置戸町議会 令和5年第9回定例会 2023年12月14日
有害鳥獣の狩猟駆除における加工施設の必要性と町長の考え
2023年12月14日、置戸町議会の一般質問で、嘉藤均議員が「有害鳥獣の狩猟駆除における加工施設の必要性と町長の考え」について質問し、町長 深川が答弁しました。
- 質問者
- 嘉藤均 議員
- 答弁者
- 町長 深川
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 嘉藤均
それでは通告にしたがいまして町長に質問いたします。有害鳥獣の狩猟駆除における加工施設の必要性と町長の考えはということであります。今年度の道内所管事務調査で白糠町、豊頃町、浦幌町を訪れました。そのなかでジビエの捕獲から流通、加工、飲食までの一貫管理体制の運営についてということで、豊頃町にある株式会社エレゾ社を調査する機会をいただきました。近年と言いますか、過去より北海道は、北海道はもとより置戸町においてもエゾシカやヒグマによる農業や林業に対する被害が増加しています。ヒグマでは北海道やオホーツク管内においても人的被害が報告されていますし、年々駆除する頭数が増えている状況であります。それでも生育頭数が大幅に増加しているということをお聞きしております。置戸町では畑の周りや山の縁に鹿柵を設置しておりますが、被害が減らずにさらに電気牧柵を設置せざるを得ない状況にあります。また、猟友会の皆様には日頃より見回りや駆除を行い、被害軽減にご尽力をいただいていることにも心より深く感謝を申し上げる次第でございます。さて、豊頃町のエレゾ社さんではただ単に獲物を射止めるだけではなく、命をいただき、そのすべてを余すところなく生かすというコンセプトのもとで事業展開の取り組みを行っており、とても感慨深いものがありました。26そこで狩猟や駆除で得られる個体を加工できる施設が置戸町にも必要ではないかというお話を前々からお聞きしていましたが、販売目的での加工施設は置戸町にはありません。ただ単に狩猟駆除というだけでなく、置戸町で加工販売することができれば、町の特産品にもなり得るのではという考えですが、町長の考えをお聞きしたいと思います。
答弁 町長 深川
おはようございます。ただいま嘉藤議員から有害鳥獣の狩猟駆除における加工施設の必要性、また私の考え方について質問がありました。議員からは昨年9月に有害鳥獣の駆除対策についての質問があり、今回その有害鳥獣の狩猟駆除における加工施設の必要性についてのご質問ですので、関連がありますので初めに駆除実績及び有害鳥獣対策について触れておきたいと思います。令和4年度本町の駆除実績ではエゾシカ609頭、ヒグマが23頭、昨年ですね。そのほかにキツネやカラス、ドバト等の駆除がなされております。本年令和5年度は11月末現在でエゾシカ723頭、ヒグマは40頭、ここ数年有害鳥獣の駆除頭数は増加傾向にあります。駆除にご協力いただいております猟友会の皆様に感謝申し上げる次第であります。ちなみに5年前、令和元年度はエゾシカ360頭、ヒグマが10頭でありましたので、エゾシカで約2倍、ヒグマでは4倍となっております。また、農作物被害は各年に増減の波はあるものの、令和元年1,400万円から昨年は5,400万円と約4倍の被害報告がされており、そのなかでは豊住地区のタマネギ被害なども報告され、この農業被害は全町広範囲にわたる作物被害へと拡大が見られております。ニュースでは札幌など都市部でのヒグマやエゾシカの目撃、全国的にもクマによる家畜や人身被害が大きく報道され、野生生物の保護と駆除との間で大きな論争を呼ぶ深刻な問題となっております。本町では、従来猟友会や農協、そして農業者と連携をとって駆除または130キロにも及ぶ防護柵の設置など、農作物被害防止対策を取ってきた歴史があります。近年では令和2年度に狩猟免許取得経費への助成、北見のエゾシカ加工施設への自己搬入費用の補助の増額、そして本年度からは駆除報償費の増額に加えて、農作物の被害を低減するために電気牧柵等の機械の購入の助成を復活させて、被害防止対策と積極的な駆除実施の両面で対応してきたところでもあります。さて、ご質問にありました加工施設の必要性はということでありますが、昨日の議会総務常任委員会所管事務調査の報告にもありましたが、有害動物の駆除をするだけではなく、有効活用の事例が全道でも増えております。管内でも古くは旧白滝を含む遠軽町や西興部村、斜里、北見市などでそれぞれ取り組まれております。本町では本年度すでに700頭を超えるエゾシカの駆除実績が上がっており、そのうち自家消費を除く478頭がオホーツク地域化製場での処分、また192頭が北見市にありますジビエ処理加工施設へ搬入しております。それらの経費といたしまして、年間約530万円がかかっており、地元に加工施設があればハンターの搬入の手間も軽減され、そして有価物としてエゾシカ肉の有効活用にもなるのではと考えるのは多くの方が思っていることかと思います。議会におかれましても有効活用方策については以前から検討がなされ、過去にも養鹿事業の可能性について質疑が交わされたと記憶しております。北海道では平成28年よりエゾシカ肉処理施設認証制度を創設し、安心安全なエゾシカ肉の提供と販路拡大、地域ブランド化を目指してエゾシカ衛生処理マニュアルに基づいた食肉処理を行う施設の認証制度が始まり、現在19施設が認証を受け稼働し27ております。また、エゾシカの加工施設の本町での可能性につきましては、職員も興味を持って道内研修で浦臼町など先進地視察が行われてきました。多くの施設でも個体の年ごとの駆除頭数の増減、ハンターの減少などにより、個体の安定確保は大きな課題となっており、もちろん捕獲する猟友会の協力が大前提で加工施設を整備し、どの施設も設備投資等を考えると採算ベースとしては年間概ね800頭以上の処理が経営分岐点となるようであります。このことからも本町の捕獲頭数ではその頭数に満たないことから、近隣市町村のハンターの協力が必要となります。また北見市の施設と競合する一方、付加価値を高め食肉活用を図る場合には、先ほど申し上げました衛生マニュアルに沿った厳格な個体管理、処理が必要となり、また弾に当たった部位や搬入までの時間で引き取れない個体の発生が一定数見込まれることから、数量確保とともに猟友会会員の理解、そして捕獲技術の向上も重要となっております。また、加工施設としてオープンするには処理解体スタッフの確保や販路の開拓など、解決しなければならない課題も大きいことから、実現に向けては慎重に検討する必要があると私は考えております。本町において、いま最優先されるのは人身被害の防止、農業被害の低減であり、高齢化が進み会員減少が危惧される猟友会置戸支部と連携をし、狩猟免許保持者の発掘・育成、それは喫緊の課題であり、そのうえで有害鳥獣の駆除による個体管理の徹底、そして従来の防護柵の長寿命化を図りながら、電気牧柵の導入支援による農作物被害の低減を図ってまいることが重要と考えております。このようななかで農業者、猟友会の皆様と協力が得られ、エゾシカ肉との活用に向けた議論が進み、さらに販路の確保等広く情報を得ながら採算性の取れる計画を組み立てることができれば、町といたしましても積極的な推進支援を検討してまいりたいと考えております。昨日の所管事務調査の報告でもありましたが、町が単独で行うには難しい面もあり、民間で起業し、その取り組みを支援することが望ましいとの報告もありました。また、職員研修で視察に行った職員の復命のなかには本町でも可能性があるという職員が意見を述べる一方で、先進地のさまざまな取り組みの成功への鍵は関係者の情熱と周りを巻き込み、人と人とのつながりが共通していると綴られており、私もこの加工処理施設を整備するにあたっては、この多くの人が関わって一定程度の合意が得られたなかで民間で起業した際のサポートをすることが肝要だと考えております。
質問 1番 嘉藤均
いま町長から縷々答弁がありました。あくまでも慎重にというお話でありましたけども、職員の皆さんがそういうふうに勉強したり訪れて視察をしているというお話もありましたけども、12月9日、10日、今年ですけども、こないだあの一斉駆除ということで猟友会が釧北方面含めて行いました。私も毎年ですが同行させていただいて、猟友会の皆さんと一緒にシカを追いながら現場を確認している状況であります。そんななかでありますけども、置戸町の役場の職員の方々も何名か参加してですね、一緒にこう現場を見ているという状況も私も確認をしているところであります。なかなかいま慎重に慎重にというようなお話がございましたけれども、置戸町における特産品を作るという意味ではまたとないチャンス、これをエゾシカあるいはヒグマをこれだけこう捕獲しているなかで、まだ頭数が足りないというようなお話がありましたけども、すべてを活用するというのは私は難しいと思います。723頭今年獲っておりますけども、駆除されておりますけど、その答えすべてが的確に肉になるとは私は思って28おりません。獲れたものをすべて食肉用にするということにはならないということをこないだのあの食肉と言いますか、エレゾさんを訪ねたときにそういうお話をお聞きしました。エレゾさんでも首から上以下のものについては搬入しないというようなルールでありますし、捕獲したものは1時間半、あるいは遅くても2時間以内に処理場に運ぶという話をしておりましたけど、そういうことをするとなればやはり置戸の町にもそういう施設が必要ではないかという思いから今回質問をさせていただきました。なおかつ、ふるさと納税の返礼品で今回置戸にあるワインが使われないというのか、認証されないということになったということで、いよいよこう地元の返礼品が少ないなかで、地元のシカをまぁクマも含めて利用した返礼品を作ることができるのではないかと、そんな思いもありまして今回の質問をいたしましたけども、もう少しこう積極的に取り組んでいただきたいと思います。まぁ確かにあの役場と言いますか、町長含めて慎重なところは分かりますけども、もっともっとその猟友会あるいはそういう関係者の皆さんとお話し合いをしてですね、前向きにこう進めるようなことを求めたいと思いますけど、その辺の町長の思いをお聞かせください。
答弁 町長 深川
嘉藤議員の方から特産品のところまでいろいろ質問がありましたし、慎重すぎてもなかなか前に進まないんではないかというお話もありました。いま地域おこし協力隊員のなかでも資格を取ったり、役場職員のなかでもあの駆除に関われるように鉄砲の免許を取ったりしております。そのなかで、まぁなんとか有効活用する方策を考えたいという方の動きもあることは承知しておりますが、今の段階で先ほど言いました多くの課題があります。この北見地方でいっても競合するところもありますし、それから頭数的にも先ほど嘉藤議員も言われましたとおり、搬入まで1時間半から2時間で搬入をしなければならない。それが食肉の一定の目安になると。それから発砲、そして捕獲の部位に銃根があってもですね、一定程度内臓に傷をつけないような撃ち方をした個体でないと食肉にはならないんだというようなお話もお聞きしており、いろいろ課題もあります。しかしながら、あの先ほど数字的には700から800、年間処理していかなければ運営費、そしてスタッフの人件費と、そして施設整備にかかる費用についても捻出できないというようなお話も聞いておりますし、やはり慎重にならざるを得ないと思います。私もちょっとこのジビエ関係の整備のお金の支援の仕方っていうのをちょっと調べましたらですね、農水省では鳥獣被害防止総合対策交付金でその施設の整備については積極的に支援を行っていただけます。そして、処理施設についても施設だけに限らず、車両、現地に赴いて車両も解体時間をスムーズに行うということで、車両の交付金もあるようでございます。しかしながら、町が運営するところでなかなかうまくいってるということはないと、それは昨日の所管事務調査でも民間が発案で計画を立てたなかで町が積極的に支援すべきだろうということが言われておりまして、まさに私も同感であります。あの猟友会や関係者の皆さんで、そして先ほど言いました免許を新たに取った若い人たちの力、考えのなかでこんな計画を持ったらどうだろうというようなことを発議できましたらですね、私の方も積極的にいろんな機関と協力を得ながら話し合いを持って、その計画の必要性、妥当性、そして未来への展望を含めて図って支援をしたいと思います。私はですね、あの現段階で個人、団体そういう組織があればですね、積極的な話し合い、そして協29力は惜しまないつもりですが、実現にはやはりハードルを一つ一つクリアしていかなければならないという考えも持っておりますので、そのあと施設整備や企業支援、特産品開発や販売支援が繋がってくるものと思っております。
質問 1番 嘉藤均
まぁ、町長の考えは分かったと言いますか、だいたいそういう方向でいかないといっぺんにということにはならないのかというふうには思いますけども、なるべく町のことを考えると、あの特産品のことを含め、またシカの被害等も毎年増えてるっていう現状を考えますと、特に今年の場合、クマが40頭ということで大幅に増頭してるってことは先月の臨時会のときも予算のことでお話をさせていただきましたけども、まぁ山に木の実等なくて下へ降りてきて近隣、人のいる近くにまで出てきてる現状があるというようなお話もありましたけども、まぁそれにしてもちょっと増えてるのかな、まぁ相当置戸町、北海道含めてですけども増えてきてる状況にあるというふうに思っております。先ほどあの初めの答弁のなかで、町長の方から昨年の一般質問の話ありました。私、昨年9月に一般質問させていただいて、そのときには報償費が安いと、今のコストにはあわないんでないかということで、今年からシカの駆除の報償費を5,000円から6,000円に上げていただいた経過がありました。そのときにもこういう加工施設の関係のことをもっと勉強してくれというようなお話をしてたと思います。まだ1年足らずですからそんなに多くは進んでいないと思いますけども、今役場の職員の皆様が、そういう若い人たちが一生懸命始めたということもとらえてですね、何とか積極的なと言いますか、ハードルを超えながらという話もありましたけども、町長に進めていただきたいというふうに思います。また一方でですね、あのクマの被害あるという話ありました。実は2年前、私の同級生、農業学園ですけども、津別にいる女性がクマに娘さんが農作業中に襲われて、それを助けるために母親もクマの被害にあって、今も体を不自由にしてるという状況があります。これからもその猟友会の方と密にして、町の方も進めていただきたいという思いもありますので、町長の方からその辺のことも含めて、もう一度答弁をいただきたいというふうに思います。
答弁 町長 深川
先ほど最初の答弁で申し上げましたとおり、本町はシカの農作物被害については柵を張り、そして個体管理として駆除を猟友会の協力を得ながらやっていると。もちろん課題は猟友会の方からも会員が減少する、高齢化だということも含めてですね、まぁいろんな施策を打って1人でも2人でも増やしていきたいというふうに思っています。あの人身被害はあってはならないと思っておりますし、そういうときには本当に猟友会の皆さんご足労でもですね、協力をいただいて、駆除体制は取っていただきたいと思っております。北海道においてもですね、このヒグマ対策については来年から支援を行うというような報道もありましたので、本町もどんなことがその方針につながるのかということを検討してまいりたいと思います。報償費を単に上げるだけでいいのか、やはりクマを捕獲するというのはやはり熟練もあるんだろうと思いますし、免許を取ってから10年間は散弾銃しか撃てないということで、10年以降になって遠距離を撃てるライフルに移行できるということもありますので、やはりあの猟友会とも連携を取30りながら本町の安全を守っていきたいですし、農作物の被害の低減を図るようにしていきたいと思っております。本当にふるさと納税の返礼品が年々少なく、私が就任してから品目が減っていっています。それはあのなかなか選ばれない商品もある、それから選ばれてもその商品が足りないというような現状もあって、新たな商品開発というのはこのエゾシカや有害鳥獣の活用に限らず、今後の課題だと思っておりますので、それにつきましては、もしもこの駆除個体を活用したさらなる特産品ができるのであればいいなと、心の中では思ってますが、やはり作ったはいいけども、うまくいかないという事例も全道の先ほどの施設のなかでもあると聞いておりますので、まぁあの情報を取りながら進めてまいりたいと思います。
質問 1番 嘉藤均
先ほどからと言いますか、昨日の所管事務調査の報告のなかでも置戸の猟友会の方、結構高齢化してるというようなお話もありましたけど、実際には今若い人が増えております。まぁ役場の職員はじめ、それから民間の方でも相当今増えてきてて、未来は明るいというふうに思っておりますので、なるべくこういろんな意味でまぁ返礼品、特産品、いろんな加工施設も含めてですけども積極的にこう町長自らこう旗揚げして引っ張っていくようなつもりでお願いして私の質問を終わりたいと思います。