みんなの議会

小樽市議会 平成14年第4回定例会 2002年12月10日

(1)基礎自治体の行方と市長の姿勢について/(2)市の構想や計画について/(3)議会質疑との関係について/(4)港湾問題について

2002年12月10日、小樽市議会の一般質問で、渡部智議員が「基礎自治体の行方と市長の姿勢について」「市の構想や計画について」「議会質疑との関係について」「港湾問題について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
渡部智 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 22番 渡部智

第4回定例会に当たり、一般質問を行います。まず最初に、基礎自治体の行方と市長の姿勢についてであります。90年代は、改革の年であったと言われるように、選挙制度、地方分権、中央省庁再編など、政治の側面ではさまざまな改革が行われました。また、その時代において、改革と同時に、キーワードとして、70年代から「中央から地方」へ、つまり「地方の時代 。80年代当初から「官から民」へ、90年代では地方分権議論から」「中央から地方」へ、そして 「自主・自律」といったスローガンが重層的になって幾つかの改革となっていま、す。現状、地方分権の改革は、ある程度達成の感がありますが、本格的にはこれからが正念場であると思います。ただ 「地方主権」という言葉がふさわしいかといいますと、逆に程遠いものがあるのは現実です。有事法制に、ある地方自治の無視の内容や、住民基本台帳ネットワーク導入をめぐる問題などは、事例として挙げられるとと思います。政治の疲弊とともに、流れのテンポは速く、また、変化、改革、さらには、現状、多くの課題を抱える中で、それぞれの地方において基礎自治体としてつくり上げていくには大変な時代に入ったと言えそうです。反面、やり遂げていくための再構築にかかわって、機構、人事、予算及び政策思考など、しっかりとした視座に立って組織化が重要であると思われます。市長は、11月21日に再立起の決意をされました。大変な時代でのかじ取りとなります。決意等は代表質問でもありましたが、厳しい環境と状況、そして、先行きの小樽を構築していくために、こだわりを捨て、大胆な発想と英断の下に「小樽の計」の創造を願うものであります。まず、自治体の役割が期待される時代に、一方で、財政問題、少子高齢という現実のほか、人口減、労働環境等々といった多くの課題が提起されており、基礎自治体の行方と在り方についてと、また、こうした時代の中で「小樽の計」をどう築かれていこうとしているのか、ご所見とお考えをお聞かせください。次は、市の構想や計画についてです。これまで、代表質問や委員会質問で、まちづくりにかかわって各方面から提起と方向性について伺ってまいりました。まちづくりといっても、その範囲は広く、財源や他動的要因も多分にあって、いざ実施に至るには相当の時間を費やすことは、今日までの事例が物語っております。本市のまちづくりの上位計画は総合計画であり、この総合計画は、ちょうど高度成長期の昭和43年に最初の計画を策定し、以来、経済社会情勢の対応から、昭和48年、昭和55年、平成元年、そして平成10年、現在、推進中の「市民と歩む21世紀プラン」に引き継がれ、経緯しております。まちづくりという観点から、総合計画との関連性もありますが、総合的な要請から、地域バランスや、また具体的実施方向、将来像を描いた各種の構想や計画が、今日までに、行政ばかりでなく、民間でも打ち出され、その幅広さと一定の夢も存在していたものもあることから、興味深く見ておりましたし、実現に向けて提起したことなど幾度かありました。しかし、動きのないままのものが幾つもあることから、どのようになっているのか、これらの構想や計画についてお聞きいたします。市が一応の構想及び計画として掲げたものは、掌握しているつもりですが、改めて、どのようなものがあるのか、まずお伺いします。これらの構想や計画は、現状、どのようになっているのか、ほとんどわからない状態のものがあり、放置の感もあることから、今後、総合計画やまちづくりを推進する上で混乱を来しはしないか。また、昨今の財政状況からしても、着手に困難性もあることなど、ただ単に掲げておくだけでよいのかどうか、疑問に思うところです。、政策アセス的に、事業精査から一定の調整や整理及び区分が必要と思いますが、いかがでしょうか。また主要事業を展開するに当たって、実施計画上において関連事業が付随していたにもかかわらず、その後も着手に至っていないものがあります。これらは、今後どうするのかも判断が求められると思いますが、いかがでしょうか。中心市街地活性化計画の事業の中で相当数のメニューがありましたが、実施済み、継続中のほか、残りの事業として今後どうするかの区分は整理されているのでしょうか。また、引き続き実施となる場合、事業計画から15年以上経過していることから、現状に即した対応も必要と考えますが、いかがでしょうか。そのほか、対策的に掲げた計画等があります。それぞれの分野で、その時点や時期の要請上から必要性は認識するものの、反面、果たしてそれらの計画で地域バランスや活力が見いだしていけるかとなると、現状、一考を要する面など多々あるやに思います。現時点に立って、更に吟味の検討が必要と思いますが、いかがでしょうか。個別事項となりますが、とりわけ海洋開発は、総合計画にもありますが、計画や実践では相当の下降と見なければなりません。開発、親水、水産等といった小樽の地形を生かした利用、活用のためにも、力を注ぐべきと考えます。平成8年、道立地下資源調査所が開設されて以降、機能的に、また対応の動きが見当たらずです。市の海洋開発への取組状況の経過と方向について具体的にお聞かせください。次は、議会質疑との関係についてです。議会と理事者の関係において、多くの質疑が展開されてきました。その中でも、目についてきた事項に、やはり整理と区分です。議会において相当の議論が予想されたり、重要な問題となった場合、理事者は、とかく助役をキャップに庁内検討会議を開催してというのが相当数あったやに思います。しかし、この庁内検討会議も、開催まではわかるにしても、その後、どのような検討をし、どう結論づけたのか、その後の結果と評価についてはほとんどわからずじまいが幾つもあったように思っております。また、委員会質疑についても、調査、研究、検討、必要なこと、重要なことなど、あるいは、後ほどにといっても、これまた適切かつ明確なものがない場合も多くあったかに思います。つまり、議会対応として、理事者の思惑での答弁と見られてもしかたないさまであり、逃れと言われてもいたしかたないものと思います。やはり、議論は議論としてしっかりと組み立て、概括的な展開でなく、じゅうぶんなる質疑から方向を見いだすことが大切であり、同時に、整理や区分をしっかりと持ち、信頼関係に立っての運営が望まれるところですが、市長のご所見をお伺いするものです。最後は、港湾問題についてです。国は、港湾の規制緩和、物流効率化をうたい、さらに、競争至上原理にますます拍車をかけ、地方港が生き延びる、あるいは、全道地方港湾のバランスある発展は遠く消え去ろうとしている現状、小樽港は厳しい状況に立たされているのは現実であります。このような現実の中で、港湾産業の振興をどう確立するのかという提起に、行政ばかりでなく、港湾関係者ともじゅうぶんに協議してまいりたいと、決まって一貫した姿勢での答弁です。港湾をめぐる状況から、広範な角度での協議が求められるところであり、現実、しっかりと協議や検討が行われているのかどうか、多少なりとも疑問のあるところです。なぜかといいますと、結果や結論がどのようになったのか、また、それらに対する実務、実践が余り見当たらないからであり、どのような協議や対応及び対策なのか、改めてお聞きしたいと思います。また、最近の質問に対する答弁では、物流の動向把握からポートセールスの拡充や、石狩湾新港の在り方について検討したいなど、大きな課題について答弁されておりますが、具体的にどのような検討が行われてるいのか、また、方針が出たのかどうか、お聞かせください。この8月に入って、国土交通省は、従来の港湾整備計画は、同省の所管する10の公共事業計画と合わせ、一本化する方針を固めたようです。事業分野別の計画を一つに統合することで、重点化、集中化を進めるのがねらいとされており、また、同省による港湾物流調査及び部会別検討も行われているわけですが、いずれも小樽港とはかけ離れた港湾政策のものであり、今後に大きな不安を残すことにならないかと危ぐさえ感ずる状況にあります。今後、小樽港はどうしてゆくのか、現状対策と同時に、どう展望しようとしているのか、お考えをお聞かせください。以上、再質問を留保して、終わります (拍手)。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

渡部議員のご質問にお答えいたします。まず、基礎自治体の行方についてでありますが、平成12年の地方分権一括法の施行以来、中央から地方へ大幅に権限委譲を行うべきであるとの議論が高まる一方、その受皿となる市町村には、自己決定、自己責任の実行を求められております。最近では、11月1日に示された中央制度調査会のいわゆる西尾試案において 「今後の基礎的自治体は、住民、に最も身近な団体として、都道府県に極力依存することのないものとし、住民に対するサービスを自己財源により充実させていくことが望ましい」と指摘しており、また、人口規模は明示していないものの、小規模自治体の事務を制限するという厳しい内容を含んでいることから、今後、基礎自治体には、これまで以上に「自主・自律」が求められるものと思っております。また、これからの地方都市は、自らの個性や特徴を磨いていかなければならないものと考えますし、事業においても、何をどのようなコンセプトで進めるかを明確にして、市民のニーズに的確にこたえる知恵と戦略により、市民が願う心豊かに幸せに暮らせるまちを築いていきたいものと思っております。、次に、市の構想や計画でありますが、構想につきましては、小樽駅周辺地区整備構想、新博物館建設構想総合運動公園構想、なえぼ公園広域化構想、朝里川温泉地区レク基地開発構想などがあり、計画としては、坂の街おたる冬プラン、歴史を生かす街並み整備拠点地区整備事業、中央通地区土地区画整理事業、小樽望洋地区パークタウン開発事業などがあります。次に、これらの構想や計画の現状でありますが、計画どおり実施中のもの、また、計画の内容を変更し、既に事業が終了したもの、さらには、構想を断念したものや計画内容を見直して検討中のもの、現在休止中のものなどがあります。また、主要事業に付随する関連事業でありますが、例えば、昭和56年に、国道5号の長橋バイパスとともに都市計画に位置づけられた稲北交差点のアンダーパス化につきましては、土地利用の促進状況や現況の交通量の把握など、現状を認識しながら将来を見据えた土地利用計画や将来交通予測を勘案し、国や道と連携を図り検討していくこととしております。いずれにいたしましても、これまでの構想や計画の中で未実施のものについては、今後予定している総合計画21世紀プランの中間点検と併せて、その後の社会経済環境の変化や財政状況などをさまざまな角度から検討し、一定の区分整理をしていく必要があるものと考えております。次に、中心市街地活性化計画の整理と現状に即した対応でありますが、計画は、行政主体のハード事業を中心とした52事業で、昭和61年に国の認定を受け、中心市街地の活性化に向けて各種事業を実施してまいりました。この計画期間はおおむね10年としておりましたことから、平成10年2月に一定の整理を行ったところであります。一方、国は、これからのまちづくりの方針として、市街地の整備改善と商業の活性化を両輪とした官民一体での推進が必要として、平成10年に中心市街地活性化法を施行いたしました。このことから、市は、中心市街地活性化計画において、継続事業10事業のうち、中央通地区土地区画整理事業など7事業、実施に至っていない15事業のうち、梁川通や静屋通コミュニティ整備事業、ポケットスペース。整備事業など7事業の計14事業については、現状に即した中で街なか活性化計画の中に取り込んでおりますまた、その他未実施事業については、市民ニーズや事業の熟度を勘案しながら、必要に応じて街なか活性化計画へ盛り込んでまいりたいと思っております。今後とも、街なか活性化計画を、官民それぞれ役割分担を図りながら推進してまいりたいと思っております。次に、その時点における必要性から対策的に策定した計画でありますが、例えば平成7年度に策定した商業。振興策では、商店街の環境整備や空き店舗助成、夜のにぎわいづくり支援事業などを実施してまいりました計画の中には、中長期的に取り組む事業も含まれていることから、現在未実施の事業も相当数あり、これらの多くが街なか活性化計画に引き継がれていることから、その中で優先順位をつけながら着実に推進していくことが必要であると考えております。次に、海洋開発でありますが、平成8年の道立地下資源調査所の誘致以降、毎年行っているマリンスクールやセミナー等の啓発事業以外、残念ながら、特別な取組はしておりません。海洋は、地球上に残る最大の資源であり、また、小樽市としての地理的条件から、海洋開発に対する優位性、も認識しておりますが、長期間の努力や研究を要する計画となりますことから、現在は長期的な視野に立ち各関係機関の報告や研究などを注視し、今後の展開を模索したいと考えております。次に、議会質疑の関係でありますが、私どもは、じゅうぶんな議会論議の中から本市の進むべき方向性が見いだされるものと考えておりますし、また、議会と行政の信頼関係の下に、議会運営を進めることが、小樽にとって有意義なことと考えております。今後も、ご指摘の点をじゅうぶん踏まえ、議会でのご提言、ご指摘を真しに受け止めるとともに、調査結果や検討結果などを適切に報告しながら、議会との信頼関係を保ちたいと考えております。次に、港湾問題について何点かお尋ねがありました。最初に、今後の小樽港の振興に当たっての協議や対応でありますが、今日、拠点港化の流れや規制緩和が進展する中で、港湾間の競争が激化するなど、小樽港をはじめ、地方港を取り巻く環境は一層厳しさを増しております。こうした状況を受け、小樽港の今後の振興方策について、各界各層のご意見をお聞きし、さまざまな視点から検討を進めているところでありますが、現在、港湾関係者で組織する小樽港湾振興会と勉強会を行っており、また、荷主や製造業者など港湾を利用する側の考え方も反映させるべく、小樽港貿易振興協議会の中でも議論を進めていくこととしております。また、行政サイドの取組として、北海道開発局が中心となり、広域的観点から小樽、石狩湾新港、苫小牧、室蘭の道央4港の役割分担と相互連携について検討が進められており、更に議論を深めてまいりたいと考えております。次に、物流の動向把握等についてでありますが、港湾を取り巻く物流動向は、港湾施設の整備並びに港湾運営を図るための基礎資料となるものであり、港湾計画の策定時には必ず調査を行っておりますけれども、時代が急速に変化する状況の中で、最新の動向について常に情報把握に努めているところであります。このため、ポートセールスに伴う企業訪問を通して、常時、物流情報の蓄積を進めるとともに、来年度におきましては、経済部を中心に市内企業を対象とした物流調査を実施する予定であります。また、ポートセールスにつきましては、中国定期コンテナ航路の就航や日ロフェリーの航路延長に伴い、外貿貨物の増大に向け、従前以上に積極的な集荷活動を進めているところであり、また、本港の取扱貨物の大宗を占める内航フェリーの集荷についても、今後、更に重点的に取り組んでまいりたいと考えております。また、石狩湾新港の在り方につきましては、母体から成る管理運営会議などで協議しているほか、さきほど申し上げました北海道開発局が中心となって進められております道央4港の相互連携についての協議、並びに、港湾関係者はじめ、幅広い分野の方々の意見を参考としながら、今後検討を進めていきたいと考えておるところであります。次に、小樽港の対策と展望でありますが、現状の取組といたしましては、地域の特性を生かし、中国定期コンテナ航路や日ロフェリー定期航路による対外貿易の促進、並びに、本港取扱貨物の大宗を占める国内フェリー機能の維持拡大、さらには穀物基地機能の維持などを主要課題として、これらの実現に向けて港湾施設の整備やポートセールスの拡大など必要な施策に取り組んでいるところであります。今後の展望につきましては、基本的には、物流機能をじゅうぶん発揮するため、中国やロシア極東地域などとの対岸貿易の増大や既存貨物の維持、拡大に努めるとともに、既存ふ頭の有効活用を図り、物流機能と親水機能の調和が図られた道央圏、日本海側の物流拠点としての役割を果たしていくことにより、本市の活性化につなげてまいりたいと考えております。以上です。( 議長、22番」と呼ぶ者あり)「

再質問 22番 渡部智

再質問いたします。項目が大きすぎた面もあって、また、内容的にしっかりと提起できるとよかったのですけれども、時間の関係もありまして、要約的に内容を作成した都合もあって、答弁においてもなかなか難しかったのかなというふうに思っております。具体的にということにつきましては、後ほど、またの機会に進めてまいりたいと思いますので、大枠3点についてお伺いいたします。基礎自治体の中で、私が質問している「小樽の計 、すなわち展望を指していることもあり、厳しい状況を克」服するのと同時に、本市の展望をどう持たれているかにあることから 「小樽の計」を含めて、これらについて、、再度お伺いしたいと思います。それから、構想や計画については、一定の区分や整理が必要であることと、総合計画の中間点検の中でさまざまな角度から検討していくとの答弁であったというふうに思います。では、総合計画の中間作業の手順と、構想や計画は相当古くからのものもあります。大胆な発想の下に、区分整理あるいは調整を図られるよう再度ご提起をし、総合計画の手順と同時にお聞きしたいというふうに思います。それから、港湾問題でありますが、いつものことでありますけれども、現状認識に立ち、その時代背景と流れを掌握し、分析に立って、当面する課題解決とともに政策への対応と対策、そして、次につなげる展開、それらの道をどう切り開いていくかが重要であるということをご提起いたしてまいりました。一定の答弁をいただきましたが、厳しい状況に立たされている港湾でありますので、再度、港湾の展望について、もう少し具体的にというか、明らかにできるものであればそのことをお聞きしたいなというふうに思いますので、この3点について再質問したいと思います。

出典:小樽市議会 平成14年第4回定例会 2002年12月10日 議事録 PDF(104ページ) 間違いを知らせる