに結びついていかないのかな、そんな思いを持ちながら今回このテーマで質問させていただいたところであります。最近新聞報道などを中心に財政面からのいろいろな指数が数字として町村ごとに並べられる、そんな報道がありますけれども、何かしらそれが町としての評価に結びつくのかなと、そんな印象さえ受けているところでもあります。もちろん一定の基準内でおさめる、それに向かって努力を図っていくということは改めて言うまでもないところでありますが、大空町は新しく誕生した町でもあります。ある面理想的な部分も掲げながら、その可能性に向かって検討を進めていくということもまた必要なことではないのかなと、そんな感じ方をしているところでもあります。このグリーンツーリズムは、一定規模の予算を持って取り組むということでもありません。地域内でのいろんな掘り起こしの部分やアイデア等を結集しながら広げていく、そんなことでないかなと思っているところであります。無理をしない中での大空町版としてのグリーンツーリズム、そんなことが今後時間をかけた中で形成されていく、そんなことを期待しながら、私の質問を終わりたいと思います。

答弁 町長

私も今から十五、六年前に何年間か何回かにわたりまして外国人留学生のホームステイを受け入れた経験がございます。そのうちの何人かは、その後何回となく私のところにまた訪ねてきてくださいました。大変うれしい思いをした記憶がございます。そういう気持ちを多くの方に地域こぞって味わってもらうと、そのことをお伝えを皆さんにしていかなければならないと。そのときに大切なのは、農家民泊など、ファームステイなどについてはやはりいろんなマニュアルだとか先輩の方のお話を聞くと、無理をしないことということがありました。無理をしてしまうと、結果的に重荷に感じて長続きがしない、自分のできる範囲の取り組みということを旨としてやっていく必要があると、そんなふうに教わった記憶があります。今回大変重要な案件についてご示唆をいただいたと思います。今後まちづくりを進める中でこういう歩みが滞ることのないように、一歩一歩着実に推進をしてまいりたいなというふうに思います。大空町は、新しい町として昨年の3月の31日に出発をいたしました。ここ数年間、これは旧東藻琴村、旧女満別町同じではなかったのかと思いますけれども、合併の議論があっていろいろなまちづくりについての議論というのが少し滞っていたように思います。いろんな話題が出てきても、それもこれも合併のことが決まって新しく仕切り直しになってからというようなお話が多かったのではないかなと思います。しかし、新しい町として今ここにまさしく一歩を踏み出したわけであります。これからは、将来に向かっていろいろなまちづくりの議論をしっかりとして、そして一つ一つのことを進めていかなければならない時期になってきていると。町政の財政的な困窮といいましょうか、大変さはもちろんありますけれども、新しい町であるがゆえに特にそういうところに配慮をしながらまちづくりを進めていかなければならないと、そのように考えてございますので、いろんな総合計画今回ご提案をさせていただいておりますけれども、そういうところも含めてまちづくりの議論、そのことがひいては町の活性化につながっていくものというふうに考えておりますので、そういう議論を進めながらいろいろな体制、また資本の整備に向けて今後も努力をしてまいりたいと思いますので、今後ともご指導いただきますようによろしくお願いを申し上げます。

質問 近藤哲雄

終わります。

出典:大空町議会 平成19年第4回定例会 2007年12月11日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる