音更町議会 令和7年第1回定例会 2025年3月7日
深刻化する高等教育費負担への支援について
2025年3月7日、音更町議会の一般質問で、石垣加奈子議員が「深刻化する高等教育費負担への支援について」質問し、町長 小野信次、企画課長 大井規彰、企画財政部長 深谷邦彦、副町長 宮原達史が答弁しました。
- 質問者
- 石垣加奈子 議員
- 答弁者
- 町長 小野信次、企画課長 大井規彰、企画財政部長 深谷邦彦、副町長 宮原達史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 2番 石垣加奈子
おはようございます。通告に従いまして、深刻化する高等教育費負担への支援について一般質問を行います。現在、大学生の約8割がアルバイトに従事し、3人に1人が貸与奨学金を利用している状況です。平均して300万円もの奨学金という「借金」を抱えて社会人となる若者が増加しており、この問題は深刻な社会課題となっています。さらに、各大学で検討されている学費値上げは、既に限界に達している学生の生活をより一層圧迫することが懸念されます。「アルバイトのし過ぎで単位を落とした」「週5日のアルバイトで勉強時間が取れない」など、本来の学業に支障をきたす事例も報告されています。そうした中、全国各地で学生たちが学費年値上げへの反対の声を上げています。「これ以上の値上げは全ての学生にのしかかります」「学ぶ権利を奪わないでください」「家族の負担はもう限界です」という切実な訴えが相次いでいます。特に地方出身の学生からは、「実家からの仕送りを増やすことは不可能」「地方出身者ほど住居費などの負担が大きい」といった声も寄せられており、進学に伴う転居費用など、都市部の学生以上の経済的負担を強いられています。「1日1食」「月の食費2千円」といった声も聞かれ、学業に支障を来すケースも報告されています。少子高齢化が進行する中、地域の将来を担う若者への学びを保障することは喫緊の課題です。本町として高等教育を目指す若者とその家族への支援策を検討する必要があると考え、以下の点について伺います。1、各大学で検討されている学費値上げの動向に対する町の見解は。2、国が2020年度に導入した修学支援新制度は、支援対象の条件が厳しく設定されており、多くの学生が支援を受けられない状況にあります。この制度に対する町の見解は。3、地域経済の担い手となる人材確保のためにも、奨学金返済支援などが必要と考えるが、町の見解は。以上、御答弁をお願いいたします。
答弁 町長 小野信次
おはようございます。深刻化する高等教育費負担への支援についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の、各大学で検討されている学費値上げの動向に対する町の見解についてでありますが、国立大学法人東京大学は、昨年9月、学士課程の授業料について、令和7年4月入学者から、現行の年額53万5,800円を64万2,960円に引き上げることを決定いたしました。また、全国の国公、私立大学の4割が、令和7年度以降の授業料について引上げを既に実施したか、検討中との報道があることも承知しており、近年の物価高騰や人件費の上昇などに加えて、人口減少に伴う学生数の減少などがその要因になっているものと認識しております。今後、授業料をはじめとする学費の値上げにより、高等教育を受けようとする若者やその家族における経済的負担の増加が懸念されるところでありますが、東京大学では、授業料の引上げに合わせて、学士課程における全額授業料免除の対象者を現行の世帯収入400万円以下から600万円以下に拡充することを公表しており、他の大学においても、それぞれの教育環境や経営状況などを踏まえ、授業料の額の設定や学生支援策について検討が行われるものと認識しております。次に、2点目の、修学支援新制度に関する町の見解についてでありますが、国は、「大学等における修学の支援に関する法律」に基づき、大学等への修学に係る経済的負担の軽減を図るため、令和2年度から高等教育の修学支援新制度を実施しております。この制度は、授業料、入学金の減免と、給付型奨学金の支給を受けることができるものでありますが、対象者は世帯収入により制限が設けられております。支援額につきましては、住民税非課税など、世帯収入に応じた4段階の基準で区分され、授業料、入学金減免の年間上限額は、授業料が最大で約70万円、入学金が最大で約28万円となっており、給付型奨学金については、最大で年間約91万円の給付を受けることができます。昨年度においては、全国で約34万人がこの制度を利用しているほか、国の推計では、住民税非課税世帯に属する方の大学等への進学率が昨年度は約69パーセントとなり、制度開始前となる平成30年度の約40パーセントと比較して29ポイント上昇していることから、町といたしましては、この制度が支援を必要としている方への進学の後押しにつながっているものと認識しているところであります。最後に、3点目の奨学金返済支援などに関する町の見解についてでありますが、奨学金返済支援につきましては、Uターンなどの移住・定住の促進や地域産業を担う人材確保などを目的として、大学等の卒業後、当該自治体に居住、就職するなど、一定の条件を満たした人を対象に、貸与型奨学金の返済に対して補助する制度であり、道内におきましても、企業と連携して補助を行うなど、複数の自治体が独自に制度を設けております。一方で、国は高等教育の修学支援新制度について段階的に拡充を進めており、今年度からは、世帯収入の目安が約380万円から約600万円までの多子世帯の学生も授業料、入学金の減免及び給付型奨学金の対象に追加されたほか、来年度からは、多子世帯の授業料、入学金の減免について、世帯収入の目安が約600万円を超える学生も対象に追加されるとともに、年間上限額の引上げが行われることとなっております。このことから、町といたしましては、今後も制度改正など国の対応を注視していく必要があると考えており、現時点では独自の奨学金返済支援制度を創設する考えは持ち合わせておりません。なお、本町では、帯広大谷短期大学の社会福祉科介護福祉専攻に進学、在学し、卒業後に十勝管内の高齢者施設などに就職する学生を対象に、授業料の10分の3を補助する「ふるさと介護福祉育成支援事業」を実施しておりますが、来年度入学者から、社会福祉科子ども福祉専攻及び看護学科の学生を対象に加えるとともに、町内の施設に就職する学生の補助率を10分の5に引き上げることとしております。町といたしましては、今後も短大と緊密に連携し、その制度を有効に活用することで、地域の担い手となる人材の確保に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。
再質問 2番 石垣加奈子
それでは、再質問をさせていただきます。1点目の各大学で検討されている学費の値上げについてですが、この学費の値上げについて、大学がこういったことに踏み切らざるを得ない原因というのは何があるとお考えかお伺いしたいと思います。
答弁 企画課長 大井規彰(企画課長は2025年3月まで)
大学が学費の値上げを行う要因ということでございます。今、町長からも御答弁ありましたが、近年、物価高騰、これが大学の経営にも大きく影響していると考えております。また、各大学では研究の充実、これも進めるという意向も示しておりますので、それに要する環境整備に係る費用ということで値上げをしたいという意思があるというふうに聞いているところであります。以上であります。
再質問 2番 石垣加奈子
答弁にもありましたが、物価高騰や人件費の上昇などという点もあると思いますが、私は、政治にも原因があるのではないかというふうに思います。日本の高等教育予算については、OECD、経済協力開発機構の中でも最低水準という状況が長期にわたって続いています。しかも、2004年の国立大学法人化後、1,600億円も運営費交付金を削減しました。私立大学への私学助成は、経常費の1割以下に抑制されたままになっています。その上、先ほどもあった、物価高騰やコストの増額などから、財源難にあえいでいるということで、値上げに踏み切らざるを得ないという状況になっていると思いますが、そういった認識はあるでしょうか。
答弁 企画課長 大井規彰(企画課長は2025年3月まで)
昨年の6月ですが、国立大学協会理事会が国立大学協会声明というのを発表しております。この中では今、石垣議員がおっしゃられたような、交付金の関係、あと、重ねてになりますが、物価高騰、人件費、これらによって経営が圧迫されている、そのように大学側の団体では認識をしているということは町としても押さえているところであります。
再質問 2番 石垣加奈子
やはり政治も大きな原因があるということで、大学の無償化という政策も行われていますが、本当にそれが学生や家庭の負担を軽減するものになっているのかというふうな疑問があります。消費税が10パーセントに引上げされた際には、政府は増税で得られる4兆円のうち、7,600億円を高等教育無償化に充てるというふうに約束をしていました。しかし、実際の予算配分は、年間5千億円台にとどまっています。実績額に至っては3千億円前後にすぎないというふうになっています。この約束された財源と実際の支出には4千億円以上もの差額が生じているということで、この消費税を上げるときの約束を守られていないというふうに思いますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
約束が守られてないのではないかという御質問でありましたけども、その点につきましては国政に関することでございますので、私どものほうからは申し上げることはございません。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
