ニセコ町議会 令和6年第4回定例会 2024年6月27日
観光客動向の変化への対応について
2024年6月27日、ニセコ町議会の一般質問で、高木直良議員が「観光客動向の変化への対応について」質問し、町長 片山健也、商工観光課長 馬渕由香が答弁しました。
- 質問者
- 高木直良 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也、商工観光課長 馬渕由香
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 高木直良
これから、通告に従いまして、3 問質問させていただきます。第 1 問目です。観光客動向の変化への対応について。昨年は新型コロナの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の「5 類」に移行したことに伴い、インバウンドの回復と相まって、ニセコ町への観光客数が戻ってきたと言われています。しかし、今年度のゴールデンウィークを含めた直近の動向について、関係の事業者の方から「最近、日本人観光客が減っている」という声が聞かれます。以下、お尋ねいたします。(1)直近のニセコ町への観光客の入れ込み状況の変化をどのように捉えているか。また、変化の要因についてどのように把握されているか、お答えください。(2)町は「住民と地域社会」を視野に入れた持続可能な観光(GSTC)に取り組んでおります。前記の状況変化を踏まえた取組をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの高木議員の御質問にお答えいたします。まず 1 点目の御質問ですが、ニセコ町の令和 5 年度観光入込客数は 160 万 1,000 人で、対前年比112.2%、約 17 万 4,000 人の増加となっております。外国人観光客はコロナ禍の収束や入国規制が解除されたことなどから 16 万 3,000 人で、対前年比 151.5%、約 5 万 5,000 人の増加となっております。なお、観光入込客数のうち、外国人観光客の割合は 10.2%となっております。ただ、外国人観光客の割合の過去最高の入込客数となった令和元年度でも 9.1%、平成 30 年度では 13.0%となっており、さほど大きな変動が出ていない状況となってございます。日本人観光客が多くなる今年のゴールデンウィークの観光客入込状況は、ニセコビュープラザで 4月と 5 月、対前年比 99.9%と微減、綺羅乃湯では 4 月と 5 月で 102.1%と微増、6 月の状況も増加傾向と聞いております。また、公式な調査ではありませんが、町内の宿泊施設については 4 月と 5 月の稼働率の一部が昨年より落ちているとの宿泊施設もありますが、一方増加しているという施設もあり、両方のお話を伺っているところでございます。なお、北海道全域では人気アニメの映画効果があった函館市以外は、前年度に比べ総じてよくなかったとの情報を得ているところでございます。町と28してはいろいろな情報がありますが、ゴールデンウィークの入り込みが減っている要因として、コロナ禍の全国支援キャンペーンの終了によるリバウンド、物価上昇による観光地の切替えなどが考えられるため、正確な情報を今後把握するとともに少し長い目で見ていく必要があるのではないかと考えているところでございます。しかしながら一方で、SNSや報道でニセコ地域における物価高の情報がたくさん流れていることを踏まえ、町として正しい情報発信が必要と考えております。特にSNS上での情報が多く発信されていることから、現在SNSでの情報発信に強みのある事業者と連携して、ニセコ町における正確な情報発信の取組を進めるべく、現在作業を進めているところでございます。2 点目の御質問ですが、持続可能な観光地域づくりについてはニセコ町観光振興ビジョンにも位置づけており、観光地としてのニセコの魅力を高め、ニセコ町民・地域とともに今後とも継続した取組を行ってまいりたいと考えております。持続可能な観光地地域づくりは短期的な変動により見直し、変更するものではございませんが、状況を注視しながらコロナ禍の経験も生かし、リスク分散を図っていくためにも国内客への正しい情報発信に取組みたいと考えております。また、観光審議会においても随時議論をしていただきながら、必要な取組を検討していきたいと考えておりますので、引き続き御指導のほどよろしくお願いをいたします。
議員の再質問 3番 高木直良
ありがとうございます。1 点目の件について再質問させていただきます。今、町長からもお話ありましたように、特に変動については微妙なところがあるような数値というふうにお聞きしました。しかし、後半でお話ありましたように、SNS上の誤ったような極端な発信があるというお話でしたが、SNSもそうなんですが、お茶の間に影響のあるテレビですね、テレビ番組では繰り返しニセコ・比羅夫・一部エリアにおける、例えば、かなり視聴率の高い番組でありますけれども、「ニセコの物価が高すぎる!ラーメン 1 杯 3,000 円で公用語は英語!?」という番組ですとかですね、例えばラーメン 1 杯 3,800 円ということも含んだ報道がされております。そうした状況に対して、今お話がありましたように、正しい発信を努力されるということについては了解いたしますが、引き続きですね、これから変化する要因については、いろいろ見ていく必要があると思います。こういった誤ったっていうか極端な情報発信だけではなくて、ニセコの観光、特に動向について変動する要因っていうのは他にもいろいろあるかとも思います。例えばJTBがですね、2024 年の旅行動向見通しというものを出しているんですけれども、全体的には対前年度比 97.2%ということで、エリア別にはいろいろあるかと思いますけども、国内全体の国内旅行の消費額とか、あるいは旅行者数、こういうものは落ち込むんではないかと。家計の厳しさということも影響しているだろうというふうな見込みが出されております。それから 2024 年問題で大きな問題になっていますバス運転士不足、これによって修学旅行もなかなか予定どおりのガイドさんがいないということで断られるっていうようなこともあったり、そういう状況もあります。一方、これは大きな意味での気候変動でありますけれども、いろんな番組あるいは関係者が発信しておりますけれども、例えば世界に誇る粉雪、道北には可能性があるということで、星野リゾートの29責任者の方がニセコだけではないですよと、道北・旭川方面・富良野方面のパウダースノーも非常にこんなにいいですよというようなことでPRに力を入れるというようなことが言われております。最近やはり明らかに変動しているのは気温の変化です。それによって比羅夫等のスキー場においてもシーズン期間が短くなってきているということで、例えば札幌管区気象台の倶知安の測定ではですね、1 月から 3 月の平均気温が 1944 年~2022 年にかけて約 2.4 度上昇しているというようなことも数字として出ております。それにより、スキーシーズンが短くなる傾向にあるというスキー場の方のお話も報道されている状況です。そういう意味で、先ほどの数字は短期的なものだと思いますが、今後長期的にニセコの観光入込み、インバウンドは相当まだ増えると思いますけれども、日本人は減る傾向があるんじゃないかということなど、念頭に置く必要があるのではないかと思いますが、これについていかがお考えでしょうか。
答弁 商工観光課長 馬渕由香(商工観光課長は2026年3月まで)
再質問のSNSのことでお答えしたいと思います。確かにテレビのほうも何度も放送されてて、テレビを御覧になる方はその情報をやっぱり信じてしまっていることもあります。ただ、いまその他にもですね、若者たちはテレビよりもSNSのほうで情報をとっているというような状況もございまして、まずはその辺の強い事業者と人とコラボしながら、ニセコの価格はこうですよといった現状のきちんとした価格を情報提供できるような取組をまずしていきたいと考えてございます。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの御質問にお答えいたしたいと思います。たくさんの視点のお話頂きました。特に今回、私の執行方針でも書かせていただきましたけど、日本の平均所得の中央自治体が 30 年前より各世帯の所得が低いということで、日本だけが世界の中でずっと賃金も上がっていないというようなひどい状況で来ている。それが家計を大きく圧迫し、旅行に使途するお金もなかなか捻出できないというのが国民生活の実態かなというふうに思っております。我々もいろんな場で、今運転士不足、それを一定程度のライドシェアで確保するですとか、そういう検討を各首長会でもやっているところであります。後段のほうで御質問ありました気候の変化につきましても、気象庁でも 20 年予測というのも出しているそうであります。先般そういう情報をいただきましたけど、それについては基本的に各地区においての情報は非公開ということで、北海道の南部とか大枠での区分けでは公開するということで、今表に出ているような状況であります。国立防災科学研究所にもその分析、あるいはニセコの雪崩自体も今ずっと入っていただいておりますけど、雪崩の状況、科学的な根拠とかそういうものも併せて、ニセコ地域の雪がどう変化するか調査をお願いしているところであります。これからの観光においては、やはり国際的な標準としてのGSTCですとか、SDGsの視点で町がきちっと観光客の滞在の質を確保しているかっていうのは問われてくると思います。今後ともそういった全体の中でも注視しながら、持続可能な観光、冬季それから秋・春とかっていう少しお客様の少ない時期の対策をどうしていくか、できるだけ通年確保につながっていくように、また英知を結集していきたいというふうに考えておりますのでよろしくお願いを申し上げたいと思います。30○議長(青羽雄士君⦆ 高木議員。
議員の再質問 3番 高木直良
2 点目の指摘についてでありますが、今、町長のお話もありましたようにGSTCあるいはSDGs、そういった基本的な考え方にのっとった観光地づくりということに注力されていると思います。これからさらに先ほどあったような変化に対応していくっていうことではありますけれども、正しい額のGSTCで重要なのは、やはり住民と地域社会に焦点を当てていくと。こういった観光が長期的には必要ではないかと。例えばですね、ニセコ町の基幹産業であります農業ですね、農業と観光の関係についてどのようにとらえて、これを持続的な観光につなげていくのかと。既に一部の農家さんはいろいろな体験、農業体験を受け入れるとか、あるいは宿泊を伴う観光農園にしているとか、そういった努力はされております。私はまだまだこのニセコエリアにおける農業、あるいは畜産業についても、観光と結びつけていく可能性というのは高いのではないかというふうに思います。また、この地域でいろいろ行われております、例えば、今度全道大会ですか、フットパスの大会がありますけれども、日常的にこういったフットパスルートについて外から来ていただいた方に楽しんでいただくとか、最近後志振興局がアピールしておりますけども、例えばニセコトレイルっていうことで、ニセコ連峰から海にかけて連峰が連なっておりますけれども、そこをトレイルということで歩いてもらうというように力を入れていきますよっていう情報が出ておりました。そういったようなニセコトレイルですとか、あるいはニセコの中の歴史遺産、例えば有島農場であります有島灌漑溝、これがもう 100 年以上、石積みの立派な灌漑溝で地域の皆さんがそれを草刈りや泥上げで守っていると。そういったものも一つの観光の資源にはなるんではないかなと思っております。それから、今いろんなところで開発が進んでおります。これが本当に持続可能かどうかっていう問題が実際に起きて、例えば開発を途中で中断した、これは相当以前ですがそういった場所もありますし、それから近年においても資本の動きによっては工事を中断してしまうとか、これは負の遺産としてこれから残っていくわけです。こういった負の側面も含めてですね、どのようにこれを観光の目玉にはならないですけども、やはりこういったことを教訓にしていくような、そういった観光ということもありうるというふうに私は思っております。そういう意味でこの地域と住民と密着した持続可能な観光について、もう少し考えを説明していただければと思います。いかがでしょうか。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
本町は農業と観光の町というふうに、これまでも一貫して言ってきておりまして、過去にも何度か計画書も含めて申し上げていますが、農業の生産額が上がると商工の、特に商業の生産額と売上げも連動していくような町でありまして、基本的な産業構造としては農業があって、そして観光があるという町ではないかというふうに思っています。農業生産の部分をいかに観光に浸透していくかというのは我々の長年の課題であって、そのことによってこれまでも農家が直接、観光事業者に野菜類を売り込むですとか、あるいは以前は山の大きなホテルは全部本州米を使っておりましたけど、今はほぼ全量ニセコ米もしくは蘭越米を使っていただくですとか、大型ホテルにおいてもレストランではニセコやこの近隣町村の野菜や農産物を使31っていただくとか、相当こういった変化をしてきたのではないかというふうに思います。こういった中に、道の駅ニセコビュープラザの役割がすごく大きかったというふうに考えておりますので、こういった農業と観光の連携、あるいは農業における 6 次化といいますか、こういったものは引き続き町としても応援していきたいと思っております。また、お話ありました歴史遺産として有島の灌漑溝や親子の坂ですとか、特に有島の灌漑溝は当時の用水がまだ同じように使われてると。これは本当に当時の土木技術がすぐれたものであるというふうに思いますし、寺院や仏閣等の歴史あるものもニセコ町内にありますので、これらはできるだけ観光メニューにしていきたいと考えているところであります。何よりニセコは 6 割強森林があって、やっぱり森林を将来有効活用していくというのは大事ではないかということで、現在ニセコ雪森考舎において様々な取組をしていただいております。できるだけこういったものにも住民や観光客が森の中に入って活動するようなもの、あるいはこれにフットパスや今回後志総合振興局がニセコロングトレイルということで雷電海岸からこのニセコアンヌプリまでを結ぶという大変有用なトレイルに着手するということでありまして、近日中央倉庫でもこれの説明会といいますかね、話合いの機会が持たれるというふうに聞いているところであります。こういった、現在ある資源をニセコリゾート観光協会、並びに各事業者と話合いながら、少しでも質を高めながら多様なこの資源が生かされるようなことを進めていきたいと思っています。ただ、やっぱりその中で今一番大きな課題は、モビリティっていいますかね、移動の自由をどう確保するか、住民の皆さんの健康や移動、あるいは子どもたちの移動も含めて、観光客の皆さんの移動をどう確保して、そこにいい資源や観光施設あるいはレストランがあってもなかなか行く足がないということであります。今年タクシー協会の皆さんの大変な御尽力で、冬場だけタクシーの増車というものをやらせていただきましたが、やっぱり通年通してこういうものが不足しておりますので、そこは各バス会社やタクシー事業者との連携を密にしながら、どういう手だてで進めるとこの地域の交通の利便が高まるかということもあわせて、観光振興とともに検討してまいりたいというふうに考えております。また、お話ありましたGSTCや国連の観光機関UNWTOとも今後も連携をしながら、世界標準の観光地としての在り方、それが結果的に私たちのまちの世界的な質、どの位置にいるのかという立ち位置を振り返る大変よい機会というふうに思っておりますので、この辺のところは観光庁とも連携をしながら、今後とも進めてまいりたいとこのように考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
議員の再質問 3番 高木直良
今、いろいろお話がありました中で、ちょっと 2 点あるんですが、これはグルメマップっていうことで、22 年に作成されております。それから今日は持ってませんけども、ホームページに載せられている最新の観光案内のページがございます。その中にですね、ここにあるんですけど、観光にも利用できる便利なにこっとバスということで、今 2 台走っているデマンドバスであります。いろいろ聞かれるのは、特に冬のシーズンが多いと思うんですが、電話しても予約がなかなか取れない。その一つの理由には、こういうことで宣伝されてますので、観光客も当然取れるとい32うことで予約をされてるかと思います。今年の先ほど言ったホームページのほうも載せています。これは 24 年、23 年作成ですかね。こうなると、先ほどおっしゃったように、弱点として地域の中の足交通は非常に大変だと。しかも一般町民がデマンドバスを頼りにしてるわけですけども、今言ったように観光向けにもこういうふうに載せてますから、当然これを利用する方もいらっしゃるということで、ちょっとバッティングするような状況っていうのは今はあるのではないかと思います。これから宿泊税などの財源も含めて、地域交通に力を入れるということでありますけれども、この今までのやり方について見解があれば聞きたいと思います。それからもう 1 点、前にも私取上げたんですが、サクランボの木がニセコの景観の指定第 1 号ということでこれを大事に考えているということで、かなり老木になってるけども、その二世・三世をクローンで増やして、例えばニセコ高校のちょうど入り口のところに今植樹されてますね。そういう形で引き継がれてるわけなんで、あの景観の写真がずっといろんなところに使われてるっていうのはちょっと私は違和感があります。それで大きな看板のビューポイントにあるんですけども、ビューポイントのコメントの中に畑には踏み込まないでくださいっていう注意書きが書いてあるんですね。注意書きをするのはいいんですけど、私自身はもうビューポイントから外して、次の木に譲っていく。そこのビューポイントから外してはどうかというふうに思っておりますので、以上 2 点についてお聞きいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
まず、にこっとバスの件につきまして、予約が取りづらいということでありますが、今般このシステム自体を見直すということで、現在担当のほうで作業を進めております。できるだけもう少し利用しやすいAI機能を入れたものに転換ということで、現在考えているところであります。できるだけ利用が促進すされるよう、努めてまいりたいと思っています。現在、地元事業者の方と何度か相談させていただいておりますが、周遊バス、あるいはこのにこっとバスの増車ということについて御相談させていただいておりますが、なかなか運転者の確保が難しいという状況で、どちらか一方で集約したほうがいいのではないかというような話も進んでおります。できるだけ住民の皆さん含めた利便が向上するよう、今後とも取り組んでいきたいと考えております。現在のにこっとバスのシステムも日本の中で様々な方式が出ておりまして、その中でニセコ町の中で最も適したシステムを導入しようというふうに考えて進めているところでございます。それともう 1 点サクランボの木の関係でありますが、なかなか正直言って悩ましい問題であります。このサクランボの木につきましては、かなり一本の木が老木といいますかね、傷んできている状況で、議会とも相談してきた折にはぜひニセコのシンボルとして残すべきだという強い御意見もいただいて、クローンの再生ということで現在に至っているところであります。ただ、ニセコ、この場所から羊蹄山望むっていうのは本当にいい景観でありますので、あえて今外すのは、これまでもいろんな人の意見の中ですごくいい場所だと、ぜひ残すべきだということで確保してきたり、それから国営農地整備事業にあたっても地権者の皆さんの御了解をいただいて、あえて残してきている経緯もあります。これはやっぱりシンボルとして今のところ残すべきではないかというふうに思っており33まして、クローンが育った場合はまたそこに移植をして、将来的にも引き継いでいくということが、これまでの状況の中では妥当ではないかなと現在のところ考えているところでありますので、御理解くださいますようよろしくお願いいたします。