みんなの議会

音更町議会 令和5年第3回定例会 2023年9月19日

世界的な食料危機の下で日本の農政のあり方

2023年9月19日、音更町議会の一般質問で、石垣加奈子議員が「世界的な食料危機の下で日本の農政のあり方」について質問し、町長 小野信次、教育長 福地隆、経済部長 井原愛啓、企画財政部長 深谷邦彦、教育総務課長 水戸尚、農政課長 重堂真一が答弁しました。

質問者
石垣加奈子 議員
答弁者
町長 小野信次、教育長 福地隆、経済部長 井原愛啓、企画財政部長 深谷邦彦、教育総務課長 水戸尚、農政課長 重堂真一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 石垣加奈子

通告に従いまして、命の源である食料を安心・安全なものにするために一般質問を行います。新型コロナウイルスの世界的感染拡大やロシアのウクライナ侵略で、世界の人口を賄う食料は不足しています。農業が基幹産業である音更町は食料基地であり、昨年の十勝管内の食料自給率は1,170%となっていますが、日本全体で見ると食料自給率は38%であり、食料の6割以上を輸入に頼っています。さらに、種子、飼料、肥料、資材も海外に依存しており、それを考慮すると自給率は10%に満たない状況です。食料・農業・農村基本法の見直し作業で「中間とりまとめ」が本年5月に公表されましたが、世界的な食料危機の下で日本の農政のあり方が根本から問われているにもかかわらず、農業を本格的に立て直す道が提示されていません。食料及び資材の海外依存や長距離輸送によるCO2排出増、国内農業では大規模な機械化や施設化、化学肥料や農薬の過度の散布などにより、環境や生物多様性を壊してきました。また、日本の農薬基準が緩いことや遺伝子組換え農産物の輸入などにより、食の安全も脅かされているのではないかと考えます。命の源である食料は安全なものを安定して供給されることが求められていることから、次の点を伺います。1、食料・農業・農村基本法の見直しの「中間とりまとめ」には輸入自由化からの転換や食料自給率を高める姿勢が見られません。町の見解は。2、ゲノム編集トマトを開発・販売する企業が、昨年、ゲノム編集トマトの種苗を福祉施設や自治体の担当課向けに無償配布を行い、今年は小学校など教育施設に向け行うと発表しています。ゲノム編集食品は、これまで遺伝子組換え食品に課せられている審査や規制の対象外です。無償配布されるトマトも、環境影響を評価する試験や食品としての安全性を確認する試験は行われていません。音更町での取扱いは。3、学校給食に地元産や有機、無農薬といったオーガニック食材を積極的に取り入れようとする動きが広まっています。音更町では、地元で生産された季節ごとの食材を毎月1回献立に取り入れる「おとぷけ給食」が行われていますが、それをさらに発展させたオーガニック給食を取り入れる考えは。4、国連は、2019年から2028年までを国連「家族農業の10年」と定め、持続可能な農業への世界の取組を奨励しています。また「アグロエコロジー」で日本の農政や食料システム、環境政策を変えていこうという動きも広まっています。生態系を生かした持続可能な農業にするため「アグロエコロジー」を広めていくことが必要と考えるが、町の見解は。以上、御答弁よろしくお願いいたします。

答弁 町長 小野信次

命の源である食料を安心・安全なものにするための御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目の食料・農業・農村基本法の見直しの中間取りまとめに対する町の見解についてでありますが、国は現在、農政の基本方針である食料・農業・農村基本法の見直し作業を進めており、本年5月の食料・農業・農村政策審議会基本法検証部会において中間取りまとめを決定したところであります。この法律は、「食料の安定供給の確保」、「多面的機能の発揮」、「農業の持続的な発展」、「農村の振興」を基本理念と定め、食料、農業及び農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図ることを目的としておりますが、制定から20年以上が経過し、社会情勢の変化や今後20年を見据えた中で、基本理念や主要施策などを見直し、来年の法改正を目指すとのことであります。御質問にあります輸入自由化からの転換や食料自給率の関係につきましては、中間取りまとめにおいて、「農産物貿易の自由化の流れの中で、価格支持等の貿易歪曲的な国内助成の見直しを行いつつ、輸入農産物との直接的な競争にも耐え得る農業経営や農業構造の確立が求められることとなった。」とし、また、「人口減少とともに国内市場の縮小が避けられない一方で、輸出は堅調に増加していることから、国内需要に応じた生産に加え、輸出向けの生産を増加させていくことは、農業・食品産業の持続的な成長を確保し、農業の生産基盤を維持していく上で極めて重要である。」との認識を示しております。なお、食料自給率の目標につきましては、現行法において、「食料自給率の目標は、その向上を図ることを旨とし、国内の農業生産及び食料消費に関する指針として、農業者、その他の関係者が取り組むべき課題を明らかにして定めるものとする。」と規定されているところであります。国は、昨年12月に決定した食料安全保障強化政策大綱において、輸入原材料の国産転換や海外依存の高い小麦や大豆などの国内生産の拡大を進めることとしておりますが、中間取りまとめにおいても、「国産農産物に対する消費者ニーズが堅調であるなど、輸入品から国産への転換が求められる小麦、大豆、加工・業務用野菜等について、総合的な推進を通じて、国内生産の増大を積極的かつ効率的に図っていく。」としていることから、国内有数の小麦や大豆などの生産地であります本町といたしましては、この内容が法改正にしっかりと反映されるとともに、各種支援策の実施などにより、産地の生産の確実な下支えにつながることを期待するものであります。なお、この法律の検証・見直しに当たり、国は、広く意見や要望の募集を行ったほか、全国11か所で地方意見交換会を開催したところであり、今後、これらも踏まえて法改正に向けた作業が進められるとのことであります。次に、2点目のゲノム編集トマトの種苗の無償配布に対する本町の取扱いについてでありますが、ゲノム編集は、生物が持っている遺伝情報のゲノムのうち、特定の遺伝子を狙って切断し、遺伝子を意図的に変化させることで、品種改良や従来では困難であった品種を開発する育種技術で、国内のベンチャー企業のサナテックシード株式会社が、この技術を活用し、ギャバが豊富に含まれる「高GABAトマト」を開発し、令和2年12月に厚生労働省と農林水産省に届出を行っており、その後流通が開始されております。このトマトの販売会社のパイオニアエコサイエンス株式会社では、ゲノム編集されたトマトの苗を令和4年から全国の福祉施設に、令和5年からは全国の小学校に無償配布すると発表しておりますが、本町では、現時点で具体的なお話は伺っておりません。新たな技術であるゲノム編集の作物や食品については、環境や人体への影響など不明な部分も多くあることから、消費者の不安が少なからずあることも認識しておりますので、本町といたしましては、今後、無償提供のお話があった場合でも、受け取りを行わないこととしております。最後に、4点目のアグロエコロジーを広めていくことに対する町の見解についてでありますが、国連は、2017年の総会において、2019年から2028年を国連「家族農業の10年」と定め、加盟国及び関係機関などに対し、食料安全保障確保と貧困・飢餓撲滅に大きな役割を果たしている家族農業に係る施策の推進、知見の共有などを求めております。また、FAO、国連食糧農業機関によりますと、家族農業は、開発途上国、先進国ともに主要な農業形態となっており、世界の食料生産額の8割以上を占めているほか、社会経済や環境、文化といった側面で重要な役割を担っているとともに、地域のネットワークや文化の中に組み込まれており、多くの農業・非農業の雇用を創出しているとのことであります。アグロエコロジーについての国際的な定義はありませんが、国連では、持続可能な農業と位置付けて推奨しているほか、欧州連合やフランスの農業政策でも推奨されるなど、世界に大きな広がりを見せております。具体的には、有機農業や自然農法、生産者と消費者が互いに支え合う産消連携などの実践が含まれます。また、FAOでは、多様性、知の共同創造と共有、相乗効果、資源・エネルギー効率性、循環、回復力、人間と社会の価値、文化と食の伝統、責任ある統治、循環経済・連帯経済の10要素を満たすものとの見解を示しております。国は、持続可能な食料システムの構築に向けて令和3年に「みどりの食料システム戦略」を策定しており、2050年までに目指す姿として、「農林水産業のゼロエミッション化」や「化学農薬の使用量を50%低減」、「輸入原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を30%低減」、「耕地面積に占める有機農業の面積割合を25%に拡大」などの目標を掲げ、これを実現するため、2040年までに革新的技術・生産体系を順次開発し、2050年までにその社会実装を目指すとしております。町といたしましては、これらの数値目標は高い設定と認識しておりますが、この目標に向けて、既に実施している有機農業のほか、化学肥料や化学合成農薬の5割削減に加えて、堆肥の施用や緑肥の作付など、環境保全に効果の高い営農活動であります「環境保全型農業直接支援対策」の取組を拡大してまいりたいと考えております。また、本町の農業経営体のほとんどは、法人を含めて家族を主体としておりますので、これらの農業者でこの取組を進めることがアグロエコロジーの広がりにつながるものと認識しております。今後も、スマート農業の導入などによる生産性の向上を図りながら、農業者の皆さんが将来にわたってこの地で営農活動が継続できるよう、生態系や環境に配慮した持続可能な農業を両農協や農業改良普及センターなどの関係機関とも連携して取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。なお、3点目の御質問につきましては教育委員会から答弁をいたします。

答弁 教育長 福地隆

教育委員会からは、オーガニック給食の導入についての御質問にお答えいたします。現在、町内小中学校で提供している「おとぷけ給食」では、児童生徒に音更産の食材に対する知識や郷土への関心と理解を深めてもらうため、町と両農協の連携による地場産品消費拡大推進事業を通じて御提供いただいた年間200万円分の食材を活用し、旬の食材を献立に取り入れた給食を毎月提供しております。本町においては、国の計画などに基づき、環境保全に効果の高い営農活動が行われていることは承知しておりますが、御質問にあります有機農産物などのオーガニック食材の学校給食への活用につきましては、現時点では、町内における生産品目や供給ルートが限定的であることや約4千食の提供を想定した場合の安定的な量の確保など様々な課題があるものと捉えており、今後、生産者団体などと協議の上、生産状況に関する情報共有も進めながら検討してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。休憩(午前11時54分)

質問 6番 堀井正憲

先日の私の一般質問においての発言において不適切と思われる発言がありました。お詫び申し上げ、取消しをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

再質問 2番 石垣加奈子

それでは再質問をさせていただきます。異常気象やコロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻によって穀物や油脂、肥料、原油価格が高騰しました。さらにこれに異常な円安が加わり、日本の農業と食料は4重苦に直面していると言えます。国連は、世界が戦後最大の食料危機、肥料危機に見舞われていると警告しています。そういった状況で日本の食料の自給率は38%、濃厚飼料自給率は13%、そして肥料や原油のほとんどを輸入に頼っている状況です。もし海外からの物流が停止したら、世界で最も餓死者が集中する国が日本であるとアメリカの大学も試算しています。また、コロナ禍によって米や牛乳の消費が減りました。その際には、国内の生産を調整する、また、牛乳の調整のために牛を減らすための補助金が出されるという、とても許し難い政策も取られました。一方で、乳製品のカレントアクセス、米のミニマムアクセスを減らそうとしません。そのことにより、日本の農家は大きな打撃を受けています。こういった現状に対して見解を伺いたいと思います。

答弁 経済部長 井原愛啓(経済部長は2024年3月まで)

今、議員から御質問の中で、今要するに世界的に物価高騰となる原因ということで、日本に対しては特に農作物とか、それから原油というものは輸入に頼らざるを得ないと。なおかつ、世界情勢からいきました円安傾向に落ち込んでおりまして、その影響を受けるような形で昨年から農業に関しては、肥料にしかり、それから飼料、そういった面で影響を受けておりまして、その関係も、コロナのタイミングもありますし、世界的な戦争ということもあったので、コロナ明けですぐ戻るかと思えば、戻らないで、引き続き同じような状況というか、が続いているということにつきましては、そういった状況だということは認識しております。ただ、例えばその輸入に関しましては、皆さんが言っていますカレントアクセスとかそういったものに関しては、国のほうでは実施せざるを得ないと。それに代わる政策として、例えば脱脂粉乳につきましては、国内において輸入額相当分の脱脂粉乳の消費対策を取るとか、そういった行動をしているということにつきましては認識しているところでございます。

再質問 2番 石垣加奈子

今本当に日本の農家は大きな打撃を受けている状況です。答弁にもありました、大豆や小麦については、音更町としては、大豆や小麦の生産地であり、ニーズが高まっているということで、国内生産の増大を図ることは期待できると思います。しかし、農産物は小麦や大豆だけではなく、米や野菜など多くの種類があります。あらゆる農産物の自給率を高めていくことが必要と考えますが、その点についてお伺いします。

答弁 経済部長 井原愛啓(経済部長は2024年3月まで)

国内の自給率を高めることが必要であるということについての認識ということでございますが、私もそのとおりだと思います。ただ、現状で申し上げますと、どうしても日本の耕地面積というのは輸出大国と比べましてかなり少ないと。それから、人口に対する1人当たりの耕地面積も少ないということもあります。また、最近よく問題になっております中山間地での後継者不足とか、そういったことによる離農、それから荒廃、畑地の荒廃と。そういったものも相まっておりますので、実は年間にして栽培される面積が減っているというのが日本の現状でございます。この中で食料自給率を高めるというのはなかなか難しいことだと思いますが、それに向けては、農業のスマート化とか高効率化を図って現在の自給率を維持しているというふうに考えております。以上でございます。

再質問 2番 石垣加奈子

後継者の話もありましたが、こういった苦境に立たされている状況で、やはり後継者も増えるというような状況にはならないと思います。安心して農業を続けていくためには、自給率向上ということを国政の柱に据えていくことが日本の食や農業を守ることにつながっていくと思いますが、その点についてもお伺いします。

答弁 経済部長 井原愛啓(経済部長は2024年3月まで)

自給力向上を日本の政策の柱にすることで農業を守るということでございます。その自給率の向上に向けた政策というのはどういったものがあるかというのを併せて考えなくてはならないことだと思いまして、単純にたくさん物が作れる状態になればいい、それとも農家の所得を全て補償すればいいとか、それからあとは、今までの世界というか日本の情勢といたしましては、作物といいますか農産物は安いというイメージが定着しております。そこの価格の転嫁の部分もありますので、そういったことを併せて全部やっていかないと、単純に自給率の向上をさせるというのはなかなか難しいというふうに考えております。

再質問 2番 石垣加奈子

いろいろ課題はあると思いますが、自給率は年々下がっていますので、やはり輸入がストップした場合には日本の食料の危機というのがやってくると思いますので、日本の食料は自国で賄うという方向に転換していくことが必要ではないかと私は考えております。続いてゲノム編集トマトについてですが、本町では、話も伺っていないし、消費者の不安が少なからずあることも認識しているので、無償提供のお話があった場合でも受け取りを行わないという答弁がありました。これはとても安心しました。やはり安全性が確保されていないものを子どもたちに食べさせるということは、いろんな方から、消費者や農業団体、保護者などからも大きな反対の声が上がっていました。また、ゲノム編集によって、体だけじゃなくて自然への影響なども考えられます。こういったゲノム編集の食物、ある自治体では、ゲノム編集のフグをふるさと納税の返戻品に採用しているというような状況もあります。音更町ではこういったことはされないと思いますが、ここはやらないとぜひ断言していただいてよろしいでしょうか。

答弁 企画財政部長 深谷邦彦(企画財政部長は2025年3月まで)

現時点におきまして、本町においてゲノム編集の農作物があるとかそういう情報は入ってきておりませんし、今後においても、今の段階になりますけれども、安全性が確保されるということが大前提だと思いますので、現時点においてはそういった予定はないというところでございます。以上です。

再質問 2番 石垣加奈子

分かりました。ありがとうございます。それでは、オーガニック給食について伺います。音更町では「おとぷけ給食」を行っており、地元産の食材を使った献立が取り入れられています。その中で有機農産物というのが使われているかどうかというのは確認できるのでしょうか。

