みんなの議会

音更町議会 平成17年第3回定例会 2005年9月15日

「通告いたしました瑕疵担保責任、特に1千万円以上の違法支出、こ…」

2005年9月15日、音更町議会の一般質問で、真田健男議員が質問し、町長 山口武敏、総務部長 赤間義章が答弁しました。

質問者
真田健男 議員
答弁者
町長 山口武敏、総務部長 赤間義章

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 8番 真田健男

通告いたしました瑕疵担保責任、特に1千万円以上の違法支出、この見直しを求めて一問一答方式で質問をさせていただきたいと思います。この案件につきましては、御承知のように旧緑陽台の汚水処理施設の跡地を12年前に売却をしたと。購入した地権者がこのほど宅地開発をしたいということで作業に入ったところですけれども、地上に出ているもの、そしてまた地下の埋設物、コンクリート等ですけれども、これの撤去費用を町費で行うということを町は決めて、補正予算等を通したわけでございます。この件につきましては、7月の臨時議会で論議をされましたけれども、その中ではマンホールや雨水枡、つまり地上にあるもの、これも瑕疵担保責任を根拠に町費で撤去する。それを既定予算の中で執行をするということの報告がありました。そしてまた、地下の埋設物の撤去費用、これも瑕疵担保に基づいて町費を支出する補正予算、これが議決されたわけでございます。私は、議案審査の質議でも申しましたけれども、瑕疵担保責任というのは法律要件としては契約の解除か損害賠償、これしかあり得ない。これは民法上の規定でございます。そして、また、各種の債権は10年を経れば、その間に特別なことがなくて10年間権利行使をしなければ、消滅時効にかかると。いわゆる町が瑕疵担保責任でここに公金を支出する法的な根拠はない、このように私は思いますので、この補正予算に反対したわけでございます。そこで、改めてこの瑕疵担保責任について質問をさせていただきたいと思います。まず、1点目でございますけれども、この瑕疵担保責任の法律要件を理事者はどのように解釈をされているのか。瑕疵担保責任の構成要件なり、それに伴う効果、瑕疵担保責任の内容、これらをどのように解釈されているのかを明らかにしていただきたいと思います。2点目は、補正予算の審査の中では、この案件について弁護士さんとの相談はされていないということでございました。ただ、この補正予算についてほぼ丸1日かけていろいろな意見も出て、審査もされたわけですので、その後専門家、弁護士さん等ですけれども、と相談されているだろうというふうに推測しますけれども、専門家の見解というのはどういうものであるのか、明らかにしていただきたいというふうに思います。それから3点目、これも臨時議会でかなり時間をとって論議された件ですけれども、最高裁判所の損害賠償請求と消滅時効との関係、これをどのように理解をするのか。私もその後、この裁判所の判決文全文見ましたけれども、到底理事者が言われるような見解をとることはできないと思いますので、この件についてその後新たな見解があるのかどうか、明らかにしていただきたいと思います。4番目には、このような形で公金を支出するということにつきましては、地方自治法の公金支出の原則、詳しくは一問一答ですので後で述べたいと思いますけれども、これに抵触するおそれのある違法支出ではないかと私はこのように考えますけれども、理事者の再度の見解を求めたいと思います。そして、5番目ですけれども、瑕疵担保責任という法律行為について法解釈の誤りが私はあっただろうというふうに判断しますけれども、ここへ1千万円以上の資金を支出したという案件ですので、私は町長の陳謝といいますか、本会議で陳謝をされましたけれども、この問題が持っている内容は陳謝で済ますような問題ではないのではないかというふうに考えますので、この点についても改めて答弁をいただきたいと思います。以上です。

答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)

瑕疵担保責任についての御質問にお答えをさせていただきます。初めに、瑕疵担保責任の法律要件をどのように解釈しているかとの御質問でありますが、瑕疵担保責任につきましては、法律で買い主の権利を保護する見地から、特に売り主に対して課せられた責任であり、民法第570条において売買されたものに隠れた瑕疵があった場合には、買い主は契約解除や損害倍賞請求を行えることが想定されております。この適用に当たっては、売買の目的物に通常の注意を用いても発見されない不完全な点が契約を締結した当初から存在していることが要件とされており、買い主はその事実を知った日から1年以内でなければ、これらの権利を行使できることとなっております。次に、案件について弁護士など専門家の見解でありますが、先日町の顧問弁護士に法的な見解を伺いましたところ、このたびの件については買い主が町から購入していた土地を宅地化して販売しようとした際に支障物件を発見しており、このような状態で目的物の利用に支障が生じること自体が瑕疵でありますので、この議案については売り主の瑕疵担保責任に当たることとなります。また、売り主の瑕疵担保責任は契約責任であり、買い主が事実を知った日から1年の除斥期間が定められておりますが、この点についてもその期間内に撤去の申し出があったことから、その要件を満たしている状況にあります。しかし、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権については、平成13年の判例で原則として10年の消滅時効が適用されることとなっておりますので、契約締結後12年を経過しているこの事案については、瑕疵担保責任が時効により消滅する可能性がありますが、最高裁の事案では土地の引き渡しを受けてから20年以上も経過した後に提訴された損害賠償請求権についても、なお消滅時効の規定を適用することが売り主の権利乱用に当たらないかを審理させるために、事件を原審に差し戻している経過となっております。このことは、瑕疵を発見することの困難さの程度や売り主の悪意、または重過失、損害賠償までの期間の長い、短いなど、事情によっては売り主による消滅時効の援用がかえって権利の乱用に当たることもあり得ることから、事案ごとに買い主の救済を図ることが可能と考えられたことによるものであります。本町の事案に関しては、町が敷地内の工作物を自ら撤去し、わずか3年後にその土地を売却しておりますので、町は当然その土地がどのような状態にあるかを知り得る立場にあり、たとえ担当者が埋設物の存在を承知していなくても、他人から買った土地に工作物があったものとは状況が異なり、町の責任は免れないことから、仮に町が時効の援用を主張したとしても、権利の乱用として退かれる可能性があることを踏まえ、町は買い主から損害賠償の請求がない中にあっても、売買の目的物に不完全な状態にあることが判明したため、お互いの協議により町が売り主の契約責任おいて瑕疵の修補を行ったもので、町の判断は適切であったとの見解をいただいております。次に、最高判決が消滅時効を理由に請求を棄却したことに対する見解についてでありますが、民法の基本理念として契約自由の原則の立場をとっており、契約に問題が生じた場合は、まず契約当事者同士の誠実な話し合いに基づき、問題を整理すべきであります。しかし、どうしても問題の整理が困難な場合には、民法の規定を適用して契約当事者同士の見解を整理することとなります。民法は、第1条第2項で審議誠実の原則、また同条第3項では権利乱用の禁止をうたっておりますので、契約当事者は私法が保障している私権についても権利である以上、社会性や公共性を有するものであることを明記している民法の規定を大原則として誠実に話し合いを進めていく必要があります。今回の事案につきましては、本来埋設物はないものとしていた土地の売買において、遺憾ながら埋設物があった。つまり、売買されたものに隠れたる瑕疵があった場合の売り主の責任が問われる事案として理解することが妥当であると考えられることから、民法第570条の瑕疵担保責任の条項を適用することが適切であります。御質問の最高裁判決につきましては、先ほど弁護士の見解として申し上げたところでありますので、仮に土地の買い主が町に対し訴えを提起する場合においては、民法570条の適用ではなく、他の条項により損害賠償の請求がなされるものと推定されるところでありますが、御承知のとおり現時点では町に対して損害賠償の請求がなされていない状況にあります。しかし、町といたしましては土地の売り主は私ども町であり、埋設物の所有者も町であったことから、契約に際し、重要事項として当然説明をしなければならない埋設物の件を明確にしないまま売却していたことは重大な責任があり、不法行為との関連性が生じる可能性もありますので、この事実を重く受けとめ、自らが瑕疵担保責任を認めて取り急ぎ瑕疵の原因となっている埋設物を撤去することにより、できるだけ早期に、そして穏便に解決する必要があると判断したところであります。仮に、町が瑕疵担保責任を認めないとするならば、先ほど御説明申し上げました審議誠実の原則に反するものでありますし、また仮に買い主から損害賠償請求権を行使されたときに、対抗して時効の援用を行うことは、弁護士の見解でも申し上げました権利乱用の禁止に反するものと解釈するところであります。これらのことから、埋設物の撤去自体は土地の買い主から損害賠償請求権を行使されたことによるものではなく、町としてできるだけ信頼を損なわずに円満な解決を図るための行為であり、瑕疵担保責任による損害賠償請求権の消滅時効について民法の解釈を示した最高裁判決と直接リンクする行為とは考えていないところであります。あくまで損害賠償以前の問題であると認識しておりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、、地方自治法の公金支出の原則に抵触する違法支出とのことでありますが、町といたしましては、これまでに申し上げました理由により、埋設物の撤去を行ったものでありますが、これに要する費用については7月の臨時町議会において補正予算の議決をいただき、その上で支出をさせていただきますので、決して地方自治法に抵触するものではないと認識をしております。次に、法解釈に誤りがあったと思われるが、陳謝で済ませる問題ではないのではないかとのことでありますが、町として法解釈に誤りがあったとは認識しておりませんが、内部の連携不足からこのような重大な事態を招いた町の責任は極めて重く、買い主をはじめ町議会並びに町民の皆様に多大な御迷惑をおかけいたしましたことを、心から深くおわびを申し上げる次第でございます。以上、御答弁とさせていただきます。

質問 8番 真田健男

それでは、質問を続けさせていただきます。まず、第1に、町は瑕疵担保責任の解釈に誤りはないと言われました。しかし、瑕疵担保責任の法律要件、ここで隠れた瑕疵があることというのが、まず必要ですよね。地上物件であるマンホール、あるいは雨水枡、これは隠れた瑕疵には該当しないでしょう。それから、買い主自身がこのマンホール等の存在認めております。そして、またフェンスや地上のコンクリートと同じように、マンホールについても将来宅地開発したときに使えるかもしれないので残しておいていいということまで用地交渉担当者に言われているわけです。相手がその存在を認識しているものを、どうして隠れた瑕疵になるのですか。瑕疵担保責任の最大の要件を満たしていないと言わざるを得ませんが、この雨水枡やマンホールの撤去に瑕疵があったというふうに判断する理由は何ですか。それから、この撤去費用の金額は幾らだったのか、そこをまずお答えをいただきたいと思います。

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

御質問の件につきましては、7月の臨時議会でも何人かの議員さんから御指摘をいただいております。この件につきましては、平成5年の売却時に買い主さんに現地を立会していただき、これらのものをお互いに確認しあった上で、本来ならその処理についてあらかじめ協議を進めておくべきものであったというふうに理解をしております。確かに、マンホールのふた、それから雨水枡、これにつきましては、見える部分でもあるわけでございますけれども、このマンホールにつきましては、処理場からの排水を受けるという非常に大きなもの。深さが5メーター以上にもなると。いわば処理施設の一部、そのような存在であったと。そのためにマンホールのふたを見ただけでは買い主さんはその下がどのような状況にあったかわかり得ない、想像をはるかに超える大きさであったのは事実でございます。それからまた、雨水枡の関係でございますけれども、この枡につきましても、これは舗装の端に雨水を飲み込むための枡でございますけれども、その飲み込み口、これは40センチないし50センチ程度のものなのですが、これは一般的な知識を持った方が見ただけでは、実際にこれが排水管につながっているというような状況は考えられないようなものであると。外見上は舗装の一部にしか見えないような状況にあったということでございます。それで、その口からたどっていくためには、その部分を町において施行しなければ、その管がどういうふうにつながっていけるかということが判明できないというような判断をしました。地下に排水管が埋まっている可能性があり得ると。職員が現地を見た段階でそのような状況にあったということでございまして、排水管を撤去する上でも、その雨水枡、これを一体的に工事を施行しなければ処理が不可能であるというような判断のもとに、このような対応をさせていただいたところでございます。残念なことに、このことをあらかじめ説明をしていないということを考えますと、更に現場の状況も勘案いたしますと、全く隠れた瑕疵がなかったかと言われれば、必ずしも断言できない面があるというふうに判断しているところでございます。それから、これに要する金額ということでございますけれども、これにつきましては、67万8千円というような金額になったところでございます。以上でございます。

質問 8番 真田健男

隠れた瑕疵について、今説明されましたけれども、それは不動産取り引き等では一切通用しない説明です。地上物件について見落としたと。これは買い主の責任です。売り主の責任ではありません。隠れた瑕疵、通常人が注意力を持って見ても判断できないような欠陥を隠れた瑕疵と言うわけです。この購入者は、先日助役は実名を上げられましたけれども、仮にIさんとしますと、土地取り引き初めてではないわけです。何度も土地取り引き、売買をしている方。今ではマンションやアパート経営していますけれども、不動産に精通されている方です。業者と違って玄人とまで言えるかどうかわかりませんが、もともとは農業をされていた方のようですけれども、音更町と幕別の清流大橋ですか、あの近くに大きな邸宅ございますけれども、見落とすなどということは考えられない方です。ですから、これは隠れた瑕疵には当たりません。どう説明されても、この要件は満たしてないと言わざるを得ないし、もし町の方でこれを撤去するということになれば、契約書に特約条項、これが必要になってくると思います。通常の隠れた瑕疵にはならないわけですから、そういうふうに思います。それから、この案件を瑕疵担保で対応すると判断された方は、どなたですか。弁護士等との相談もない中でされました。恐らく1人ではないだろうというふうに推察はしますけれども、どなたが、どういう基準で、これは瑕疵担保に相当するというふうに判断されたのか。それからまた、この宅地造成を請け負った請負業者に対して、助役さんや総務部長さんが謝りに行かれたそうですけれども、何を謝ったのですか。そこで何をその後の工事について約束をされたのですか、されなかったのですか。誰が判断したのか。請負業者に謝りにいった内容、これについても答弁を求めます。

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

判断の過程がいろいろございます。基本となるのは、当時の担当者、当時かかわっていた職員が当時の状況を振り返って、何せ書類がないということもございまして、集まっていただいた中でいろいろ論議をしていただきました。その結果、私が先ほど申し上げましたような状況があるということで、基本的には町がその責任を担うべきであると。処理場の一部に相当するのではないかということが基本にあります。組織ですから、それを基本といたしまして、最終的には町長が判断をされたということでございます。それから、助役と私が謝罪に行ったということでございますけれども、この件に関しましては、町の方であらかじめ用地交渉の段階で説明をしなければならないことを説明もしていなかったと。状況を確認すると地下に埋設物が入っていたと。そのことをおわびに上がりました。そのときに、なぜ残したかという理由も説明をさせていただいておりますけれども、今後どのようにしたらよろしいのかということで相談をさせていただいております。その結果、下に埋設されているものについては、全て撤去をしていただきたいというお答えをいただきましたので、これは町の責任において撤去しなければならないということで、その後議会に補正予算をお願いしたというような経過でございます。以上です。

質問 8番 真田健男

そのときに請負業者は、これは10年を過ぎており、瑕疵担保責任から外れるという認識は表明されませんでしたか。私が直接伺ったときには、10年過ぎているし、瑕疵担保には該当しないと。しかし、町が売った物件がそのような説明もなしにされるということで請求をしたのだというふうにも私は聞いているところですけれども、上物について構成要件がない中で瑕疵担保でやれば、当然埋設物についても、本来は期間内というか、瑕疵担保の要件を満たせば、これは瑕疵担保で対応すべきものだと思います。地下のものにつきましては。しかし、先ほど最高裁判所の判例等を前回の臨時会と同じような見解を示されましたけれども、この最高裁の判例はそのようなことにはなっていません。平成13年11月27日、第3小法定。判事事項。要するに裁判のテーマ。瑕疵担保による損害賠償請求権と消滅時効。これが裁判の主要テーマです。それに対してどういう判決を下したか。瑕疵担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用がある。この内容は最高裁の判例集に載っているわけです。差し戻したからこの裁判は何も決まらなかったということですないわけです。この件については臨時会で佐藤和也議員が言われたように、最高裁の下した見解、法律に対する解釈、これは有効なのです。ただし、権利の乱用に当たるという被上告人の主張があるので、その部分については原審で再度審査しなさいという中身です。この裁判は、土地建物を建てた人がその宅地内に道路が走るという、これは柏市の案件ですけれども、買うその前の年に柏市は道路のつけるということを条例で決めていたわけです。そのことを知らせないで売ったと。だから、買った方は家の増築等をするときにできなくなる、制約されるということで、売り主に対してその道路を指定解除をしてくれなければ、契約解除すると。そして、損害賠償をするというと裁判なのです。これに対して東京高裁は買い主の損害賠償を一部認めました。その根拠は、167条。この10年の消滅時効。これに当たらないということで認めたわけですけれども、これに対して最高裁はその判断は間違っていますと。高裁の見解はそういうことなのですが、最高裁の見解。しかしながら、原審の条規判断は是認することができない。その理由は次のとおりである。1、買い主の売り主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権は、売買契約に基づき法律上生じる金銭支払い請求権であって、これが民法167条1項に言う債権に当たることは明らかである。この損害賠償請求権については、買い主が事実を知った日から1年という除斥期間の定めがあるが、これは法律関係の早期安定のために買い主が権利を行使すべき期間を特に限定したものであるから、この除斥期間の定めがあることをもって瑕疵担保による損害賠償請求権につき167条1項の適用が排除されると解することはできない。更に、買い主が売買の目的物の引き渡しを受けた後であれば、遅くとも通常の消滅時効期間の満了までの間に瑕疵を発見して、損害賠償請求権を行使することを買い主に期待しても不合理でないと解されるのに対し、瑕疵担保による損害賠償請求権に消滅時効の規定の適用がないとすれば、買い主が瑕疵に気づかない限り買い主の権利が永久に存続することになるが、これは売り主に過大な負担を課すものであって、適当とは言えない。したがってということで、判決の中心部分、要旨と言ってますけれども、瑕疵担保による損害賠償請求権には、消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は買い主が売買の目的物の引き渡しを受けたときから進行すると解するのが適当である。本件については、被上告人、つまり買い主ですね。買い主が売り主に対して瑕疵担保による損害賠償請求したのが、本件宅地の引き渡しを受けた日から21年余りを経過した後であるというのであるので、被上告人の損害賠償請求権については消滅時効時間が経過しているというべきである。この消滅時効というのは、167条1項に定める10年という、引き渡しから10年。これは最高裁の判決として確定しているわけです。以上によれば、消滅時効の抗弁を排斥した原審、東京高裁の判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。論旨は理由があり、そのような論旨については判断するまでもなく、原判決を破棄を免れない。上告人による消滅時効の援用が権利の乱用に当たるとの被上告人、買い主ですね、の再抗弁等よって、更に審理を尽くさせるため本件を原審に差し戻すということであって、損害賠償請求における消滅時効、これはあるのだということを最高裁は認めているわけで、これ確定しているわけです。臨時会での説明は、差し戻しになったのだから、まだ決まっていないのだというような見解をとられたわけですね。まだ、確定はしていないという立場で説明をされているわけです。最高裁は消滅時効の適用を認めているにもかかわらず、理事者はそういう立場をとられました。それから、それを裏づけるものを若干紹介しますが、これはインターネット等を見ればわかるのですけれども、これは平成15年の宅地建物取り引き主任の試験問題に対する見解ですけれども、買い主の売り主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権は、売買契約に基づいて法律上生ずる金銭支払い請求権であるから、消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は売り主が売買の目的物の引き渡しを受けたときから進行すると。したがって、買い主が引き渡しより10年以上経過してから瑕疵に気がついても、損害賠償を請求はできないということが天下に公表されている見解です。ただし、住宅品確法云々と。これは10年というようなことで随分論議されましたけれども、阪神大震災のころの欠陥住宅、これらが問題になって、新築住宅については平成14年4月1日から10年間の瑕疵担保責任を義務づけられたわけで、当然それ以前のものについては従来の見解のままです。当時、この平成3年とか5年というのは、通常は建物であっても二、三年。そしてまた、墓地のようないわゆる特定物、この地球上に1個しかない特定物については、瑕疵担保責任の消滅期間は1年。これは昔も今も変わってない。私も久し振りに昔のあれを見ましたけれども、戦後日本の民法学の第一人者とも言うべき我妻栄さんはじめ、学会、裁判の通説は、特定物については1年というのが消滅時効期間です。そういうことになります。それからまた、理事者が説明されている見解の除斥期間、瑕疵を知ってから1年以内であれば、それは有効なのだという見解に対して、この瑕疵担保期間についてはこのようにされております。民法566条で契約の解除、または損害賠償の請求は買い主が事実を知りたるときより1年以内にこれをなすことを要すと定めていますが、売買契約における瑕疵担保期間は知ったときから1年間ですと。では、買い主が瑕疵の存在を知らなかったら、いつまでも瑕疵担保請求権は消滅しないのかという疑問がわいてきそうですが、瑕疵担保による損害賠償請求権には、消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は買い主が裁判の目的物の引き渡しを受けたときから進行します。要するに、先ほどの最高裁の判決が引用されているわけです。ですから、瑕疵の事実を知ったときから1年間にはなっていないが、目的物の引き渡しのあったときから10年間が経過していれば、瑕疵担保による損害賠償の請求権は消滅することになります。これが今確認されている見解なのです。だから、法的には瑕疵担保責任の要件を今回の案件は構成していないと言わざるを得ません。今の見解に対して、そうでないという考えがあれば、答弁をいただきたいと思います。休憩(午前11時20分)

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

まず、1点目の消滅時効の適用の問題でございます。お話しのように10年という消滅時効、これは最高裁の判決において確定をされております。ただ、時効については最高裁は確定をしておりますけれども、訴えの内容すべてを退けたものではないということでございます。お話しにありましたそのことが売り主の権利乱用に当たるのではないか。そのために下級審に差し戻しをしたということでございまして、下級審においてそこのところを十分に審理をすべきだという判断で最高裁は差し戻しをしたというふうに理解をしております。それから、町の考え方でございますけれども、瑕疵担保責任ということで工事を実際に起こったわけでありますけれども、これは民法570条の瑕疵担保責任そのものではあると。ただし、相手方、土地を買われた方からは損害賠償の請求はなされておりません。ですから、この件については570条すべてを適用したことでの判断ではないと。町としては、瑕疵担保責任は当然認めなければいけないと。それで、お話しの中で、とにかく不完全な状態でお渡しをしたということがありますので、これを修補して完全な状態にさせていただいた。そのことによって、売り主の瑕疵担保責任を果たしたいという判断から、このような見解で対応をさせていただいたところでございます。金銭支払いの債権の関係と同じであると。いつまでも売り主にそういった不安定な状態で責任を持たせるべきではないという考え方のもとに、あくまでも最高裁はその部分についてのみ判断を下したというふうに理解をしているところでございます。以上です。

質問 8番 真田健男

ですから、その辺が最高裁の判決についての受け方が私は違うと思うのです。全てを退けたわけではない。この裁判は、損害賠償請求における消滅時効の問題を明らかにしたわけ。法律関係、法律の解釈の問題を。それは権利の乱用に当たるかどうか、それは幾ら審査したって最高裁の判決は変わらないのです、下級審は。昨日も最高裁の判決で外国にいる国政選挙で投票権与えないのは憲法違反だという判断が下りました。最高裁がやったら、それが全ての行政機関それに従わなければならないわけです。この最高裁の見解をひっくり返すのは、また最高裁の判決しかないのです。だから、消滅時効、それから担保責任についての考えははっきりしているわけで、今回のこの町の支出は瑕疵担保責任の要件を満たしていないということが明らかなわけです。何を根拠に支出をしたか。ですから、私、地方自治法に反しないかと。まず法令遵守義務があるわけでしょう。法令に反して支出できないわけでしょう。適法的に、法に合った形で出さなければならない。善管義務だとか、最小の経費で最大の効果云々もそうなのですが、町が支出した根拠がないわけです。瑕疵担保責任で十分対応できるというふうにもならなければ、先ほどは不法行為云々などという話ちょっとありましたけれども、これは不法行為にも該当しないわけです。不法行為の構成要件は、故意または過失によって相手の権利を侵害した場合ですから、町が地権者、それから買い主を陥れようとして契約したものではないでしょう。地下に埋設物があるということを用地担当者は知らないで売買交渉を進めた。善意の無過失責任ですよ。不法行為には該当しないわけですよ。それから、あと考えられるとしたら、債務不履行の問題ですけれども、これも法律要件としては債務履行請求権ないしは損害賠償請求権しかないのです。ただし、これも10年間の消滅時効を迎えていますからこれで逮捕することはできない。この金の支出は法的根拠がないと言わざるを得ないわけです。先ほど契約自由の原則、当事者の、あるいは円満な解決と言われましたけれども、それは個人と個人、民間と民間であれば、それは民法に優先するのです。民法は争いがあったときにそれを裁くといいますか、判定する基準ですから。ただ、民間と違って地方自治体は公的なお金なわけです。説明責任のとれない支出はできないわけです。だからどうなのですかと。民事界では瑕疵担保の責任によって、このお金を支出するという説明がされた。しかし、瑕疵担保責任の要件を満たしていないということになれば、議会や町民に対して間違った説明をして補正予算を通したということになるわけです。そこが私責任問題としてそんな謝罪だけで済ませられるような問題ではないだろうと。法的根拠のない支出なのです。だから、そうでないと言うなら、そこを、根拠をはっきりさせてくださいと。___________________________________________________________________________________________ちゃんとその理由を説明して、だから違法でないというのならわかります。私はそう思うのです。ですから、再度法的根拠、これを説明を求めたいと思います。

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

公金の違法支出というようなお話でございますけれども、お話しありましたように、それにつきましては、法令あるいは条例、この規定、さらには議会の議決、これをとっていれば公金の違法な支出とはなり得ない。議会の皆さんに審議をいただいて、議決をいただいたもの、それを執行することは全く違法ではないというふうになっております。それと、不法行為の関係にも触れましたけれども、議員さんは不法行為には該当しないと断言をいたしました。不法行為、その中で故意または過失という条件がございます。確かに担当者は承知していなかった。だけれども、町としては当然知っていたわけであります。知っていながら、そのことを伝えないということは、これは仮に訴えられるとするならば故意であったり、あるいは重過失であったり、いろいろな対応をされても致し方ない、そんな状況にあると我々は判断しております。そのような中で、善意の買い主さんに対して争いまで起こしながら、この問題を解決するのが、行政として本当に正しい道なのかどうなのか。そのことを考えて私どもは執行させていただいておりますし、議員の皆さんにも理解をいただいて、このような形をとらせていただいております。その辺のところは、十分御理解をいただきたいというふうに思います。以上です。休憩(午前11時48分)

質問 8番 真田健男

再確認をしたいと思うのですが、今までの質疑で瑕疵担保責任の内容、かなりはっきりしたのではないかと思うのです。これは繰り返しになりますけれども、隠れたる瑕疵があることによって、買い主が目的を果たせないという場合には、契約の解除だと。そのほか、契約解除はしないけれども、損害をこうむった。これは実際に事業をやってみて、支出をした場合、ほかの判例もありますけれども、実際に瑕疵担保によって損害賠償が認められたケース。今回と音更の事例とかなり似ているわけですけれども、マンション用地を買ったけれども、掘り返してみたら土の中からコンクリートだとかオイルだとか、こういうものが出てきて、それを取り除くために多額の費用を要したと。これは平成14年9月27日、東京地方裁判所の件ですけれども、こういう場合、地中障害物の撤去費用等で5,500万円。工事が遅れたために突貫工事等を行ったために2,000万円。要するに7,000万円以上出ているけれども、全額認められるわけではないのですね。審査をした上、これは4,594万円だけ認められておりますけれども、そういうふうに実際に被害、損害が発生した場合に、初めて損害賠償請求ができるわけで、まだ損害が発生していない、そういう段階での損害賠償請求ということはあり得ない。先ほど答弁の中では損害賠償を請求されたわけではないという答弁いただいてますけれども、だから契約の解除でもない、損害賠償の請求でもないといったら、これは瑕疵担保責任の法律要件には該当しないということは明らかではないのかなと。そのほかいろいろ、住民との関係と行政としてのという問題は十分わかります。しかし、補正予算審議では、瑕疵担保責任に基づいて1,050何万円ですか、支出するというふうに説明されたわけで、これは瑕疵担保で処理するには無理があったといいますか、問題があったというところは最低限認めるべき中身ではないのかなと。だから、概念そのものを違った理解をしているのであれば別ですけれども、瑕疵担保責任の内容については、見方は一定しているわけですから、しかしいずれにも該当しないということなので、それでないと明白な逸脱といいますか、法律要件を満たさないものでも実施してしまったものは、幾ら問題があっても改めることはできないというようなことになってしまうのではないのかなと。瑕疵担保ということについては、これは無理があったということ。赤間部長からも答弁いただいたけれども、そこのところははっきりしていないわけですよね。それ以後の処理の問題は別としても、そこのところはまずはっきりさせていただきたいなというふうに思います。先ほど、私の発言の中で顧問弁護士の件申しましたけれども、それは合理的なといいますか、今回瑕疵担保で対応したけれども、こうこうこういう理由でそれは違法でない、適法だという根拠が明示されれば問題ないと思うのですが、________________________________________________________________________________________________________どうしても適法、違法ではなかったという、択一を求めているという面もありますけれども、問題があったということは十分認識されているということでしょうか。その点、再確認をお願いします。

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

瑕疵担保の件につきましては、先ほども御説明申し上げましたように、明らかに隠れた瑕疵があった。その責任において町が対応をすべきだということでございまして、570条で言っている損害賠償請求とは、別の問題です。損害賠償請求されていない段階ですけれども、町としては瑕疵担保の責任はあるだろうと。ですから、その点については買い主さんと協議をさせていただいて、お互いの合意のもとに不完全だった状態を解消するために修補を行ったということでございまして、決して法的に無理があったというふうには理解をしていないということでございます。議員さんの今のお話の中で570条にすべて該当させての判断ではない。議員さんは570条全てを該当させて瑕疵担保責任というものをおっしゃっておりますけれども、私どもといたしましては570条の中の瑕疵担保の責任分は町があるだろう。時効問題については請求が相手方からされておりませんので、570条全てを適用した答えではないということで御理解をいただきたいと思います。

質問 8番 真田健男

ですから、一般論として、私も先ほど言ったように、地下の埋設物についての町が瑕疵担保責任があるということは認めているわけです。しかし、個々具体的に、今回の案件を見たときに、それを適用して問題ないのかということを言っているわけです。当然、町がコンクリー埋まったまま売り渡したわけですから、瑕疵担保責任が発生しているのは、そのとおりなのです。しかし、瑕疵担保によって公金を支出するためには、その法律要件が必要になってくるだろうと。それが消滅時効の問題であり、契約解除、それから損害賠償、個々にかかわってくるのだろうと。だから、今回の問題に具体的にしたとき、今法律要件として適法なのかと。一般論ではないです。一般的にこのようなケースに町は責任ある。だから、法的な支出する義務がない中で出したということになれば、これはこれで問題が発生してくるわけでしょう。今、財政難の中で健全化計画初め、町民にはそれなりの負担もお願いしなければならない。そして、また今後町の遊休地等も処分を毎年のようにやっていくという計画がある中で、この瑕疵担保等についてきっちりとした対応をすることが、どうしても必要だと思うのです。この契約書を見ますと、それは業者ではありませんから、業者に求められるほどの中身はないとしても、せめて瑕疵担保等の条項を備えた契約書。これは道の宅地建物取引業協会が制定している標準的なものですけれども、売買契約書。町の恐らく今回結ばれたものが、今でも同じ形式なのではないかなというふうに思われるわけですけれども、瑕疵担保等についてきっちりやはりうたうべきだと思うのです。そのあたりも含めて、この瑕疵担保責任の概念といいますか、中身について明らかにすべきだろうというふうに思っておりますけれども、総務部長が言われる一般的に町に瑕疵担保があるというのはわかるのです。ただ、それは法律要件を満たした場合に執行するというものだと思うのです。今回の件で瑕疵担保で処理して、何ら問題ないということでは通らないというか、今後も出てくる問題ですから、そこのところをはっきりさせていただきたい。そして、またこの売買契約書、これがどうなっているのか、改善する余地があるのかどうか、瑕疵担保との関係で。これについても答弁を求めたいと思います。休憩(午後 1時14分)

答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)

瑕疵担保の関係につきまして、何度も同じ答弁になりますけれども、570条の考え方で対応させていただいたと。なおかつ、その中で不完全な部分があったので、それを履行したということで御理解をいただきたいと思います。それから、今お話しのございました契約書の関係、台帳の関係も出てまいりますけれども、現在このようなことが生じないような契約書、あるいは台帳関係についても、もっと明確にしたものにすべきだということで、いろいろと検討を進めて、作業も進めているという段階でございますので、そのようなことで御理解をいただきたいというふうに思います。以上です。

出典:音更町議会 平成17年第3回定例会 2005年9月15日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる