みんなの議会

ニセコ町議会 令和元年第6回定例会 2019年9月18日

開発規制強化の検討について

2019年9月18日、ニセコ町議会の一般質問で、高木直良議員が「開発規制強化の検討について」質問し、町長 片山健也、建設課長 高瀬達矢が答弁しました。

質問者
高木直良 議員
答弁者
町長 片山健也、建設課長 高瀬達矢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 8番 高木直良

2番目に開発規制強化の検討についてであります。6月の定例会で質問に関連した開発事例において事態が急激に進展しております。また、同様の問題が広がっております。1つは、近藤地区の農地転用に伴う開発事例ですけれども、景観条例に基づく住民説明会が開かれましたけれども、その説明内容が全く不十分なため、住民の要請で町長初め皆さんが出席したまちづくりトークが開催されました。また、曽我地区では準都市計画区域に隣接する畑地の中に温泉つきのコンドミニアムが計画され、排水計画や農地特有の例えば堆肥の散布などの問題で将来のトラブルが心配されております。そこで、近年のニセコ町内での開発状況、つまり土地利用行為の状況において、自然環境、生活環境の保全の側面からどのように考え、どのように対応しているでしょうか。2番目に、現状の開発事例に則して準都市計画制度、景観条例の改正の検討を求めますけれども、いかがでしょうか。3番目に、樹林地あるいは農地の土壌ですが、その土壌にはCO2を固定化する力があることが明らかにされております。樹林地や農地の保全をCO2削減計画、ニセコ町では環境アクションプランと関連づけるべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

それでは、ただいまのご質問にお答え申し上げます。まず、1点目のニセコ町内での開発状況について、自然環境、生活環境の保全の側面からどのようにということでございますが、これについては現在の取り組み状況としては現行法令はもちろん、町独自の地下水保全条例、景観条例に沿って個別に対応し、自然、生活環境の保護に取り組んできたところでございます。これまでも個々の事例に即した対応で、町としてお断りしている案件も多数あるというような状況でございます。次に、2点目の準都市計画、景観条例の見直しについてでございますが、ニセコ町内における開発につきましては、先ほど申し上げましたとおり自然公園法、農地法、森林法などの法律と本町が制定している景観条例、地下水保全条例や準都市計画などにより適正な規制が行われているものと認識をしております。6月の定例議会において答弁いたしておりますが、規制の強化については民法上の財産権との調整もあり、慎重に検討を重ねてまいりたいと考えております。なお、環境モデル都市アクションプランに位置づけた移動距離の短い街区、いわゆるコンパクトシティーということでありますが、この検討過程において町全体の規制のあり方についても議論してまいりたいと考えております。次に、3点目の樹林地、農地の保全とCO2削減計画(環境アクションプラン)との関係でありますが、森林の保全は温室効果ガス吸収に大きく寄与するもので、環境モデル都市アクションプランの中でも持続可能な林業が行われるようコンセプトの策定を進めるべきとしているところでございます。また、農地の保全と温室効果ガス削減の関連については、現状で本町においての明確な指針というものは持っておりませんが、各種開発計画に際しては今後も個々の事案に即して秩序ある開発、誘導に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