答弁 教育総務課長 水戸尚

現在の学校給食の食材の選定に当たりまして有機農産物という指定をして購入しているものはございませんので、現時点では食材として使用していないということになります。

再質問 2番 石垣加奈子

分かりました。今年3月の予算審査の中では、給食の調達割合は、お米は道内産を使っているし、小麦はほぼ音更町産のものを使っている、また、野菜についても道内産まで含めると75%ということで、高い割合で地元のものが使われていることが分かりました。ここで、オーガニック給食をなぜ求められているのかということについてちょっとお話ししたいと思います。その目的についてですが、一つ目は子どもの健全育成ということです。安心していいものを食べてほしいという目的があります。そしてもう一つは農業の再生です。後継者不足や耕作放棄地の増大、生産者米価も安く、農業や農家を取り巻く環境が厳しい中、持続可能な農業にしていく必要があります。そのきっかけをオーガニック給食としてやりたい、やっていきたいという思いがあって、オーガニック給食というものに少しずつ注目が集まっていると思います。そのオーガニック給食を進めたいという団体の中で、オーガニック給食マップというのがありまして、実際にオーガニック給食を実現した事例が地図の上に載っていました。十勝管内でも6市町村が載っていました。一番有名なのは更別村で、100%オーガニック食材で作ったカレーを給食で提供したというのが全国で初めて行われたというのは地元の新聞にも載ったと思います。そのほかの町村でも有機の食材を使用しているところがありまして、でもその割合というのはすごく多いわけではなくて、少なくて6%ぐらい、多くて3割ぐらいの有機食材を使用しているという実態が分かりました。少しでも、第一歩として、例えば音更町のニンジンなど有機栽培しているところがあるかと思いますが、そういった食材を取り入れていくというようなことを進める考えはないのかお伺いします。

答弁 教育総務課長 水戸尚

今、議員のほうからお話のありました有機農産物を使用した給食についてなんですけれども、管内でのいろいろな他自治体の取組ですとか、今おっしゃられた更別の取組なども承知しております。私たちとしても、この有機農業に関する関心の高まりですとか町内の生産業者さんの取組状況などを踏まえまして、こういったものをどうやって取り入れていくかという手法については検討はしておりまして、その中で、先ほど教育長のほうからも御答弁申し上げましたが、様々なそこに課題があると。これ、他の自治体からの聞き取りの内容でも上がっているところですけれども、まずはその安定的な量の確保、それから、これは音更町ならではといったところではあるかと思うんですけれども、センター1か所に納品すればいいわけではないので、各学校に必要なときに届ける、16校分届ける必要があるというその供給ルートの確保、それから一般的に言われている価格の問題などがございまして、こういった課題をまずはクリアして、それから取り組んでいこうというところで現在のところは検討を重ねているところでございます。以上です。

再質問 2番 石垣加奈子

いろいろな課題もあると思うんですけれども、やはり一番の狙いは子どもたちに安心・安全な給食を食べてもらいたいという意義があると思います。その第一歩として、何か一つでもいいので有機農産物を取り入れていくということが必要なのかなというふうに思います。その第一歩が早急に実現するように前向きに検討していただきたいなというふうに思います。また、国会の中では、みどりの食料システム戦略を策定し、2050年までに有機農業の耕地面積を全体の25%にするというふうに策定されています。答弁の中にもありましたけれども。しかし、その中身は、遺伝子組換え技術やゲノム編集を使ったRNA農薬、スーパー品種の開発、無人操舵のトラクターやコンバイン、ドローンなどの駆使など工業的無人化の農業であり、農民不在の農業と言えると思いますが、このみどりの食料システム戦略の内容について、町の見解をお伺いします。

答弁 農政課長 重堂真一(農政課長は2024年3月まで)

みどりの食料システム戦略でございますが、御答弁でも申し上げましたように、2050年までに、化学農薬の使用量を50%低減、それから化学肥料の使用量を30%低減、それから、今御質問にありましたように、有機農業の面積割合25%に拡大というようなかなり高い目標設定であるということで認識してございます。こちら2050年ということで、ちょっと年数は先になりますが、それに向けて、先ほど質問にありましたようなスマート農業だとかいろんな技術を組み合わせて、この実現に向けて取組を進めるというふうにお聞きしております。ただ、町といたしましては、この目標に向けてクリアが可能かと言われれば、かなり難しいなというふうに認識はしているところでございます。とはいえ、できることを何かないかということで、今取り組んでおります、答弁にもありました環境保全型農業の直接支援対策事業、こちら、既に化学肥料の5割低減ですとか化学合成農薬の5割低減というような取組を行っておりまして、加えて有機農業取り組んでいる方に対しましても支援を行っているところでございます。こちらの取組をもう既に10年ぐらい取組は進めてきておりまして、取組戸数、面積ともに増えております。全体の耕地面積の約1割以上がもう既にこの低減なり有機に関わる取組に携わっていただいているというところでございますので、これらの取組を地道に着実に進めていきたいというふうに考えているところでございます。

再質問 2番 石垣加奈子

音更町でも有機農業をされている方が増えているということで、これがどんどん広がっていけばいいかなというふうに思います。海外ではオーガニックについてはどんどん広がっていっていますが、日本はまだまだ遅れている状況だと思います。ですが、子どもたちに体によいものを食べさせたいという願いを持った方たちが、学校給食をオーガニックにすることでさらにそれが広がっていくんではないかというふうに考えている方が多くいらっしゃると思います。また、主要な有機農業関連団体が参加する日本オーガニック会議は、実現のためには有機食材の学校給食への採用が必要だというふうに訴えておりますので、ぜひここも検討していただきたいと思いますし、有機農業への支援も行っているということが答弁でありましたので、やはり安心して有機農業を続けるためには、支援も引き続き行っていただきたいなというふうに思っています。そして、アグロエコロジーについてですが、アグロエコロジーは、農業の意味を持つアグロと生態学を意味するエコロジー、この二つを合わせた造語で、生態系を生かした持続可能な農業というものになっております。なぜこのアグロエコロジーなのかということなんですけれども、遺伝子組換えやゲノム編集の合成食品や培養肉など、工業的な農業や新自由化とグローバリズムがもたらした持続できない農業はやめなければならないというふうに思います。また、国連では「家族農業の10年」ということを推奨しております。家族農業を軸に自然の生態系を活用し、地域を豊かにし、環境も社会も持続可能にするための方針であり、これは実践方法です。アグロエコロジーは原則であり、特定の農法を指すものではありません。100の地域があれば100の異なるアグロエコロジーの実践方法があると思います。もともと日本の農業は土づくりを基本にして、その上でその地域の条件に合った農業や農法が発展してきていると思います。土づくりは、堆肥を畑にまき、微生物の力を使って作物を育てていくという形になっていると思います。安心・安全な食べ物は日本の国土から作っていくべきという考えでアグロエコロジーというのが広がっていっていると思いますし、本町の農業経営も家族を主体としているので、この取組を進めることがアグロエコロジーの広がりにもつながるという認識を持っておられるということで安心しました。アグロエコロジーという言葉自体がまだなかなか浸透していないと思いますので、こういったことを周知、広報していただくことも必要かなというふうに思いますが、その辺りについてもお伺いします。

答弁 農政課長 重堂真一(農政課長は2024年3月まで)

今おっしゃられたように、アグロエコロジー、それから国連が提唱しております「家族農業の10年」につきましても、一般の方にはそれほど周知がなされていないかと思います。こういった言葉、それから内容、意味も含めまして周知、どんなような形で周知できるかはちょっと今具体的にはありませんが、機会を通じて周知に努めてまいりたいと考えております。

再質問 2番 石垣加奈子

以前私、アニマルウェルフェアについても質問して、その後すぐに町のホームページに載せていただきましたので、そういったような形で周知していただきたいなというふうに思います。農業や食の問題については、私たちが生活する中で欠かすことのできない毎日の食事に関わる問題です。安全でおいしいものを食べることが生きる上で欠かせないことになっています。音更町で作られる農産物がおいしく、そして、より安全であるということを推し進めるためにも、農業を守り、発展させる取組が、これまでも行われていると思いますが、さらに食料基地である十勝音更町としての発展が必要かなというふうに思っています。さらに、消費者にとっても安全な農産物が食べられる安心というのを与えられると思います。安定したということについては、農業の後継者の確保も含めてですが、食料危機と言われる中、食の安全、安定を守り、発展していく立場を今後も堅持されていき、さらに発展させていただくことを求めまして私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

答弁 教育長 福地隆

学校給食へのオーガニック食材の提供ということでございますけれども、先ほど、子どもたちに安全・安心な給食を提供してほしいと。そのためにオーガニックというようなお話でございましたけれども、私といたしましては、現在も地場産のものを中心に取り入れておりまして、今現在の給食も安全・安心なものであるというふうに考えております。これは大前提でございます。もちろん子どもたちの口から入って血となり肉となるというものでございますから、これを大前提として、その上でさらに地場のものがオーガニックが増えていって、それが学校給食でも取り入れられるようになるということができればというふうに、そうなるのがいいだろうというふうに私も願っておりますので、その辺も踏まえながら今後も検討を続けさせていただきたいと思います。以上です。

答弁 町長 小野信次

今福地教育長から言われたことが全てに尽きるかなというふうに思います。なぜなら、今石垣さんが御心配のように、将来を担う子どもたちのために安心・安全なということでの、最終的にはオーガニックというお話までたどり着いたんだというふうに思います。農業の大事さというのは世界的に見ても共通していると思います。ただ、その中で、今地球環境であったり世界的な政治的なことであったり、そういうのが心配で、なおかつそれが輸出入のこういった機構が崩れたらどうするんだか、日本はその中で一番弱い立場だよと。これは、アメリカの学者が言っているといいながらも、皆さん特に関心の強い鈴木宣弘先生もしょっちゅう言っている話であります。そういった意味で、なかなか今に、皆さんに周知してほしいというお話ありました。特に教育の分野で今、教育長がおっしゃったとおりであります。さらには、取組としては、答弁でもお話しさせていただいておりますように、国も含めて環境保全型の農業直接支払いの支援対策というか、こういうことをもうやって随分、相当長いんです。そして、農家の人たちも、そういった手間暇かかる、あるいはリスクも大きいという中でもそれをしっかりとやり続けているということは、そういう意識が高いということの証明にもなっているということも御理解いただきたいなというふうに思っております。さらには、食料・農業・農村基本法というのを取り上げてくれました。これは私、もう本当に、20年以上と言っているけれども、平成12年、もう今から二十三、四年前ですよ。それにも関わってきた一人であって、何を言いたいかといったら、石垣さんの言っていることは本当そのとおりだと思うんだよ。でも、それをどうやって伝えるからでないのさ。石垣さん自らも消費者なのさ。そのあなた方がその大切さを自分自らということはどういうことかといったら、まずここに、最終的には安定的な量の確保だとか供給のルートだとかの確保だとかいろいろ言っているけれども、消費者自らが選択肢を持っているんですよ。その選択肢をどこに求めているかということが私たちが、僕も農業者の一人として思うことは、農業者はどうやって農業生産をしてきたかといったら、皆さん方、需給、供給の中でもって、実需として受けてくれる側の期待に沿って生産をしてきたのさ。その大半は消費者、生産者もイコール消費者なんだけれども、一番いい例、例えばTPPのときどんな現象が起きていたといったら、僕前も話したと思うんだよ。高齢者の集まるところにちょっと来いと言われて、そのときに、TPPに対して、これは農業、ほかもほかならない影響があるといって。ちょうど僕も議長になったばっかりのときだよ。そのときに、高齢者の皆さん方とよく言うけれども、御年配の人たちは、年金生活で生活しているのに、こんないい制度ないじゃないかと。TPPなんてね。物価が安くなるんだからと、そうやって言われたんだよ。今逆転でしょう。それこそ今石垣さんがおっしゃるように、安心・安全ということを大前提として地球規模でこれを考えるべきじゃないかというお話はありました。あと、この間松浦議員が、優しい何かかんかといって、英語が多過ぎる、悪いけれども。そういいながらも日本人は、否定はするけれども好むのさ。そこは互いにもうちょっとこれから頑張っていこう。それで、アグロエコロジーって、石垣さんなりの勉強されたんだと思うけれども、これは1980年代の後半、この言葉を出したのは、ラテンアメリカから世界に広がっていったムーブメントとまで言われている。そして、有機農業と同じ平面上で語られている用語として、さっき石垣さん説明してくれたとおりであります。しかし、具体的にとなったとき、有機農業、小規模、そして家族農業、スローライフ、さらにパーマカルチャー、さらには、以前小澤大先生が得意の満面に言ったフェアトレード、そしてなおかつアニマルウェルフェア。ただ、問題は、こういう言葉の羅列じゃなくて、どう取り組めるかということを求めるのは簡単。その対価を、ちゃんと生産している農業者にやはり対価を返さなければ駄目だよ。それが、よくTPP時代も話したけれども、スイスの例がよく出たでしょう。卵1個が70円から90円すると。でもそれは国民認めているんだから。この間たまたま鳥インフルエンザで高くなったというだけで、1パックだよ。1パックが何円か上がったというだけでてんやわんやの大騒ぎするんだよ。それが今の消費者の認識。ぜひ、我々も周知はするけれども、石垣さんも消費者という立場からそういったこともぜひ周知してほしいし、運動に変えていただきたい。以上であります。ありがとうございました。

出典:音更町議会 令和5年第3回定例会 2023年9月19日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる