みんなの議会

ニセコ町議会 令和6年第2回定例会 2024年3月13日

持続可能な観光事業について

2024年3月13日、ニセコ町議会の一般質問で、高木直良議員が「持続可能な観光事業について」質問し、町長 片山健也、副町長 山本契太、商工観光課長 阿部信幸が答弁しました。

質問者
高木直良 議員
答弁者
町長 片山健也、副町長 山本契太、商工観光課長 阿部信幸

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 3番 高木直良

3問目です。持続可能な観光事業について。町長は2024年度の町政執行方針で、グリーン・デスティネーションズのシルバーアワードのさらに上位を目指す。あるいは、デジタルノマド期間長期化を要請すると述べ、事業の詳細資料においては、世界に選ばれる持続可能な観光づくりを目指すとしております。そこで(1)町長の目指す持続可能な観光事業とは、国際的に高い評価を得ることや富裕層に選ばれる観光地を目指すことでしょうか。(2)ニセコのスキー場のリフト代の値上げや飲食店の異常な価格設定や宿泊料の値上がりの傾向によって日本人客のニセコ離れが起きている、こういった危機感はないでしょうか。(3)観光庁は災害対応に関する観光行政・観光産業の備えとして提唱している観光危機管理計38画、これを策定する計画はあるでしょうか。以上3点お尋ねします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

それでは、ただいまのご質問にお答えいたします。まず最初のご質問ですが、ニセコ町観光振興ビジョンにおいては旅行者から選ばれる観光地となるため、観光においてもSDGsへの取組が求められているということをうたっております。国際的にもサステナブル・ツーリズムに取り組んでいかない観光地は10年後には淘汰されるとも言われており、国内外から選ばれる観光地となるためには、持続可能な観光に向けた取組が求められるようになってきているものと考えているところでございます。グリーン・デスティネーションズの認証への取組は、この持続可能な観光を目指すニセコ町の取組の一つでございます。グリーン・デスティネーションズの取組は当初、地域の観光の質、ポテンシャルとかよく言われますが、こういった質を底上げするということを目的に始めたものでございまして、国際的にニセコの知名度向上だけを目的とした取組では全くございません。昨年、この取組の結果としてシルバーアワードを受賞し、今後さらに上のアワードの取組を進めますが、このことはニセコの観光が目指すべきもの、いわゆる観光ビジョンが示す町民や観光客から信頼される持続可能な国際リゾートの立ち位置をそのことによって明確にしていくということではないかと思います。国際的に高い評価を受けることは今後のニセコの観光において大事なことだというふうに思っておりますが、議員が危惧する富裕層だけに選ばれる観光地を目指すという考えは全くありません。ニセコ町のよさは各宿泊施設の価格にも幅があり、地域の多様性というものに富んでいるのではないかと私は考えております。持続可能な観光の基本は地元に暮らす人々の共感があり、住民にとっても豊かさを感じられる、信頼される観光地ニセコとして、そういった地域を目指していきたいと考えているところであります。二つ目のご質問ですが、ニセコエリア、特に倶知安町の比羅夫・花園地区は冬期間のインバウンドの急激な増加がマスコミ等で取り上げられ、飲食店や宿泊料金の価格上昇が注目されているところでございます。これはニセコエリアだけの問題ではなく、現在、日本全体でインバウンド価格が見られ、インバウンドの価格帯と日本人との格差となって表面化しているものと考えております。ニセコ地域の特殊性として、コロナ5類への緩和や海外でのニセコの評価の高まりなど複合的な要因もあって、現在、お客さんが増えているような状況ではないかと考えています。このニセコ地域の様々な価格上昇により、いわゆるインバウンド価格が当たり前になり、地域に住む私たちや日本人観光客には高いものということでニセコが敬遠されることは、観光振興ビジョンで示す国内外から選ばれる観光地を目指すニセコエリア、私どもの町にとっても大変憂慮すべきことではないかと考えているところでございます。次に最後の質問ですが、観光庁では令和5年3月に閣議決定された観光立国推進基本計画において災害危機が発生した際には、訪日外国人も含めた旅行者の円滑な避難誘導を実現するため、災害時などの連絡体制、情報収集や発信の枠組み、旅行者の支援体制などを盛り込んだ観光危39機管理計画について、各地方公共団体あるいは観光関連事業者による策定をしてくださいということを推進しているところでありまして、これにつきましても私どもとしても既存の計画の中に入れ込むのがいいのか、それとも別立てで詳細計画としたほうがいいか、それにつきまして検討してまいりたいというように思います。現在のところ都道府県ではこの計画に35.3%、市区町村では6.7%という結果になっているところでありますが、できるだけ安全な地域というものを目指していくのが我々の趣旨でありますので、検討しながら進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

議員の質問 3番 高木直良

今、例えばアワードの賞を目指していくのも質の底上げで、振興ビジョン、これに合致しているというお話がありました。これは一点目の再質問なんですけれども、観光ビジョンについては、昨年ニセコの広報にも取り上げられ、特集化されております。その中で、町民アンケートの結果があって、将来、観光業で働いてみたいと考える子どもの割合が14.3%、子どもに観光業で働かせてみたいと考える保護者も20.8%という低い結果になっていると。それから、町の発展に観光が重要な役割を果たしていると思う人は85%なんですけれども、観光の発展で生活が豊かになると感じる人は38.9%ということで、大きな乖離があります。こういったことから見ましても、観光ビジョンはそういった現実を踏まえながら地域目線、町民目線が大事だということをうたっています。そういう中で、先ほどの町長の答弁なり、これまでSDGsに即した持続可能な観光ということでいろいろ予算の中にも出てくる事業、いろんな調査をしたり、会合をやったりということがありますけれども、私はもう少し現実的な町民に対する理解を進めるとか、そういった取組があってこそ、持続可能な観光というものはできるのではないかと思っています。外に発信するなとは言いませんけれども、かなりそこにウエートが私はかかっているように見えるものですから、もう少し町民あるいは町内の小規模事業者などと手を組んだ取組をしていただきたいと。それによって、観光客だけではなく、町民からも愛され信頼を集める町の暮らしと調和した観光地、これがビジョンにうたわれておりますけれども、そこに到達する取組を強化すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

ただいまのご質問にお答えいたします。今、高木議員がおっしゃった点は、私も全くそのとおりだなというように思います。特に、先ほどアンケートの調査で、観光が豊かさに結びついているかという点においては、私どもももう少し、例えば観光投資があって固定資産税がこれだけ伸びていて、あるいは観光客が来ることによってこれだけ税収が伸びていて、その結果、医療費の無料化、あるいは給食における支援、そして子育て支援も充実している、例えば学童保育所もつくれた、そういったことのPRといいますか、そういうことの価値をできるだけ多くの皆さんに知っていただく努力というのは薄かったのではないかというふうに考えるところもあって、そういった面は、例えば税収が伸びたですとか、あるいは人が増える、雇用が増えることによって、地方交付税は大体1人3040万円から35万円ぐらいな加算で、大きなお金が来ていて、それが地域の豊かさにつながっていくという周知が薄かった点は反省をしているところであります。一方で、このグリーン・デスティネーションズも、国連の観光機関のUNWTOも、世界に向かってすごく宣伝をしていただいています。我々がいろんな計画をつくったりすることにはお金がかかっていますが、我が町は昔からいわゆるポスターを作ってPRするのに、あるいはテレビに出すのに1,000万円、2,000万円というお金を出してきたことは過去にはありません。観光費でも数万円とか、多いときでも4~50万円の予算をこれまでも組んでいただいて、ほぼパブリシティで、我が町のまちづくりの魅力ですとか観光の魅力、あるいは景観の魅力、そういったものを訴え、マスコミだとか新聞に書いていただくという作業を続けてきたわけであります。その海外に対してもこのUNWTOやグリーン・デスティネーションズは、世界中にニセコの情報発信をしていただける点でありますので、そこは有効に活用していくことが賢明ではないかというように思っています。今後、宿泊税の使途等もありますので、そういった中で、今ある、実際にもう動きたい人が動けない、移動の自由がほとんどないような今は脆弱性がありますので、それらについてもきちっと手だてをしながら、町民の皆さんにとっても住みやすいような観光地になるよう努力してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

答弁 副町長 山本契太

私のほうからも少しアワードの関係を、グリーン・デスティネーションズの絡みで、世界に売っていくための、富裕層のためのということなのかというような絡みのご質問だったかと思うんですけれども、グリーン・デスティネーションズによってシルバーを取ったということは大変ありがたいことで、これは我々は誇りにしていいものだろうと自分は思っています。それを宣伝していただくということも大変ありがたいと思っているんですが、実はこの中身の審査の基準というのが非常に細かく、いま手元にはないんですけれども、例えば外来で来る生物に対する対応をしているかですとか、住民参加をいろいろ町としてやっているのかとか、ごみ分別はどのようにしているのかとか、それから景観・環境の保護はどのような形でやっているかと細かく基準が設けられていて、それについての審査が行われ、ニセコ町はシルバーだったということの結果でございます。これは私どもとしては、そもそもグリーン・デスティネーションズの何が取りたくてということでやってきたものではなくて、相当以前からまちづくりの一環として我々がやってきたこと、これが今の観光地の価値にもなっていると。それと親和性が高くなっているということで大変ありがたいことですし、例えばいろいろ景勝地がたくさんあるとかそういうことではなくて、今や世界の観光の部分では住むことが誇りに思うということで我々がもともと積み上げてきた、こういうものが観光の価値でもあるんだということでそれが認められてシルバーになったということなものですから、決してこれは富裕層のために例えば景観の維持をしているとかそういうことではございません。我々の町民のまちづくりのためにやっていることイコール観光につながっているということで、ありがたい基準になっているなと。なので、もう少しこのシルバーをゴールドですとか、その上の41プラチナですとかを目指せるようなまちづくりをしてまいりたいと考えているところでございます。

議員の質問 3番 高木直良

今お話がありましたように、アワードの上位を目指すというのは、決してそれを目的じゃないということなんですが、ちょっと私は目的のための施策のように順番が変わって、ちょっとそういうニュアンスにも聞こえるものですから、それについて危惧を申し上げました。それで改めて、1月の観光審議会においては、町長挨拶の中でデジタルノマドビザ問題、それからニセコの取組の社会的価値を評価してもらって、これについては海外の方からの評価が非常に高いと述べています。それからまた、事務局からは今後の国際競争の中で置いていかれてしまう可能性があるという点で取組を進め、具体的に観光客へのメッセージの発信、取組を紹介するということで、ロゴを決めるとか、あるいは動画を新しく作ると。それで、インバウンドの方がより高感度であるということもあり、まずは英語版で作ればと考えているという紹介が審議会でされております。私はこういった状況を見て、今、山本副町長がおっしゃった、これまでやってきた取組が結果的に評価されて発信されているんだということは、それは自然な成り行きだと思いますけれども、この審議会で言われている、さらにロゴを作って、それからそのための動画を作って発信をして、特に海外から認めてもらいたいというような審議会、あるいはこれに伴う、今後予算化されていくと思いますけれども、これはちょっとどうなのかなという疑問を感じたところです。そういう意味で、ぜひ先ほど町長も紹介がありましたように、町民がいいなと、豊かになる、あるいは応援していくと、そういった取組こそが大事だと思いますので、改めて質問いたします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

高木議員がおっしゃることは私も全くそのとおりだというふうに思っていまして、例えばシルバーアワードといいますか、そのグリーン・デスティネーションズ自体は先ほど副町長が申し上げたとおり、本当に80項目ぐらいだったと記憶がありますけれども、今回78点という点数がついたというふうに聞いています。ちょっと点数は正確でないのですが、あと2点あればそのもう一つ上にいったということなんですが、私が聞いたそこまで見るのかというのは、道の駅に点字ブロックがあったのが切れていたと。トイレもそうですけれども、福祉のそういう弱者に対する目線が欠けているということで2点削られたというか、つかなかったという話を聞いています。項目自体は全部公表されてネットにも載っていますけれども、事細かに私たちがまちづくりでやってきたことが評価項目なんですよね。例えば、ホテルの生ごみをこういうふうに処理しているんですとか、様々な観点で評価をされているのは世界基準で評価されているということでありますので、何かインバウンド対策のためにやっている話ではなくて、私たちが観光地の、世界の中から見た観光地としてのクオリティの立ち位置を判断する42には本当によい仕組みではないかと考えています。今後とも、そういうものについては取り組んでいきたいと考えているところであります。また一方で、高木議員がおっしゃったそういったことの周知といいますか、皆さんの共感を得る作業というのは薄いのではないかということもありますので、それは今後とも力を尽くしていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

議員の再質問 3番 高木直良

2項目の再質問をさせていただきます。先日の新聞においても、ニセコアンヌプリ4スキー場のリフト・ゴンドラ延べ輸送人数、これが新型コロナ感染拡大前を上回ったという報道がされております。ニセコビレッジ系列ホテルも9割以上稼働率など、ゴンドラで行列しているという写真もついて報道されております。振興ビジョンは集客に力を入れるということなんですけれども、現状からしますと一部既に集客のコントロールが必要な段階、状況に至っているのではないかと私は感じております。先ほど同僚議員の質問の中にありましたけれども、町内においても、あるいは道民であっても、なかなかスキーをする気持ちになれないというか、非常にリフト代が高いとか、スキー場の飲食費が非常に上がっている、あるいは今まで定宿にしていたところも宿泊代が上がってしまったというようなことで、残念ながら日本人客が減少してきている、あるいはスキー人口も減ってきているということに対して何か対策、先ほどやり取りの中にも一部ありましたけれども、今後の対応策についてお考えがあればお聞きしたいと思います。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

ただいまのご質問にお答えいたします。スキー料金自体を町でコントロールすることは当然できませんので、ただ、昨今の状況を見ているとよく失われた30年と言われますけれども、私たちの暮らし自体が結局安いことがいいことだと。そういう賃上げもしない、そういう社会の中でそれを是としてきて、経済的にも一人一人の可処分所得を増やすような方向に様々動いていなかった。結果的には日本が今、世界の中で取り残された賃金体系で、そういった面では経済的に乏しい、我々が昔、別な国に行って後進国と言ったことがありましたけれども、今まさに経済的には後進国になっている。その差が今、格差に現れているのではないかというように思います。そういった大局的なことはもちろん国全体で、やっぱり日本全体の給料を含めて、人々の暮らしを楽にするような政策を打つ必要が一方ではあるというふうに思いますが、現在、町として何かそういう価格に対してできるかというと、限界があるのではないかというふうに思います。ただ、観光ビジョンの、先ほど一部の方の発言を言われて危惧されていることもありましたけれども、今ヨーロッパや北欧でも私たちは、例えば境環境を大事にするこういう人に来てほしいという、逆にメッセージを出して、そういう人が来る観光地という形で選別といいますか、それぞれの地域の特色を打ち出すということによって観光客の誘導をしているような地域も出てきて、それを明確に計画の中でうたっている国も出てきているような状況であります。こういったいろいろな地域の状況を踏まえながら、町として個人の旅行に対して制限するよ43うなことは一切できないので、そこは幅広い皆さんが来ていただけるようなリゾート地を目指していきたいと思います。ただ、一時期、確かにいっぱい入っている感じはありますが、宿泊延べ数の平年ベースで見ると、まだまだ宿泊事業者にとっては通年埋めていきたいという思いが強くありますので、そこを今、町としても対応したいということで、前回もそういった経営者の集まり、今回2度連続してそれぞれ異質な経営者の集まりがあって、それぞれ通年通してニセコのこのホテルでそういったものができないかといったことで動いていただいております。そういった閑散期といいますか、宿泊者が落ちる時期にそういった国際会議であるとか、あるいは国内の会議も3,000以上の学会というものがありますので、そういったものの誘致などをしながら、地元の宿泊事業者さん、あるいはそういった観光関係者の経済が成り立っていくような形の支援をしていきたいと考えているところであります。よろしくお願いいたします。

議員の再質問 3番 高木直良

今、まだまだ集客をして、観光事業者の方に役立つようにしたいというお話でした。私は、短期間かもしれないですけれども、やはり集中して過密になっている状況も生まれているというように考えますので、それについてはもう少し考えを深めるというか、視野を広くしていただきたいなと思っています。同時にこれまでニセコ町のレベルアップということで、町としてはそこに主力を置いてきたと思うんですけれども、私はこのエリアの観光全体を盛り上げるという視点で、例えば、山のニセコ町の反対側には日本海があって、岩内町があって、そこには全くニセコの文化とは違う文化、発展してきたのは漁師の町ということで網元文化があったりするということで、ニセコとは違う観光資源があると思います。それから近くで言うと、海の町としての寿都町だったり、あるいは北限のブナということで頑張っている黒松内町があるということから言いますと、このニセコだけではない魅力、後志の中のこのエリアの大きな魅力というものを一緒に発信をするという思想も必要かなと思っています。このニセコエリアがここまで大きく魅力が広がったのは、オーストラリアの一青年がここに来て、冬だけではない夏の楽しみもあるということで、口コミから大きく広がっていったわけです。そのときは、殊さら動画だとかそういうものの発信ということではなくて、そのよさが人づてに伝わっていったということから考えますと、私は相当のお金をかけて、特に海外に発信するということについてはちょっと私は疑問を感じておりますが、むしろ今申し上げたこの地域全体を盛り上げるための考え方を煮詰めてはどうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 商工観光課長 阿部信幸(商工観光課長は2024年3月まで)

ニセコエリア全体というか、ニセコに限らず後志管内全体というようなイメージでのご質問かと思います。まず近隣でいきますと、ニセコ山系観光連絡協議会というのをご存じかと思いますけれども、ニセコの山を挟んで、岩内、共和、倶知安、ニセコ、蘭越と連携を結んでおりまして、これは山を中心ということでございますけれども、それぞれの岩内の方面ですとか、共和のものを紹介したり、魅力を発信できるような取組を共にしているということでございます。寿都・黒松44内に関しては、今後そういう連携を結んでいけるような機会がありましたら、それはそれで連携は結んでいきたいというふうに考えております。あと一点、国立公園に含まれている羊蹄山を中心に環境省も入って、北海道も入っての協議会がありますけれども、そちらのほうでそれは羊蹄山を中心とした取組ということで、国立公園の取組になりますけれども、そちらのほうにも加わっておりますので、それはまたそれで広域的に扱っていきたいというふうに考えております。以上でございます。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

高木議員がおっしゃった、岩内、寿都、黒松内、例えば寿都とは漁業の網引き体験ですとか、そういうツアーもニセコと連携して既に始めたり、それから黒松内とはフットパスの動きもやったり様々なことはやっておりますけれども、そこはこれまで同様、ニセコ山系観光連絡協議会であったりニセコ観光圏であったり、様々な連携は進めていきます。それから、後志観光連盟でも北海道庁の後志総合振興局を中心として、現在いろんな周遊観光というのを進めているところであります。そういったものも併せて総合的にやっぱり観光というのは進めていく必要があるのではないかと考えているところであります。ただ、先ほど一点、ニセコの名前が売れたところについては私の認識とはちょっと違うので、考え方を述べさせていただきます。1990年後半からニセコの観光自体は70万人を超えて宿泊延べ数がありました。それが31万5,000人ぐらいまで落ち込みました。そのとき、ホテルの方というよりペンション経営者は子どもが小さかったりしていたので大変だったんですけれども、本当にニセコの観光をこのままやれるのかということがあって、それで観光協会の役員が集まって2年以上にわたって本当に一生懸命いろんな町民の皆さんも入って検討会を開いていきました。その結果、一つは、やっぱりこれまでの行政依存の観光では駄目だということで、日本で初めて観光協会が株式会社になりました。このときも議会を含めて相当ご議論があったところであります。当然反対の意見も強かったわけでありますが、自分たちが責任を持って動く観光の組織をつくろうということで、観光協会の株式会社化というのが始まりました。当時は私ども100%住民出資でいいんではないかというふうに考えていましたけれども、やっぱり公共性が担保されないのではないかというご議論も出ました。行政の中にあって観光協会があると、やっぱり役場がそばについているので、小さな宿泊事業者さんを含めて、公平性が担保されるのではないかと。けれども株式会社にすると弱肉強食ではないかというようなことから、観光協会を独立させようということで町民出資のニセコリゾート観光協会という株式会社ができて、そのことによって独自の着地型観光であったり様々なことをやりましたので、観光のウイングというのは本当に広がったと思います。そして二つ目が、地域の皆さんが集まってこれから日本は人口減少に入っていくと、だから外に対してやっぱりやるべきじゃないかと。そのとき当時の役員に聞いたところ、フランスのパリ近郊が圧倒的に人口というより観光客が増えていると。そこを分析していくと、多くは近隣諸国のリピーターだと。つまり日本も人口減少社会の中で東京や大阪だけやっていても駄目だということで、当時台湾にみんなで行きました。このときの苦労話はいっぱい聞かされまし45た。そしてその後香港に行ったときには、香港の旅行社開拓は直接オーストラリアやヨーロッパやアメリカにやっぱり波及効果があると。それで非常に香港はそういった市場としては大きいという話は当時聞きました。それからもう一点、このニセコで雪崩事故が、これは私が知っているだけでも17名お亡くなりになっています。ご承知の方は多いと思いますけれども、当時雪崩事故は毎年のように発生していました。雪崩事故というと役場の職員の7割ぐらいはもう直ちに現地に入って、スキー場エリア外の雪崩ですけれども、みんなでゾンデ棒とか鉄筋を持って捜索をするということをやってきました。この雪崩事故を何とかなくしたいということで、30年間かけて積み上がったのがニセコルールというものであります。このニセコルールを取材に来た新聞、雑誌社、これは世界で類を見ないので、何社も来られました。そのときにいくつか入った中でニューヨーク・タイムズもあって、ニセコに来られた方があまりにも圧倒的なパウダーに感動して、日出ずる国の滑降ということを2016年11月だったと思いますが世界配信をされました。その翌年、翌々年ぐらいに20数社以上だったと思いますが、フィナンシャル・タイムズや、様々な世界のテレビ局がニセコのパウダーの取材に入ったということがあって、こういったことと、先ほど高木議員がおっしゃったことも相まって、ニセコというのはブランドになっているんだと思います。先般もロンドンにおられた方が来られて、冬は毎日ニセコと白馬の積雪情報がテレビで流れているんですよということを言っていただきました。様々な皆さんのいろんな形のご努力が今のニセコを生んだということで、何か一つでぽっとニセコが有名になったわけではありませんので、そこは住民の皆さんの本当にこれまでのたくさんのご努力があってニセコの知名度が上がったということをぜひ、先人の労苦に思いをはせてお伝えさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

出典:ニセコ町議会 令和6年第2回定例会 2024年3月13日 議事録 PDF(37ページ) 間違いを知らせる