議員の質問 8番 高木直良

最近起きている事例の中に近藤地区の農地転用に伴う事業者の進出という問題がございます。ここでは、6月議会でも申し上げましたけれども、近隣の住民の方は非常にこの事業に対する不安を持っております。住民の皆さんが特に最低限でもこうしてほしいということの中にこの事業に伴って騒音の発生、あるいは利用者がすぐ近くで行動するということ、そういった問題について最低でも敷地境界に現場の環境にマッチするような遮蔽的なもの、これがぜひ必要ではないか。それは、植栽であったり、あるいは何らかの植え込みのようなものですね、こういったものでそれらを少しでも緩和してほしいということがございました。しかし、残念ながら都市計画審議会でこのことを非公開の場で検討したそうですけれども、その必要はないという結論が出たようです。私は、これは一つ非公開にしたことも問題だと思いますし、その結論でできるだけ住民の皆さんが希望していることについては、事業者に対して実現するよう求めると、こういう姿勢が私は大事ではないかというふうに考えます。また、曽我地区の開発の事例でありますけれども、これも事業者が何回か地元説明を行ったようでありますけれども、いずれもやはり近隣の方は不安をまだ抱えております。私としては、こうした地元に対する事業者側の説明、こういうことが日程がわかった場合には要請の場は町としてもそれに立ち会う。そこで、住民がどんな不安を訴えているのか、どんなふうに事業者が回答したのかということを直接把握していただいて、その上で事業の相談などについても丁寧に対応していただきたいというふうに考えます。また、規制を少し見直すと、今の準都市計画制度あるいは景観条例の見直しについては、先ほど引き続き検討されるということでしたが、私は参考になるのではないかというのは軽井沢町の事例がございます。軽井沢町の自然保護のための土地利用行為の手続等に関する条例、施行規則、要綱などがそれぞれ定められておりますけれども、例えば軽井沢町における保護地域においては、1,000平米以上の開発については建蔽率は20%以下というふうに定められております。また、保存する樹林については、事業地の40%以上の面積を原則として現状のまま存置するというふうにうたわれてございます。そのほかかなりきめ細かく事業活動に対しても定めております。こうした先進事例をぜひ踏まえていただいて、今後の準都市計画、景観条例の修正、改定に踏み出していただきたいというふうに考えます。私は、当面準都市でうたわれております建蔽率50%あるいは隣地境界3メートル、あるいは3,000平米以上の開発行為の緑地3%ということより数値的に厳しくする必要が最低限そこだけでも変えるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。もう一つ、樹林地なのですけれども、これは樹林地そのもの、要するに樹木そのものがCO2を固定するという機能は当然あります。しかし、そこの生えている土壌がこの樹木が蓄えているCO2以上、3倍ぐらいという数字があるそうですけれども、土壌に蓄えるという報告があります。そういう意味で、開発行為によって樹林地が減ることはCO2を吸収する、あるいは削減するという意味からもアクションプランの中できちっと位置づけて、2050年の50%削減に寄与する意味では、これをきちっと位置づけるべきではないかということで、これについてのお考えをお聞きします。

答弁 建設課長 高瀬達矢

高木議員の前半の部分について、私のほうからご回答したいと思います。1点目の開発地と住民のお住まいになっているところの樹木だとかの垣根とかいろんな話で、審議会で必要がないというようなご意見があったと思いますが、審議会では必要ないというふうに言われている委員さんもいましたけれども、全体で必要ないというふうに決めたわけではなくて、前段の6月の農地収用の関係の説明会のときに開発側にこの話をしたけれども、そういう考えはないということで、それ以上求めてもなかなか厳しいのかなという判断のもとでいろいろと審議会で議論したというところでございます。それと、説明会のとき景観条例上に基づく説明会のときに、うちの職員がこのとき立ち会うことが、ほかの仕事とぶつかり合ったものですからできなかったのですけれども、私が見ている範囲ではほかの開発の事業等でほぼ何とか係長なり係なり、時には2人とも出席をさせて、後ほど企業側から報告書が来ますので、それと相違ない、ちゃんと報告になっているかどうか、大きな問題が起きていないかとかをお聞きしているところで、今回この近藤地区については行けなかったということでございますので、うちとしては説明会についてもきちっと丁寧に対応しているのかなというふうに確認をしております。あと最後に先進地のほう、樹木地を40%以上と相当うちから見ると厳しい規制なのかなというふうに考えますが、うちのほうも準都市の計画区域外は3%プラス7%という緑地ですか、やっているのですけれども、正確な数字は言えませんが、係長に私、この木の部分を確認したところ、現実的には40%以上残っているというふうに報告は受けているのですが、ただ場所によっては建物をたくさん狭いところに建てている場所も見受けられまして、残念ながらあそこは本当にぎりぎりの10%なのかなという感じはしますけれども、その辺について今後審議会でも会長のほうも前回広報等にも載ったとおり、今まで大変いい都市計画の景観条例ですか、あったのですけれども、なかなかニセコ町の近年の開発のほうも強くきているものですから、皆さんで意見を言い合う場所が、場面が必要だねというお話は前回の審議会の中でも出ていますので、検討していきたいなというふうに思っています。以上です。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

近藤地区の例を出されて、事業者に引き続き植栽等を求めていくべきではないかというふうなご意見でありますが、それを私も現地を見てそのように考えておりますので、そのことは引き続きお願いをして、協議をしていきたいというように思っております。それとあと、曽我の件も出されましたが、これも再三にわたって調整を行い、私が知る限り、たしか3度にわたって計画変更を行って設計まで見直していただいて、住民の皆さんの要望に応えていただいたという経緯もあって、規制的にはぎりぎりのいろんな調整を行った結果ではないかなというふうに判断をしてございます。また、行政も立ち会うべきというのは、これは全くそのとおりでありますので、担当課のほうで業務が重複して出れない場合は、役場の関係課の中から必ず誰か出るような形はこの組織として取り組んでいきたいというように考えております。また、先ほどありました規制の見直しにつきましては、現在アクションプラン、あるいは今後条例化も含めた、今新たな検討を行っておりますので、この環境関係の条例の中でも検討させていただいて、その財産権を踏まえた調整の中で可能であれば規制の強化にも着手してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

議員の質問 8番 高木直良

それぞれご回答いただきました。現状については、了解いたします。ただ、これまでの景観条例は、一度平成20年に改定がされました。この中で協議対象となる指定事業上の種類が幾つか加わっております。ですから、こういった改定については現在進行している実態に合わせて改定の検討をぜひしていただきたいと思っております。ニセコ町の第5次の総合計画の中で地区ビジョン、地区別構想という項目がございまして、ここでは各地区の皆さんからアンケートを行ってご意見を聞く、あるいはヒアリングを行うという形でまとめられております。アンケートの結果を見ますと、いわゆる東部地区、近藤や元町でありますけれども、自然環境の豊かな地域の姿を望むというのは33.9%、地域と学校と住民が交流できる場としての地域の姿32.1%、並んでおりますが、これを受けて重点課題として3番目に森林等緑環境の保全、5番目として農地と農村景観の保全と土地利用がうたわれております。また、川北地区においては、アンケートの結果では自然環境の豊かな地域の姿を最も大切にしたいと答えた方が52.7%、その結果、それらを受けて重点課題としては1番目に大規模リゾート開発と土地利用、2番目に農地の保全とリゾート開発、3番目に森林と水の保全、こういったものが課題として上げられております。こういった総合計画の観点からも、ぜひ今の状況と見比べて準都市計画あるいは景観条例についての見直しをぜひ進めていただきたいと思いますけれども、繰り返しになりますが、また先ほど出ましたけれども、SDGsの観点からもぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、その上でのお考えを再度お聞きします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

基本的な考えとしては、これまで回答させていただいたとおりでありますが、これまで大規模開発構想、今動いているものはこれまで協議をして積み上げられてきて環境保全や景観にも配慮したものが現在ニセコ町内で進行しているというふうに理解をしております。ただ、これまでも大規模リゾート構想につきましては、幾つかニセコ町に持ち込まれて実際に協議をさせていただいたものも何件かございまして、その中のまちづくりに合わないものについてはお断りをさせていただいております。ニセコにはこういう巨大な施設はなじまないであるとか、あるいはこれまでもかなり大きなところにちゃんとしたリゾートとしての枠を切って、塀といいますか、そういうもので全てのものは自分たちがやりますと。ごみから電力から全部賄いますからという話で来られたことも、それは町にとって治外法権の、言ってみればまちづくりと合わない施設ができてしまうということでありますので、そういったものについてはこれまでも即座にお断りをしてきたところであります。これまでニセコ町役場に対して地方政府という価値観を持ってこられる事業者の皆さん、あるいは計画される皆さんについては、役場の意向とか、特に景観条例とか環境とかという話をしますと理解をして、それでは私たちの計画については断念をする、あるいは別な町で考えますということでお引き取りされたところが多々実はあったわけでありますが、現在幾つか持ち込まれている中には我々をそういった環境とか景観という多少配慮していただけないような案件もありまして、それにつきましては現在ある条例や、あるいは町の姿勢を訴える中からできるだけ乱開発に至らないように引き続き取り組んでいきたいというように思っておりますが、それにつきましても一定程度の限界を現在感じているところでありますので、高木議員おっしゃるとおりそういった強化も含めて検討させていただきたいというように思っておりますので、よろしくお願いいたします。

出典:ニセコ町議会 令和元年第6回定例会 2019年9月18日 議事録 PDF(8ページ) 間違いを知らせる