みんなの議会

音更町議会 平成28年第1回定例会 2016年3月7日

音更版ネウボラの構築を求めて

2016年3月7日、音更町議会の一般質問で、久野由美議員が「音更版ネウボラの構築を求めて」について質問し、副町長 高木収、保健福祉部長 古田康弘が答弁しました。

質問者
久野由美 議員
答弁者
副町長 高木収、保健福祉部長 古田康弘

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 15番 久野由美

通告に従い、音更版ネウボラの構築を求めて一般質問を行います。安心して子供を産み育てられる社会へ、子育てに優しい環境の整備が最重要課題とされる中、注目されているのが、妊娠から出産、育児までを切れ目なく支援する取り組みです。平成25年9月に公明党が発表した地域政策提言の中で実現を訴え、平成27年4月から、産前・産後のケアを含めた包括的な子育て支援制度として、フィンランドの母子支援制度、ネウボラが本格的に始まっています。また、平成27年9月には厚生労働省雇用均等児童家庭局が、子育て世代包括支援センター、いわゆる日本版ネウボラと利用者支援事業等の関係等について発表しております。ネウボラとは、フィンランド語でアドバイスの場所を意味します。子育て世代包括支援センターについては、まち・ひと・しごと創生基本方針等において、妊娠期から子育て期にわたるまでのさまざまなニーズに対して総合的相談支援を提供するワンストップ拠点の整備を図る、子育て世代包括支援センターを平成27年度中に150カ所整備し、おおむね5年後までに地域の実情等を踏まえながら全国展開を目指していくと位置づけられています。地域の拠点で、妊娠期から就学前までの健康診断、保健指導、予防接種、子育てに関する相談以外にも、ほかの施設と連携しながら、看護師などの専門職が母子をサポートします。その上で各家庭に専門の保健師がつき、妊娠から就学前まで同じ担当者が継続して見守り、切れ目なく支援を行います。厚生労働省は、平成26年度、妊娠・出産包括支援モデル事業を28自治体で実施、また、平成27年度の概算要求で150自治体分の予算も計上しております。人口減少や幼児虐待、高齢出産等さまざまなニーズに対しワンストップで支援するためにも、音更版ネウボラの構築をすべきと考えます。音更町の見解をお伺いいたします。

答弁 副町長 高木収(副町長は2020年3月まで)

音更版ネウボラの構築についての御質問にお答えいたします。国では、核家族化や地域社会の希薄化などにより、地域で子育てを支える力が低下し、妊娠、出産、子育てをする父母の不安や負担が増加していることから、日本版ネウボラの構築を目指し、平成26年度に全国29自治体で妊娠・出産包括支援モデル事業を実施したところであります。これらモデル事業を実施した自治体の取り組み事例を見ますと、母子保健相談支援事業、産後ケア事業、産前・産後サポート事業、子育て短期支援事業などを組み合わせることによって、それぞれの自治体の実情に沿った子育て支援体制の充実が図られているところであります。また、平成27年度からは、妊娠・出産包括支援モデル事業の一つである母子保健相談支援事業が、母子保健型として、子ども・子育て支援新制度における利用者支援事業に移行されたところであります。これを受けて、妊娠期から子育て期までの多様なニーズに対して総合的な相談支援を提供するワンストップ拠点としての子育て世代包括支援センターの整備を、5年後をめどに全国展開する方向性が打ち出されたところであります。この子育て世代包括支援センターの基本要件は、一つ目として、妊娠期から子育て期まで、地域の特性に応じ、専門的知見と当事者目線の両方の視点を生かし、必要な情報を共有して切れ目なく支援すること、二つ目として、ワンストップ相談窓口で妊娠期、子育て家庭の個別ニーズを把握した上で、情報提供、相談支援を行い、必要なサービスを円滑に利用できるよう、きめ細かく支援すること、三つ目として、地域のさまざまな関係機関とのネットワークを構築し、必要に応じ社会資源の開発等を行うこととされております。これら3要件を満たした上で、地域の関係機関と情報を共有し、妊娠期から出産直後、子育て期までの切れ目のない支援を確保する機能を持つこととされております。本町の現状での主な取り組みを申し上げますと、妊娠期は、母子健康手帳を交付し、保健師が直接保健指導相談を行うほか、必要に応じて栄養士の相談を初め関係機関との連絡調整を行い、継続した支援を実施しております。また、パパママ教室を開催し、妊婦の方とその配偶者を対象にした妊娠期から出産後の育児についての学習機会を設けることとあわせ、仲間づくりの場となるよう働きかけを行っております。子育て期には、赤ちゃん訪問、4カ月児健康診査から3歳児健康診査までの各種健診等を通じて母子の健康状態や育児環境等を把握し、状況に応じて必要な支援につながるよう関係機関と連携を図っております。さらに、地域子育て支援センターにおいても、妊娠期から就学前までのお子さんと保護者が交流をしながら安心して過ごせる場の提供をするとともに、育児不安に関する相談を行っているほか、育児疲れやリフレッシュのため一時的にお子さんを預かる一時保育事業、子育てサポート事業、保護者の病気等により一時的に養育できない場合の子育て短期支援事業などを実施しております。このように、現状の母子保健事業、子ども・子育て支援新制度を有効に組み合わせながら、保健、医療、福祉、保育などの各担当部署が連携して、関係機関とも連絡をとりながら子育て支援事業を展開している状況にあります。御質問の音更版ネウボラの構築につきましては、現在の保健センターの機能を発展的に拡充し、妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援ができる環境づくりのため、本町の実態に即した子育て世代包括支援センターの構築に向け検討してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。

再質問 15番 久野由美

では、音更版ネウボラの早期構築と、充実した事業内容になるよう再質問をさせていただきます。妊娠期と出産直後、子育て期に分けて切れ目のない支援を実施できるように関係機関のコーディネートが必要となります。例えば、妊娠期において心身の不調により手厚い支援を要するもの等について、関係機関と協力して支援プランを作成する、最近は高齢出産の妊婦さんが多く、不安を抱えている方が多いと言われております。また、産前・産後サポート事業等による助産師等の専門家による相談支援や子育て経験者など、話し相手等による相談支援の実施というふうにあります。音更町もさまざまな福祉施策、母子支援を行っていることは承知しております。ですが、支援プランの作成、話し相手、この2点が音更町には不足しているのではないかと感じる次第です。この点について今後どのように実施されていくおつもりなのか、その点をお示しください。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

答弁をいたします。今、支援プラン、それから産前・産後のサポート事業、今後どのように展開するかというお話でございますけれども、まさしくこの二つが子育て世代包括支援センターの大きな事業となってくるということで、今先行しているモデル事業あるいはモデル事業以外でも行っている自治体を見ますと、この産前・産後サポート事業でありますとか支援プラン、これをつくられているということで、この支援プランというのが一番重要な部分ではなかろうかとは思います。このプランに基づいて、各関係機関、保健、福祉、医療等のサービスと申しますか支援が一元的に提供されていくというもとになろうかと思います。高齢者介護保険でいいますケアプランというような形の位置づけかなと思いますので、これにつきましては、この子供の包括支援センターが設置されたときには、当然この支援プランをつくっていくのはもちろんでございますけれども、産前・産後サポート事業につきましても、専門職、助産師でありますとか保健師、あるいは看護師等のそういう経験のある専門職がかかわりを持つということでございますので、ここら辺についても、この専門職をどのように確保しながら利用者の方に利用いただけるのかということについて、まさに今後の検討課題というところで考えているところでございます。以上でございます。

再質問 15番 久野由美

今御答弁いただきました、専門職の確保が今後課題になるという点については、私も同じように考えております。これについては後ほどまた再質問させていただきますけれども、出産直後では要支援訪問事業が必要というふうにされております。今の時点では子育て期のその赤ちゃん訪問等はされておりますけれども、この後、さらに養育にかかわっての訪問指導等が必要になってくるかと思いますが、その点は今後はどのような取り組み方をしていかれるおつもりでしょうか。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

