音更町議会 平成14年第2回定例会 2002年6月18日
人にやさしいまちづくりについて
2002年6月18日、音更町議会の一般質問で、後藤良勝議員が「人にやさしいまちづくりについて」質問し、町長 山口武敏が答弁しました。
- 質問者
- 後藤良勝 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 25番 後藤良勝
それでは、通告に従いまして、人にやさしいまちづくりについて質問をさせていただきます。先ほど坂本議員の市町村合併に対して、町長は21世紀に向かった大きな課題であるとおっしゃいました。私はこのユニバーサルデザイン、これもまた21世紀における大きな課題であろうと思います。その意味において、議員の皆様方も目をあけられて、一緒にお考えいただきたいと、かように思います。1点目は、最近のバリアフリーからユニバーサルデザイン、いわゆるUDへの加速度的な流れは、世界的な潮流であり、近い将来、世界に類を見ない超高齢社会に到達する日本において、今後20年足らずのうちに社会基盤づくりの側面で実現しなければならない目標であります。このユニバーサルデザインが市民権を得つつある背景には、社会の急速な高齢化が考えられます。これまでのバリアフリーの考え方が質的な変更を迫られているからであります。なぜなら、障害者の認定には至らないけれども、身体機能の弱った高齢者が増えているからであります。かけ足はできない、耳は少しとおくなってきた、老眼もあるし、細かな操作はできない、こうした多くの高齢者は、程度の差こそあれ、こうした指摘があてはまるのです。さらには、駅などで障害者専用のエレベーターを見かけますが、高齢者に限らず、けがで杖をついていたり、ベビーカーを押していたり、妊婦や大きな荷物を持つ人などは、使っていいものであればエレベーターを選ぶに違いないのです。社会には障害者、高齢者、妊婦、子供などさまざまな人がおり、外国人や男性と女性など、それぞれの違いを持ち合わせたいつでもだれでもがハンディを持ち得るのが現状であります。要するに、特定な人のために特別に用意されるデザインではなく、すべての人のためのデザインという、今までより一歩進んだユニバーサルデザインの発想が重要であり、自治体職員、産業経済界、生活者などに普及啓発し、心のユニバーサルデザインを広めるなど、自治体の果たす役割は極めて大きいと思います。そこでお伺いいたします。町長は、第4期総合計画で重点施策の5本の柱の一つとして、だれにも優しいまちづくりを掲げ、ユニバーサルデザインのもとに地域づくりを進めると言っておられますが、この実現に当たって、ユニバーサルデザインをどう取り入れていこうとされているのか、その手法、考え方をお伺いいたします。2点目は、行政のくくりでいえば、バリアフリーは福祉の領域でありますが、ユニバーサルデザインは、建築、交通、教育、情報、雇用など、あらゆる行政分野にかかわるテーマであり、全庁的に取り組むべき総合行政の範疇であります。その意味において、部ごとに考えられるユニバーサルデザイン化には、どのようなことがあり、それを実現しようとするときにどのような障害があるのかをお伺いいたします。以上、御答弁をよろしくお願いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
人にやさしいまちづくりにつきまして、一括してお答えをさせていただきます。これまで、高齢者や障害のある人たちなどが安全で快適に生活できるように、公共施設や道路、公園などでのバリアフリー化に努めてまいりましたが、近年、特定の人のためのバリアフリーデザインとは別に、すべての人たちのデザインであるユニバーサルデザインが提唱されるようになり、本町においても、第4期総合計画にだれにもやさしいまちづくりを掲げ、ユニバーサルデザインに基づいた公営住宅や民間住宅の普及促進、公共施設や道路、公園など、生活基盤の整備に努めることを重点施策としているところであります。しかしながら、まちづくりのすべてをユニバーサルデザインにより行うことは理想でありますが、現実に一つのデザインによってすべての人々が満足し、自立的に利用可能となるのは、極めて困難でありますし、時に大きな投資を必要とする事業もあります。このことから、さまざまな人々の特性や違い超えて、すべての人が利用しやすい施設づくりをできる限り行うとともに、これらを利用する一人ひとりが相互に認め合い、尊重し合う思いやりの心が最も重要だと思っております。ユニバーサルデザインによるまちづくりを支えるのは、人であるとの認識に立ち、今後も各部署においてユニバーサルデザインに配慮した公共施設の整備に努めるとともに、サービスや種々のシステムなどの分野において全職員がユニバーサルデザインに対する意識を高め行動することで、行政が率先して範を示したいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。先ほど議員がおっしゃる人にやさしい、もう今は単なる施設、そういう形だけではなしに、やはり心の中までが心のこもった施設といいますか、そういうことが言われるところでもございます。いずれにしましても、この女性だとか高齢者、子供、あるいは心身の障害者、こういったことから、議員のおっしゃるとおり、やはりこれからはすべての人にやさしいまちづくりをしていくということが一つの基本であろうと、そのように思っております。ただ、現実の問題として、今あるものをこういう形に変えていくということはある程度財政的な措置が要るということでございますけれども、できることからそういうものは最大限努力をするのはもちろんでございますけれども、やはりこれからの施設づくりという中には、やはりそういうものを考えていかなければならない、単に住宅を建てればいいということだけではなくして、そこに住む人方の心の中まで考えたやはり施策というものが必要であろう。例えばそれが若者と高齢者の共同住宅というようなふれあい住宅があるわけでありますけれども、ああいうのもまさしくこのユニバーサルの精神が生かされているのではないかな、そのように思います。ただ、私どもも今のところこのユニバーサルというのは、何か形の上にあらわれるような道路だとか施設だとか公園だとかと、こういったことに考えがちでございます。議員がおっしゃるように、このままの形の中では総合計画の中にうたってはあるものの、実際に庁内職員があるいは民間住宅の中にあってもそういうものを取り入れていただく、こういうようなことも、やはり意識啓発も当然必要なのかな、そんなふうに思っております。各部署につくるというわけにはいきませんけれども、やはりこれらの考え方については、ひとつの行政評価システム、こういう中で、行政の中にありましてもそういうものが新しくつくったり、あるいは物を改築、改造したりなんかする場合に、そういう精神が一つでも二つでも取り入れられているかどうか、この辺の一つのチェック機能というものをやはり正直言って行政が持った中で進めていかないと、なかなかこれはもう全ての行政にかかわりのある問題でございますから、なかなかそこまでやっていかないと徹底しないのかなと、とかく今まではつくったけれども、つくり放しというような御指摘もいろいろな観点からいただいているところでもございます。これからひとつの福祉というようなことだけではなくして、おっしゃるような精神というものを十分生かし、また心というようなものを十分考えていくということは、やはり当然大切なことでもございますので、そういう一つの行政評価システムの中で、十分生かされていくような、また、それぞれ部署の中にも一定の町としての参考資料的なデザイン的なものは抽出してございますけれども、今申し上げましたように、なかなかそれが心まで入っていない、どちらかというと施設、形にあらわれたものと、こんなようなところでございますので、それらをさらにもう一つ具体的に各部署の中で考えられるといいますか、そういうようなものも含めて、単なる評価システムだけではなしに、容易にそれらのものが取り入れられていくような、ひとつサンプル的なものをつくりながら、今後このユニバーサルデザイン、この事業の中で有効に少しでも活用しながら、取り入れながら考えていきたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
質問 25番 後藤良勝
ただいま町長の方から答弁をいただきました。答弁を伺ってまず感じることは、最初、町長答弁原稿をお読みになりましたよね。これは職員がつくったのだろうと推察するのですけれども、これはその部分について言えば、ちょっと厳しいかもしれないけれども、総合計画書に載っていることをそのまま言っているだけなのです。私は、むしろ後段町長がノー原稿で答弁いただいたその答弁がなければ、これは大変な認識不足だなという印象を受けたのですけれども、ノー原稿の中で町長言っていただきましたので、少し気持ちを静めて再質問させていただきます。まず、一つ質問したいのは、2点目です。町長は一括して答弁をいただきました。この2点目の取り扱いというのが、私は各部において考えられるものはないのか、それに障害があるとすれば、何なのだろう、そういうことを伺っているわけですけれども、私は各例えば部長さん方が持ち寄って、そして庁議にかけられて、今日答弁いただけるのかなと、そう思っておりました。ところが、一括答弁の中で、しかもその部分については詳しく答弁いただいていない、こういう対応のあり方が私はこのユニバーサルデザインに対する意識の低さなのかなと、そんな感じを今受けました。町長、後段ノー原稿で答弁いただいた部分については、私も理解いたします。しからば、前段申し上げた意識の低さかなという私の受ける印象とのギャップ、つまり町長の考え方がいかに職員に徹底されていくのかな、その部分が非常に今危惧されてならないわけであります。このユニバーサルデザインの範疇が特定の部署や特定の職員だけで取り組むのではなくて、全庁的な取り組みが必要なことは、今町長もおっしゃられたとおりだと思うのです。その中にあって、2点目の質問が欠落しているということについては、非常に私は残念でなりません。それは、私の再質問を予想されて再答弁の中に用意されているのかもしれませんけれども、それであれば、再答弁の中で2点目についてお伺いしたいと思います。とりあえず再質問、もう一度答弁お願いいたします。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
具体的なことが少し足りなかったのかな、そういう回答不十分であったと思いますけれども、私も先ほど申し上げましたように、正直なところいろいろなこういう計画を立てて、なかなかその職場の関係といいますか、責任逃れをするわけでございませんけれども、異動時期があったりというようなことで、やはりそういったことがどうしても下積みになりがちであると。せっかくつくったものをやはり有効活用すべきだというようなことから、先ほど申し上げましたように、これは一つの総合的な行政の中にすべてあてはまるものでございます。そんなことからいたしますと、現実の問題として今総合計画等でうたっている中身はまだ心の中までという、本来的なこのユニバーサルは今もう心の中まで入ってきているわけでございますけれども、どちらかというと、形にあらわれた公共施設、道路あるいは公園、そういうようなことが中心のこのユニバーサル、そういうものをつくる上に人間とのかかわり、それを共生していく、こういうようなことの範疇にとどまっているのかな、そのように思います。これらのことにつきましては、一応、職員の資料となるような、そのユニバーサルデザインというのがなっているのは、今申し上げたそういう形にあらわれるものというようなことでございます。これらにつきましては、先ほども申し上げましたように、あらゆる一つの行政面の中に生かすことができる、取り入れることができる、また、そのチェック機能としては、先ほど申し上げたようなことで対応していきたい。ただ、これらのことが1回1回そこのところで説明をするというようなことではなしに、当然行政の中にそういう物の考え方で取り組んでいかなければならない、ごくごく当たり前のことというような形にやはりなっていくだろうというふうなことを思っているわけでございます。そういう点では、どちらかというと道路だ土木だというような、その事業課の方が関係するというようなことにとらわれがちになりますので、これらのことについてはもう少し認識を新たにして、やはり職員全員がこういうことを常に意識をしながら、毎日毎日の業務に当たる、毎年の業務に当たる、あるいは業務の中にそういうものを取り入れていく、こういうようなサンプル的なものもぜひこれは作成をして、具体的な対応策ということを先ほど自分で申し上げたつもりでいるところでございますので、決してその部分を再質問に回してなんていう、そういう余裕的なものはございません。今申し上げたようなことに尽きますので、よろしくお願いをしたいと思います。