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ニセコ町議会 平成30年第8回定例会 2018年12月19日

原発避難計画の実効性について

2018年12月19日、ニセコ町議会の一般質問で、三谷典久議員が「原発避難計画の実効性について」質問し、町長 片山健也、総務課参事 黒瀧敏雄が答弁しました。

質問者
三谷典久 議員
答弁者
町長 片山健也、総務課参事 黒瀧敏雄

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 6番 三谷典久

それでは、通告に従って、2件質問いたします。まず初めに、原発避難計画の実効性についてお伺いいたします。去る10月18日、泊原発を再稼働させない北海道連絡会が後志管内自治体訪問、要請の一環としてニセコ町を訪問し、林副町長らと懇談しました。このときの懇談で、原発避難計画に関するさまざまな指摘事項がありました。特に以下の指摘事項についてどのように考えるか。1、避難計画のもとになる想定地震がいかなる断層によるものか明らかにされていないが、北海道によれば留萌沖断層により後志で震度6強の地震が想定されており、その被害状況がシミュレーションされています。シミュレートされた被害状況のもとで避難は可能と考えるか。2、北海道新聞報道では、道央のバス会社6社の取材で、原発事故のバス輸送について2社ができない、4社が難しいと答えたとされています。避難計画は避難バスによる避難を前提にしていますが、原発事故時にバスの運行が確実にできると考えるか。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

ただいまの三谷議員のご質問にお答えいたします。1点目の原発避難に関して留萌沖地震の発生によって後志地域が震度6強の揺れになると想定された場合に避難することが可能かについてでございますが、北海道地域防災計画やニセコ町地域防災計画原子力防災計画編、避難等措置計画に基づく避難経路に従って避難することとしております。この場合、主要避難経路として国道230号及び道道66号を予定しているところであります。避難が可能かにつきましては、道路の被災状況に応じて道路管理者である北海道開発局や北海道などと連絡をとり、安全に通行可能な避難経路、または代替経路を確認の上、対応してまいりたいというように考えております。また、2点目の原発事故時にバス運行が可能かについてでございますが、北海道では原子力災害時の住民避難を円滑に行えるよう、平成27年10月に一般社団法人北海道バス協会と連名で住民避難用バス要請運行要領を作成し、バス運転手の安全確保を大前提とした運行ルールを定めているところであります。ご指摘にあります北海道新聞報道によるバス会社の回答については、大きな懸念要因であるというふうに考えておりまして、町としても確実に町民皆さんの避難ができるよう、北海道に引き続き要請を行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