支援が必要な方につきましては、現在でもリストに基づきまして定期的、あるいは電話等でその後の状況を確認させていただいているというところでございます。いわゆる切れ目のない支援ということでございますので、特に発達が気になるお子様につきましてはかなり厚くその支援の目を向けていかなければならないのではないかというふうに思っているところでございますので、これにつきましても、保護者の方に安心感が持てるような相談、それからアドバイスができるようにこのセンターの中で位置づけてまいりたいというふうに考えているところでございます。

再質問 15番 久野由美

最近児童虐待のニュースが後を絶たず、せっかく生まれてきた子供たちが虐待死する事件というのも後を絶ちません。犠牲になった子供のことを思うと胸が締めつけられる思いがいたします。誰か気づかなかったのか、誰かとめることができなかったのか。子育て期において、児童虐待の発生予防、早期発見・早期対応、子供の保護・支援、保護者支援、また、疾病や障がいのある子供の支援がうたわれております。ネウボラの発祥の地フィンランドでは、総合健診という家族全体の健康調査を実施しております。両親の健康や幸せ、生活習慣が子供たちの健康と幸せに大きな影響を与えるとの調査結果が出たからであります。フィンランドで児童虐待による死亡率が減少したのはネウボラの下支えが大きいと考えられると、吉備国際大学保健医療福祉学部の高橋教授は発表されました。健診だけではなく、この子育て期の取り組み、事業が重要であると考えます。音更版ネウボラを構築するためにも、先ほど来部長より御答弁いただいておりますが、やはり重きを置くべきというふうに考えます。この点につきましても共通認識に立ちたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

今の虐待を中心とする問題でございますけれども、やはり家庭というか家族、保護者が安心して子育てをしていただく、安心感を持って子供に接していただくというには、まず今回のこのネウボラというものが、人と人をつなげる心の安心感を得られるというのが一番の大きな事業の役割だというふうに私思っているところでございまして、早期に、虐待でありますとかそういう問題行動があれば早目に支援のサービスにつなげていく、それが今後のその御家庭、それから何よりも子供さんの健全な育成につながるということでございますれば、後手に回るのではなく、早目に、そういう問題を早期に発見し予防していくということは、まさしく私も議員のおっしゃるとおりで認識をしているところでございます。

再質問 15番 久野由美

先ほど質問をいたしました支援プラン、これを実施しているのは静岡県三島市ですけれども、2人の専任保健師が対応しておりまして、妊婦全員に面接、アンケートを行い、健康状態や喫煙の有無のほか、妊娠を知ったときの本人や夫の気持ち、夫の暴力の有無、家庭状況などを詳しく聞きます。妊婦本人や夫が妊娠を喜んでいるかどうか、周囲の支援はあるのか、本人の心身の病歴なども含め明確に把握することができ、その後の的確な支援につながるといいます。アンケート結果から支援台帳を作成して、心身不調や思い、悩みを持つ妊婦には、本人の意思を確認してから支援プランを作成します。現在三島市では10ケースについて保健師が支援しているそうでありますが、若年妊娠で周囲の支援がない妊婦には親がわりになったり、双方の家族を集めて話し合いをコーディネートするなど、安心して出産できるよう徹底して寄り添うとされているそうであります。アンケートの実施を含め、こういった点の検討はいかがされますでしょうか。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

今御紹介のありました三島市の例は、私、把握、事情を詳しく承知していないわけでございますけれども、何より利用者本位の制度であってほしいと私も思いますので、アンケートをやることについてはやぶさかでないのかなというふうに思いますし、今お話のありましたような、いろいろ、支援に当たってはかなり広範な、御家族あるいは支援・相談できる人がいないのかとかいろいろ、子供さん、それから妊婦さんの状況等々も含めたかなり詳細なことが多分網羅された中でそういう支援プランが作成されていくだろうというふうに思いますので、本町が実施するに当たっては、そういう先行自治体の例も参考とさせていただきながら、より支援に役立つようなプランと申しますか、そういう台帳的なものを、プランを作成してまいりたいというふうに思っております。

再質問 15番 久野由美

三島市もそうですけれども、ネウボラについては、各地で独自のネウボラを展開しております。日本初の育児パッケージを行ったのは千葉県浦安市、社会からの祝福として、赤ちゃんに必要なグッズがたくさん詰まっている育児パッケージ、これをプレゼントして。この取り組みもぜひ私は検討していただきたいというふうに思うんですが、この点については承知されていましたでしょうか。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

浦安のネウボラの制度については私も承知しております。その育児パッケージを差し上げることによって相談するという誘導にもなるということでもありますし、そういうものをいただくことによって子育てに対する感受性と申しますか、今後の子育てのよりよい親の精神的な安定にもつながるということも踏まえながら、そういうものを各対象者の方にお配りしているということでもございます。これが本町で取り入れるべきかどうかについては、今後の検討の中で考えさせていただきたいと思っております。

再質問 15番 久野由美

今、部長が御答弁してくださったとおり、問題やリスクを抱えている母親というのはなかなか、担当者と会って話をするですとか相談をするということを嫌がります。ですけれども、この育児パッケージのおかげで、ケアプランをつくりに来てくれたり、オープンに話すことができるという実例も、事例も出ております。この点からも、今後、これからということでありましたけれども、積極的な導入を要望いたしたいと思います。次に、先ほど部長のほうからお話しありました人材確保・育成という点についてですけれども、ネウボラを実施するためには、重要なことはやっぱり看護師、それから保健師といった専門職の人材確保・育成にあるというふうに私も思っております。音更版ネウボラの構築については、現在の保健センターの機能を発展的に拡充し、子育て世代包括支援センターの構築に向け検討してまいりますというふうに御答弁いただいたわけですけれども、先ほど言いました高橋教授の見解では、ネウボラの保健師は、個別の面談セッション1回につき通常30分から40分かけて母と子の心身の健康や子育ての様子の傾聴、相談を積み重ねる、ここにこそ信頼関係が構築されるというふうに言われております。今の保健師の人数、配置で実施されることになるのでしょうか。その点をお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

一番大事な相談業務なんですけれども、そこを濃密に行うということであれば、1人当たり40分とか30分とか、ある程度長い時間で、かつ深く内容についてもお聞きしながらということになろうかと思います。現在の保健センターでは、母子保健法の母子保健事業についてはいろいろ全国レベルの部分と同じくやっているわけでございますけれども、この一番大事な相談業務というのに時間を割かれるということになれば、現行の人数で可能かどうかについては、もう少し時間をいただきまして、今の業務体制も含めまして、どのような形で、足りないとしたら何人足りないとかそういうことにつきましては、もう少し現場レベルでの検討をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。休憩(午後 2時00分)

再質問 15番 久野由美

では、音更町において対象となる妊婦、それから就学前の乳幼児数というのは、概算で結構です。また、平成26年度の決算期の数字でも結構ですが、大体何組、何人くらいに上るのか、わかりましたらお示しください。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

平成26年度の出生数が336名でございます。やはり年々、若干低減と申しますか、少なくなってきている状況にございます。その乳幼児数ですけれども、大体1年間で350名ぐらいの方が出生するということであれば、ゼロから5歳で1,800人程度のお子さんがいらっしゃると。ちょっとこの乳幼児の数については今概算で出しましたけれども、大体そのような人数になろうかなというふうに考えているところでございます。

再質問 15番 久野由美

ネウボラの事業内容から見ても、現状での保健師の人数では私は対応できないんじゃないかなと率直に思います。本事業については、国が、保健師等の専門職員を専任で配置した場合に一定の補助金を交付することとしております。1名848万1千円、2名で1,482万6千円。保健師を増員するにはかなり有利な補助制度だと私は思っておりますけれども、人事でありますので副町長からの御答弁はいただけないでしょうか。

答弁 副町長 高木収(副町長は2020年3月まで)

