音更町議会 令和7年第4回定例会 2025年12月15日
主体性と自己肯定感を高める教育について
2025年12月15日、音更町議会の一般質問で、新村裕司議員が「主体性と自己肯定感を高める教育について」質問し、教育長 福地隆、学校教育課長 川上輝、学校教育部長 高橋規也、生涯学習部長 山本智久、生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣が答弁しました。
- 質問者
- 新村裕司 議員
- 答弁者
- 教育長 福地隆、学校教育課長 川上輝、学校教育部長 高橋規也、生涯学習部長 山本智久、生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 20番 新村裕司
通告に従いまして、一般質問を行います。主体性と自己肯定感を高める教育について。主体性とは、自分の意志や判断に基づき自ら責任を持って行動する姿勢です。主体性を育む教育は、環境変化の激しい現代をより強く豊かに生きる力を与え、これからの社会の担い手を育てる観点からも、単なる学力向上にとどまらない深い意義があります。OECDが行った学力の国際調査「PISA」の直近(2022年)の結果によると、日本の子どもは、科学的リテラシー、数学的リテラシー、読解力の3分野において、いずれも世界トップクラスの水準を維持しているとのことです。しかしながら、子どもへの質問項目の統計によると、自律的に学習する態度や自己肯定感などでは、OECD加盟国37か国中34位と低い結果となり、自ら学ぶ意欲や自信に欠ける子どもが多い傾向も浮き彫りになりました。国の学習指導要領では、従来の「知識伝達型」から「アクティブラーニング型」の推進を経て、現在では、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた教育が提唱されています。本町においても、ICTの活動や地域学校協働活動の実施など、主体性や社会性を育む教育に精力的に取り組んでいるものと認識していますが、こうした取組の更なる推進に向けて、以下について伺います。1、教育行政の点検及び評価で、本町の児童生徒の主体性と自己肯定感についてどのように捉えているか。2、児童生徒の主体性を高めるために、授業・学級運営・行事などでどのような工夫がされているか。3、教育に農業体験を取り入れることは、豊かな心の育成、達成感、社会性の向上など、多岐にわたる効果をもたらすと考えます。町内での農業の実践を取り入れた教育の現状と今後の拡大についての考えは。4、全国で広がりを見せているラーケーションは、子どもが平日に家族と一緒に行動し、学校では得られない体験を通じて自ら考え行動する力を養います。ラーケーション制度についての町の考えは。以上、御答弁よろしくお願いいたします。
答弁 教育長 福地隆
主体性と自己肯定感を高める教育についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の音更町の児童生徒の主体性と自己肯定感をどのように捉えているかについてでありますが、今年の8月に教育委員会が発行した「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の報告書」において、令和6年度全国学力・学習状況調査における児童生徒への質問の回答結果を抜粋して掲載しておりますが、その中で、主体性を問う「昨年度までに受けた授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいたと思いますか」という質問に対し、「当てはまる」又は「どちらかといえば当てはまる」と回答した割合は、小学生が82.8パーセントで、全国平均を0.9ポイント、全道平均を1.4ポイント上回り、中学生は86.1パーセントで全国平均を5.8ポイント、全道平均を7.4ポイント上回る結果となるなど、いずれも全国・全道平均を上回る高い水準を維持しております。また、自己肯定感の有無を問う「自分にはよいところがあると思いますか」という質問に対し、小学生が83.3パーセントで、全国平均を0.8ポイント下回ったものの、全道平均を0.9ポイント上回る結果となり、経年比較では2年連続で80パーセント台を維持しており、増加傾向にもあります。中学生は81.1パーセントで、全国平均を2.2ポイント、全道平均を1.9ポイント下回り、経年比較においても、前年度から減少傾向となっていることから、引き続き、主体的・対話的で深い学びや個別最適な学びを通じて自己有用感などを高めることで、自己肯定力の向上につなげていくことが肝要と考えております。次に、2点目の児童生徒の主体性を高めるための工夫についてでありますが、学習面では、各学校で「教師が教える授業」から「子どもたちが自ら主体的に学ぶ授業」へのシフトが進み、教員がファシリテーターとなるグループワークなど、子どもたちの対話を盛り込むことや、ICTの活用などにより、子どもたちが自ら課題を解決するプロセスを体験し、確かな学力の向上が図られるよう授業を展開しているところであります。