音更町議会 平成16年第2回定例会 2004年6月11日
硝酸性窒素などの環境基準を超過した井戸水の対応について
2004年6月11日、音更町議会の一般質問で、高瀬博文議員が「硝酸性窒素などの環境基準を超過した井戸水の対応について」質問し、町長 山口武敏が答弁しました。
- 質問者
- 高瀬博文 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 20番 高瀬博文
通告に従いまして、次の質問をさせていただきます。硝酸性窒素などの環境基準を超過した井戸水の対応についてでございます。道が公表した硝酸性窒素などの地下水の水質環境基準超過状況、1999年から02年までの蓄積調査によりますと、十勝管内では7市町村の井戸で、基準値1リットル当たり10ミリグラム以上を検出したとの公表があり、その中に音更町も含まれております。井戸水などの飲料水に硝酸性窒素が多量に含まれた場合、人体への影響として、血液の酸素供給機能に障害を来たし、酸欠症状を呈し、特に乳幼児に多く発生すると言われております。本町においても、音更町簡易水道事業として、万年をはじめ長流枝、豊田、中島、そして昭栄地区の整備もしくは計画がなされておりますが、音更左岸地区の12号以南の東和から下士幌にかけて、未給水地域としての位置づけがなされております。この地域においても、地下水の汚染が進んでいるのが現状であります。以上を踏まえ、見解をお伺いいたします。音更町の地下水汚染の現状をどのように把握しておられるか。更に、12号以南、下士幌にかけた未給水地域の今後の対応について。最後に、厳しい財政下において、現在計画中の地域を含めて、給水までに長時間掛かる場合があると考えます。環境基準を超過する井戸水について、浄水器の設置を推奨、補助をする考えがないかどうか、お伺いいたします。以上、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
硝酸性窒素などの環境基準を超過した井戸水の対応についてお答えをいたします。まず、本町の地下水汚染の現状についてでありますが、先に道が公表した平成11年度から平成14年度までの、硝酸、亜硝酸性窒素による地下水の水質環境基準超過状況によりますと、道が検査対象として15カ所と、個人が保健所に依頼した井戸を合わせた140カ所中、14カ所で基準値を超えております。このほか、平成14年度に道及び町で実施した水質検査では、41カ所のうち6カ所で基準を超えており、そのうち乳幼児のいる世帯26カ所については、4カ所が基準以上となっております。道の調査では、環境基準を超えた14カ所については、保健所から改善の指導が行われ、このうち2カ所については、継続した水質検査が実施されております。また、平成14年度の調査で環境基準を超えた6カ所については、飲用への制限指導を行ってきたところであります。硝酸、亜硝酸性窒素の地下水汚染については、肥料や家畜ふん尿、生活排水などの窒素分により、自然界の窒素循環のバランスが崩れたことが原因と考えられております。また、これらが及ぼす人体への影響は、硝酸性窒素を含んだ水を多量に摂取すると、血液中でメトヘモグロビンに変化し、体内の酸素供給が不十分となり、特に乳幼児の場合には、酸欠状態となるメトヘモグロビン血症の原因になるなど、人の健康を害するおそれがあるとされております。このような現状の中で、道は本年4月に、硝酸、亜硝酸性窒素に係る健全な水循環確保のための基本方針を策定したところであります。この基本方針は、汚染井戸を有する市町村に対する、原因、削減手法などの説明会の実施をはじめ、支庁などの助言、指導のもとに、町、農協、農業者などから成る市町村協議会の設立を要請し、農地における施肥、家畜ふん尿、生活排水に係る実態の調査を実施するほか、支庁が町村会、農業団体など、関連する団体から成る協議会を組織し、実態調査の結果を踏まえ、対策が必要な地域を要対策地域として総合的な対策を講じていく支援を行うものと聞いておりますが、まだ市町村に対しては具体的にはおりてきていない状況にあります。次に、未給水地域の対応についてでありますが、農村部の水対策といたしましては、町の単独事業での実施は困難なことから、道営営農用水事業を、現在、豊田地区で実施しているところであります。また、音更西高台地区の然別川左岸地区におきましても、道営単独営農用水事業で、平成17年度着手すべく、基礎調査が過日発注になったところであります。下士幌地区農村部の水対策につきましても、豊田地区及び然別川左岸地区の事業進捗状況を見極めながら、同様の事業を実施する計画でおりますので、今しばらくお待ちをいただきたいと存じます。次に、浄水器の推奨、補助等についてでありますが、井戸水の利用者には、今後も硝酸性窒素を含んだ水の摂取による人体への影響の周知を図るとともに、希望世帯に対する水質検査を実施し、基準値を超過している場合は、安全な水の確保のため、指導及び相談等の対応を行ってまいります。特に健康に与える影響が大きい乳幼児のいる世帯には、硝酸、亜硝酸性窒素を除去できる浄水器の購入に対する支援を検討してまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
再質問 20番 高瀬博文
ただいま答弁をいただきましたけれども、再質問をさせていただきます。まず、地下水汚染の現状と、未給水地域の対応でありますけれども、昨年12月の第4回定例会の音更町簡易水道条例の一部改正の中で、中橋議員の未給水地域の認識と対応についてという質問の中で、町長の答弁として、非常に地下水の、今汚染ということが問題になっておりますし、引き続き何とか補助事業を見出して、下士幌までの原水を含め、多少まだ時間があるので、そういうことも含めて取り組ませていただきたいという御答弁がございました。十分に地下水の汚染、未給水地域についての御認識がおありになるというふうに考えておりますし、私自身も、今の財政下においてはいたし方がないものと考えておりましたけれども、私どもの認識以上に地下水の汚染が進んでいるように考えられます。今回、サンプルを4点挙げさせていただきました。福平と北進の、非常に特徴的なところと、B、Cの平均的なところと私なりに思うところをサンプリングをさせていただきました。本来、もう少し多く採りたかったわけでございますけれども、一般試験がかなり高額ということで、とりあえずこの4点についてサンプルを採らせていただきました。この中で、さすがに北進の井戸の深さ50メートル、これは本当にまだ硝酸性窒素に汚染されていないのかなと。更に、この地域、水田地帯ということもあって、今まで水田ということもあって、その浄化作用もあるのかなと。Aの福平でございますけれども、サンプルとして硝酸性窒素が基準値の10を大幅に上回って、18.3という数字が出ております。この方、数年前から関心を持たれて、自分のところ、水質調査をされていたわけですけれども、平成13年度にこの数値が11.6でございました。昨年、15年が14.9。今回、調べさせていただいたら18.3ということで、この何年かで急激に上昇している。更に、平均的と思われる井戸深20メートル前後の2カ所でございますけれども、この中においても、硝酸性窒素が基準値を超えている箇所が見受けられる。こういうことを考えますと、こういう現実を見ますと、町内のどの地域においても、環境基準を超えているところがあるのかなと考えるところでございます。まずは、地下水汚染の実態の把握と、硝酸性窒素を含んだ水の人体への影響の周知、啓蒙をお願いしたいところでございます。さて、地下水の硝酸性窒素の増加の原因でありますけれども、先ほど御答弁の中にもありましたけれども、やはり大きな原因として、肥料と家畜のふん尿であるのかなと。肥料の3要素、窒素、リン酸、カリと、我々、普通、この要素の入った肥料を使うわけでございますけれども、リン酸、カリというのはある程度固定して、移動していかない。通常、越年するというふうに考えております。ただ、窒素は、作物の吸収し切れなかったものに対しては、地下に浸透する。そして土壌環境に窒素負荷として残ってしまう。このような現実なのかなと思います。大規模な、そして高収益を目指す十勝農業とはいえ、やはりクリーンでなければ、消費者の方に受け入れてもらえないのかなと。やはり今後、適正な施肥量の中で、土壌中の窒素負荷を軽減する、そうしながら、産業としての農業と環境の調和を図ることが課題ではないかと思っております。最後に、浄水器の推奨、補助についてでございますけれども、私たちの体は約3分の2が水でできております。その体内に硝酸性窒素を大量に含んだ水を摂取すると、酸欠症状を引き起こし、特に抵抗力の弱い乳幼児に影響が出やすいと言われております。先ほど答弁の中で、乳幼児の世帯に関しては浄水器の購入の支援を検討したいとお話ございましたけれども、是非これはお願いしたいと思います。この硝酸性窒素でございますけれども、大きさが1万分の5ミクロン。浄水器のフィルターが1万分の1ミクロンということで、かなり環境基準を超えた水でも、このフィルターを通しますとほぼゼロになると、このようなデータがございます。加熱しますと、かえって、揮発性がないものですから、濃縮してしまうということも含めますと、やはり、まずはこの浄水器が現在の対策としては有効なのかなと考えております。今まさに健康ブームといいますか、健康に留意する時代であります。そんな中、硝酸性窒素が基準値を超えた水を加熱し、凝縮したお茶を毎朝飲むことを考えていただきたいと思います。環境衛生上、精神衛生上、やはり何らかの対応は必要なのかなと。先ほど浄水器の支援世帯が乳幼児の方に限られたようなお話でございましたけれども、この辺のところ、支援世帯の拡大を更に御検討をいただけないかをお聞きして、質問を終わります。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
先ほど答弁をさせていただきました。議員がおっしゃるように、ただ水問題の汚染といいましても、命にかかわる、こういう生命的なものの大きな問題も抱えております。ただ、実態から、先ほど申し上げましたように、道自体も、北海道全体の水質汚染というようなことで、ようやく今年の4月になってその基本方針が示され、ようやく支庁、町村におりてくるという段階でございます。そんな中にも、問題は、やはり生命にかかわるから云々なしに、即その対応策というのは本来的にとっていかなければならないということを感ずるわけでありますけれども、当然、こういう調査だけではなしに、それらに対する対応策、財源的なもの、こんなものも実は私どもも期待をしているところでもございます。ただ、ここで言えることは、音更町、先ほど議員がおっしゃったように、下士幌、東士幌、12号からということで、あとは下士幌の一部には上水道区域といいますか、そういうものが入っているわけでございます。そんな関係で言いますと、議員がおっしゃる区域だけを言いますと、およそ100戸近くの農業者の皆さん、あるいは非農家の皆さんが住んでおられるという一つの実態でございます。私ども、できる範囲内のことは即やるというような考え方で、一応全地域ということでありますけれども、飲雑用水だとか、簡易水道とか入っているところは別にいたしまして、昭栄地区もいよいよ今年からその設計、計画に入るということでございます。町といたしましては、まずこれらの100戸近くあります調査、過去にも、特に士幌川沿いのそういう水質汚染というようなものがあって、特に乳幼児に危険を及ぼすというようなことで、町独自で、然別川沿線の周辺の乳幼児のいる家庭の水を、音更町が保健所と提携をして検査をした経緯がございます。そこから、危険という一つの一定基準以上のところについては、乳幼児健診とか、あるいはそういう保健業務にあわせて、そういう注意を促したという経緯がございます。まず今、一つには、音更町の上水道の段階で11項目、硝酸性のやつも検査ができるということでございますので、町といたしまして、一挙にはできませんけれども、一定の区域を絞って、まず今言われた地域の水質検査をする。その中で、基準をオーバーしたというような中で、今はっきり申し上げられるのは、まずは乳幼児のいる家庭については、一定の浄水器の助成を考えてはどうかと。これも、今詳しく調査をして、どのぐらいの戸数があるのか、その辺のところで、まず第一歩のできることからというようなことで、基準以上の乳幼児のいる方についての浄水器の補助、こういうことも考えてみたい。それから、あと一般の指導といたしましては、今後、基本計画そのものが、道で示す、どういう形になるのか、まだ町村におりてきておりません。私どもといたしましては、そういう一般基準値を満たしていないというような方々についても、いずれ、先ほど言ったように3年間でどんどん汚染が進んでいるというようなことでございますから、場合によっては、ポンプを少し深く打つというようなことにでもなれば経費が掛かる。そうなりますと、金銭的なことということになれば、農業振興基金などを使って、無利子でその分を貸し出しをするという方法もあるのかなと。これは一つの考え方でございまして、今ここで決定するということはいきません。そんなようなことをまずもって取り組んでみたいと、そのように思っております。そんなことで、ひとつその点は煮詰まり次第、取り組んでみたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。それから、未給水地域でございますけれども、昭栄地区が今年から設計、今、然別地域が16、17年というようなことで、着手というような形を入れますと、そういう形で今どんどん進めていっております。将来的に、下士幌地域の水源をどうするか。やはり地下水ということも一般的に営農飲雑用水等には使っているところがあるわけでありますけれども、できればやはり上水というものを今後使っていかないと、一時的な手当てではなくして、だんだん地下深く浸透していくというようなことからすれば、考え方とすれば、やはり大牧の水あたりを、やっぱり将来ともに安定供給でき、安心できるものというようなことからすれば、やはり一般の上水を使うべきではないかと、そんなような考え方で、昭栄地区につきましても、大牧上水を使って、今、第3次拡張計画の中にのせてやるというようなことで、この下士幌地域についても、やはりそういう考え方でやることが、将来ともに妥当性があるのではないかなと、現段階ではそのように考えてございますので、御理解をいただきたいと存じます。