音更町版ネウボラをやるに当たってやはり保健師が当然不足するだろうと。私もそう思います。今御紹介いただきました国の保健師を雇用するに当たっての支援制度、補助金制度もあるということも私ども聞いております。いつまでこの補助制度があるかというのは、多分きっかけづくりということなので永遠にあるわけじゃないかもしれませんけれども、多分これが全国展開されて定着したときには、補助金ではなくて交付税措置とかそんな形でなるのかもしれませんけれども、国も、この施策を推進する上では、やはりネックになるのはまさに人の手当てというところだというふうに思っているんだろうと思います。それでこういう補助制度をつくっていると思います。本町においても、ネウボラといいますか、子育て世代包括支援センター、これは町としてもやる方向で検討しておりますので、そこに当たっては、今、部長から申し上げましたように、どのような人材、どのような人員の数、こういったことが本町として必要なのかということを把握いたしまして、その中で順次可能な範囲から対応していくというふうにしたいと思っております。以上です。

再質問 15番 久野由美

前向きな御答弁いただいたというふうに思いますけれども、保健師は、今の現状でも、ほかにも業務がたくさんあります。現状での保健師の業務に余裕があるというふうには私も思ってはおりません。逆に言えば、現状の保健師体制で実施できるネウボラというのは、基本3要件を本当に満たすことができるのかどうなのか、その点疑問を持つところであります。子育て世代包括支援センターを立ち上げたとしても、今までと変わらない母子保健事業では意味がありません。先ほども述べたように、1件につき30分から40分の時間をかけることが今現在で可能なのかどうなのか、その点を考えただけでも、私はやはり保健師は絶対的に足りないというふうに認識をしております。ネウボラの専任保健師の確保なくしてネウボラ事業成功は私は望めないというふうに思っております。先日副町長が御挨拶されておりました音更町まちづくり講演会、藻谷先生のお話でありましたけれども、人口減少をとめるには子育て支援にお金を回せとおっしゃっておりました。そのためには地産地消などのさまざまな御提案をされておりましたけれども、フィンランドの出生率を伸ばしたのも、その背景にあるのはネウボラと言われております。ネウボラから、安心して産み育てられる実感から、第2子以降への出産に前向きになれる可能性を高めやすいというふうに言われております。また、先ほども話しましたように、児童虐待でありますけれども、児童虐待によって生じる社会的な経費や損失は少なくても年間1兆6千億円に上るという試算もあります。また、乳幼児期に健全な愛着形成と安定的発達ができた子供は成人後も健康でいられる可能性が高い。つまり、乳幼児を大切にすることは医療費削減、それから節税にもつながるという科学的知見が出ております。少子化対策、子育て支援、児童虐待防止、人口減少にストップをかけるのも、音更町が子育て支援にどこまで真剣に取り組めるかにかかっていると思います。副町長が先ほど御答弁いただきましたけれども、保健師、最低でもやはり2名の確保はしていただきたいと私は切望するところでありますけれども、子育て支援にお金をかけても最終的には子供が減るんだからというふうな考えをお持ちなのかどうか。それと、最初は補助金があっても、そのうち、いつまでも続くものではないので切られるのかもしれない、交付金になるのかもしれないというふうな不安もお考えでしょうけれども、こういった点から考えると、音更町がどこにお金を使うのか、その点、やはり子育て支援にお金をかけていくことに将来の音更町ということが見えてくるのではないかというふうに思います。音更の未来のことを考え、子育て支援全般についてでありますけれども、副町長の見解をお伺いしたいと思います。

答弁 副町長 高木収(副町長は2020年3月まで)