議員の質問 6番 三谷典久

原発事故による避難計画において、地震が原因で原発事故が発生した場合、地震による被害の影響というのを考慮する必要があるのでないかということを指摘したいと思っています。ことしの10月22日に行われた原子力防災訓練では、台風の接近、上陸、それで泊3号機が事故が発生したという想定でした。昨年の平成29年度の原子力防災訓練では、後志地方西部を震源とする地震が発生するという想定で実施しているわけです。そのとき震源地、規模、後志管内の震度が想定はされています。しかし、地震の被害状況というのは一切考慮されてはいないわけです。ここで問題にしたいのは、北海道は地震、津波に伴う詳細な被害想定調査を平成24年度から振興局単位で進めていると、その資料によりますと地震による被害は避難計画に大きな影響を及ぼすことが考えられると思います。この資料なのですけれども、平成28年度地震被害想定調査結果概要というのがありまして、これによりますと、まず想定している地震なのですけれども、後志管内で人的被害が最大となる地震として北海道留萌沖地震によるものであると、これは留萌沖の活断層によるものです。このときの設定では冬の早朝5時との設定で、地震動は震度6強から震度7で、まず建物の被害としては全壊棟数が819棟、半壊棟数が3,617棟、人的な被害として死者が36人、重軽傷者数が623人、避難者数が2万700人というふうに出ています。さらに、主要道路の被害箇所数として12.5キロ当たり1カ所、15メーター以上の橋梁の不通、通行支障箇所の割合が1.85%、総数673カ所、上下水道の被害箇所数の割合が3.7キロメートル当たり1カ所と、こうあるわけです。これは、つまり道路あるいは橋の損壊によって車での避難が不可能となることも考えられるわけです。しかし、避難計画は道路の損壊が全く考慮されずに進められているわけです。先日の避難訓練においても白石まで行ったということですけれども、こういうシミュレーションに基づいて考える必要があるのではないか。このシミュレーションを考えた場合に、今の避難計画では車で避難するのだといっているのだけれども、実際に避難することができないということもあり得るのではないか。その辺どうお考えになっているかお伺いしたいと思います。それから、もう一つ、避難バスの運行について質問しました。結局北海道とバス協会が協定結んでいるということです。運行要領というのがあってやっているのですけれども、問題はこのバスの運行に関しては町村はまず北海道にバスを要請すると、北海道はバス協会に対してバスによる住民輸送を要請すると、バス協会はバス事業者にバスの運行をこれまた要請するのです。全てが要請に基づくと、つまり強制力はないわけです。そういうもとで、北海道新聞のアンケート調査では、バス会社6社の取材では、原発事故時のバス輸送について2社ができない、4社が難しいと答えたというわけです。要請されたときにできませんと言ったら、それでもう終わりだということですよね、強制力ないわけですから。ということは、バスの運行というのが、これも不可能ということも起こり得るのではないか。その辺をどのようにお考えになっているか。

答弁 総務課参事 黒瀧敏雄(総務課参事は2019年3月まで)

今三谷議員のご質問のとおり、そのお話をされると相当厳しく感じます。私も恐らく想定外のことが相当出てくるというふうに思います。ただ、今北海道が出されている平成28年度のこの資料を見る限り、私も今出されている根拠についてはなかなかわからないところがあります。この辺については、今後北海道を含めて確認をさせていただきたいというふうに思っております。ただ、現段階においては、国に対して指定の避難箇所について避難通行ができないという場合については、北海道とか、あと各市町村の必要性に応じて、実動部隊である自衛隊とか、あと警察、消防、あと海上保安庁などに支援を要請するということに現段階はなっておりますので、通行できない場合を想定した場合については国の実動部隊に要請をするしかないかなというふうに今思っております。ただ、先ほど言ったような調査結果については、具体的なところがまだはっきり示されていないので、今後町としてもそこは北海道に確認したいというふうに思っております。あと、バスの部分につきましては、バス協会が北海道と協定を結んでいるという形なのですが、現段階においては町が北海道に対してバスの要請をするということになっております。今バス協会に加盟している件数といたしましては120社、これは平成29年の9月30日時点のデータなのですけれども、120社がありまして、バスの台数としては5,809台、今一応持っているということになっています。そのうちの乗り合いが3,558台ありまして、貸し切りが2,251台という形になっています。ただ、今三谷議員がおっしゃったように、非常事態で道路が通れなくなったときには全く意味をなさなくなるというのはもっともなことだというふうに思っておりますので、この辺については今後北海道に確認をしながら、体制を確立させていきたいというふうに思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。以上です。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

先ほど地震等も考慮して避難計画すべきだという話がありまして、いろんなシミュレーションが可能ではないかと思いますが、避難が実際にできないことがあるのではないか。それは、そのとおりだというふうに思います。いかなるシミュレーションをし、いかなる計画を立てても、現状では想定外のことという世の中たくさん起きております。まして、先ほども述べさせていただきましたけれども、実際に福島原発においては、バスはもとより、食料を配達するトラックの運転手さえもそのエリアには配達できないということで断られて、全て職員がそういうことまでやったという自治体もあるわけでありまして、放射能といいますか、原子力発電所に関することについては相当シビアな覚悟を持っていろんな対応をせざるを得ないのではないかというふうに私自身は思っております。以上でございます。

議員の質問 6番 三谷典久

まず、バスの話ですが、先ほどは仕組みの中で要請ということで強制力ないものですから、問題ではないかということを言いました。それから、もう一つ問題になってくるのは、UPZにおけるバス避難に当たっては安全管理基準のもとで運行が行われるということになっています。民間バス運転手の被曝線量限度というのが年間1ミリシーベルトとされている。これは、一般人として扱われているわけです。だから、要するにバスの運転手さんだから何とか来てくださいと言ったところで、この線量とか、そういった安全性が確保できなかったら、これは無理だということになるわけです。それもやっぱり考えなければいけないということが1つあるということ。それから、先ほど実動部隊、警察、自衛隊ということが出てきました。これに関しても、道新の記事の中に、避難計画によれば民間バスの協力が得られない場合北海道が政府を通じて自衛隊、警察などの実働組織に車両での住民輸送を要請すると、こうありました。避難することがなかなか難しいとかということを考えた場合に、多くの人が自衛隊、消防あるいは警察が助けに来ると考えている人は多いと思うのです。だけれども、これにもやっぱり問題があるのではないかと思う。まず、消防庁の活動対策マニュアルというのがあって、これによる被曝線量限度として人命救助等の緊急活動においては100ミリシーベルト、繰り返し活動を行う場合は5年間に100ミリシーベルト、ただし任意の1年に50ミリシーベルトを超えるべきではない。こういうふうに限界があるわけです。自衛隊員の場合はどうかというと、年間被曝線量は自衛隊内規によって50ミリシーベルトと決められていると。このように、救助する側にとっても安全をやっぱり確保しなければいけないということが大前提になっているということを私たちは知らなければいけないと思う。だから、最後は誰か助けに来てくれるのだと、その最後は自衛隊だ、警察だ、消防だといっても、その人たちにとってもやっぱり安全が確保されなければならない。そういうことを考えたら、放射線量によっては避難どころではないということが起こり得るかもしれない。そこまで考えなければいけないということです。それから、最後にちょっとお話ししたいのですけれども、そもそも新規制基準に避難計画が含まれていないわけです。これは有名な話です。私が注目しているのは、2013年6月、古い話ですが、規制基準の発表に際して原子力規制委員会の前の委員長である田中委員長がこう言ったのです。あくまでも地域住民に対する防災計画の責任は市町村長や知事にあると、こう発言しているのです。これだけ避難計画というのが、今いろんなシミュレーションしました。言いました。避難できるかどうかわからないというような中で、町村に責任がおっつけられている。そういうような状況の中で、町長はこういう状況の中で責任をとることができるとお思いになっているのか。先ほどから言っているこのシミュレーションに関しても根拠の確認をする、もちろんそれもしていただきたいのですけれども、こういうことがあるということでもって、北海道をひっくるめた中で、ここに原発ありますから、避難できないかもしれない。町村自体、我々はそんなこと責任とれませんよと訴えていかなければいけないのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

三谷議員が言っていることは、そのとおりであります。避難できるかというと、それはそのときにならなければ実際問題わかりません。どんなことがあるかわかりませんので。だから、そういう面では私たちはこのエリアで30キロ圏で近くにいるわけでありますし、農業と観光という大切な産業を持っている地区です。そこが全町避難を行うという事態が覚悟として住民皆さん共通の理解としてある場合は、そういった動きをすればいい。しかし、そういったことの覚悟が持てないのであれば、それなりの行動をすればいい。私自身はそう思っています。今現在ニセコ町がつくっている避難計画が完全なものであるとは全く思っておりません。そういった覚悟を今度住民の皆さんと共有しながら、今後の対策を講じていきたい、そのように考えております。以上でございます。

議員の質問 6番 三谷典久

では、次の質問に移ります。

出典:ニセコ町議会 平成30年第8回定例会 2018年12月19日 議事録 PDF(38ページ) 間違いを知らせる