ニセコ町議会 令和7年第7回定例会 2025年9月24日
片山町政で残された課題、引き継ぐべきことを伺う
2025年9月24日、ニセコ町議会の一般質問で、高木直良議員が「片山町政で残された課題、引き継ぐべきことを伺う」について質問し、町長 片山健也が答弁しました。
- 質問者
- 高木直良 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 高木直良
次の質問です。片山町政で残された課題、引き継ぐべきことを伺う。片山町政 16 年間で、町民の暮らしや産業、環境保全など多くの課題にとり取り組まれたことを評価いたします。ただいまお話があった企業誘致についての努力も、評価をいたしたいと思っております。貴職が職を退くに際しまして確認しておきたいことがありますので、以下質問をさせていただきます。①町長は一昨年、ある公開シンポジウムにおいて、「戦後は日本の自治は右肩上がりの経済成長の中で住民が担ってきた住民の自治自治力や地域力を行政サービスの名のもとに行政が奪ってきた歴史ではなかろうかと私は考えております」と述べております。しかし私は、内外情勢の複雑な変化、この戦後一貫して大変な変化があったわけですけども、その下での住民生活を取り巻く環境がどんどん変化する、そうした中で地方行政サービスというのは逆に広がっていかざるを得ないし、ニセコ町政自身も住民生活の実態に即したサービス提供の努力をしてきたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。②SDGs街区事業は進行中であり、町民からは様々な評価が出されています。主要なものは高気密・高断熱(UH0.22)と書きましたがこれは(UH0.26)の間違いです。訂正いたします。これの高性能仕様による高価格の結果、町民は住めないのではないかというものです。インフラ整備も含めて町予算を投じてきましたが、本事業の現状評価と今後の課題について伺います。③新幹線の札幌延伸工事着工条件として、JR山線(小樽-長万部間)の経営分離に同意し、バス転換承認を迫られ合意しましたが、この見通しは消えたもとで、存続の方途に向けての努力を申し送る20べきではないか伺います。④泊原発再稼働の条件として、道及びPAZ5 キロ圏内 4 町村の同意が必要となっておりますが、町長は同意範囲をUPZ30 キロ圏町村に拡大すべきと、ある報道機関の 3 年前のアンケートに回答しております。このことについて申し送りをすべきと考えますが、所見を伺いたいと思います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
それでは、ただいまの高木議員の御質問にお答えいたします。1 点目につきましては、行政は最大のサービス産業であると言われ、行政サービスという用語が日本に定着してから、日本の自治体行政の事務事業、そして行政そのものが劣化してきたのではないかと考えております。自治体は日本国憲法 92 条において、「自治の本旨」というふうに規定をされておりまして、「自治の本旨」とは団体自治と住民自治という理解がされております。団体自治は地方政府としての役割であり、住民自治は住民皆さんの事務局、住民の自治機構としての役割ではないかと私は考えているところであります。この二つの側面においては、住民は主権者であり、自治体の構成員はいわゆる住民で、住民は顧客ではないと考えています。自治体にとってのお客様ではないと私は思っています。主権者であり、自治体の構成員だということであります。この行政サービスの用語が一般化したことにより、主権者からお客様への意識変化が日本の社会で起こったものと思われ、自治体におけるお客様へのサービス合戦が行われてきたように思います。私が就任して、各種計画においてもサービスという言葉は使わないでほしいということで職員にお願いをしてきました。戦後、自治体は総合行政として、住民の皆さんが担ってきた地域の自治力・地域力、こういったものを行政サービスの向上や行政サービスの拡大という名のもとに、その芽を摘み取ってきたんではないかというふうに考え、それによって自治体が肥大化の一途をたどってきたように思います。これまでの行政依存社会の継続しているようなところから、住民の皆さんがまちづくりを担う主権者として、自ら考え行動することにより自治体の持続性は将来高まっていくのではないかというような考えでございます。国の借金は、この 6 月で 1,332 兆円を超えております。自治体もその政府機能と自治機能を整理し、地域の中にNPOや地域会社など多様なまちづくりのセクター、そういった主体がまちづくりを担っていくように、行政が何でもやるんではなくて様々なまちづくりセクターがまちづくりを行っていく、そういったふうに転換をする必要があるのではないかと考えているところであります。御質問の趣旨に対する私の考えはそういうような内容でございます。次に 2 点目につきまして、高気密・高断熱の高性能仕様だから建設費が高いとの御指摘のように受け止めましたが、最近の建設費高騰はそれだけが原因ではなく、資材や人件費の高騰など様々な要因が複合しているものと思っております。販売価格低減に向けた適正な販売価格になるよう取組・努力もなされておりますので、ぜひ長期的な視点でこの試みを見ていただきますようお願いを申し上げたいと思います。また、今年 1 月からは賃貸集合住宅の入居も始まり、今後はシェアハウスの整備も予定されているとのことでございます。事業全体の評価につきましては、住宅不足が慢性化といいますか常態化して21いるニセコ町にとって、この対応策としての効果や環境モデル都市SDGs未来都市として、あるいは脱炭素や環境負荷低減に向けた成果も大きくあると考えておりまして、こういったものが日本の住宅政策における先導的な取組になっていくものと考えているところであります。さらに、移住・交流人口の増加にも寄与していただいているものであり、今後も引き続きSDGsの推進を初めとする諸課題に対応していただけるものと期待をしているところでございます。次に 3 点目につきまして、令和 6 年 9 月定例会での一般質問で高木議員から同様の御質問を受けておりますが、小樽-長万部間での維持経費は年間で 24 億円の赤字という現状から、沿線自治体での負担は現実的ではないという判断で、本当に残念でありますがバス転換やむなしとの結論に至ったものであります。この鉄路の維持に関しましては、これまでの国の方針が抜本的に変わらない限り現状では存続は難しいのではないかと考えているところであります。次に 4 点目の質問でございますが、先ほど原発の関係につきましてUPZ30 キロ圏内の町村に同意を拡大するということにつきましては、地域の安全を守る立場からも必要と考えております。私はこれまで、影響が及ぶ範囲の自治体に同意をとるべきではないかと一貫して意見を述べさせていただいたところであります。今後基本的な事項につきましては、申し送り事項などとして説明はさせていただきたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
議員の質問 3番 高木直良
これからは先ほどと同様に、1 項目ずつ質問をさせていただきたいと思います。
議員の質問 3番 高木直良
はい、分かりました。1 点目です。このシンポジウムはこの中身が書かれておりまして、いろんな学者さん、地方自治に関わる方の見解が載っております。それで私はですね、先ほど行政サービス、要するにサービスという言葉と住民がそれだとお客さんになってしまうということについての懸念というか、理解については共有できると思います。決して一方的に何もかも与えるだけとか、あるいは住民の側がサービスを求めるだけっていうことについてはそうではないという関係について、町長がそのことを指して述べているということについては理解しております。一方で、なぜここまで行政サービス、行政の部門がいろんな部門で丁寧に、それから町民の要望に応えているのかということは、私は町民自身、国民自身の生活が変わってきた、それを取り巻く環境がどんどん変わってきたということだと思うんです。一つだけ事例で言いますと、やはり皆さん働いておりますけども、働くってことが以前に比べてどんどん濃密になってきて、長時間であったり大変な苦労をして働かなければいけないということになりますと、今までできていた町内会への参加ですとかコミュニティーにお互いのことが気になってお手伝いするとかっていうことができにくい社会になってきたと。そういう意味では、行政が担わなければいけない分野が広がってきて、例えばゼロ歳児保育からやりますよとか、あるいは除雪についても丁寧にやっていきますよっていうようなことは、だんだんとそれが必要になってきたからだというふうに思っております。ですから、町長のおっしゃるようにサービスっていう言葉を使って、今まで住民がやってたことを22奪ってきたっていう捉え方ではないと私は考えております。そういう意味では先ほど御紹介ありましたように、自治法第 1 条 2 第 1 項「地方公共団体は住民の福祉の増進を図ることを基本として地域における行政を自主的に総合的に実施する」というこの総合性について議論されたと思いますけれども、私は今の社会状況がそれを求めているということであって、住民が何でもかんでも要求すればいいということではなく、生活の環境・地域の環境が変わってきたことによって、行政の範囲あるいはその体制も進化してきたと私は捉えているところであります。私の見解としてはそのように考えているところでありまが、もしお考えがあれば簡単にお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
私がサービスという言葉はやめたほうがいいと考えた事例を一つだけ言うと、保育っていうのはそもそも家庭での保育が困難な皆さんのために社会が保育しようということで始まったものだと考えておりますが、あそこの町は 7 万だこっちは 5 万でこれだけやってる、つまりサービス合戦になってきた。こういうことはやめるべきだという意味で、帝国ホテルのサービスかどっちのホテルかっていうようなレベルの話はやめるべきだと思いました。例えば地域の草刈り、当時は地域のみんなで草刈りをしていましたが、あるとき行政サービスの向上という形で 700 万の機械を買って行政が草刈りをしちゃいました。地域の皆さんはそれまで年に 2回か 3 回集まって、みんなでコミュニティーとして草刈りをして、そのあといろんなまちづくりの話をした、そういった出会いのコミュニティーの機会もなくなったと。あるいは、これはニセコ町の農家の方が実際に言われたんですけど、ドンと雪が降ったので隣のおばあちゃんとこへ俺は除雪しに行ったら、役場が来るからやらなくていいって言われたと。つまり地域で、みんなでお年寄りを見守っていたところまで、行政がみんなやるっていうから、やっぱり行政はたくさん税金を使っているんじゃないかと。これは実際にニセコ町の若い農家の青年から言われたことであります。そういった意味で、行政の肥大化を止めて、地域に様々なまちづくり、たとえばニセコだったらいろんな会社をつくったり、あるいはNPO、あそぶっくをはじめ、本当に御努力いただいてます。そういうことによって、行政の肥大化を止めるべきじゃないかという趣旨で申した内容でありますので、よろしくお願いいたします。
議員の質問 3番 高木直良
今お話ありましたように、既に町においては観光協会を株式会社にしたり、あるいはあそぶっくはNPOの指定管理でやっている。そのほかファミサポですとか住民が自主的に立ち上げたNPOというのがございます。それから、NPOではなくて町内、例えば町営住宅の中の住民同士で助け合ってるということも実際に起きてます。ですから、私はこれ以上民間にっていうのはもう限界に来てるのではないかと思います。続いて、②のSDGs街区の問題です。これは私も何回か質問してきましたけれども、もともとこの出発点から大きな目標としてありましたのが、既存住宅から高齢者の住替えの促進、そしてその上で子育て世代への住宅供給、そういった循環をさせていく、既存の住宅から今の住替えということをこの中でやっていくということで、会社そのものが目標として賃貸住宅 150 戸を提供するけども、うち半数は町内住替え需要に対応するという目標が書いてあるんです。その上で、私はそれを促進する23ための仕組みがやっぱり必要だと考えますので、ぜひともそういった方向性を、これは町がやってるわけじゃないのであれですけども、きっかけをつくったのは町ですから、今後の行政に引き継いでいただきたいということを考えております。答弁は結構です。③の山線の存続問題ですけれども、これは先ほど国の方針が変わらない限りっておっしゃいましたので、私は既に町長からの御答弁で何回か伺いましたけれども、国にも要請に行っていますということをお聞きました。その上でですね、さらにこの時間の経過と新幹線の工事がもう先が分からないくらい伸びるという状況を踏まえ、あるいはバス転換もバスの運転士さん不足という、もうこれは全国で起きてる問題などの状況を踏まえて、改めて国に対して要請をしていく、この事の申し送りをぜひしていただきたいと思いますけれどもいかがですか。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
鉄道については、もう本当に日本の歴史と文化を担ってきたものだと私は思っていますので、引き続き鉄道の価値についてはこれからも伝えていきますし、経過についてもきちっと申し送りをしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議員の質問 3番 高木直良
先ほど答えた原発問題で、同意の範囲については影響の及ぶ範囲まで広げるべきであるということが述べられました。その上で町としての判断っていうのは、どのレベルを指すのでしょうか。町長の同意なのか、町民という意味で議会も含めた町民の多くの方から意見を聴取して、稼働についての同意不同意というものを決断していくのか、その判断の仕方ですね、同意の範囲を広げることはもちろん言っていただきたいと思うんですけども、その場合の同意のとり方についてのイメージをお聞きしたいと思います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
私はこの 30 キロという範囲の同意につきましては、当然首長の同意でありますけど、議会などに諮って町の意思を決定するという話でありますので、当然議会の賛同を得て同意不同意の結論を出すということになるのではないかと思います。その期間にもよりますけども、住民へのアンケート的なものをとるというのも一つの可能性としてはあるかなと思います。最低限懇談会的なものがあって、そこで意見集約をして最終判断かというふうに思います。ただ、同意がなければ動かせないってことではなく、最終的には知事の判断になります。この町は同意、この町は不同意というのが明確になる中で、知事が最終的に判断するのが正しい流れではないかと考えています。
議員の質問 3番 高木直良
再稼働に向かっているわけですけれども、実は 20 日ニセコ町で北電の安全ですよっていう説明会がありました。それから翌日 21 日には、これは規制委員会や資源エネルギー庁内閣府など政府機関が岩内で説明会をやっております。その際にやはり多くの住民聴衆から出た意見としては、万が一事故が起きたときの避難計画、これは自治体がつくると義務づけられておりますけれども、実際に事故が起きてしかも複合災害ということで、能登地震のように地震が起きたり、あるいは能登のように 1 月 1 日ですね、こちらで言えば大雪で大吹雪かもしれない、二重三重の複合24災害に見舞われる可能性があります。そのときの避難計画は、もう誰が見てもこれじゃ逃げられないという内容です。そういった内容を踏まえて、私は同意不同意の判断においては同意すべきではないというふうに考えておりますが、これは今の段階で判断、回答は求めませんけれども、そういうような状況に今置かれてるんだということをぜひ深刻に考えてほしいという申し送りをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
原発の問題につきましては、私ども防災計画で白石区体育館に避難するという結果でありますが、流れる方向がそちらに流れることもあり得ますので、こういった防災の原子力防災の避難に関する計画も見直しが必要ではないかと考えているところであります。このことはしっかり引き継いでいきたいと考えております。よろしくお願いいたします。