みんなの議会

ニセコ町議会 令和元年第5回定例会 2019年6月21日

開発規制強化の検討及び事業活動に伴う生活環境保持について

2019年6月21日、ニセコ町議会の一般質問で、高木直良議員が「開発規制強化の検討及び事業活動に伴う生活環境保持について」質問し、町長 片山健也が答弁しました。

質問者
高木直良 議員
答弁者
町長 片山健也

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 8番 高木直良

2つ目の質問に移ります。開発規制強化の検討及び事業活動に伴う生活環境保持について。「広報ニセコ」6月号では、「景観と水資源を守る~開発の行方」、これを特集しております。この中で都市計画審議会の会長は近藤地区や有島地区の住宅建設の増加に触れまして、準都市計画区域外であっても規制が必要と発言をされております。そして、私が受ける記事全体からの印象でありますけれども、近年の開発の波が押し寄せていることへの対応策が必要という、その喚起をしている特集ではないかというふうに受けとめました。2004年に景観条例、2009年に準都市計画区域が定められ、開発に関するルールが運用されてきました。この特集号の図1には、平成20年から平成30年度の申請件数がグラフで表記されておりますが、これに関連いたしまして、実際に建築した件数、申請ではなくて建築した件数と開発面積の集計値、そのうち開発行為に該当する部分の件数と開発面積及びこれによって喪失したと思われる樹林面積の推計値ということで、もしわかれば。さらに、この開発が10年ちょっと続いておりますが、全ての情報を総括的にプロットした、そういった図面があるかないか。それから、景観協定、コミュニティー協定という言葉が出てまいりますけれども、これらの協定の締結がもしあれば、締結の件数をお尋ねいたします。2番目に、私はある外国の不動産会社が現在開発中の町内の現場を見たことがございます。この現場を見ますと、広報にも書いてあるのですけれども、こういう言葉がありまして、開発によって景観が変わるだけではなく、雪捨て場の不足、渋滞など多くの生活問題が起こり得る状況と。これは、恐らく倶知安のひらふ坂の状況などを指して言っている心配事だと思うのです。ところが、この現場ではそういう状況が生まれていると私は感じたわけですが、その意味から現行の規制、これをクリアして今開発が行われている場所だと思いますけれども、私が見た印象からは、現行の規制がございますけれども、それをもっと強めなければ将来大変になっていくのではないかと感じました。私は規制強化すべきと思いますが、どうお考えでしょうか。それから、3番目として、同じ時期をとって平成20年から30年にかけて農地法第5条による農地転用の件数と面積を伺います。農林は規制が強く、開発の波を防いでいるわけですけれども、農業委員会の許可で農地転用が可能となりまして、これは今この間ずっと別荘地や宅地がふえてきたというのもこの転用があったからです。現在審査中の案件で、転用後に事業者がこれまでニセコにはなかった例えばドローンを飛ばすと、飛行するというようなレジャー観光の場とする計画が出されております。この予定地に隣接している住宅の住民たちは、このレジャー施設による住環境、自然環境の変化、悪影響に不安を持ちまして、事業者や農業委員会に要望書を出すなどの行動をしております。このような場合の町としての相談窓口が今ないのではないかというふうに思いますが、その必要性についてどう思われるでしょうか。また、現在のニセコ町観光振興計画書、これは平成25年に改定になっておりますが、リゾート地としての価値を向上させるとともに、ここに住むことの魅力を高めながら、地域の持続的な発展を図り、来訪者と町民の双方が楽しめ、元気になる地域を目指しますとあります。先ほど説明した事例、これと今の計画の文書を比較しますと、うたっていることから見て、新しいレジャー観光事業というものに伴って近隣生活者への影響が非常に出てくるというふうに私は思うのですけれども、適正に規制する制度というものをこの計画に沿って設けるべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

それでは、高木議員のご質問にお答えいたします。1点目の準都市計画区域内での実績につきましては、建築が完成した件数は92件でございます。この建築に伴う開発面積を集計したデータというものはございません。計画区域内における開発行為、これは通常3,000平米以上の申請件数は8件で、開発予定面積は94ヘクタールとなっております。なお、変更に伴う申請件数等は含まれてございません。この開発行為に伴う喪失樹林面積は、把握できず、不明でございますが、北海道に提出されている林地開発に伴う林地外の転用面積、これにつきましては過去10年間で約5ヘクタールとなっております。これらの建築、開発行為及び喪失樹林箇所を総括した図面やデータというものはございません。また、ニセコ町景観条例に基づく景観協定、コミュニティー協定の実績というのは現在のところないという状況でございます。次に、2点目の開発に対する規制強化の検討という点につきましては、現在のニセコ町準都市計画区域内における開発については、高さ制限15メートル以下や用途制限、3,000平方メートル以上の開発行為の手続など、適正な規制が行われてきているものと認識しておりますが、先日、これは6月13日に開催された都市計画審議会において、都市計画区域外の規制も検討する必要があるのではないかとの意見も出され、意見交換が行われたという報告を受けております。規制に当たっては、民法上の財産権との調整という難しい課題もあり、慎重に検討を重ねてまいりたいと考えております。次に、3点目の農地転用の件数でございますが、農業委員会からの報告によりますと18件で面積が2.57ヘクタールとなっているということでございます。次に、4点目の相談窓口の関係でありますが、農地転用につきましては独立行政機関である農業委員会において判断すべきものというふうに考えております。しかしながら、地域の生活環境を含めて環境悪化につながらないよう、情報共有を図りながら、関係法令等に基づき適正に対応したいというふうに考えております。次に、5点目の観光事業などに伴う規制制度を設けるべきではないかというご質問でありますが、今後も引き続き現行の景観条例、準都市計画、国定公園法及び関係法令、地下水保全条例等の法令に基づきまして適正な開発誘導に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いを申し上げます。

議員の質問 8番 高木直良

データに関する件では、今お答えの中でデータがない、あるいはそういう集計した図面などはないというお話でありましたけれども、1件1件、準都市計画なり景観条例で規制がされて、それをクリアしたものだけが実際に開発、建築に着手できるというのが今の流れであります。しかし、私が思いますのは、これがつながっていくと、いずれ今以上にこの流れが強くなれば今以上に。今お答えがなかった。あるいは、道の推計というのはありますけれども、例えば樹林地がかなり消えていくという状況を目にするのです。私は、実は現場の写真を撮ってみたのですけれども、状況は町なかの建築あるいはひらふ坂における建築の状況とほとんど変わらない状況が生まれている。今開発行為においては3%は存置するというか、そこに自然に生えていた樹木は残すと、プラス7%を緑地にするというのが規制の内容です。これは1件ごとにクリアすると。でも、それがつながっていった場合どうなるかいうと、今まであった自然林のほとんどが消えてしまう。9割以上消えてしまうという状況です。ある現場を車で通りかかると、そういう場所が見受けられるのです。ですから、私は今の準都市計画ももちろん役割を果たしていると思いますし、今後も果たすとは思いますけれども、それに加えましてもう少し、例えば3%というのがそれでいいのかどうか、あるいはこのエリアについての総量規制というものを導入すべく検討をする時期ではないかということなど、それから審議会でもお話が出たように、今の規制区域以外にも例えば市街地においても用途地域という都市計画区域を設けるとか、そのような新たな考え方を取り入れなければいけない、そういう時期にもう来ているのではないかというふうに考えます。今町としてはSDGsというものを町政の基本に大きく掲げるということになっておりますが、私は自然環境の持続性ということからいえば、確かに先進的につくった準都市計画区域、景観条例というものの役割認めますけれども、もう少しさらに進んで、今の状況に合った規制のあり方というのを検討する。まず検討です。それが必要ではないかというふうに思います。それから、もう一つ、農地の転用にかかわる話でありますけれども、確かに農業委員会が転用については審査を厳正に行うという役割を負っていますから、ただしその範囲というのはどうしても農地転用という部分だけで、その後の利用のあり方。私が紹介した事例は、宅地にするのではなくてレジャー施設、レジャーをする場所にすると。大きく言えば観光の事業にするということになりまして、先ほど紹介しましたように、今のニセコの計画からいいますと住む人にとっても、それから訪れる人にとっても落ちついた自然を楽しみながら観光してもらうというのが基本になっていると思いますので、今事業者が掲げているレジャーのあり方というのは、今までにないドローンを飛ばすとか、飛ばすだけではないのです。競技をするというのがクラウドファンディングには書いてあります。それから、ラジコンヘリの競技を行うとか、そういうことなどもうたっているわけです。そういう事業者の方が行うレジャー観光事業、これに対応するものは新たに視野に入れて計画をつくっていく。それから、相談窓口です。住民の方たちが非常に心配に思っている。今までの生活環境に大きな悪影響が出てくるのではないかという心配事に答える、そういう行政の窓口も絶対的に必要だというふうに考えておりますが、改めて所見を伺いたいと思います。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

まず1点、農業委員会の関係につきましては、よく私のところにも農地の転用に関してお客さんが来られる場合があります。その場合におきましては、農業委員会が独立して、町長の権限が及ばないということによって担保されているところでありますので、私は一切コメントすることはありません。また、農業委員会に対してこれをやってくれとか、あれをやってくれということはこれまでもありませんし、今後もそういうことはする考えはないということを明確にお伝えをしているところであります。しかし、我が町は2001年、環境基本計画をつくる。2年半にわたり当時相当な議論を行いましたが、とにかく乱開発防止しようと、イメージとしてはですよ。皆さんの議論の中でも、目先のお金ではなくて、やっぱり将来の住民生活、景観と環境を守る町にしようということで、水環境を守る。「水を守ることは」という物語をつくって、環境基本計画をつくり、そして環境基本条例をつくり、そしてあわせて景観条例、割と厳しい景観条例をつくらせていただいたところであります。今高木議員が総合的におっしゃった規制の強化を含めた総量規制の検討すべきでないかというのは、私も同様の危機感を現在持っているところであります。ただ、これまで最高裁判例を見ても、景観条例で市町村で決めたものが負けているという事例もありますので、そこは財産権との関係を慎重に調整しながら、どの程度の規制ができるか、それはまた議論を重ねていきたいと、このように考えております。また、ドローンとかラジコンヘリとかという具体的なものが出ておりましたが、空に関しても今のところ航空法による以外は規制がないという状況でありますので、特にニセコ山系を我々有しておりますので、ニセコ観光圏のほうでも一回議論をして、全体的なそういったものを規制できるかどうか。それが無理であれば、町単独でもこの地域においてはドローンについてはこういうことということで、住民の暮らしや生活を守ると、それを第一優先にして今後とも対応してまいりたいというように考えております。また、これまで国から指定を受けました環境モデル都市、そしてSDGs未来都市、これは全て持続する環境社会を私たちつくっていこうということが前提で動いているものでありますので、その基本姿勢を大事にしながら今後ともまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。また、1点だけ、林地につきましてもご意見ございました。国定公園地域でも私ども知らない中で林地が広範囲に切られているという実態も幾つか見ております。ただ、それを確認したところ、振興局であるとか、そういった林業の許可を得て伐採されているということで、なかなかそれらについて町の意見というのは申す場が今のところないので、それらについても関係機関に対して自治体のそういった意見を聞いたり、あるいは計画のすり合わせを行うということを今後ともお願いをしてまいりたい、このように考えております。あと、さまざまな心配事に答える相談窓口につきましては、実は先般も住民の皆さんが夜来庁いただきまして、いろいろ意見交換させていただきました。町でできることについては、環境悪化にならないように、そこはしっかり対応させていただきたいということで、個別具体があれば真摯に対応してまいりたい、このように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

議員の質問 8番 高木直良

今お答えがございましたけれども、関係の法令とか、あるいは上部団体、そういったところとの協議などが必要かと思います。一方的に町だけがやるということもできないかもしれませんが、私は少なくとも研究をすると、いろんな事例、全国の事例を研究するとか、あるいはさまざまな関係法令について、それとすり合わせができるかできないのか、そういった研究についてはぜひすべきだというふうに考えます。また、農地転用に関しましては、これは農業委員会の所管であり、独自の権限によって行われるということは承知しております。ただ、5条の転用にかかわる許可申請書、この中の注がございまして、注といいますか、必要事項の項目が書かれておりまして、その6番目には転用することによって付近の土地、作物、家畜等に及ぼす被害の防除施設の概要と、そういうことが心配される場合はそういう対策をとる。この内容についても添付するということになっております。私は、これは広く読めば、土地、作物、家畜等になっておりますけれども、ここに近隣住民というのが入るべきだと思うのです。家畜等の中には近隣住民を入れて読み込んでもいいのかなというふうに思いました。いずれにしましても、今後こういった新しいレジャーが進出するということもあり得ます。そういう意味では、それに対応した町としての対応、少なくとも相談窓口はしっかりしていただきたいということを再度述べまして質問にかえさせていただきます。

出典:ニセコ町議会 令和元年第5回定例会 2019年6月21日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる