ニセコ町議会 令和7年第2回定例会 2025年3月13日
道の宿泊税導入について
2025年3月13日、ニセコ町議会の一般質問で、木下裕三議員が「道の宿泊税導入について」質問し、町長 片山健也、税務課長 鈴木健が答弁しました。
- 質問者
- 木下裕三 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也、税務課長 鈴木健
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 8番 木下裕三
通告に従いまして1件質問いたします。道の宿泊税導入についてです。昨年11月から当町で導入開始した法定外目的税である宿泊税について、北海道も昨年12月の道議会で段階的定額制の条例案が可決され、26年4月から導入することとなりました。また、今回の条例案は定率制を導入した市町村が道税相当額を道に納付する場合、条例を適用しないという規定をぎりぎりの段階で追加した修正案となりました。このことを踏まえて、以下伺います。1点目、来年4月からの道の宿泊税の導入に向けて、宿泊税特別徴収義務者となる町内の宿泊事業者は、当町と異なる段階的定額制の徴収を実施しなければなりません。2つの異なる定額14制が混在することとなりますが、道はどのように導入を実施しようとしているのでしょうか。2点目、定率制を導入している倶知安町は、今回の追加の規定により宿泊税課税分を免除され、その代わりに率を2%から3%に上げて徴収し、道税分に相当する額を道に直接納付することになりました。このことについて町長の所見を伺います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの木下議員のご質問にお答えいたします。1つ目の質問ですが、北海道の宿泊税導入については、昨年12月の定例道議会で条例案が可決され、現在は総務省において同意のための協議が進められているところでございます。なお、北海道の宿泊税制度は、倶知安町のように定率制で導入した市町村に対しては、条件付で北海道の宿泊税を課税しない適用除外という規定を盛り込んでおります。また、新聞報道にもありましたとおり、宿泊業の業界団体から不同意を求める要望書が提出されるなど、総務省での協議には時間を要するものと見ております。また、北海道による適用除外規定に併せて、倶知安町では北海道の宿泊税収入見合い分の徴収などを踏まえて、税率を現在の2%から3%へ引き上げるための条例改正を、現在、倶知安町議会で審議されており、条例案が可決された場合は、改めて総務省との協議を進め、総務大臣の同意を得る必要があるということになってございます。以上のことから、あくまで北海道や倶知安町がそれぞれ導入や変更を目指す宿泊税制が、その目指す時期や内容のとおり導入されるものと仮定した上でのお話とさせていただきます。まず、1つ目のご質問につきまして、議員ご指摘のとおり、本町と北海道の宿泊税は税額の区分や課税免除の規定などに違いがあり、このまま本町で導入された場合は、ニセコ町にお泊まりのお客様や宿泊事業者の皆さんに大きな負担が生じることは明らかだというふうに思っております。一方で、制度の異なる宿泊税が既に導入されている本町に対し、北海道がどのように課税し、また町内の宿泊事業者の皆さんに対してどのように説明されるか、また、意見交換を重ねるのか、北海道から本町にまだ確かな情報というのは全く説明されていないという状況でございます。ただし、先ほどお話ししましたとおり、北海道がこのままの制度で導入した場合、ニセコ町内で負担や制度の違いによる混乱が生じるということは思っておりますので、本町でも北海道の宿泊税条例が可決される以前から、様々な方面に働きかけを行ってきております。その成果の一つとして、今回の北海道宿泊税条例には、道議会が附帯意見を加え、市町村と制度の内容をめぐる対立が生じた場合、道は課税課題に向けて最大限の努力を行うべきという内容になっております。そして、道議会の皆さんからも、北海道が協議に応じなかったり、課題解決に努力しなかったりした場合は、直ちに道議会に相談してほしいというような力強いご助言もいただいているところであります。以上のことから、本町では今後も北海道宿泊税の導入に対し、本町の事業者の皆さん方が負15担や混乱を生じることがないよう、様々な働きかけを行ってまいりたいと考えているところでございます。2つ目のご質問につきましては、北海道は宿泊税の導入を急ぐあまり、定率制で導入済みの倶知安町との間において、両者間の協議や税の制度上で解決することができなかったため、適用除外、すなわち倶知安町を道税の課税対象から外すという極めて変則的で、過去に例を見ない仕組みで決着をさせているところでございます。今回、北海道条例における適用除外という考え方は、税の公平性や地方自治、地方財政など、どのような観点から見てもなかなか理解しにくい点が多くあります。果たしてこの制度が本当に新たな税として新設が認められるのかどうかというのが現状で、私どもには分からないというのが率直なところであります。そのため、北海道の宿泊税新設と倶知安町の税率改正が認められた場合、その考え方や制度の仕組みを改めて本町でも研究し、今後の社会情勢の変化などにより、これらの仕組みのほうが望ましい制度であると町民の皆さんにご理解いただけるような状況になれば、本町でも制度の見直し等の可能性はあるものというふうに考えているところでありますので、よろしくお願いいたします。
議員の再質問 8番 木下裕三
1点目の、どのように道が導入しているかについて再質問させていただきます。今、町長に答弁いただいたとおり、道から例えば事業者への説明というものもなく、今、既に宿泊客のお客様から徴収を始めている町内の事業者さんというのは、今後、道が宿泊税に関してどういうふうにしようとしているのかというのは、非常にこれを不安視していると感じています。町長のほうからも市町村の再協議を道に求めていく考えというのを昨年12月とかに示されたというふうにも伺っております。先ほどそれで道議会のほうからも力強いお言葉をいただいたということは非常に心強い話ではあるんですけれども、ただ、今までの道のほうの協議に応じてこないこの姿勢というのは、ちょっと僕は不安視しておるところです。例えば、今回の道の宿泊税に関して、徴収義務というのは、道の宿泊税を徴収する義務というのは果たしてニセコ町に今後あるものかどうか。これをちょっと伺いたいと思います。
答弁 税務課長 鈴木健
ただいまの木下議員のご質問に私のほうからお答えいたします。先ほど町長から答弁がありましたとおり、私どもにまだあまり確かな情報というのはいただいていないので、なかなかそこら辺を事業者の皆さんにお話しできていないというのも非常に心苦しいところがございます。あくまでニセコ町の宿泊税と北海道の宿泊税、それぞれ地方公共団体が別なものとしてそれぞれの考えに基づいて課税をするものです。なので私どもとしても北海道の課税自主権を尊重するというお話を今までも繰り返しさせていただいて、それが導入されることを想定して、当初定率で導入を想定していたものを段階定額に変えたといった経緯もございます。16ただ、あくまで課税自主権というのは、税金をかけたいとかそういう話だけではなくて、それを自分の役所としてどのような体制でかけていくのか、徴収をするのかといったものも踏まえた上で制度設計をするものが本来の筋であるかと考えております。ですので、大前提としては、もちろん北海道が自主的にニセコ町内の宿泊事業者さんに対して説明を尽くして賦課徴収をする、それが本来の筋。実際に法律でも、地方税法という法律がございまして、第20条の3というところに規定がございまして、道府県は道府県税の賦課徴収に関する事務を市町村に処理させてはならないという規定がございます。本来は自分でやりなさいということですね。それで、その後に続く文面がございます。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合においては、市町村が処理をすることができる。ある程度の条件を満たせば市町村に処理してもらってもいいですよという規定がございます。それは何かというと、市町村が道府県税の賦課徴収に関する事務の一部を処理することに同意したことということ、この同意すれば市町村にお願いをしてもいいですよという規定。北海道としては、恐らくこの規定をうまく活用したいと考えているかと思います。木下議員が先ほどご指摘のあった義務かどうかといいますと、義務ではございません。なので、同意をするかしないかという部分です。現在、北海道は令和8年4月、2026年の4月からの導入を目指して今進んでおりますが、それまでに道内で宿泊税を導入しようとしている、考えているのは倶知安町、ニセコ町、既にもう導入しています。あと、来月から赤井川村が導入するということで、道税の前に3市町村が導入になると。道が導入する令和8年4月には、今現在では15の市町村が同じ時期に合わせて導入をしようとしている。札幌市ですとか函館市ですとか、道内の主要観光地のほとんどがこの道庁と合わせて宿泊税を導入しようとしています。実は、既に導入している市町村と一緒に導入しようとしている市町村、ここで集められる北海道の宿泊税の税収が恐らく半分を超えちゃうんです。市町村数としては178のうち18ほどなんですが、ここで実際には主要観光地はほとんど宿泊税を導入してしまいますので、道税としては半分以上、半分近い宿泊税を導入する。そのやり方を先ほど申し上げた市町村との同意に基づいて徴収委任という形で北海道としてはお願いをしたいと考えているようなんですが、そこに対しての意見交換とか同意の方法とかという部分については、私どもとしてはまだちょっと不十分という形で懸念を抱いているということです。仮に私どもが同意を受けるということを考えた場合、先ほど町長の答弁からあったとおり、現状いろいろと仕組みが違うままで導入してしまっては、本当に事業者さんにもご負担を生じるので、同意を受けるという部分の協議のテーブルに臨む場合には、私どもとしては、ある程度ニセコ町、先行自治体としての税制を尊重いただいて、そこに歩み寄っていただくと。そういう部分の話合いがあってしかるべきなのかなと考えておりますので、そこについての努力を今後も続けていきますし、何かはっきりした時点では逐一町内の皆さんにご報告して、意見交換を重ねていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
議員の再質問 8番 木下裕三
そうしますと、同意に至らなかったというか、そういった場合、ニセコ町が道の宿泊税の徴収をお断りするというか、という可能性もあるということでしょうか。
答弁 税務課長 鈴木健
私のほうから今の回答を申し上げていいのかどうかちょっと分からないんですけれども、そうはならないように今、議論を尽くすということで。それぞれ一昨年、皆さんに非常に難しい判断をしていただいて、私ども宿泊税を導入させていただきました。本当にいろいろその審議の間には、議員の皆さんの中にもそれぞれご葛藤があったかと思います。ただ、いろいろ私どもとしても今思いがあって、この税制、段階も含めて、課税免除も含めて、いろんなそういう思いがあるので、それを道税が入ってきたからといって簡単に変えていいのかという部分、俗っぽく言えば、そのまちづくりに対しての心意気というか、そういった部分、町民の皆さんに対する信頼という部分でも、簡単に変えるというのはちょっとなかなか私どもとしては難しいと考えてますので、そこは議論を尽くしていきたいなと思っております。以上です。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
これまでの経過としては議会にご報告させていただきましたが、なかなか道庁のほうで我々の意見は聞いてもらえていないということで、道議会にまで行って要請活動を行ったという経緯であります。今後とも、道の考え方、実際に施行するまでまだ時間がありますので、どこまでニセコ町に歩み寄っていただいたり、自治の現場をご理解されているかという作業を一緒になって進めながら、できるだけうまい形で、うまいというか円滑にトラブルがないような形での導入をしたいという思いはありますが、必ずしも徴収を受けるかと言われると、今現在はまだ何とも、道との協議の中で判断してまいりたいと、このように考えているところでありますので、よろしくお願いいたします。
議員の再質問 8番 木下裕三
それでは、2点目の道税分の直接納付について再質問させていただきます。今回の直接納付という今回の条例案の修正というのは、当町を含めて従来の定額制を検討していた市町村にとって非常に衝撃的というか、インパクトのあった変更だったかなというふうに思っています。先ほど町長のほうからも、今回のこういったものが認められた場合、考えていかなければいけないんじゃないかということもおっしゃっていただいていましたが、以前、議会で説明を受けた際に、2%の定率制のときの想定税収というのが約1億9,000万円だったと記憶しています。今年度の予算で計上されているのは1億2,000万円で、その差が7,000万円とあります。これは非常に大きいのかなと。また、定率制というのは、もちろんこれも、今までのご説明の中でもいただいていましたが、今、ニセコエリアの宿泊料金も年々上がっていくような状況で、この上昇にもスライドすると18いうことと、あと、もちろん法定外税なので、地方交付税の増減を気にせずに徴収できるという、もちろんそういったメリットもあります。当初は、道が段階的定額制となるために、事業者の負担を考えて、当町も定率制から段階定額制というものに急遽変更したというものもありますが、実際、例えば今回、認められたというか、今回の総務省の同意が下りた場合、例えば道条例の追加の規定によって、この道税分に相当する額を町から道に直接、要は町から直接道にやるということになったら、要は事業者さんにとっては2段階の定額制でやっているよりも1本の定額制で済む、要は事務的にも非常に負担が少ないということがありまして、これは多分事業者も、そうであれば一番楽だなというふうにきっと皆さんも思っております。これらの経緯を踏まえて、先ほど町長のほうでも、今回の件が認められた場合はちょっと考えていかなきゃいけないということにおっしゃっていましたけれども、改めてちょっとそのお考えを伺いたいと思います。ちょっと言葉足らずでした。定率性に変える可能性があるのかということです。
答弁 税務課長 鈴木健
私のほうからお答えいたします。ちょっと立て続けに私からお答えしていいのかどうか分からない、ちょっと領域もあるかと思うんですけれども。木下議員がおっしゃるとおり、現場の負担感というところで、2つの制度で計算をしなきゃいけないということと、全部1つでまとめたいというのは、もうおっしゃるとおりで、まさにそこは定率であろうが定額であろうが、一つの仕組みで賦課徴収、計算をするというのがやはり望ましい姿かとは思います。いろいろその定率制で道税見合い分を北海道に納めるということが、様々な面からちょっと私ども役所の人間にとっても、ちょっと本当に正しいこととしてどうやったらできるんだろうというところがありまして、段階定額というのは1人1泊幾らという税金の仕組みです。定率制というのは宿泊料金、人数とか泊数とか関係なく、料金に対して単純に2%を掛けているんです。それを1人1泊幾らに計算を改めて、どうやって北海道に納入するのか。実際にそれは納税者の皆さんは道税としても納めるということを承知なんですけれども、それが果たして本当に税として正しい金額になっているんだろうかという部分が、もう大前提としてちょっと難しいところがあります。なので、ちょっとそういった部分もあって、定率制がいいのかどうかというところは難しいんですけれども、大前提として、繰り返しになりますが、事業者の皆さん、納税者の皆さんに理解がちゃんとしていただけて、負担が軽くなるという制度が、定率がベストなのかベターなのか、もしくは違う定額制の考え方がいいのか、そういった部分もずっと踏まえながら、そこはきちんと想像力を働かせて、皆さんのお声も伺いながら柔軟に制度を変えていきたいと思っています。税というのは、何となく走ってしまったら、これしかないというふうに、もしかして捉えられることも多いのかもしれませんが、私どもの考え方としては、税は経済活動に追随していく19ものですので、経済活動と同様に税は生き物です。実際に地方税法は毎年法律が改正されます。なので、地域の事情に応じて私どもの宿泊税制も柔軟に対応していけるような体制を整えておくことが一番大事なのかなというのが担当部署としての思いでございます。以上です。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
条例の中に、5年後に見直すという規定がありますので、今の私ども議会でご審議いただいた条例をしっかり動かしていきたいと。その中で道とも協議しながら、事業者の負担ができるだけ少ないような形で動かしていきたい。その上で経過としては、可能性としては様々な可能性があるというふうに思っています。例えば、私たちは今、目的税ということで進めていますけれども、これを普通税に変えるという手段もありますし、原因者負担というのを明確にして普通税に変えていく。一部もう既に普通税で検討を始めている市町村もありますので、そこも踏まえて、この5年の間に熟度を上げて、ニセコ町が本来将来的にあるべき税制というのは引き続き検討してまいりたいとこのように考えておりますので、よろしくお願いいたします。