ニセコ町議会 令和3年第11回定例会 2021年12月15日
今後の町政の方向性について
2021年12月15日、ニセコ町議会の一般質問で、榊原龍弥議員が「今後の町政の方向性について」質問し、町長 片山健也が答弁しました。
- 質問者
- 榊原龍弥 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 4番 榊原龍弥
通告に従いまして一般質問させていただきます。今後の町政の方向性について。これまでの 10 年と今後の 10 年、もしくはそれ以降で町政の進め方、主に予算の使い方について大きな方向性の違いはあるのか。また、あるとすればどのあたりにどのような違いがあるのかを伺いたいと思います。ニセコ町過疎地域持続的発展市町村計画というものを見たんですけれども、これはちょっと具体的なものではないと思いますので、2022 年度の予算の策定に関して具体的にどのようなことを留意されているか、もしくはされる予定であるかを伺いたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
これまでの 10 年間は、相次ぐ内外の自然災害の発生に伴い、ニセコ町においても震災などの大きな災害への備えを、どのようにしていくかが大きな中心テーマでございました。その中で町の行政機能をどのように維持し、大きな地震などの災害に対応できるような体制を備えていくかが求められておりました。特に耐震性のない役場庁舎の整備は、防災上からも財政的な見地からも大変重要な取組となったものと思います。今後の 10 年、さらにその先につきましては、継続的な防災機能強化を進める一方、老朽化した施設などの長寿命化対策や、将来を見据えたこれらの整備、長期的な視点に立った施設の維持管理が求められており、持続可能な地域とするため、バランスのよい財政運営を進めてまいりたいと考えております。また、特に将来の過疎法、及び過疎地域からの卒業を見据えた取組をこの 10 年間積極的に進めてまいりたいと考えております。令和 4 年度の予算では投資的事業の優先順位づけや緊急性のある事業に配慮しつつも、経常経費の見直しや国や北海道、並びに関係機関からの補助交付金の活用を最大化するなど、歳入の確保を重点に置いた予算策定を進めてまいりたいと考えております。こうした取組により、地方債残高の負担を中・長期に過度に増大することのないよう配意し、税収等の安定的な確保による財政体質の強化を図りつつ、ニセコ町の身の丈に合った財政バランスがよいという自治体経営を、将来に持続させていきたいと考えて取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いをいたします。
議員の質問 4番 榊原龍弥
まず 1 点目、いくつかポイントがあると思うんですけども、今後 10 年 20 年後っていうのは具体的にどういう社会になってるか、今町長言われた自然災害とかハード面のことはもちろんだと思うんですけども、例えば 20 年前を振り返ると、2000 年ぐらいからITという言葉が使われ始めて今に至ってるわけですよね、iPhone なんかも 2007 年、2008 年かな、3Dが出たのが2008 年なんですけど、そうするとそこから現在を迎えて、20 年前とは全く変わった社会になっているということをとらえたときに、ITの問題あります。それから今後 10 年 20 年とEVが本格化してくると、それに対するインフラとかですね、それは恐らく 2040 年頃にはガソリン車の割合がなくなるんじゃないか。既存のものも含めてですね。そのぐらいの変化が訪れてくるんじゃないかと思ってるわけなんです。それから、コロナによって一時的なものもあるんですけども、社会構造というか社会行動自体の変化っていうものが生まれてきていると。その中で観光客が減ったというのもそうで20すし、外国資本の投資とか開発案件が、このまま継続するかどうかわからないといった不安定な状況があると思うんです。そういう中でその変化というものは今後、我々が今考える加速していく可能性が高いんじゃないのかなと思う中で、過疎対策事業債が 9 年後ぐらいに終わるということを考えたときに、自立促進というかですね、その辺の観点に立った場合に一つの判断材料である財政力指数を、例えば向上してきてますけども、全国平均には全然及ばないというような中で、その辺の改善の見込みとかですね、ちょっと整理しますと、今後の社会変化の見通し、それから具体的な卒業時点に向けての対策っていうものが、どのように意識されてるかっていうことをお聞きしたいと思います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
先程ご質問にありましたIT化推進でありますとか、社会情勢が大きく変動してきたというふうに思います。日頃から私もいろんな場で言っておりますけど、今私たちを取り巻く環境は、経済の長期低迷、今までのような経済が成長しない。その中で、これまで格差が膨大なってきたと。この格差をいかに縮小した社会をつくるかというのが大きな一つの社会的要因の一つになるというふうに思います。また、地球環境の悪化ということも本当に危機な状況になっておりますので、こういうものを地域全体でどういうふうに地球環境負荷に向かって、次世代に豊かな環境を引き継いでいくのか、これまた大きなテーマでなかろうかというふうに考えております。この中で国の現在の財政状況を見ますと、相当な負担を今後世に未来の子どもたちに残していくというような実態の財政バランスになっておりますので、日本の社会を戦後からずっと見ていて、財政が地方に対して厳しくなったり、今は多少配慮はいただいておりますけど、必ずや地方交付税を含めた地方に対する一般財源の締め付けが起こらざるを得ない。そのときに地方自治体として、持続するためには、やはり今自己財源比率といいますか、地方財政力指数、今、0.3 をやっと超えるまでになってきました。これは住民の皆さんや議会の皆さん、そして皆さんの応援によって、税収も一時悪いときは 6 億 5,000 万ぐらいの税収が、コロナ前でありますけど一応 10 億ぐらいまで伸ばすことができた。それはここに一定程度の投資が循環し、皆さんの経済が多少なりとも好転してきたことの成果ではないかというふうに思っています。今後過疎を見据えた中で、私たちの地方財政力指数はやはりある程度伸ばしていかないと。本州では普通大体 0.7 とか 0.8 ぐらいが首長会議なんかやると自立の一つの目安みたいなとこがありまして、私はこれをできれば 0.4、0.5 ぐらいまでに伸ばしていけると、相当自分たちである程度こう回していくことができるのではないかというふうに考えております。0.4 だと 12 億 5,000 万から 13 億近い自己財源は税収が必要ですし、0.5 を目指すとすれば、やはり税収としては 15 億ぐらいを目標としなければならない。そのときに開発抑制というか、景観活動、環境の、このニセコの豊かなものを引継ぎながら、乱開発をさせないようなかたちで、税収を安定的に伸ばしていく仕組みっていうのは、私たちの町にとって必要だというふうに思っています。そのためには、徹底した循環型社会をつくると。私たちで生み出したものが地域で消費をし、雇用と経済を賄っていくような資源・エネルギー・経済の循環社会をつくっていく。その仕組みをしっかり支える。そのために、今回株式会社ニセコまちを昨年つくらせていただいて、SDGsという発想で住宅街を含め、あるいは将来的にはこのエネルギーも含めて、21担っていただくものとしております。また、町政執行方針で述べさせていただきましたが、来年に向けては地域林業商社というのをつくらせていただきたいというふうに思っています。私たちが、例えば地球環境一つとっても、この地域の、私たちの暮らしぶりを高める上では、CO2 の排出量を抑制して環境を守る社会にしていく。しかし、なおかつそこに出る二酸化炭素を、私たちの 7 割を占める豊かな森で全部吸収することによって、ゼロカーボン社会をつくっていきたいと考えております。その中で、森林自体も適期にきちんと更新していくというのが大変重要で、そのためには地域に核となる地域商社があって、例えばそこにある間伐材であるとか、山に捨てられている木を別の資源に変えていく、あるいは森を育てることによってCO2 の吸収が高まるというようなこともありますし、そういう面ではエネルギーの循環、それから農業においても今国営事業、あと 8 年で終了予定で、9 年目に償還が始まるという予定になっておりますので、国営農地整備事業があがると、農家の皆さんの相当な経済的な向上と質的な向上も図られるというふうに思います。そういったことを総合的にリンクさせながら、このまちづくりを進めていきたい。それと役場においてはDXというのは当然取り組んでいかなければなりませんし、そのときに今いる職員、例えば 96 人程度の職員の数を維持していって、役場が成り立つという時代ではないというふうに思います。いかにそのパイといいますか、そこにかかる経費はやっぱり縮小しつつ、それを担う住民の中に、例えば株式会社ニセコリゾート観光協会、あるいは林業のそういったものであるとか、まちづくりを担うセクターが、透明化された中で自治を進めていくという社会が、この 10 年で望まれていくのではないかというふうに思っております。できるだけ共感というものを大切にした「共感資本社会」という言い方を当時させていただきましたが、こういったものを何とか形成するように、そのことによって持続社会をつくっていきたい。今後 10 年間の目標としては、そういった財政バランスも含めて取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議員の質問 4番 榊原龍弥
町長が考えておられる方向性とかはよくわかりました。それから、私も町長もそうだと思うんですけども、非常に厳しいことが待っていると思うんですね。これを具体的に進めていっていただきたいなと思う中で、やはりそれは役場内での共通の危機感の認識、それから町民の危機感の認識というものが必要だというふうに思ってるんですけれども、その辺の周知をどのように進めていかれるかっていうか、方向性についてでもいいんですけれどもお聞かせください。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
我が役場だけ考えても、実は職員同士っていうか、例えば私が考えていることを職員みんなが 100%イコールで理解できているかっていうと、決して今そういうことになっていないと思います。コロナ禍であって、管理職会議はこの場でやらせていただいてますけど、なかなか職員が一堂に会しての会議だったり、それから過去に毎年やっていた管理職なり私が講師になってやる職員研修も、集めてやるっていうことをしばらくやってこなかった 2 年間のマイナスっていうのは、私今ちょっとダメだなというふうに思っておりまして、こういった職員間の情報共有をしっかりやりたいと思います。それからおっしゃるとおり、町民の皆さんのご理解、情報伝達という面では、まだまだ不足してい22るというのは最近いろんな場に出て、特に痛感しております。正しい情報をきちっと伝えるという中で、今役場がどんな動きしてるのか、これはどんな理由なのかという説明がまだまだ足りないというふうに思いますので、ラジオニセコや、あるいは広報、それからできるだけ 3 密に配慮しながら懇談会の場を増やす中で、そういったコミュニケーションを高めていくことによって、議員がおっしゃったような情報共有というのをしっかり進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。