ニセコ町議会 平成31年第2回定例会 2019年3月12日
農業の未来と方向性について
2019年3月12日、ニセコ町議会の一般質問で、猪狩一郎議員が「農業の未来と方向性について」質問し、町長 片山健也が答弁しました。
- 質問者
- 猪狩一郎 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 9番 猪狩一郎
続きまして、農業の未来と方向性について。諸外国では食料安全保障を重んじているが、残念ながら我が国の食料自給率はカロリーベースで38%と先進国では最低水準であります。今国内農業は、関税削減、撤廃の市場開放という試練のドミノ倒しの渦中にあります。環太平洋連携協定に続いて欧州連合との経済連携協定が発効され、さらにこの後強硬姿勢の米国との貿易協定交渉が待ち構えています。米、生乳、種子、水道に至るまで、さまざまな分野で規制を緩めてきました。工業製品とてんびんにかけた過度な農産物の市場開放には憤りを感じます。農業史上未曾有の出来事ではないでしょうか。現実を直視しながら逆境を乗り越え、基幹産業である農業を守るため、みんなでピンチをチャンスに変える解決策を講じなければと思っております。町長の方針を伺います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまのご質問にお答え申し上げます。平成31年度の町政執行方針でもご説明をさせていただいておりますが、日本の農業を取り巻く状況は、TPP11と日EU、EPAが発効されたことにより、大きな転換期を迎えているものと考えております。また、これらの協定によって日本の農業にどのような影響が生じるか、極めて不透明な状況となっているのではないかと考えております。特にニセコ町を含む北海道農業全体での影響は、本当にはかり知れないものがあるというふうに考えておりまして、今後米国との2国間貿易協議の進捗状況によっては、さらに深刻さが増すものと大変危惧をしているところでございます。さらに、ここ数年の気象変動は日本にさまざまな大災害をもたらし、甚大な農業の被害が続いている状況となっております。本町におきましても、これら喫緊の課題に対して一つ一つ真摯に対応し、ニセコ町の特徴を生かした農業を推進していく必要があると考えております。ニセコ町では、これまで農業基盤をより強固にするため、国営農地の再編事業に着手しつつ、農業者の営農環境整備へ向けた支援を積極的に推進してきております。引き続き農業者個々の経営体質強化への取り組みを支援し、各関係機関、団体と協力しながら農業所得の向上対策を講じていく所存でございます。国が進める市場開放は、国内生産を縮小させるピンチではありますが、ニセコ町の農業の特徴である農産物の多品目生産性を生かしつつ、一大消費地である観光リゾート地の強みを生かしたニセコらしい農業を追求することで地域内市場を拡大させることも可能であろうというふうに考えております。今後リゾート地エリアや町内で農産物を消費できるような環境に優しく、生産流通リスクの少ない営農という本町のメリットを生かしつつ、持続発展可能な営農を目指して取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、今後ともご指導をよろしくお願いを申し上げます。
議員の質問 9番 猪狩一郎
本来これは国の問題だから、町には直接関係ないと言われればそうなのですけれども、実際我々は特に農業をやっている限りはこの問題は直視していかなければいけないと思っておりますし、またこの間もテレビでやっていたのですけれども、どこのチャンネルか忘れてしまったのですけれども、1粒5万円のイチゴが飛ぶように売れるという、そういうことですとか、あと米の問屋さんで東洋ライスというのがございますけれども、150グラム入りの6袋ですから八百何グラムですね、それを1万8,000円で販売したら大変好評なので、これの輸出も検討しているということでございますし、それからまたドバイでは日本酒が40万円、50万円で飛ぶように売れているという、そういう現実もございますが、日本人はどっちかというと園芸に近いと言われるぐらい小手先が器用というか、日本農業のそういうものをうまく利用しながらオンリーワンの製品ができるような技術面ですとか経済面ですとか、そういう側面からもちょっと応援していただくというか、そういうのが必要でなかろうかなと思っております。それと、あともう一つ、明るい話題としましては、昨年の10月、国連総会で小農と農村で働く人々の権利に関する国連宣言が、これは2019年から2028年までの10年間を定めております。これは、どうしても国の政策上大規模農業でコストを下げるということも必要なのですけれども、そればかりでやっていくと、日本の農業をちょっと見てみますと98%が家族農業というか、小農業でございますし、世界全体では8割が家族農業ということを見ますと、実質的にそういうような思いやりあるきちっとした、どこかにチャンスがあると思いますから、そういう面を含めて進めていければと思っております。それ自体が先ほども言ったSDGsの農業版のこれも一つの方法でなかろうかと思っておりますので、その点は町の考えとしてはどうなのか。よろしくお願いします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
まず、猪狩議員おっしゃるとおり、食の安全保障とか国内自給率がどんどん低下しているということに対しては大変私も危惧しておりますし、食料の安全保障というのを守るのは国家の責任であろうと、そこはいかがなものかと率直に思っております。その中で、我が町においては大規模化を1つ国営事業によって進めるとともに、小さい農業者も、トマトなんかもそうでありますけれども、高品質のトマトを生産し、少量でも経営をしていくという、いわゆる多様な農業というものを我々も応援していきたいというように考えておりますし、先ほど1点あった高級志向のようなものという、しかし輸出に本当に依存していることが将来持続していくのかというと相当危ういのではないかと思っておりまして、そういう面においても域内で消費したり、あるいは我々リゾート地を有しておりますので、そこへ直接ダイレクトに届けるような地域循環型の農業生産の仕組みが必要ではないかというふうに考えておりますので、その辺関係団体とも協議しながら、農業者がみずから考え、みずから生産に挑戦する、そのものに対してはこれまで同様しっかり応援をしていきたいというように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。また、先ほど言いましたSDGsに関しても農業面でも大変重要なことだというように考えておりますので、これもしっかり根底に据えて進めてまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いをいたします。
議員の質問 9番 猪狩一郎
昨日、枝廣先生のセミナーがございまして、未来は地域にしかない、それから元気と勢いを持てば必ずニセコ町の将来は開けるというすばらしい公演を聞きまして、力強く思っているところでございます。そういうことで、今農業者に対してはやっぱり精神的な支えと将来を見据えたビジョンが必要でなかろうかと思いますので、枝廣先生が言われたとりあえずバックアップキャスティング、先に目標を立てる前に、今こういう喫緊の問題ですから、フローキャスティングというのですか、まずその一つの問題にどうやって取り組んでいくかということ、それをバックアップしていかなければなと思っているのですけれども、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
本町におきましては、これまでも農業の青年たちが新たにブロッコリーをやりたい、あるいはニンジンをやりたい、そういう挑戦的なものにはこれまで町としても全面支援をして行ってきておりまして、そのことがニセコの産地化、大きなものに発展していっているというふうに思います。今後とも農業者がみずから考え、行動する、それはしっかり応援をしながら、農林水産省等の協力を得ながらしっかりバックアップしていきたい、そのように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。