令和6年度全国学力・学習状況調査における児童生徒への質問の回答結果によりますと、「ICTを活用することで、自分のペースで理解しながら学習を進めることができるか」という質問に対し、「そう思う」と回答した小学生が87.1パーセント、中学生で86.2パーセントと、いずれも全国・全道平均を上回る結果となっており、挙手しての発言が苦手でも、タブレット上での共有であれば意見が出せるという実態もあるなど、ICTは、もはや子どもたちにとって当たり前の学習用具になっているものと考えております。また、学校生活面では、学級目標や学級内のルールを子どもたちの話合いで決定するなど、仲間と協力して活動する場を意図的に設けているほか、子どもたちの心理的安全性を確保するため、失敗を責めず、異なる考えを認めるという安心感を醸成するよう努めているところであり、日頃から子どもたちが様々な場面で主体的に活動できるよう、教員により工夫が図られているものと認識しております。次に、3点目の農業の実践を取り入れた教育の現状と今後の拡大についてでありますが、子どもたちが農業を体験することは、地域の自然を理解し、自ら作物を育てることで食への感謝の気持ちを育み、収穫に至るまでの協働作業によって協調性が養われるなど、様々な教育的効果が期待されることから、現在多くの小中学校で取組が行われております。町内の全小学校では、敷地内で毎年学校農園を開設し、総合的な学習の時間において、子どもたちがジャガイモやミニトマト、トウキビなどを育てているほか、ふれあい交流館のふれあい農園に出向き、常駐する専門技術員から農業体験の指導を受けている学校もあり、子どもたちが直接土に触れ、農作業を体験することで、食と自然に対する学びの充実と達成感や生きる力の育成につながっているものと認識しております。このほか、先月には、町内の小学校と北見市内の小学校の児童が食育授業の一環で、大豆学習によるオンライン交流を行い、町内の小学生は音更大袖振大豆を、北見市内の小学生はオホーツク大豆について、それぞれが農業生産者や農協職員から学んだことをクイズを交えながら発表するなど、互いに特産品についての理解を深めるとともに、郷土愛を育むことにつながる新たな取組も行われております。また、地域全体で子どもたちの成長を支える地域学校協働活動、通称「ふるさとおとふけ学」においては、各学校で農業生産者や農協職員、町職員、獣医師らを招いて農業に関する専門的な学習を行っているほか、ブロッコリー、ニンジンの農場や選果施設の見学、最近では、アグリアリーナにおける十勝総合畜産共進会を訪問するなど、主体的な選択による農業理解の深化に努めているところであり、教育委員会といたしましては、子どもたちの農業体験について、今後も様々な取組を通して充実させてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。最後に、4点目のラーケーション制度についての町の考えでありますが、ラーケーションとは、ラーニング(子どもたちの学び)とバケーション(保護者の休暇)を掛け合わせた造語で、子どもが家族と共に校外学習や体験活動を行うために、平日に学校を休むことができる制度として、令和5年9月に愛知県で初めて導入されております。愛知県では、ラーケーションの日と命名し、保護者などの休暇に合わせて年間3日以内の取得が可能で、承認された日数は「出席停止・忌引等」と同様の扱いになるため、学校に登校しなくても欠席扱いにはならない制度であります。制度導入のメリットといたしましては、平日が休み、または有給休暇を取得した保護者と過ごす時間を増やし、主体的な学びや体験的な学びの機会が広がることが挙げられますが、その一方で、学校を休むことで学習に遅れが生じたり、経済的事情や勤務状況によりラーケーションを利用できる家庭とできない家庭との体験格差が生じるなどのデメリットもあると認識しております。ラーケーションについては、道においても先進自治体の制度や実施状況などの検証を進めているほか、道内の一部自治体で導入が検討されているところでありますが、教育委員会といたしましては、道の動向を注視しながら、先行自治体の実施状況などを調査・研究してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。
質問 20番 新村裕司
引き続き、教育分野での質問ということになりますので、よろしくお願いいたします。今の学習指導要領が主体的・対話的で深い学びという文言を掲げているように、近年、教育の現場でも主体性とか自己肯定感という言葉をよく耳にするようになりましたし、各自治体においても、それに向けて実践はされているものと以前からは感じておりました。今回答弁の中で特に印象に残ったこととしては、やはり、先ほどの堀江議員の一般質問の中でもICTのことにもありました。そういったことの有効活用が進んでいるということと、そして、農業を取り入れた、農業の実践を取り入れた学習についても、私が思っていたことよりも、思っていたよりも、多角的に既に実践されているなというふうに感じております。さらに、地域協働の取組も年々規模を大きくしてやっておられるということを新たに知るこことにもなりました。そのあたりを中心に後ほど再質問させていただきます。はじめに、一つ目の質問に関してですけれども、教育に関する評価報告書なんですけれども、毎年、小学校6年生と中学校3年生を対象に行われている全国学力・学習状況調査結果を基に分析、評価がされています。令和7年度に調査した分についても、今月号の町の広報紙に結果が出ておりました。その中で、児童生徒への質問項目についてでありますけれども、その質問項目については、毎年大体同じものなのか、今年、また新たに違う質問があるとか、そういったことはないのかどうなのか、その辺をまず、お聞きしたいと思います。
答弁 学校教育課長 川上輝
ただいまの全国学力調査の質問項目についてですけれども、おおむね同じような質問が繰り返されてはいるんですけれども、直近の質問で変わっていることで申し上げますと、ICTに関わる部分については、少し質問内容が細かく聞かれるように、昨年と比較して今年度の質問はなっていると認識しております。以上です。
質問 20番 新村裕司
調査報告書に載っていた結果、昨年度までの分を中心に確認、私のほうでもしましたけれども、児童生徒への質問で主体性とか自己肯定感に関わる内容の質問、例えば「自分で考え自分から取り組んでいたと思いますか」「話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり広げたりできていますか」「将来の夢や目標がありますか」、あるいは「自分には良いところがありますか」、これらの質問は、主体性とか、そういったことに関わる内容かと思いますが、そういった質問に当てはまると答えた児童生徒のほうが教科の問題の正答率が高かった、そういった報告も上がっております。主体性や自己肯定感の有無が学力に結びついているということかなと思います。ただ、同時に、その同じ評価報告書によりますと、残念ながら結果的には国語・算数などの学習の成績については、概して、本町の児童生徒は、全国・全道の平均よりやや劣るという、そういった傾向が続いているというところではありますが、ただ、注目したいのは、先ほども申した児童生徒への主体性などに関する質問の回答結果です。答弁にもありますとおり、それぞれ小学生、中学生において、ポイントは全道平均などから上回っているか、下回っているかという、そういったことをお示ししていただきましたが、総じてといいますか、概して、むしろ私が見ていた限りでは、主体性などに関する項目においては、むしろ、全道・全国と比べて悪くはなく、総体的によい傾向が見られるのかなと私は感じていますが、町としては総合的に見てどのように捉えていますか、その点お伺いいたします。
答弁 学校教育部長 高橋規也
主体性ですとか、自己肯定感に対する町の考えているところなんですけども、継続して調査はしているんですけども、年によってばらつきもあるわけなんですけども、総じて、音更の子どもたちについては、主体性・自己肯定ともに平均を上回っているというような状況で認識をしております。以上です。
質問 20番 新村裕司
分かりました。私もそのようには感じていたので、それについては、まず、一安心なのかなというふうに感じております。もう一つは、先ほどもおっしゃられましたが、年によってばらつきがあるということでしたけれども、数年前からの比較という調査結果もございます。これ、やっぱり見てみると、令和2年といったら、コロナの真っ最中でしたけれども、そういった時期と比べると、当然、小学校、中学校でばらつきはあるものの、ざっくり見てみると、コロナ禍での制限とか、自粛の影響があらわれていて、そういった年にはどうしてもその自粛とかの影響で子どもたちの主体性とか、自己肯定感が低くなっていたのかな。年々コロナが明けてくると、やれることも、自由が増えてきて、同時にそれが子どもたちの主体性とか、自己肯定感の向上につながってきているのかなというふうに、そういったところも見ているんですが、その点については、教育委員会のほうとしてはどのように捉えておりますでしょうか。
答弁 学校教育部長 高橋規也
ただいまの令和2年度頃の主体性にしても低い、自己肯定感については低いというところなんですけども、これ、正しく議員おっしゃられたとおり、コロナ禍という現状の中でやっぱり子どもたちもなかなかその主体性ですとか、自己肯定感を発揮する部分がなかなかなかったのかなというふうに感じているところであります。以上です。
質問 20番 新村裕司
各学校や教育委員会の取組が功を奏して、本町の児童生徒は、主体的に物事に取り組む雰囲気が醸成してきているのかなというところが確認できました。それが、あとは学力の向上に、向上の結果に結びつくよう願うところであります。それでは、次に、二つ目の質問の主体性を高めるための工夫についてというところに移ります。その中では、いろいろございましたけれども、まず、やはりICTの導入というところが大きなことかなというふうに感じました。一人1台端末の導入により、ICT教育は全国的に進んでおり、それぞれの自治体の裁量の下に進められている部分も多いかと思いますけれども、本町のICT教育の特色を挙げるならばどういったところになるか、お答えいただきたいと思います。
答弁 学校教育課長 川上輝
本町、音更町におけますICT教育の特徴という御質問でございますけれども、学習面で申し上げますと、全ての小学校でロイロノート、こちらを導入して活用しております。それと、中学校では、英語学習支援ツールのWorld Class room、こちらも今年度から本格導入して活用しているところでございます。以上でございます。
質問 20番 新村裕司
分かりました。音更町も国のGIGAスクール構想の下で、一人1台端末が開始されて数年がたち、端末も今年度更新、もう既にされたということで、2機目ということになります。端末の故障が増えて、今年度更新ということに踏み切ったのかと思いますけれども、率直に言うと、思ったより早かったのかなというところもあるんですけれども、そこはやはり使い始めてから有効活用してきたということも逆に言えるのかなと思います。端末の更新については、先ほどの堀江議員の一般質問の中で11月の段階で完了したということでしたので、その移行に関してトラブル等なかったのかどうなのか、その点だけをお伺いいたします。
答弁 学校教育課長 川上輝
タブレット端末購入後のトラブルについてでございますけれども、初期不良ということで、4台ほど新しい機械に交換したということはございます。以上です。
質問 20番 新村裕司
おおむね順調に更新が完了したということで理解いたしました。ICT教育が導入されてから、例えば、教育研究所主催の行事などで、私たちもこれまで何度か授業風景などを拝見させてもらいましたけれども、大分やっぱり当初私のイメージしていた教室の雰囲気と変わってきたのかなというふうに、いいほうに感じました。ICTを活用した教育が児童生徒の主体性を育むことに大きく貢献しておりますが、具体的にどういった点が主体性を育むことに貢献しているか、その点お伺いいたします。
答弁 学校教育課長 川上輝
現在、どの学校でも授業中に子どもたちが自ら課題を見つけて、その課題に取り組む個人ワークですとか、その個人ワークで得られたものをグループ内で決められた時間内で発表し合うなど、ほかの方との共同によって考えを深めるグループワークを取り入れているんですけれども、その際の個人ワークなどで個人でICTを活用して発表できる材料をそろえて、その後、近くにいる子どもたちで、数人でグループをつくって集まって発表し合うというのを多くの授業で取り入れているということが挙げられるかと思います。以上です。
質問 20番 新村裕司
正にICTを活用することによって、能動的にというか、主体的になんですけども、自分自ら動いて教室の友達とグループワークなどをしながら、そういったやり方でやっていくことがこのICTを活用した教育が主体性の育むことに大きく貢献しているのかなというふうには思います。そして、何より、タブレットを使うことによって、楽しさや好奇心を引き出すことも、そして、好きになる、そのICTを利用した授業そのものが好きになるということが何より大きな効果を得るのかなというふうには思います。それでは、ICT教材の使い方や教え方について、町内の学校間でいろいろと連携して協議はされていることかと思いますが、どの程度の頻度といいますか、どういったやり方で共有しているのか、また、先ほど、小学校はロイロノート、中学校は今年度からWorld Class roomを全学校で利用しているということですが、そういったアプリというか、新たな教材の導入についての是非の協議ということについてどういったやり方で進められているのか、お伺いいたします。
答弁 学校教育部長 高橋規也
ただいまの質問にお答えさせていただきます。授業改革ということで、中教審のほうで、令和3年の1月に発表いたしました「令和の日本型学校教育ということの構築を目指して」ということで、今、ICT端末が導入されたことによってその部分が付け加わって、現在、各学校においてICTを活用した授業改革が進められております。中でも、令和5年度から、本町においては、推進教員、ICTの推進教員というのを町内2校に配置させていただきまして、自校におけるその授業改革のほか、連携校、4校の小学校になるんですけども、そちらのほうを、学校を巡回訪問して授業力の向上を図る取組を進めているような状況になっております。道の指定によって配置されているこの推進教員なんですけども、令和5年度から3年計画ということで、今年度が計画の3年目ということで、都度あるごとに研究成果等については発表する機会等がございまして、そういった部分も絡めて、今後のICTの活用についても協議しているような状況になっております。以上です。
質問 20番 新村裕司
分かりました。定期的な発表などを踏まえて研修会等を開いて共有しているということで理解いたしました。次に、ICTにかかわらず、学校生活全般に関わる部分なんですけれども、御答弁では、子どもたちの話合い、学級目標や学級内のルールを子どもたちの話合いで決定するなど、あと、失敗を責めず、異なる考えを認めるという安心感を醸成するという、そういったこと、御答弁にもありました。そういったことも含めて、教員の方々の工夫によってなされていることかなというふうに思います。私たち議員も度々地元の小中学校の行事にお招きいただいていますけれども、近年特に感じるのは、運動会でも、学習発表会でも、特に何をやるか、どういうふうにやるか、子どもたちの意向がとてもよく反映されているのかなというふうに感じています。ですから、子どもたちも自分たちでやると決めたことだから、より生き生きとそれぞれの役割を果たしているように見受けられます。ですので、すごい良い雰囲気で学校行事を楽しんでいるように思いました。これは本当にすごいよい効果があらわれているなと思っております。そこで、学校現場での子どもの主体性を育むための対応、教員の皆さんが苦労、工夫していただいている部分が大きいかと思いますが、やはりどうしても教職員の負担が大きくなるものと思いますが、その負担を最小限に抑えるための配慮、対応というのは、教育委員会のほうとしてはどのようにされているか、お伺いいたします。
答弁 生涯学習部長 山本智久
先生の負担の軽減ということでございますけれども、一つとしては、新村議員もおっしゃっていただきました、地域学校協働活動がその一つになるかなと思います。本来、子どもたちの教育というのは、学校教育、それから、家庭教育がメインで昔から行われてきておりますけれども、最近はそれに加わって、地域全体で子どもたちのその成長を支えるということで、地域の様々な方たちが学校に来ていただいて、自分たちの持つスキルですとか、経験ですとか、様々なことを子どもたちに教えていただいていると。それによって、先生方の負担が大幅に軽減になっているのではないかなというふうに考えてございます。
質問 20番 新村裕司
そうですね。まず、やはり教育委員会の対応として大きいのは、地学協働という部分かなというふうに思います。そういったことも含めて、3点目の質問に移らさせていただきますが、今の地学協働、そこにコミュニティースクールという制度も加わって、飛躍的に地域との連携が進んできていると思います。農業に関する体験などもされているということであります。もちろん、古くから農業体験を学習に取り入れてきたということも認識していますし、今の御答弁でも、精力的に農業体験についてもやっておられるということを改めて確認いたしましたが、その上でお聞きいたします。まず、地学協働の部分についてなんですけども、取組は、年々実施回数または講師の人数も増えてきていることかと思いますが、これはまだまだ拡大の余地というのは、回数だとか、講師の数という部分で拡大の余地というのはあるのかどうなのか、お伺いいたします。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
まず、講座のほうですけども、参考にお話ししたいと思うんですけども、今年の実績はもう既に去年と同じぐらいの数にきております。去年672件ですけども、12月10日時点で623件の受講しております。講師の数は、どちらかというと、大体120、実数で120前後、亡くなった方とかもいたりとかしていますから、で、落ち着いてはいます。今後どうなるかにもよるんですけども、今、心配しなきゃならないことは、おかげさまで地学協働活動はこのように増えてはいるんですけども、当初、令和4年のときから、私、回ってお願いしている人たちは、ボランティアでいいよって言ってやってくれて、学校にも喜んで行ってくれる人たちなんですけども、実績が出てくるにつれて、会社の宣伝とか、そういう人たちで来る人たちもいますから、果たしてそういう人たちとその学校のニーズというか、生徒たちの思いと乖離してしまうんじゃないかという心配も実はしています。幸い今、登録していただける人たちはその趣旨を御理解していただいておりますけども、御理解いただけなかった人も実はおります。ですから、その辺も考えていかなきゃならないかなというふうに思っております。講座の数につきましては、やっぱり学校のニーズもありますから、ですけども、今後はやっぱちゃんと中身も、例えば、継続してやれる部分、新規でこういうことやってみたいなというのはやっぱり学校それぞれありますから、何よりもそれは学校に回って、学校でどういうことをしたいかとか、こういう情報を欲しいとか、こういうことをコーディネートしてほしいということをやっぱりつぶさに通って聞いてこなければならないと思います。今の現状でお話しできることは以上かと思います。
質問 20番 新村裕司
今、ありましたとおり、講師の数については、必ずしも人数という数字にとらわれるべきでないということは分かりました。その中で農業に関することもやられておられるということですけれども、事例幾つか、答弁でも挙げていただきましたが、もし、まだほかにも事例あれば、幾つか教えていただければと思いますが、お願いいたします。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
農業については、単に農業という職業という部分ではなくて、産業とか、町の文化として捉える必要があるのではないかと地学連携では考えております。ですから、食農教育全体で捉えてどうするかということの取組をさせていただいております。で、実際、学校農園のほうは、平均すると大体16時間ほどやっております。これは総合学習のほうでやっておりますし、生涯学習課のほうでも、平成21年から農業体験の講座をやっています。これ全て、何というんでしょう。ただおいしいものを収穫して食べるんではなくて、種まきから、草取り、収穫、場合によっては、学校によっては食品加工までやっているところもありますから、そういう取組のまず支援もさせていただいております。地元の方々も講師になって学校農園を手伝ってもらっている場合もありますし、一方で、そういう地元の方々が学校で講演とかもしてもらったりもしております。近年は、農協の青年部の方々が3人ぐらいになって、3人1クラス入っていただいて授業をやっていますけど、その数も相当増えております。今、農業関連の講座は、食農教育全体の登録が15件なんですけども、実際、今年は、7人の方が延べにして講座を行っています、個人・団体含めてですね。ですから、いろんなことをやっております。で、今年、ちょうど第4次食育・地産地消促進計画の改定期でありますから、学校もいろんなことに取り組んでいます。この間、新聞に出ていた輪切り給食もそうですし、その前の十勝の全共の見学なんかもその動きの一つかなと思っております。一つのところが、だから、こういうことをやると、ほかの学校もやってみたいという相乗効果も出てくると思いますので、今後もその辺を見据えて見守っていきたいなというふうに思っております。私からは以上です。
質問 20番 新村裕司
今の課長からの答弁で、もう既に私の想像していたより多角的に農業に関しても取り組んでいるのかなというふうに思いました。これまで農業体験って言ったら、スポット的に収穫だけやって、あー、取れたねとかってことが多かったんですけども、総合的な学習の時間で16時間ということでしたか、それは本当に学校農園で管理からその収穫、種まきからですかね、種まきから、管理を経て収穫まで、そういった一連の体験がもう既にやられているということで非常にいい取組かなというふうに感じました。また、個人ということだけではなくて、例えば、農協青年部さんとも連携してやっておられるということであります。組織として協力してもらえるということは非常に大変心強いことかなと思います。ということは、単年度だけではなくて、次年度もその次もと継続して契約みたいなことというのはあるのかどうなのか、その点を、青年部だったら、毎年その役員さんとか、メンバー、入れ替わっていくこともあるかと思うんですけども、その辺の考え方についてはどのようになっていますか。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
学校農園のほ場以外の部分で今、考えますと、令和4年から現在まで、そういう講座数も大変増えております。今、食農教育に関わる講座が今年度だけで今、69件行っております。もちろん農協の青年部さん、毎年変わるんであれなんですけど、変わることが逆にいろんな人と話していいんであって、で、毎回、いろんな学校行くと、その地区の農家の方の青年の方が講師になってやってくれたりしていますから、いろんな人が1年間でも講師になってくださっております。現在、数的にもかなり多くて、令和8年でも、小学校が4コマ、中学校が1校、今実施しております。4コマといっても、学年全部だったりもしていますから、かなりの数になってきていますけども、そういう部分でも、学校のほうでやっぱり希望が多くなってきていますから、これは継続して続けれるのかなと思っておりますし、その中で、また、もっとこう広げて違う講師、その関連する講師の人、教えてほしいということで、例えば、農協の職員自ら行って説明するとか、うちの農政課の職員に時には出てもらって講義してもらうとかという広がりも出ております。以上でございます。休憩(午前11時57分)
質問 20番 新村裕司
地学協働、ふるさとおとふけ学のところで協力していただける方々が、組織的に協力していただけるというところだったかと思います。農協青年部ですとか、そういった組織にも協力していただきながら、相乗効果といいますか、どんどん輪が広がっていっているのかなということかと思います。そういった中で、限りある時間の中で講座や体験の質を高めていくために、そのための努力も必要になってくるか、まるっきりお任せということ、講師の方々にお任せということでなくて、講座の質を高めるために教育委員会、学校の外部講師の方々との連携が必要になってくるかと思うんですけれども、その点についてはどのような工夫がされておられるか、お伺いいたします。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
今、新村議員から御指摘あった部分は、今後、地学協働活動、ふるさとおとふけ学を続けていく上でも非常に大事なことかと思います。常にやっぱり学校とか、お世話になった団体に赴いて感想を聞いたりとか、課題をやっぱりちゃんと認識しないと、次にもつながりませんし、学校もやりたいって気持ちにならないんで、ですから、その辺は常に気をつけています。学校がやっぱりやった、やり切った感というのをやっぱり持たないと絶対次には続いていきませんので、そういう部分は非常に、私は常に大事にしながら進めているところでございます。以上です。
質問 20番 新村裕司
やったからよかったって、そういうことではなくて、しっかりそのフィードバックも受けてということであろうかと思います。私もかつて個人的に依頼をいただいて、何度か町内の小中学校や、時には町外のほうも出向いたりして出前授業みたいなこともやった経験、何度かあるんですけども、そのときは、座学での講演、講座ということだったんですけども、酪農・畜産の資料、スライドを用意して講義を何回かやったことあるんですけども、当然、なかなか慣れないですので、思ったようにうまくできなくて、毎回一人反省会をしていたことを思い出したんですけども、それでもやっぱり子どもたちは興味津々な態度でしっかり聞いてくれたというふうに思っています。終わった後、確か木野東小学校に行ったときだったかと思うんですけども、一緒に給食をいただいた中で、やっぱり子どもたち、いろいろ寄ってきて、いろんなことを聞いてくれたりしたんですね。何か人気者になれた気がして、とても楽しかった思い出もありました。あと、学校農園ということも、小学校では全小学校でやっておられるという御答弁でありました。ということは、町内の全小学生がもう農業体験、学年で、何学年でやるのか、それとも全学年で実施しているのか。一年を通して春から秋まで農業体験を経験することになるのかどうなのか、その辺改めて確認させてください。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
それは学校によってまちまちです。例えば、中学年ぐらいまでとか、作る作物によって学年分けるというようなことでやっていますけども、冒頭にもお話ししたんですけども、昔と違って、ただ収穫作業するのではなくて、やっぱり最初から種まいて、草取って、して収穫までということをやっていますし、その中で農家の方々にもお手伝いをいただいて講師になったりもしてますから、そういう部分ではやりながら、いろんな話も聞けて勉強にはなっているんでないかなというふうに私は感じております。以上です。
質問 20番 新村裕司
その学校での農園で、そういったやり方ですと、一貫した農業体験できるということで、メリットは大きいのかなと思うんですけども、それで、その収穫されたものを学校関係者みんなで、地域の方々も含めて食べる、収穫感謝祭みたいなことを、私も小学生時代、そういった行事があったことを記憶しているんですけども、学校行事としてそういったことをやられているケースというのはどの程度あるのか、お伺いいたします。
答弁 生涯学習課地学連携担当課長 大森洋臣
今お話のあった、いわゆる食品の調理、加工の部分については、今のところは2件ぐらいしかないんですけども、それでも豆腐を作ったりとか、おみそにしたりとか、その際、おみその場合は、地元の農家のお母さんに来てもらって作ったりとかというようなことはやっております。だけど、どうしても収穫までで終わってしまっています、大半は。ですけど、2校についてはそういう積極的な取組をしております。
質問 20番 新村裕司
収穫感謝祭というところまでは2校ということですが、収穫したものをみんなで調理して食べる。その喜びを学校関係者みんなで分かち合えることはすばらしいことかなというふうに思いますので、是非、その辺の拡大を今後希望したいところであります。今回この農業関係の、農業体験の質問に至った経緯の一つとして、会派のほうで10月に視察させていただいたのが、福島県の喜多方市でして、そこの取組として、小学校の農業科ということがやっておりました。平成18年に特区を経て設置したものなんですけども、今の現在の段階では、特区ということではなくて、総合的な学習の時間を利用して、年間35時間程度そういった農業体験に充てているということです。その目的、その効果としては、やはり豊かな心、社会性、主体性ということが大きなことかと思います。そこで言われていたのが、喜多方市も農業の町なんで、そういった取組が将来農業従事者を育てることも目的の一つではあるんですけれども、そういうことではなくて、農業を教えるのではなくて、農業で教える、そういったことをやはり前面に出していきたいということであります。喜多方市の例はそれとして、本町でも、もうほとんどそれに準じた取組をされていることというふうに認識しております。農業の教材としての価値を改めて認識していただきながら、今後、より充実に向けて進めていっていただければというふうに思います。それで、最後のラーケーションの部分になるんですけれども、御答弁にもありましたとおり、学びと、ラーニングとバケーション、休暇を組み合わせた新しい休み方改革の取組ということであります。メリット・デメリットもお答えいただきました。そして、先行事例の、先行自治体の状況を見ながら、今後、調査・研究していくという御答弁で、そのとおりかなとは思うんですけれども、これまでに学校、もしくは教育委員会のほうにラーケーション制度を求める声というのは実際上がっていたのかどうなのか、上がっているのかどうか、その点お伺いいたします。
答弁 学校教育課長 川上輝
このラーケーションについて、町内、学校ですとか、教育委員会内部でそういうお話があったかということについてお答えいたしますけれども、これまで教育委員会内部でもこのラーケーションに関して議論した事実はございません。あと、学校のほうにつきましても、校長会などからそういったお話をいただいたということも今まではございません。以上です。
質問 20番 新村裕司
実は、私のほうも、直接、町民の方々からそういった声を受けた、受けてということではないんですけれども、ただ、こういった制度化ではなくても、欠席扱いになってでもお子さん、学校を休ませて、親御さんの、保護者さんの有給休暇のときなどに学習を兼ねた休暇というような、そういったことをやっておられる方も、そういった話も聞いたこともありますので、こういったことが制度化されていくと、更にそういったことも進んでいくのかなと思って今回お伺いさせていただきました。北海道のほうも一歩進んだ形での検討に入っている段階ということであります。それで、本町においても調査・研究ということでありますけれども、もう一歩踏み込んでお伺いいたしますけれども、もし仮に道のほうがこういった制度を行うということになったら、スムーズに追従していくものなのか、場合によっては、先行して実施するという可能性もあるのかどうなのか、まず、その点をお伺いしたいと思います。
答弁 学校教育部長 高橋規也
ただいまの御質問なんですけども、今年の道議会第3回ですね、道議会の中で質問があって、道、それから、道教委それぞれ御答弁されている状況にあります。ただ、その中で道教委のほうとしても、先進自治体のほうの動向について把握していきたいということで、先ほど教育長からも御答弁申し上げたところなんですけども、実は、教育委員会サイドではなくて、実は、道の経済部のほうから、休み方改革アンケートということでアンケート調査がありまして、道内の団体ですとか、企業、学校等、1,100社を対象に調査等を行って、その中で「ラーケーションについてどう思うか」という質問がございました。それで、「よいと思う」回答が53パーセントぐらいということで、半数程度はそういった理解があるのかなというところと、あと、メリット・デメリットにつきましても、先ほど教育長から御答弁申し上げましたとおり、内容となっております。ただ、課題といたしまして、やっぱり運用に当たっては、ルールの統一化など、そういった部分と、あと、学習保障への対応、こういったことが課題として挙げられておりますので、やはり町単独で進んでいくということよりかは、道教委のほうが進めていただいて、その中で町としても検討していくというような状況になるかなというふうに考えております。以上です。
質問 20番 新村裕司
分かりました。もちろんそのメリット・デメリットという部分、デメリットという部分もしっかり考慮に踏まえながら、進めていかなければならないということですけれども、それらの課題が解消、解決にめどがつくのであれば、私としては、このラーケーションの可能性は大きいものがあるのではないのかなというふうに考えております。ありがとうございます。まとめに入らせてもらいますけれども、主体性や自己肯定感が低いまま大人になったら、社会に出たときに夢や誇りが足りず、就いた仕事にも熱意が持てなくなるかと思います。学力があるのになかなかそれを発揮できないということになります。逆に、意欲や熱意があれば、それまで足りていなかった知識を自分で考え、学んで、更に伸ばしていけるということなのだろうかと思います。今回の一般質問の答弁から、ICTを活用することにより、主体的・対話的で深い学びに大きく貢献していることが確認できました。既に本町の地学協働の取組は、他自治体の手本となる高いレベルで実施されているということ、その中で、農業に関しても積極的に取り組まれているということを改めて知りました。最後に、私から求めることとしては、学校での児童生徒が自ら考え、行動する力を更に伸ばしていけるような環境づくりです。その中で、ICTを有効活用した教育の発展、農業の持つ教育的価値を再認識していただけたらと思いますし、教育委員会には、学校と地域のかけ橋としての機能の充実を求めたいと思います。そのようにお伝えさせていただいて質問を終わらせていただきます。
答弁 教育長 福地隆
主体性と自己肯定感を高める教育ということで御質問いただきまして、ふるさとおとふけ学を通しましての農業体験については、大森課長から詳しくお話があったとおりでございますので、私からは申し上げることはありませんが、主体性と自己肯定感ということで、ICTを含めての話になりますけれども、今、学校で様々な場面で子どもたちが意見を出し合う、議論をして答えを出すというような授業ですとか、活動というふうにシフトしているというところでございまして、まだ、しかしながら、現場では、従来型の授業ですとか、指導を行ってしまう教員が残念ながらまだ残っているというような実態もございます。努力はしているんですが、つい教員が考える正解というものに近づくような指導を思わずしてしまう、手を貸してしまうという従来型の授業をしてしまうような状況がまだ残っているんですけれども、今は正解ではなくて、プロセスを大切にするというような授業もかなり多くなっておりまして、これまでの指導法が体にしみついている高齢層の、比較的高齢層の教員に多いのかなという印象を持っておりますけれども、そんな状況もございます。今後は、研修などを通して、子どもたちの主体性と自己肯定感を高める学校教育活動につながりますよう、学校とも思いを共有しながら取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。ありがとうございました。