音更町議会 平成19年第2回定例会 2007年6月14日
妊産婦無料健診の拡大について
2007年6月14日、音更町議会の一般質問で、久野由美議員が「妊産婦無料健診の拡大について」質問し、町長 山口武敏、民生部長 山川光雄が答弁しました。
- 質問者
- 久野由美 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏、民生部長 山川光雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 11番 久野由美
このたびの統一地方選挙におきまして、町民の皆様の付託をいただき、再びこの壇上に立たせていただくことができました。町民の皆様の御期待にこたえるよう、更に働いてまいります。よろしくお願いいたします。通告に従いまして、妊産婦無料健診の拡大について、一括方式で質問させていただきます。母子保健法に基づいて、昭和44年より公費による妊婦の無料健診が行われ、49年にはすべての妊婦について妊娠前期及び後期に各1回、都道府県が委託した医療機関において健康診査を実施してきました。平成9年には、実施主体が都道府県から市町村へ、平成10年度からは妊婦健康診査費用が一般財源化されました。厚生労働省の通知では、妊産婦が受けるべき健康診査の回数は、妊娠初期より妊娠23週までが4週間に1回、妊娠24週より妊娠35週までが2週間に1回、妊娠36週以降分娩まで1週間に1回、妊娠初期から分娩まで14回程度の受診が望ましい回数と示されています。この健診にかかる平均的な費用は、1人当たり約11万7千円。一方、公費負担の現状は、全国平均2.14回、実施率96.8%であります。この実態の改善を図るべく、平成19年度では子育て支援事業が大幅に拡充されました。これまでは子育て支援事業に200億円、妊産婦健診費助成に130億円でありましたが、今年度は合わせて約700億円、標準団体で3千万円程度の拡充であります。当然、子育て支援事業の拡充ですので、妊産婦健診費用だけではありませんし、標準団体は10万人でありますから、音更町の地方交付税が3千万円そのまま増額となるわけではありません。だからこそ、各自治体の取り組む姿勢が問われるものと思われます。そこで、音更町の実態も含めて、次の点について伺います。(1) 現在の音更町の妊産婦無料健診の回数、受診率はどうなっているのか。(2) 今後、妊産婦支援対策として回数を拡充する予定はおありになるのか、お伺いいたします。御答弁よろしくお願いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
妊産婦無料健診の拡大に関する御質問についてお答えをいたします。初めに、現在の音更町での妊婦健康診査回数と受診率についてでありますが、妊婦健康診査は母体や胎児の健康確保を図る上から、極めて重要なことでありますので、本町では積極的な受診と適切な指導を図るため、前期として母子健康手帳の交付時に、後期として妊娠7か月目に、妊婦一般健康診査受診券を交付しております。また、35歳以上の妊婦の方には、後期に超音波検査を追加し、それぞれの健診にかかる費用について公費負担としているところであります。なお、この妊婦健康診査を行う医療機関につきましては、北海道内市町村と北海道医師会が協定して行っているところであります。受診率につきましては、平成18年度は、前期で98.9%、後期で97.3%となっております。次に、回数の拡充についてでありますが、厚生労働省母子保健課長から本年1月に「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」通知があり、その中で出産までの受診回数は、13回から14回程度となっており、近年、高齢やストレス等を抱えている妊婦が増加傾向にあることや、就業等の理由により健康診査を受診しない妊婦も見られることから、公費で負担することが望ましいとあります。ただ、財政が厳しいことから、基本としては5回程度を公費負担として実施することが原則であるとされております。この通知を受けて、北海道は、現行の妊婦健康診査のあり方について医師会などと協議を行っているところと伺っております。本町といたしましては、この協議結果を待って、現在、共同で実施しております他町村と足並みをそろえてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。今申し上げましたように、厚生労働省の指導がございまして、14~15回というのが一つの標準になるということでございますけれども、音更町は今の現行の中では、平成19年度それぞれ2回の健診をやっているところでもございます。ただ、お産のときにはほとんどの方々が実家へ帰るということで、この十勝管内だけでできるかというと、なかなかそういうわけにはいかない。それぞれがまちまちな回数だとか、あるいは単価だとか、そういったものをやはり全道的に統一をすべきだというようなことでございます。回数も多いほどいいというわけではございませんけれども、一応これらの考え方については、まずは5回程度ということでございます。現在、音更町2回ということでございますが、ただ、この数字のマジックみたいなものもございまして、回数だけは多いけれども、補助額が少ない。ですから、回数が少なくても補助額が多いという場合もあり得るわけでございます。ただ、我が町といたしましては、厚生労働省のほうからも指導がありますように、来年度に向けて、この数字を何とか確保すべく十分担当のほうに指示をしながら、また、他町村の実例なども見ながら取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。以上でございます。休憩(午前11時52分)
再質問 11番 久野由美
それでは、再質問させていただきます。今御答弁いただいた中身を再度確認しながらと思っております。母子保健法が制定されたのが昭和40年、この当時は日本の妊産婦の死亡率がアメリカ、イギリスに比べて3倍近いという高い数字をあらわしていた時代でありました。その後、健診内容の充実などにより、死亡率は下がったんですが、平成17年でも出産に伴って62人の妊産婦が亡くなっております。また、妊娠2週以降、生後7日以内の周産期に死産、もしくは亡くなった新生児が1,000人に対して死亡数4.8人という数字も報告されております。まだまだ対策としては不十分であり、現在、厚労省より平均的な2回の無料健診を5回にふやすようにという、先ほど町長もおっしゃられたような通達がなされているのが現状であります。妊産婦健診の主な健診内容ですけれども、尿検査、体重測定、血圧測定、腹囲測定、またはエコー検査などが挙げられます。これらの通常健診でも約3,800円から4,500円程度かかると伺っております。厚生病院の例を挙げますと、初診と8か月と10か月には血液検査も行われております。中でも、血液検査を含んだ初診の段階では、2万円程度かかっているというのが現状で、受診される方の大きな経済的負担につながっているものと思われます。産科の看護師さんにお話を伺ったところ、経済的な負担で受診回数が少なく、緊急の状態で受診される方も多いと伺いました。少しでも経済的負担をなくそうと取り組んでいる市町村もあります。先ほど町長が、例えば北海道一本化してとか、十勝管内で足並みをそろえてというお話がありました。公費負担回数の多い県で一本化してやっているところもあります。秋田県では8.16回、香川県では4.11回、富山県は4回ですが、愛知県の中には15回無料健診費用を持ちましょうと拡大した1市もございます。先ほど町長は、周りの状況を見ながらというお話をされておりましたけれども、音更町は子育て支援に力を入れているという部分から考えるのであれば、北海道または十勝管内の他市町村の状況を見ながらということではなく、音更町としてどのように取り組んでいくのかというところの見解をもう一度お伺いしたいと思っております。核家族化が進んだ現在で、妊産婦の精神的不安ですとか、それから、経済的不安を少しでも軽減させてあげることが必要と思われますけれども、音更町単独でこのようなことを拡大していくというお考えがあるのかどうか、もう一度お聞かせ願いたいと思います。また、先ほど受診率が出ておりました。前期平均98.9%、後期97.9%。では、全体的に厚労省のほうが望ましいとされている14回という受診をどのぐらいの方々が受診されたのか。妊娠初期といいましても、その方によってわかる状況等が随分変わりますから、10回の方もいれば、16回、17回という方もいらっしゃるかと思います。ママパパ学級というのがございますが、このときにどのぐらい産科のほうを受診されているのか、そういう状況を見ながら、受診の現状を把握されるということが当然必要になってくるのではないかなと思います。受診回数の少ない方には、受診の必要性を話し、受診を勧めることも重要であろうと思っております。受診率、当然必要なことでありますので、今後も定期的にパパママ学級等に参加された方々に何回ぐらい受診されているのか、分娩までの間にどのぐらいの回数受診されているのか、調べていっていただきたいなと思うのですが、これについてどのようにお考えか、お伺いしたいと思っております。また、先ほど数字のマジックというお話がございました。確かに1回の健診について、幾ら助成されるのかという部分で、金額が少なく、回数多くという考え方もあろうかとは思います。確かに1回の健診につき2,000円を助成します。限度は10回までですとやっている町村もあるそうです。また、そのほかに、高額な初診時の血液検査、これは血液検査だけでも、例えば風疹検査等も含まれますので、1回目の初診のときの血液検査に1万2,000~3,000円かかると。この金額を助成しましょうという市町村もあると伺っております。こういうことについて、また更に、音更町として具体的に取り組む姿勢があるのかどうか、その点お伺いしたいと思います。
答弁 民生部長 山川光雄(民生部長は2008年3月まで)
今御意見ございましたように、現在実施しておりますのは前期・後期ということで、2回でございます。町単独で拡大をというお話がございますけれども、その考え方といたしましては、国から通知がありましたように、14回程度が理想だということでありますけれども、最低でも5回何とか確保することが、原則的に5回が最低限必要でないかということでございます。そのようなことで、今北海道が医師会とも協議をしておりまして、数字が入りましたのが今年の1月ということでございますので、そのようなことから多少時間がかかったということで、19年度当初からの取り組みができなかったということも聞いているわけでありますけれども、その話し合いがまだ続いて、結論が出ていないということでございますので、その状況を待っていきたいなというのが一つでございます。また、受診率につきましては、パパママ教室において受診率を調査してはどうかということでございますので、これにつきましては検討させていただきたいなと思っているところでございます。それから、初診の高額の血液検査、1万2,000円から1万3,000円というお話がございましたけれども、これの助成につきましては、現在、全道200近くの町村で共同で実施しているわけでございますが、これは北海道医師会と協定を結びまして、受診券を発行したら、その医療機関ではその受診券に応じて、前期と後期に2回公費負担をするという手続になっているわけでございますが、その単価につきましては、国の補助基準は前期は6,880円でございまして、後期は6,590円、それから、超音波につきましては5,300円ということで、これはその一応協定の中で取り決めをしているところでございまして、その取り決めの根拠になっているのは国の基準でその単価を決めているという状況でございます。そのようなことでございますが、今回の通知によりまして、前期の健診項目が何かふえているということもございます。そのような国の通知から見ますと、今の前期の6,880円ではおさまらないのではないかということも言っております。いずれにいたしましても、今道と医師会のほうでお話し合いをさせていただいておりますので、その経過を見ながらやってまいりたいと考えております。また、管内の町村におきましては、幕別、根室、士幌で実施しているということは承知しているところでございまして、その町それぞれの対応をされていると思っておりますが、今回の妊産婦無料健診の拡大につきましては、先ほど申し上げたような基本的な考え方で進めさせていただきたいなと思っているところでございます。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
今の実態といいますか、現況といいますか、部長が説明したことに尽きるのかなと思います。いずれにしましても、今音更町は前期・後期ということで、およそその対象者が420人ぐらいいらっしゃる。現年度分のこれらに伴う一連のものとしては、やはりそれぞれの町村が物の考え方、とらえ方になるのかなと思いますけれども、いずれにしても、これは少子化対策の一環としてそれぞれの町村の特色ある、何をやるかということになるのかなと思います。ただ、これらのことについては、先ほどもありましたように、行政指導としては今年の1月になってからと、比較的新しい一つの政策になるのかなと思います。実際の金銭、予算面で言いますと、現在、行っている分だけでもおよそ576万ぐらいでございましょうか。例えば、新たにこれらを取り入れてやるということの国の標準として、これが5回ぐらいということになりますと、およそ800万から900万ぐらいの金額が必要になってくるということでございます。議員のおっしゃるのは、ここで思い切って、音更町は来年からでも、今からでもやるという断言ができることを期待されての御質問だと思いますけれども、私どもこれ一つということであれば、当然やりましょうということにも弾みとしてなるのかもしれませんけれども、全体的な少子化対策というものを考えた中でのこの国等についての取り扱いをどうするかのということになるのかな。私の精神論的には、是非こういう一つの国の基準も示され、本当に生命にかかわるといいますか、そういう面もありますし、これが少子化対策として多くの方が望むものとするならば、来年度に向けて努力をしたいということで、御理解をいただきたいと存じます。
再質問 11番 久野由美
町長のほうより再度答弁いただきましたので、あまりくどくどとは言いたくないところでありますけれども、少子化不安というのはもう既に35年前から始まっておりました。その後、少子化を言いながらも手をこまねいてきて、今の状態に至ったと私は考えます。子育て支援、少子化対策というのは、かけ声ではなくて、実行に移さなければ意味がないとも考えます。国の動向、道の動向、また、十勝管内のというお考えも当然わかりますけれども、音更町のほかにない特色、また、子育て支援、子供を産み、育てることがしやすいまち、このところに重点を置いていただければなと思います。今後の施策展開が選択と集中であるならば、少子化対策、また子育て支援に重点を置くとお考えにはなれないでしょうか。子育て支援は、子供を育てている家庭のみならず、高齢者の方々の支援にもつながるものと考えております。妊産婦健診の必要性は、先ほども話させていただいたとおりですけれども、今は母親だけでなく、胎内にいる胎児の病気までわかるようになったと言われております。医療技術が進み、出生後に治療することよりも、胎内にいるうちに治療することで、母子ともに生命を守ることができる。また、薬を投与することで、出生後、病気を発症させないということまでできるようになったそうであります。経済的負担が大きいということで、妊婦さんが健診を受ける回数を減らしてしまう、そういうことが重なっていくと、緊急事態になって、病院を受診しなければならないという状態を招くとも考えられます。音更町は、幸いにも住宅団地の造成によって、子供の人口がふえております。でも、すぐに頭打ちになると考えても仕方ないのではないかと思います。財政健全化5か年計画を進めている中での新たな負担と考えられるかもしれませんけれども、今ある福祉施策を見直して財源を生み出してほしいと要望いたします。次代を担う子供たちが健康で生まれてくるということは、家族の方々だけではなくて、町民の皆さん、また、全国の皆さん、それぞれみんな同じ見解のもとに立たれているのではないかと思います。異常分娩を減らして、施策を打つということが医療費の抑制にもつながっていくのではないかと考えます。音更町がもし、例えば道の見解、また、十勝管内の見解が2回から5回にということではなくて、2回から3回にと、細かいことを言いますと、そうなった段階で、音更町独自でもやりますよということになっていくのかどうか。十勝管内はみんな3回なんだから、じゃあ、うちらも3回でいこうよというところに妥協してしまうのかどうか。また、先ほども言った血液検査等、多額の費用がかかってしまうときに、幾らかでも助成できる方向性になっていかないのかという、今後、その点について、また更に協議していっていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。御答弁よろしくお願いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
来年というときには、まだ日にちが大分あるのかな。ただ、国はこういう政策的に進めておりますけれども、これらの財源的な保障というのが交付金制度でやりましょうということで、これが新たな質の補助事業だとか、そういう形で乗ってくるのであれば、手にとるようにわかるわけでありますけれども、その辺が国のほうも交付金で対応していきたいというのが基本的にあるようでございます。そういうことからすれば、まだ来年度のことということもございますので、今からはっきり言明することが善し悪しなのか、その辺は十分考えなきゃならないと思いますけれども、その意の内をひとつ御理解をいただいて、そういう方向でできることであれば、今努力をしたいということを先ほど申し上げさせていただきましたので、その辺のところでひとつ、寛大な御理解をいただきたいと存じます。