確かに国のことなんですけれども、こういった実態もあるということをお伝えしたいと思って取り上げました。今回の値上げに対する動向に関しては、通告でも申し上げましたが、学生たちが値上げをしてほしくないということで声を上げています。先月2月には、高等教育負担軽減プロジェクトという団体が国会内で、希望する全ての人が大学や短大、高専、専門学校で学ぶために授業料の引下げなどを求める集会というのが開かれました。会場とオンラインを合わせて約250人の学生や国会議員、大学教授などが参加をしていたということです。さらにこのプロジェクトでは、全ての学生を対象に授業料を半額にしてくださいと首相などに要望するオンライン署名が取り組まれており、8か月間で3,486団体と3万人を超える個人が賛同しているという状況です。これだけの方たちが学費の値上げに反対の声を上げているという現状をどう受け止めているかお伺いしたいと思います。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
今、石垣議員からお話のあったとおりに、様々な声が上がっているんだろうなと思います。本当に苦しい方につきましては、切実なものもあると思いますし、あと、学びの保障というところもあるかと思います。その中で、町としてどのようなことができるかというところで考えたときには、まずは、今、足元の大谷短期大学ですか、帯広大谷短期大学の学生さんに対する支援といったところで町としては対応しているところでございます。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
今、学びの保障ということがありましたけれども、日本は1979年に国際人権規約というものを批准しています。この規約の中の13条2項(c)というところでは、高等教育の無償化というのをうたっています。また、13条1項では、教育の機会は全ての人に保障された権利とされているということが述べられており、高等教育の無償化については、国際社会への約束だというふうに思います。また、憲法の理念に立つ日本の教育法については、全ての国民はひとしくその能力に応ずる教育を受ける機会を与えなければならないとしています。しかし、現実には、高等教育予算を減らし、さらに授業料を値上げする方向に進んでいます。こうした動きは、国際人権規約や教育基本法に逆行するものではないかと思いますが、この点についての考えをお伺いしたいと思います。
答弁 副町長 宮原達史
おっしゃっていることはよく分かります。ただ、市町村という立場では、今回、国会のほうでも、新年度予算の中で高校の授業料の無償化というのをいろいろやっていますけども、そういったものでさえ手が出せないというか、国の段階でやっていること、さらに大学のほうも同じような国家予算でやっていることですので、そのような認識と言われてもちょっと公式の場でコメントすることはなかなかできないということを御理解いただきたいと思います。以上です。
再質問 2番 石垣加奈子
分かりました。町としては答弁ができないということで、分かりました。そういった点で、国が導入した修学支援新制度の件についてですが、私、2020年6月の一般質問で、町外の大学等に進学する学生に対する給付型奨学金の創設を求めました。また、2022年3月議会の小澤議員の質問でも、Uターン促進の取組として、返済補助つきの奨学金制度を求める質問がありました。このどちらの質問にも、町からの答弁としては、この2020年4月から始まる修学支援制度が拡充されることから、町独自の奨学金の創設の考えは持ち合わせていないという答弁がありました。ですが、この修学支援制度、本当に拡充されているのかというのが、私は疑問があります。答弁では、拡充されている内容とかが書かれているんですけれども、実際にはそうなっていない部分があると思いまして、質問をしました。支援対象については、非課税世帯など、限られた層にしか適用されないことだとか、2024年度からの拡充の内容についても、答弁にありました多子世帯と私立理工農系の学生がいる世帯というふうに限定されています。また、来年度の所得制限廃止も、多子世帯のみが対象というふうになっています。多くの学生はこの拡充に対しても恩恵が受けられないという状況になっていると思います。また、国立大学以外は授業料など、納付金は完全無償とならないという状況です。支援上限額との差額や、支援の対象とならない施設設備費、実験実習費は負担しなくてはならないですし、給付型奨学金を受けてもそれでは足りず、アルバイトや借入れをしなければならない学生も多くいます。また、自宅外通学では、さらに生活費が必要となり、さらに負担は大きくなっています。家庭には頼れず、自分で何とかしようという、アルバイトなどを掛け持ちする学生も多いと思います。こうしたアルバイトの時間が増えると、学業にも影響が出ると思いますが、こうした内容に対して課題があるというような認識はお持ちでしょうか。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