ネウボラということで御質問いただきました。日本にはもともとネウボラというか、こういうものは地域の中に私はあったんだろうと思います。やはり家族が同居していると。2世代、3世代同居していると。そういう中で、地域のコミュニティもあると。そうすると、いろんな子育てのアドバイスも受けれると。そして、地域の人たちがその子供の生育にかかわりを持つと。その町内の中でいろんなコミュニティがあった中で鍛えられるというか、面倒を見てもらうといった面もあったんだろうと思います。ただ、今女性もみんな働く世の中になっています。そうすると、子育て世代の方、妊娠とかするような方の親の世代の、いわゆるおばあちゃん世代と言ったら失礼かもしれませんけれども、そういう世代もやっぱり働いていると。そうすると核家族化になる。そして、地域に人が日中いないと。そんなこともあって、だんだん今、日本の社会構造も変わっちゃったのかなというふうに思っています。もとは家族のつながり、そして地域のつながり、そういう中でのお互いさまというか、そういった文化が残念ながら損なわれてしまったのかなと。そこが、もとは日本ではそのネウボラというものは、私は地域の中にそういう意味では自然とあったものではないかなと思います。ただ、今、もうそういう時代ではなくなったということも事実です。そして、今回、御質問にもありましたけれども、この子育て世代包括支援センターということの考え方は、まち・ひと・しごと創生の、そこから話ももともとは出ているようであります。つまり、日本の出生率が下がってしまったと。この出生率を上げるために国として子育て支援に取り組むと。その大きな柱がこういった、各自治体に機能を持たせて子育てを支援していくと。産み育て、そして子育てを含めて、就学前までのやはり一貫した支援を国としても行うといったふうな対応なんだろうと思います。音更町においても、先ほど申し上げましたように、もうこの社会構造、音更町も同じようにやはり変化しておりますので、音更町においてもこの子育て世代包括支援センターというのはやはり早晩つくっていかなければならないと。整備していく必要があるというふうに思っています。ただ、御答弁でも申し上げましたけれども、現在、母子保健型かもしれませんけれども、音更町として、ネウボラまではいかなくても、必要な子育て支援や相談等々は、可能な限りはこれはやらせていただいております。ただ、その目指す姿をより充実したものにしていくといったことでのこの子育て世代包括支援センター、そして、ここには何といっても課題となるのはワンストップの窓口体制だろうと私も思っています。そこの核となるところを中心に、保健福祉部局で中心になって、どういった課題があるか、どういった体制をとるのがいいのか今検討しておりますので、そういったことは、具体的に実施できるというふうになったときには人の体制も含めて町として対応してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

再質問 15番 久野由美

今、副町長から御答弁いただきました。ネウボラは昔は地域に自然にあった。私もそうかなというふうに思います。ですけれども、今は残念なことに、妊娠、出産を素直に喜べない状況も個々人では多々見受けられる、こういった時代になってしまったというふうに私は感じております。妊娠、出産、子育てが社会から祝福を受けられることなんだというふうに自覚するためにも、また、お母さんの応援団となっていくためにもやはりこのネウボラの構築は必然といいますか、必要なことなんだろうと私は思っております。音更町もこれまでさまざまな取り組みをして福祉支援、母子支援をしていただいております。それについては十分評価するところであります。ですけれども、やはりワンストップで、また、長期にわたって、妊娠から出産、子育て、また育児、就学前までの間の保健師または看護師、介護士等と助産師等々、人間的関係をつくっていく、この人にだったら母親と同じように話ができる、相談できる、この方に話すと安心できるといった、そういう人間関係を築いていくためには、やはりもっと充実した中身にしていかなければならないんだというふうに私は思っております。フィンランドで生まれたネウボラが形を変えて、今各自治体のそれぞれの発想、工夫でネウボラが展開されております。先ほど言った千葉県浦安市のこんにちは赤ちゃんギフト、またそのほかにも、東京都文京区のサタデーパパママタイム、それから産後ショートステイ、ほかにも、埼玉県和光市、三重県名張市、鳥取県日吉津村等、さまざまな自治体での取り組みが、今は情報化社会でありますし、モデル事業として行っているところも多々ありますので、実際に参考になる自治体がたくさんあります。こういった事例を参考にしながら音更独自の音更版ネウボラの構築を求めて、一般質問を終わります。以上です。

出典:音更町議会 平成28年第1回定例会 2016年3月7日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる