音更町議会 平成15年第3回定例会 2003年9月25日
入浴法はもとより、栄養管理に至るまで適切にアドバイスできる温泉アドバイザー制度について
2003年9月25日、音更町議会の一般質問で、久野由美議員が「入浴法はもとより、栄養管理に至るまで適切にアドバイスできる温泉アドバイザー制度について」質問し、町長 山口武敏、民生部長 吉井隆徳が答弁しました。
- 質問者
- 久野由美 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏、民生部長 吉井隆徳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 久野由美
おはようございます。通告に従いまして、一般質問させていただきます。我が国の急速な高齢化の進展に伴い、国及び地方自治体が健康増進のためにとるべき責務を定めた「健康増進法」が本年5月1日より施行されました。第1条には、「国民の健康増進の重要性と総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、栄養の改善、措置を講じ、国民保健の向上を図ることを目的とする」とあります。また、第3条には、国及び地方公共団体の責務として、「教育活動及び広報活動を通じた健康増進に関する正しい知識の普及、情報の収集、整理、分析及び提供並びに研究の推進、人材の要請及び資質の向上、必要な技術的援助を与えることに努めなければいけない」とあります。本町は、日本で唯一のモール温泉の十勝川温泉を有しており、「美人の湯」として、その効能も高く評価されています。しかし、それも正しい知識と適切な利用法があってこそ生かされるものと考えます。特に病中、病後、または病歴のある方、健康増進、予防医療の観点からも、入浴方法はもとより栄養管理、分煙等、適切にアドバイスできる制度を確立することが音更町の高齢者福祉施策として必要であると思いますし、老人医療費の抑制も期待できるものと思います。更には、健康温泉の里として、十勝川温泉の更なる利用者増につながるのではないかと思われます。そこで、1、健康増進法の趣旨にのっとり、温泉を活用した健康増進の施策を実施する考えがないかお伺いいたします。2、入浴法はもとより、栄養管理に至るまで適切にアドバイスできる温泉アドバイザー制度について、どのような見解をお持ちかお伺いいたします。3、健康増進、予防医療の観点から、保健師または栄養士を温泉アドバイザーとして養成し、保健センター、介護支援センター等に配置するお考えはないかお伺いいたします。4、温泉アドバイザー制度を「おとふけ生きいきプラン21」に取り入れるお考えはないかお伺いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
温泉アドバイザーの質問につきましては、関連がありますので一括してお答えをさせていただきます。健康増進法の制定の趣旨は、急速な高齢化の進展及び疾病構造の変化に伴い、健康の増進の重要性が著しく増大していることにかんがみ、健康増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、栄養の改善、その他の健康の増進を図るための措置を講じることとなっております。本町では、健康で生き生きと暮らせるまちづくりを目指して、健康の保持増進の計画の施策体系を設定し、事業を推進しているところであります。御質問の健康増進法の中での保健事業による温泉アドバイザーの実施につきましては、現在承知しているところでは山形県で県営事業としてモデル施設を指定して行っており、温泉活性型ヘルスサポーターとして健康相談を担当する保健師及び栄養士を対象とした研修講座、公営施設職員及び観光ボランティアを対象として養成研修会などを保健所が行っているところであります。本町においては、保健センターで健康相談、健康教育などを行っているところであります。温泉活用による健康促進につきましては、温泉資源を生かした産業は重要な位置づけでもあり、温泉の利用法や効用の正しい理解と啓蒙などは必要であろうと思いますので、今後におきましては温泉利用のあり方や温泉にかかわる知識を保健師、栄養士などが研修により習得し、現在実施している健康相談、健康教育の中で温泉アドバイザー的なものも取り入れられないか検討してまいりたいと存じます。なお、この制度につきましては、次期「おとふけ生きいきプラン21」の見直しの中で論議してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。この質問につきましては、先輩議員であります小針誠治議員も一昨年ですか、これらの質問をいただいているところでもございます。議員がおっしゃるように、温泉は昔から「湯治」といいまして、温泉に入って療養する、1年間の疲れを取りながら、そういう療養することによっての温泉の健康に働く機能といいますか、そういうものが昔から認められているところでもございます。音更町、御承知のような温泉地帯を持っているというようなことからすれば、大いに利活用をして健康増進に図り、あるいはそのことが、国保だとか、そういう医療費が非常に安く収まるとするならば、非常に結構なことでもありますし、今申し上げましたように、これらのあり方、直接専門のアドバイザーというものを置かなくても、やはり温泉の効果といいますか、そういうものを十分町民の皆さん方に認識をしていただく。そのためには、やはり保健師、栄養士と、先ほど申し上げましたような方々が十分な知識を持って、そういう健康教育的な活動の中でそういうものを十分認識を持っていただくようなことも考えてみる必要があるのではないかなと。いずれにしましても、山形県あたりではそれを進めることによって非常に、医療費が安く収まっているという事例もございます。これらのことも十分勉強をさせていただきながら、とりわけは、ひとつそういう専門の先生方を招いて関係者の健康教育の上に生かしていくような形を是非とっていきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
質問 15番 久野由美
今、町長の方から答弁いただきましたけれども、今出ておりました山形県に先日行ってまいりました。私が温泉アドバイザーについて調べてきたことをまた含めながら、再度質問させていただきます。今、町長言われましたように、以前にも温泉療法については、平成13年の第3回定例会に中橋議員が一般質問されています。また、平成14年の第1回定例会でも小針誠治議員が一般質問されています。その町長の答弁の中に、一つの温泉そのものを入浴するだけでなく健康管理上にも利用していくという二本立ての考えがあるというふうにおっしゃっております。また、温泉を活用して医療費の低減や要介護、痴呆の予防、抑制といった目標を達成するには、例えば温泉を経営する方々の理解のもとで、温泉のサロン化をはじめ地域との交流、温泉の利用頻度の拡大、保健事業との連携、健康に対する意識の高揚など、具体的方策により健康づくりの取り組みが今後できないか、また、医療費軽減のため何か有効な方策はないかを含めて研究してまいりたいというふうにおっしゃっております。では、その後、研究されたのでしょうか。また、どのような有効な方策があったのでしょうか。研究成果をお伺いしたいと思います。あわせて、この温泉アドバイザー制度が、町長がおっしゃっております有効な方策になると考えますが、いかがでしょうか。温泉アドバイザー制度につきましては、先ほど言われましたように、山形県村山総合支庁が平成13年度より研究、取り組みを行っております。これは、村山総合支庁が取り組んだ21の戦略プロジェクトの中の一つとして位置づけられ、温泉アドバイザーの養成は、平成14年から平成16年まで行われます。山形では、温泉を重要な健康資源と捉えています。しかし、本町の現状は、温泉を観光資源として捉えているため、いつまでも検討、模索しているということにつながっているのではないでしょうか。山形では、この温泉アドバイザー制度を取り入れたことにより、温泉施設の職員の健康に対する意識が高くなってきたことから、利用客に喜んでもらえ、経営面にもよい結果をもたらすと、施設経営者の視点からも高く評価されております。また、実際に温泉アドバイザーに相談した方は、病院からの指示で来る方が多く、血圧、体脂肪を測り、病気や生活習慣病の指導、健康について、更に、入浴方法の確認など、ゆったりと対話ができる場として満足していると言います。話すだけでもストレスの解消になるという利用者もいるそうです。温泉アドバイザー養成については、財団法人日本健康開発財団が主催する温泉入浴指導員の資格取得講習会が今年も既に弟子屈町の川湯温泉にて開催されました。これは、健康増進施設認定規定に基づき、温泉利用型健康増進施設の普及版、温泉利用プログラム型健康増進施設の認定を受けるためには、所定の講習会を修了した温泉入浴指導員を配置することになっているためです。720分の講習会の後、試験を実施し、合格者は登録され、認定証が交付されます。また、このような温泉アドバイザーの養成は、社団法人民間活力開発機構が通産省の外郭団体として昭和62年に設立され、温泉地域を支援するために、温泉アドバイスセンターを中心に、生活者、医師、宿泊施設を結ぶネットワークを形成して、温泉療養に関する情報収集、提供を行うとして、講演会やシンポジウムを開催しながら行っております。しかし、山形県村山総合支庁は、温泉を活用した健康づくりの支援者、先ほども言っておりましたけれども、ヘルスサポーターとして、二つのタイプの温泉アドバイザーを養成いたしました。タイプ1は、村山総合支庁管内の保健師、栄養士等を対象に研修を行い、温泉施設における健康相談、目的に応じた効果的な入浴方法の助言及び地元の食材を活用したヘルシーメニューの紹介などができる人材の養成。タイプ2は、観光ボランティアや温泉施設職員を対象に研修を行い、利用者の目的に応じた温泉地の紹介や各温泉地周辺の自然や歴史、文化に触れながら楽しく食事や運動ができる人材の養成です。この温泉アドバイザー養成研修会についても、受講希望者が殺到したそうです。研修プログラムを見ましても、保健所所長の講演から始まり、この保健所所長の方が温泉療法医としての資格をもう既に有しておる方なのですけれども、その方の講演から始まり、分煙の必要性について、保健企画課の技術専門員が担当しております。また、衛生面については衛生課の職員、施設周辺の資源の活用については建設総務課というように、職員が講師を務めております。このことからも、職員の住民の皆さんへの健康づくりのその取り組みが真剣になされていることも伺えます。「おとふけ生きいきプラン21」の中に健康意識づくりの推進という項目があります。住民組織活動の推進の中には、健康づくりに関するリーダーの育成に努める事業があります。また、健康教育の充実、健康相談の充実の施策の中にも温泉アドバイザーが行う事業として位置づけられるのではないかと思えるものに、学習機会の拡充、病態別教室の充実、個別健康教育の充実、相談機会の充実と数多くあります。特にストレス社会での健康を支えるため、身体面のみならず精神面をあわせた健康相談を実施するという事業に温泉アドバイザーは欠かすことができないと考えます。是非町民福祉向上のため保健事業に取り入れていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。答弁、よろしくお願いいたします。
答弁 民生部長 吉井隆徳(民生部長は2004年3月まで)
議員さんの御意見等については十分納得する点はあるなというふうに感じるところでございます。先に中橋議員、あるいは小針議員からも御意見等をいただいているところでございます。そのときに、今後におきましても、その温泉というものについては、私ども事務方としましても十分その利用価値ということは認識しているところでございます。内部でいろいろな論議もさせていただいております。ただ、理論的になかなか難しいなということもございまして、温泉に入ることはいやしの問題だとか、あるいは健康上の問題で非常に効果はあるだろうというふうに思っているところでございますが、数字的にあらわすことは非常に難しいなということも踏まえております。山形県におきましては、公営施設が、ほとんど公営施設でございまして、それで経営事業として保健所が音頭を取ってやっているというような、ちょっと若干、本町と違う点もあろうかなというふうに思っております。ただ、温泉というものについては、利用していくことは皆さんも、私も同じように、非常にいろいろな意味で効果があるというふうに思っておりますが、本町においては民営施設がほとんどでございまして、若干、民間に移した施設を除くとほとんどないというようなことでございまして、少し難しい点があるかなと。温泉を利用するについては、お金がかかるということもございまして、この点についてもいろいろな問題があるだろうというふうに思っております。いずれにしましても、健康を守っていくことということは、それぞれ、住民の皆様にとりましても大事なことでございますし、私ども行政を預かる者としましても、その推進は重要なことだというふうに考えてございます。そういうことから、研究してまいりたいという御答弁をさせていただいたところでございますが、はっきり申し上げまして、なかなか難しい状況にあるというような段階でございます。ただ、先ほど御意見ございましたような、これからのいろいろなアドバイス的な方策を、これからはやはり必要だろうというふうに思っておりますし、またそれを越えて、いろいろな方策もまたつくり上げていければというふうに思っているところでございますし、先ほど町長から答弁しているような形で、生きいきプランの中でもこれらについて、いろいろな民間の方々の意見を踏まえながら、これらの考え方を詰めてまいりたいというふうに思っております。当面、先ほど答弁したように、保健師あるいは栄養士等を、いろいろな知識を習得させまして、これらの活動をしていきたいなというふうに思っているところでございますので、状況につきまして御理解を賜りたいと存じます。以上でございます。
質問 15番 久野由美
今質問しました中に、昨年、一昨年から、町長が答弁されました研究成果を聞かせていただきたかったなというふうに思います。それと、山形と音更町とでは、確かに民営施設、また公営施設という数の違いもございまして、その種類の違いもございまして、そのまま全部適用できるかといったら、そうではないというふうに思います。ですが、十勝川温泉におきましても、今年行われました川湯でのアドバイザー養成研修会に5名ほど参加して、もう既にアドバイザーの資格を有している方がいらっしゃいます。民間でやれば済むことというふうに考えるのはどうかなというふうに思います。山形では、この事業を展開するために、アンケート調査や温泉モニターを使いながら、目標達成、事業評価指標を公表しながら温泉利用者の現状把握を行ってきております。その中に、一つ、健康づくりのための温泉利用が増す。2、温泉利用後の満足度が高くなる。3、家族、友人との触れ合う機会が増える。4、外出の機会が増える。5、医療機関に行かなくなる人が増える。6、温泉アドバイザーによる相談件数が増える等々、17項目あります。実際にどれだけの目標が達成できたのか、あるいは医療費についても調査し、具体的に数字で示しながら、住民の福祉向上にどれだけ効果があったのか明らかにしていきたいとのことでした。また、まだ数字が固まっていないため資料としては持っておりませんけれども、いずれかの機会に紹介したいというふうに思っております。医療も早期発見、早期治療からといいます。健康も保持から増進へと、自己管理も一層必要とされてきます。楽しく温泉を活用し、予防医療を進めることが健康増進につながるのではないでしょうか。その動機づけや方向性を担っていくのが行政の責務だと考えます。3年ごとに見直される「おとふけ生きいきプラン21」に取り入れていくためには、今からやっていかなければ間に合わないことだと思います。そのためにも現状を把握し、準備を進めていかなければいけないというふうに思います。町民の福祉向上を図るため、保健事業として温泉アドバイザー制度を取り入れた施策をもう一度する考えがないのか、再度お伺いいたします。以上です。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
研究成果の結果がどうであったかということでございます。正直申し上げて、まだそれを専門的に取り組むという段階には至っていないということでございます。やはり、おっしゃることは、やっぱり健康の増進なり保持なり、それを今地元にふんだんにあるこの温泉を利用してやることがより効率的ではないか、そういうお考えについては何も、否定する何者でもございません。できることであればと、こういう感じもしないわけではございませんけれども、この山形のものを見ても、どちらかというと、それぞれ県庁といいますか、保健所が中心になって進められている。それからもう一つは、先ほどのお話には公的な施設を活用してというようなことでございますけれども、本町の場合は御承知のとおり、どちらかというと民間サイドであり、そして観光振興ということが最重点のことになっております。これらのことを具体的に正直申し上げて、取り組むということになれば、十分その素地があるか、可能性があるかないかということだと思うのです。実際に、この温泉そのものは、やはり健康の上に、やはり非常に効果があると、これは昔からだれしもが認められているわけでありますから、これを一つの健康増進保持という中で具体的に取り組んでいく場合、その手法、方法なり、あるいは民間の温泉の協力が得られるかどうかと。一つの観光という点からすれば、140万人の方々が来る、やはりそういうところに民間の人方も、やっぱりどちらかというと、やはり観光というようなことに最重点を置いて経営がなされている。そういった点で民間というものがどの程度協力体制にあるかということも、私どももただ単に調査、研究だけということだけではなしに、その後の展開ということを当然考えていかなければなりません。そういう点で、いまいちまだ踏み込んでいないというのが事実でございます。ただ、先ほども申し上げましたように、これらのことがもっとやっぱり地元にフルにある温泉を利活用していただくということが一つの健康という上にも結びついていくと、こういうことでもございます。ただ、これが展開してまいりますと、これが何とか医療費に結びついていかないかと。医師の指示があれば温泉入浴も一つの保険証が有効に活用される、こういうことが考えられないかと。これは、国会の段階でも、是非そうあるべきだと、こういうような論議がされているお話も聞いております。また、その先生が十勝川温泉に来て、是非この温泉を利用した、ひとつ健康増進に使ってはどうだというような、そういう大会も開かれ、私も地元町長としてそのときに御挨拶もさせていただいたという経緯がございます。ですから、できることであれば、その施設はどうするのだと、だれがやるのだと、料金はどうするのだと、ここまでやはり私どもも、これを利活用していくということになれば、どうしてもそういうようなことが、考えながら進めていかなければならないという現実的なものがございます。いずれにしましても、まずはそういう一つの啓蒙といいますか、更に町といたしましても、そういう健康教育なり、そういう中で保健センターの一つの機能の中にこういう役割を持たせて、まずそういう教育をまずしていく。それと同時に、それらを教育するために必要な素養をそれぞれ個々のものを身につけなければなりません。そういう研修会等の中でそういうものを養い、そして町民の健康教育の中でそういう一つの手法というものを十分啓蒙しながら、教育をしながら、大いなるひとつ自分の健康は自分でまず守る。そういう上には温泉の利用が非常に効果的だと、まずこういうところから始めていかなければならないのかなと、そのように思っております。温泉は御承知のとおり、できれば、単なる民間の観光振興だけではなくして、何か温泉そのものを福祉、例えばデイサービスだとか、そういうようなものが活用できないかどうか、こういうことも正直申し上げて、温泉の、あそこの振興策として、そういうものもやっぱり取り入れることができないだろうかどうか。これは、そういう考え方を持っておりますけれども、町が直接的にやはり手は出すべきではない。できれば、民間の進出があるとするならば、そういう施設も考えていくべきではないかなと、そのような考え方も持っているところでもございます。考え方そのものは決して悪いことではございませんし、そうかといって右から左と進むような、言葉でやるようなわけにもなかなかいかないという点がございますので、その辺のところを、今申し上げたようなことを取り組みながら、今後、有効な温泉の活用を考えていく、そういう一つのスタートラインといいますか、そのようなことでひとつ御理解をいただきたいと、そのように存じます。