ニセコ町議会 令和元年第5回定例会 2019年6月21日
ニセコエクスプレスの保存
2019年6月21日、ニセコ町議会の一般質問で、木下裕三議員が「ニセコエクスプレスの保存」について質問し、教育長 菊地博、町民学習課長 佐藤寛樹が答弁しました。
- 質問者
- 木下裕三 議員
- 答弁者
- 教育長 菊地博、町民学習課長 佐藤寛樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 2番 木下裕三
通告に従いまして、1件質問いたします。一昨年に運行終了したJR北海道のニセコエクスプレスですけれども、そのことに関してです。先頭車両を購入してニセコ町内に保存するためにクラウドファンディングを利用して以下の2つの目標を定めて資金を集めたが、最終的に目標額を超えてプロジェクトが成立いたしました。第1目標は860万円、先頭部分を7メートルに切断し、車庫建設し、駅前の転車台に設置。第2目標は950万円を設定し、先頭車両1両ごと、約20メートル全て、車庫はなく、有島記念館に設置とのこと。この件に関して以下3点を伺います。1つ目、ニセコエクスプレスの保存を計画した理由は何なのでしょうか。2つ目、どのような経緯で今回の内容のクラウドファンディングを利用した資金調達に至ったのでしょうか。3番目、なぜ教育委員会や有島記念館がクラウドファンディングの主体にならなかったのでしょうか。よろしくお願いします。
答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)
それでは、ただいまの木下議員のご質問にお答えをいたします。1点目のニセコエクスプレスの保存を計画した理由につきまして、ニセコエクスプレスは昭和63年に新千歳空港を含む札幌圏からニセコ地域へ旅客輸送を担う3両編成のリゾート列車として道内のJR工場で初めて新規製造されたもので、平成29年11月に退役するまでの29年間にわたり運行してまいりました。3両のうち2両は既に解体済みで、残る1両も本年解体が予定されておりましたが、ニセコ町の観光振興に貢献した鉄道車両ニセコエクスプレスを町内に保存し、同車両並びにJR函館本線山線と言われる特に急勾配やカーブの多い区間をさっそうと走行する同列車のたくましさとその歴史を後世に伝えることを目的としてJR北海道との協議、調整のもと計画を進めてきたところであります。2点目ですが、クラウドファンディングを利用した資金調達に至った経緯について、鉄道車両の移送には多額の費用がかかるということから、インターネット上でプロジェクトの活動を発信することでそれに共感していただいた方や応援したいと思ってくださる方を募り、資金を集める仕組みであるクラウドファンディングを活用いたしました。特に鉄道関連のクラウドファンディングは成功率が高く、全国各地で鉄道車両の保存活動に活用された実例が多いことから、この手法をとったところでございます。この手法をとりますと、全国にその活動を広く知っていただくことができるとともに、ニセコ町に関連する鉄道遺産、簡易軌道真狩線跡、旧新得機関区転車台、蒸気機関車9643などもあわせて紹介し、その普及を図る効果も得られたと考えております。3点目の教育委員会や有島記念館が主体にならなかった理由ですが、自治体が実施できるクラウドファンディングは寄附型となりまして、目標額に達しなかった場合不足分を補填して事業を開始することになります。今回のように鉄道文化協会を主体にしますと、オール・オア・ナッシングという手法をとり、目標額までに達しなければプロジェクトは終了、達するとプロジェクトが実行される仕組みとなります。このことから、今回の実施主体を鉄道文化協会としたところでございます。以上です。よろしくお願いいたします。
議員の質問 2番 木下裕三
今回のクラウドファンディング、ちょっとご存じの方だったら、1,000万円を超えるというのがどれだけ大変だったかというか、すごかったかというのがよくおわかりになると思います。しかも500名の方のご支援をいただいて成立したというのは、僕は正直言って非常にすごいことだったなというふうに思って、今回ご支援いただいた方々に本当感謝をしたい気持ちでいっぱいです。しかし、今回のクラウドファンディングの成立ということに関して、成功ということで、そのことに関して自体は僕は余り問題視をしていません。どちらかというと、今回のクラウドファンディングがいつの間にか計画して進められて、さらに第2目標を達成したら1両丸ごと有島記念館のところに収容されるということを町民の方々とか、とりわけ記念館周辺の住民の方、地域住民の方々の合意形成がなされないまま進めたことが今回非常に大きな問題だったのではないかなというふうに思っています。時系列的に言いますと、今回2月26日からクラウドファンディングの資金調達の件がオープンされていきましたけれども、町民の方にいつ知れ渡ったのかというと、同日にあった北海道新聞の朝刊で掲載されています。そして、「広報ニセコ」の3月号に掲載された。この段階で初めて町民の方々に知れ渡ると、知ったということになります。ですので、ほとんどの方はクラウドファンディングが始まってから基本は知ったということになります。しかも今回の第2目標に設定された有島記念館に関してです。保存場所の周辺の地区住民の方への説明会、これ開催されたのが2月26日から2カ月以上たった5月8日なのです。今度町民講座のほうは、さらにその後の5月16日で、5月16日のほうは、先ほども同僚議員の一般質問でもありましたけれども、主題というよりも、参加者からの質問に応じてエクスプレスに関しての話が出たというふうなことを聞いております。いずれの集まりでも、特に有島記念館での保存に対して大反対の声が上がったと。さらに、もっと早くからこのことを説明すべきだったのではないか。先ほど教育長のほうから、報道の前に説明すべきだったというふうなご答弁が一般質問の答弁でありましたけれども、その前といっても、説明されたのが2カ月以上後です。クラウドファンディング終了間際ですね、ほとんど。ここで、僕一文を読み上げたいと思います。どういうことかといいますと、こちらのクラウドファンディング、今回のプラットホームの中で説明された中で、残る最後の1両は現在北海道苗穂工場にてまだ留置されていますが、いよいよことし解体が予定されています。しかし、せめて1両だけでも保存していきたい。そこで立ち上がったのがニセコ町鉄道文化協会ですと。この後です。町を挙げて協議を続けた結果、2つの保存場所の候補が挙がりましたと。こう書かれているのです。町を挙げてというのはどういうことなのだろうなと。通常町を挙げてという文章で想定されるのは、多くの町民の方と何度も協議してと捉えるのが僕は普通だと思うのです。しかし、今回、要はこの文面の中を言うと、あたかも有島記念館の保存候補地が町を挙げて協議をして候補になったのだよと、そういうふうにクラウドファンディングの文章の中では書かれているに等しいわけです。書かれているわけです。これは、今回プロジェクト成立しましたけれども、クラウドファンディングのこの文章を見て厚意を寄せていた方々とか寄附をしていただいた方々に大きな誤解を与えることになっているのではないかなと。なったのではないか、実際。このことについてまずどのようにお考えなのか、これちょっと伺いたい。そしてまた、こういった誤解を与える文章、なぜ事前にチェックすることできなかったのだろうか、そのことを2点目で。それと、これもやはり先ほどの同僚議員のほうの質問からでももちろんありましたが、要はいろんな町民の方々への事前の説明だとか賛否、合意形成がなされないまま進めた今回のプロジェクトに関してまちづくり基本条例の情報共有規定に反する意思決定プロセスだったのではないかというのは私も同様に思います、こちらのほうは。先日17日ですか、行われた議員協議会の中で教育委員会のほうから、ニセコエクスプレスの保存場所を有島記念館敷地内から、今回プロジェクトの第2目標が成立したわけですので、有島記念館というふうになったわけですが、それをJRニセコ駅に変更する方向で検討しているというふうに伺いました。先ほど教育長のほうからは、ニセコ駅であるべきなので、変更したというような答弁があったかと思いますが、ニセコ駅に変更することを検討することに至ったこの理由をもう一度教えてください。そしてあと、今回こういった大きなクラウドファンディングに支援していただいた方に、町を挙げてというような誤解をするような文面を投げかけてしまったこと、それとあと今回有島記念館からJRのほうに移行することになるよということをどのように説明するか、このこともあわせて伺いたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 町民学習課長 佐藤寛樹(町民学習課長は2021年1月まで)
ご質問にお答えしたいと思います。ニセコ町有島記念館の当初の予定につきましては、1両になった場合については有島記念館に保存するということでクラウドファンディングをかけた。ご存じのとおり事実でございます。それで、クラウドファンディングの告知の中で、緊急避難地といいますか、維持管理上目ききがきいて、あと防犯上、除雪等の管理上、今後の保存していくに当たっては有島記念館で保存したいと。多額な金額もかかるので、有島記念館で緊急避難地としているメッセージで出しているところでございます。ですので、こちらとしましては当初駅前のJR付近、今SLありますけれども、そちらのほうで置きたいということであったのですけれども、先ほど申しましたように資金の調達が、さらに上屋を建てるとか、そういったメンテナンスにかかるので、緊急避難的に有島記念館のところに置くと。それと、有島記念館になぜ置くかという部分で、前の説明会でお話しした中では、有島武郎の父の武が古代の鉄道改革に熱心に当たったということで、その有島のキーワードで有島敷地内で展開すると。ただ、場所につきましては、有島公園の前にどんと車両を置くのでなくて、裏側に置いて、景観上支障ないという観点からでも検討した次第でございます。それと、クラウドファンディングの表現の中で町を挙げてという部分につきましては、今後の希望という部分もあって、ちょっと表現が確かでなかったと言われれば、ご指摘のとおりかもしれませんけれども、その中で先ほどの1両を維持する場合は維持管理の関係、それと資金調達の関係において緊急避難地として置くことに決めましたということではメッセージをしているところでございます。それで、先ほどの話に戻りますけれども、ニセコ駅前に置くにつきましては、いろんな面、歴史的収蔵物の観点でなくて、まちづくりの観点からも含めて再度検討する必要があるのではないかと。それと、意見を伺う機会は時期を逸した嫌いはありますけれども、それらの意見も踏まえまして、立ち返って駅前に置くのが妥当ではないのかということでの内部協議をして検討を進めているところです。まだそこも決定ではありませんけれども、いかにどこに置くのか、あと教育委員会部局だけではなくて、まちづくりの一環として関係部署がいま一つ同じ認識のもと進めていかなければならないということと思っております。これは、当然クラウドファンディングということはそれに伴いましてご厚情とご意向をいただいたということで、重いものだと思っておりますので、これからどうしていくか、どう活用していく、どう保全していくかということが重要だと思いますので、それらの部分について詰めていきたいと思っておりまして、また町民の皆様へのご説明と議会の皆さんにご説明とご理解をいただくことになるかと思いますので、今の時点ではそのような考えでございます。よろしくお願いします。
答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)
私からも答えたいというふうに考えております。先ほどの質問にもありまして、答弁しましたとおり、全くご指摘されたとおりに、今回の計画に当たり、いち早く住民の皆様に説明をしながらご意見を受ける機会を逸してしまいまして、ついつい遅くなってしまったことについてはご指摘のとおりということで考えておりまして、今後こういうことのないように努めてまいりたいというふうに思っているところです。それから、クラウドファンディングのホームページ上にちょっと誤解を招く表現があったことについても、私のチェック不足もあったかなというふうに思いますので、その辺もおわびを申し上げたいというふうに思います。保存場所についてですけれども、本来的には私たちも産業遺産の集積地としての中央倉庫群を核としたJRニセコ駅周辺というのが一番望ましいというふうに考えておりましたが、1両保存するとなるとなかなか、これから先持続していくためには当然車庫なり上屋なりが必要だと。そうなりますと、本当に多額な経費がかかるため、1両の場合は緊急避難的に有島という判断をしました。それで、もう実施してしまったわけですけれども、5月になりましたが、説明会あるいはまちづくり講座等々でそういう声も直接聞き、その辺の声の聞きながら、やはり本来的な形でいこうという判断をいたしまして、ニセコ駅周辺というところで今方針を固めたところでございます。なお、それについては、今回の500名の寄附をしていただいた方に説明する責任があると思いますので、その辺もあわせて今後決まったことについてまたお知らせをしていくことになるかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
答弁 町民学習課長 佐藤寛樹(町民学習課長は2021年1月まで)
申し述べましたけれども、ちょっと言いわけになるかもしれませんけれども、今回の車両の取得に当たりましては、先ほど言いましたとおり、3両あるうち2両既に即解体しました。1両につきましても、伊藤学芸員の調査の中で、もう間もなく壊すと、取り壊すということなのです。その部分につきましては、先ほど申しましたニセコ町の文化遺産としての重さに鑑みまして、JRと積極的に協議させていただいて、待っていただいたということがあります。ですので、向こうはすぐに処分したいというところもありましたけれども、それらの交渉に当たるのと本来皆さんにお伺い立てて、順序立ててそれはどうですか、いいですか、悪いですかという順序であればよかったのですけれども、そういった部分で時間との闘いもある程度あったということは事実でございます。隠しもしません。そういった中で先行してしまったというのが事実なのですけれども、そういった事情もありまして、JRさんのご協力をかなりいただいた中で進めさせていただいたということも報告させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
議員の質問 2番 木下裕三
最後の佐藤課長の言いわけは、本当に言いわけだなというふうに思いますけれども、住民の方と話す時間は別に1時間、2時間とれればいいわけであって、今こんな交渉しているのだけれども、どう思うとか、そういったことできるのではないかなと純粋に僕とかは思います。この件については今この場ではこれ以上別に追及しませんが、先ほども同僚議員からの質問の中でもあったことと同様のことで、もう一度ここで確認させていただきたいのですけれども、今回のニセコエクスプレスの方針転換に関して、有島記念館からJRのほうに、まだもちろん確定ではないけれども、その方向で今方向転換する予定だということを改めてきちんとご説明いただく場、町民講座、それとあと最低でも有島記念館周辺の地区住民の方々へきちんとご説明をいただくということが、これこそ本当にまちづくり基本条例の趣旨だと思っております。もう一度この件に関してお約束をいただきたいと思います。
答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)
今回の件で有島地区の住民の方々だけではなくて、町民の皆さんいろんな考えを持ったのではないかなというふうに思いますので、改めて方針等を今後の方針ということで説明する機会を設けてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。