経済的な側面から来る苦しさというか、そういったところに対する課題意識があるかどうかといったところでございますけども、国のほうにおいても、そこは高等教育の無償化ということに関して、過去の経緯ございますけども、段階的に取り組んできた経過があると思います。なので、そういったところは国としても課題意識はあるのかなと思います。町としてはどうかというところになりますけども、その辺は、今、国において議論が進んでいるところでございますので、その点は今後も注視してまいりたいと思いますし、他の自治体の動向と、それから独自にやっている制度の状況などについては、情報収集であるとか、調査研究といったものを進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。
再質問 2番 石垣加奈子
あと、さらにアルバイトなどをしていることによって、学業に影響が出る点についてもちょっとお話ししたいと思います。この制度で、学業要件の一つである、GPA、履修した科目の成績の平均値が相対評価であり、どれだけ頑張って優秀な成績であっても、学部全体が優秀な学生ばかりだと、本人の努力とは無関係のところで評価が決まってしまうというような状況になっています。GPAは、下位4分の1に入ると警告を受け、2年連続で警告を受けると支援を打ち切られる仕組みとなっています。警告を受けた学生のうち、GPAによるものが9割に上っています。こうした学生の支援が打ち切られたことは、低所得者の学生の教育を受ける権利を奪うものだというふうに思います。国も少しずつ拡充はしていると思いますし、以前、質問したときにも、国の制度の拡充をしていくよう、期成会を通して求めていくというような答弁もありました。この制度の充実をしていくよう求めている内容について何か詳しいものがあればお伺いしたいと思います。
答弁 企画課長 大井規彰(企画課長は2025年3月まで)
修学支援新制度に関します、現在、期成会では特段、要望事項としては設定されていない状況にあります。以上です。
再質問 2番 石垣加奈子
4年前にはそのような答弁があったんですけれども、今はそういうことをやっていないということなんでしょうか。
答弁 企画課長 大井規彰(企画課長は2025年3月まで)
修学支援新制度がスタートしまして、支援が拡充されたということを受けまして、要望からは、期成会としての考えになるかと思いますが、載せてはいないという状況かと思います。
再質問 2番 石垣加奈子
拡充されたということで、要望には入ってないということですが、やはりまだまだ課題があると思いますので、是非今後も制度の拡充というのをしていっていただきたいなというふうに要望したいと思います。3点目ですが、奨学金返済支援などに関する町の見解ということで、国のほうで制度が拡充されているということで、現時点では独自の奨学金返済支援制度をつくる考えは持ち合わせていないということで、残念な答弁だなというふうに思いました。その中でも、大谷短大に関しては、これまで介護福祉科のみに行われていた支援が、保育士と看護師に対する支援が拡充されたことはとてもよかったと思いますし、町内に就職する方には補助率を上げるというところで、これは人手不足の解消に対しても大きな支援だなというふうに考えております。答弁にもありましたように、企業と連携して補助を行うだとか、自治体独自で制度を行っているというのは、新聞などでも報道されておりました。直近では、帯広市が来年度から、企業と新規採用者の奨学金返済を支援する市内の企業に対する補助を行うという報道がありました。一人当たり年間12万円、最長5年、一人最大60万円ということで行われるそうです、この目的としては、人材確保と若者の就職、定着を促進するという目的で行われるそうです。帯広市が始める前にも、札幌市や旭川市、函館、苫小牧、釧路市なども行われております。こちらも、50万円から最大120万円というような補助が行われています。こういった支援、企業が返済支援をすることによって、企業にとってもメリットがあるというのも新聞報道で見ました。2021年4月から日本学生支援機構に直接送金できるようになったということで、返済金は社会保険料や所得税の対象から外れ、法人税の控除を受けられる場合もあるというメリットがあるそうです。こういった若者の就職、定着を促進し、人手不足の解消にもつながり、企業にとってもメリットがあるということですので、是非、町独自ではなくてもいいですし、こういった支援をしている企業というのは、音更町内でもあると思います。そういったところに町として支援をするという考えは検討されたことはないのかお伺いしたいと思います。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
帯広市さんの動きなども、それから、他の札幌市さんをはじめ、私どもも承知はしているところでございます。あと、町内の企業につきましては、今、私どものほうで把握している中では、1社が奨学金の返済支援をやっているという状況は把握をしているところでございます。帯広市さんと本町の違いということでいけば、帯広市さんの場合は商工会議所さんのほうからお話があって、それから企業のほうからも、相当な数の企業から、一緒にできないだろうかというお話があったというところでございます。本町は、商工会のほうからもお話ししておりますけども、商工会のほうからは、まだそういった具体的な御要望というのは寄せられていない状況でございまして、これは雑談レベルになりますけども、取り組める企業というのは本町の場合でいくと、ちょっと限られてくるんじゃないかというようなお話を伺うところもございます。こういった制度が、もう一つ、人材確保だとか経済対策という側面もあるのかなと思いますけども、一つの方策としては有効な面もあるのかなと思いますけれども、ちょっと現時点で、本町のほうでは実施する考えはないといったところでございまして、まずは、繰り返しになりますけども、帯広大谷短期大学の支援といったところに力を注ぐところと、先ほどの修学支援新制度の周知といったところに力を注いでまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
帯広市と本町の違いということで、本町では商工会のほうからまだ要望がないということで、商工会だけじゃなく、今、一番大変なのは、福祉関係の事業所が人手不足という、どの事業所も大変だとは思うんですけれども、福祉関係の事業所も人手不足というのが深刻化しているのかなというふうに思います。福祉関係でも、返済補助というわけではないんですが、奨学金の貸与をして、その施設に3年以上勤務した場合は返済を免除するというような制度を設けている施設もお聞きしました。これをつくった経過というのが、大谷短大に学生が集まらないということで危機的な状況であるということと、介護福祉科を潰すわけにはいかない、介護を目指す職員が不足しているという状況から、こういった制度をつくって、パンフレットもつくって、管内の高校だとか、札幌圏のそういった団体に配布しているというお話を聞きました。今年かな、1人これを利用する学生がいたというお話も聞きました。やはり、人材不足のために、事業者もいろいろな工夫をされていると思います。是非こういった独自の取組をしている企業に対して、企業をまず聞き取りをして、町がどういった支援ができるのかというのを是非聞き取りなどをしていただきたいなというふうに思うんですが、その点についてお伺いします。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
聞き取りするかどうかということに関しましては、商工会さんのほうとも意思疎通を図って、相談してまいりたいと思います。福祉関係の事業所に関しましては、医療もそうですけども、結構前から、以前から、そういった支援制度というか、各事業者さんのほうで設けているといったようなところも把握はしておりますので、その辺は、私どものほうもこれまでも言及はしてきたところでございます。また、あわせて、ちょっとお話が飛躍いたしますけども、今、小樽商科大学さんの学生さんが、アントレプレナーシップということで本町のほうに来ていただいて、実際に十勝のいろんな企業を見て回ったりとかということで、フィールドワークということで、町内だけじゃなくて、十勝管内の企業を見て、現場を実際に見て回って動いておられます。そうした中で学生さんの声としては、この十勝の企業だとかに関して関心を持っていただいたり、魅力を感じていただいたりというところを、実際に感じていただいている学生さんというのが出てきています。私自身も、そういった学生さんから、役場も面白そうですよねという、結構いろんなことやっているんですねということで、魅力を感じていただいている学生さんというのも出てきているものですから、そういった、選ばれる町ではないですけども、魅力を感じていただいて、十勝の企業の魅力の向上といったところも力を注いでいきたいなというふうに思っております。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
まず、各事業者の支援の実態は聞き取りをしていただきたいなというふうに思います。あとは小樽商大の学生さんたちに聞いたことで、関心、魅力を感じてほしいということで、これはとても大事なことだなと思いますので、そういった発信も必要かなというふうに思います。この支援に関しては、通告にも、経済の担い手となる人材確保のためということで質問をしました。音更町には、音更町中小企業・小規模企業振興条例というのがあります。これの中に、基本理念として、中小企業等が地域の経済及び雇用を支える担い手として重要な役割を果たしているというふうに認識が書かれています。また、基本的施策の中には、経営の安定及び継続的な発展に関する施策だとか、人材育成・確保及び雇用の安定に関する施策というのも載っています。この2つの施策というのは、人手不足の解消のためには必要な施策というふうに考えますけれども、こういった条例に沿った施策をつくるという点ではいかがお考えでしょうか。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
条例に沿った施策ということでございますけども、そういった面で、この奨学金の関係も該当するのではないかなという認識は持っております。ただ、それを実際やるかどうかといったところに関しましては、商工会なども含めて、意見交換を進めてまいりたいなと思います。あと、条例に沿った施策ということでいけば、理念条例ということもありますけれども、そこは、こういった奨学金の返済支援とかにかかわらず、幅広で視野を広げて取り組んでまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
分かりました。「幅広く」の中に、是非この奨学金についても今後考えていただきたいなというふうに思います。貸与奨学金を利用している方の調査というのが、昨年11月に行われているんですけれども、その生活の実態が本当に深刻だなという状況が分かります。奨学金の返済が「日常の食事に大いに影響している」または「やや影響している」という方が半数近くいらっしゃいます。これは「影響のない」という方よりも多くなっています。また、「病院にかかる受診にも大いに影響している」「やや影響している」と答えた方が4割近くいらっしゃいます。さらには「結婚や出産、子育てに影響がある」というふうに答えた方も、合計で約4割前後の方がそういうふうに思っていらっしゃいます。そして、返済を終えていない人のうち、「今後についてかなり不安」「やや不安」という方も、それぞれ3割強の方がそういった不安を抱えているという状況です。こういった不安を少しでも取り除いていくのが、国や自治体の役割ではないかなというふうに考えていますが、その点についてお伺いしたいと思います。
答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)
本当に苦しい方に関しましては、切実なものがあると思いますので、そこは国全体としても考えていかなければいけない課題だと思います。町としても、ちょっと繰り返しになりますけども、できることを考えて、施策に反映してまいりたいと思います。また、繰り返しになりますけども、国のほうでは段階的な高等教育の無償化ということでございますので、石垣議員のお立場から見た状況としては、まだまだ物足りないんだろうなというふうに思いますけれども、そこは、国のほうでも少しずつではあるかと思いますけども、段階的に物事を進めていっているというふうに捉えているところもございますので、そういった状況は今後も注視してまいりたいと思います。以上でございます。
再質問 2番 石垣加奈子
なかなかあれなんですけれども、先ほども小樽商大のお話がありましたけれども、2月に音更町で行われたアントレワークキャンプの最終成果発表に私も参加させていただきました。その方たちのビジネスアイデアを伺って、本当に若者ならではのアイデアあふれる発表だったなというふうに思いました。こういった発想ができるのも、ある程度時間の余裕がないとできないことではないのかなというふうに思います。学費のためにアルバイトを掛け持ちしながらでは、時間的なことや、アルバイトをして疲れてしまうということで、体にも余裕がないし、余裕がなければこうしたアイデアも思い浮かばないというふうに思います。たまにのアルバイトであれば、社会経験の場としても有意義な時間だと思いますが、現在の学生たちは、掛け持ちでアルバイトを行い、睡眠時間も削られ、学業にも支障が出るようになっていると思います。学生の声、これまでもいろいろ御紹介しましたが、「奨学金という名前だけれども、実際は学生ローンだ」というふうな声、「大学に行きたいのに18歳の学生にローンを強いる国はどうなのか」「借金を背負わないと大学に通えないのはおかしい」などなど、いろいろな声が上がっています。いろんな支援に対しては、財源が要る制度になりますけれども、こうした夢や将来性のある若者たちの未来への投資だと考える必要があるかなというふうに思います。今の学生たちは、就職したときから借金を背負っている状況です。就職して自分でお金を稼ぐことができるようになり、本来であればそのお金をためて、旅行に行くだとか、車を買うだとか、結婚費用のためにためるだとか、夢や希望を持って働き始めるのが普通だと思いますが、この奨学金があるために、働き始めたら、まず、奨学金という借金の返済から始まる社会人になってしまいます。こうしたことから、結婚になかなか踏み込めないという若者たちも増え、更に少子化に拍車がかかるのではないかなというふうに思います。そういった夢や希望が持てない社会より、しっかり夢が、希望が持てる若者たちの後押しをするために、是非、将来を担う若者への学びの保障、高等教育の負担の支援策をぜひ前向きに検討していただくことを求めまして、私の質問を終わります。
答弁 町長 小野信次
石垣議員のね、これが初めてじゃなくて、そういった話よくされるけれども、もちろん、その分析については誰も否定しないと思うけれども、それだけが全てというお話にはなかなかならないと思うので、今、深谷部長はじめ、あるいは宮原副町長からもお話ありましたが、国としても努力をしていることは、これは間違いないと思う。ましてや、今、大学、大学って最後言い出したけれども、最初から言っているけども、高等教育という中ではね、高校に対してもそうだろうし、そして今、石垣さんがおっしゃった大学に対してもそうだと思うけれども、こういうものを時代背景を含めながら、今、ようやく、今、石垣さんが期待するような方向性に、国もそのことを世の中のテーマとしてね、次世代をしっかり築いていかなければ国力が落ちるということが分かったわけだよ。大学に行ける、行けないだけではなくて、さっきあなたが言ってくれた、話をしていた、OECDか、ね、そのレベルで見ればという話するけれども、やはり世界の中の日本の教育というよりも、それが世界に共通するようなね、教育の場、フィールドってさっきアントレワークキャンプの話もしたけども、大学が大学として、これ、どんな機能を発揮していくかということに今、大学自体も気付いてきているのさ。昔の大学は、ただ勉強して人をつくった話だよ。国際的に何が違うかっていったら、日本の大学以外の大学というのはフィールドなんだよ。それが今、気付き出したの。だから、今の小樽商科大学の話もしているけども、大学というものがもっと地道に地に張ったような教育になっていくべきだというのが、これが国際競争に勝つ条件だということです。だから、今、無償化という話も出ているし、それから、今の奨学金の話ね。大学の話だけしていたら、それは町に対する要望だとかいろんなお話しているけど、我が町にあっては、民間の人も努力してくれているのさ。例えば、石垣さんも既に御承知だと思うけど、音更高校に対するね、この奨学金制度をつくろうということで、音更にあって、7事業所、そういう人たちも民間としてもそういった機運を高めて今、自分たち自らがそういったことを町と一緒にやろうというふうな気持ちになってくれている。だから、地道なこの活動の中で一つ一つが組立てられていくんで、一気呵成というのは、これは国でもね、それがなかなかできないという中で、今、国がそこへ目を向けてきている。そういったことの今、段階の中で、我々に、こうだ、こういう考え方はどうだというものを求められる前に、誰もがそういう理想を持ちながら、大学の学生さんもそうだろうし、それを支える親御さんもそうだろうし、あるいはそれを受け入れる会社もそうだろうし、そういった中で、今、ちょうどそういう節目だと思う。ね。是非そういうことを含めながら、今、石垣さんがここでお話ししてくれたことは、決して無駄なものは一つもないと思うの。しかし、それをどうやってみんなでつくり上げていくかということがね、この時代に、そういう発信もやっぱり大事だと思うし、今、副町長はじめ深谷部長からもお話あるように、町としての考え方も、今の現況を共有認識をして、是非我々もこの町として、単純に大学という話をしているんじゃなくて、この地にある、じゃあ高校だとか大学って、足元をしっかりとね、見詰めないと。東京大学の話をあえてさせてもらっているけど、それも大事だけど、やっぱりここに今、音更という町が高等教育ということをどう考えているかという、その考え方のほうが僕は大事だと思うよ。だから、今、これから枠を広げてという話を答弁でもさせてもらっているけど、これは、大学が持続していくべき条件がない限りね、どんな奨学金つくったって、その大学がしっかりと大学としての立ち位置を持ってもらわない限り、学生さんに対しては、だから音更の場合は、例えばふるさと寄附金の中からもね、支援しているわけでしょう。あらゆる施策を持ちながら、我が町では、ここの地で暮らす大学の学生さんに対してはしっかりとサポートしていくという、そういった気持ちから地方の自治体は努力していると思うのさ。国全体でやらなければならないということまでに及ぶのには、御自身もおっしゃったけど、それは財源として、子どもたちが、非課税世帯云々も出てたけども、どうやってこれからそれを支えていくという中での、それぞれの家庭の中の経済を一自治体がどれほど応援できるかっていったら、それはね、語る前にきっと理解していただけると思うので、是非そういう意味では、将来に向けての課題としての御発言であったということは真摯に受け止めながら、今後ともまた、そういった共有した議論をできればというふうに思っております。ありがとうございました。