ニセコ町議会 平成28年第8回定例会 2016年12月20日
ニセコルールに関して
2016年12月20日、ニセコ町議会の一般質問で、木下裕三議員が「ニセコルールに関して」質問し、町長 片山健也、商工観光課長 前原功治が答弁しました。
- 質問者
- 木下裕三 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也、商工観光課長 前原功治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 1番 木下裕三
通告に従いまして、1件質問いたします。町長からの行政報告の中にもありましたが、ニセコルールに関してです。ニセコルールができて 15 年目になりますが、このルールによって雪崩事故を未然に防ぐだけでなく、滑走の自由と責任、この姿勢が受け入れられて、世界から多くのスキーヤーやスノーボーダーがニセコに訪れるきっかけの一つになっています。ニセコをここまで世界的に広めた要因の一つであることは間違いありません。以上を踏まえて、以下3点を伺います。1、誰がどのように動いてこのニセコルールを生きたルールにしているのか。2、ニセコ町は、このニセコルールに対してどのような評価をしているか。3、どの程度ニセコルールの認知が進んでいると考えているか。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの木下議員のご質問にお答えいたします。ニセコは、スキー場ができる前から山スキーの愛好家が集まる場所となっており、多くの人々が雪や山に親しんでまいりました。一方で、ニセコは雪崩の多い山でありまして、スキー場が開設されるようになってからはスキー場のコースエリア外での雪崩事故が多発し、多くの人命が失われてきました。そのため、スキー場ではコース外へ立ち入らないよう、看板を立てたりロープやネットを張るなどさまざまな事故防止対策をとってきましたが、残念ながら雪崩事故は減らないという状況でございました。何とか悲惨な雪崩事故をなくしたいと、21 年前、ニセコモイワ地区在住の新谷暁生さんなどを中心とする有志が集まり、これらの解決を図るべく、ニセコ雪崩ミーティングを毎年開催してこられました。この会議には地元のスキーパトロールやスキー場の支配人、日本雪氷学会雪崩専門部会長や雪崩の研究者、弁護士など多くの皆さんが毎年集まり、解決策を模索してこられたところであります。こうした長い間の関係者の議論、知恵を結集して考え出されたものが現在のニセコルールでございます。このニセコルールは、スキー場外を滑る自由を認めると同時に、スキーヤーがみずからの責任においてこのルールを守ってもらうというものです。危険が予測される日はゲートを閉じ、雪崩リスクが比較的少ない日にゲートを開くというものでございます。このルールは、スキーヤーの皆さんのためのものであり、地域はスキーヤーの皆さんの安全に重大な関心を持つというルールの趣旨を伝え、理解いただき、スキーヤーみずからが用心し、責任を持つ気持ちの醸成が大変重要なことであると考えております。このことを前提としてご質問にお答え申し上げます。1つ目の質問ですが、ニセコルールはニセコアンヌプリ地区なだれ事故防止対策協議会が策定をしております。この協議会は、倶知安町、ニセコ町、ニセコHANAZONOスキー場、グラン・ヒラフスキー場、ニセコビレッジスキー場、ニセコアンヌプリスキー場、ニセコモイワスキー場、ニセコ雪崩調査所により構成されており、会長にはニセコ町長、副会長には倶知安町長が当たり、事務局はニセコ町役場商工観光課が担当しております。運用の根幹となる雪崩情報は、同協議会がニセコ雪崩調査所に委託して作成、発信をしております。また、ルールの内容については、その都度実情に応じて改定しております。次に、2つ目の質問でございますが、ニセコルールは平成 13 年より運用を始めておりますが、開始前には毎年のように発生していた雪崩事故が激減しており、ニセコルールは事故防止に大きな成果を上げているものと考えております。また、これまでニューヨークタイムズを初め、各種のマスコミやテレビ局がこのニセコルールを世界に配信してきております。加えて、コース外の新雪を楽しむスキーヤーやボーダーの皆さんの雪をまとって滑走する映像がネットを通じて世界に配信をされており、ニセコの雪が世界一の雪質と評価を得つつあるのは、まさにこのニセコルールのおかげであるというふうに考えております。命を守りたい、悲惨な雪崩事故をなくしたいとのニセコ雪崩調査所並びにスキー場関係者、滑り手の皆様方の長きにわたる努力が今日の冬のニセコの観光を支える大きな原動力になっているものと認識をしているところでございます。3つ目の質問でございますが、15 年前ニセコルールの運用を始めたころは、ルールを守ってもらえず、スキー場のパトロールの皆さんが毎日大変な苦労をしながらスキーヤーの皆さんに説明を繰り返し、守ってもらえるよう努めてきました。その努力の積み重ねが今日のニセコルールを支える根幹になっているものと考えております。残念ながら、今でもルールを守らない人がいることは事実でございますが、当時より大幅に利用者が増加していることを考えると、バックカントリーを嗜好するほとんどの皆さんがこのニセコルールを理解し、守ってくれているものと考えております。町では、今後とも各方面に働きかけ、ニセコルールが正しく理解され、運用されていくよう努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
議員の質問 1番 木下裕三
ありがとうございます。今やニセコルールは、冬のニセコを支える本当に重要な地域資源、観光資源の一つになっていると思います。この中で僕2つ課題があると思っています。1つは、持続性、継続性の部分。それと、もう一つは、町長の答弁ありましたけれども、幅広い認知に関してです。1つ目の持続性、継続性についてなのですけれども、ニセコルールをただのルールということではなくて、さっき答弁にもあったとおり生きたルールにしているというのは、これは全て人が動いていることだというふうに思っています。これを持続可能な仕組みにしていくというのは、次々に人材を育成していかなければいけない。そのためには、やはり時間と費用というのが僕はかかってくる、そう思っています。現状このままで今の状態というか、先ほどあった運用の状況、この現状のままでそのまま進んでいくのでいいのかと、もしくはもうちょっとここをこうやって改定していったほうがいいのではないかというものがあれば、それをお知らせしていただきたい。継続性のためです。それと、もう一つ、幅広い認知に関してなのですが、パトロールの方々がスキーヤーにいろいろと説明をして、スキーヤーがこれを遵守して守っていく。とってもそれはすばらしいことであるのですが、また一方でニセコの観光事業者さんの中で、これはもちろん一定程度索道を中心に認知は広がっていると思うのですけれども、ある宿泊事業者さんとちょっとお話ししたときに、自分たちのスタッフの中にニセコルールに関しての理解がほとんど進んでいないと、このルールがあるおかげで自分たちの糧が得られているといった、それでお客さんが来ている、糧が得られているという、そういった認識がなかなか持たれていないというのを非常に課題視というか、問題視をされていて、もちろん事業者さん自身の中でもニセコルールに関しての認知をスタッフの中で広める努力はしているのだけれども、それは少々限界があると、自分たちでこれの認知をさせるのが。雪崩ミーティング、合計 20 回今はありますけれども、そういった現場の人たちだとか、先ほどの町長の答弁にあったいろんな方たちのミーティングだけでなくて、もっと理解を深めていけるような、そういったもうちょっと幅広い認知を深めていく必要があるのではないかなと僕は思っているのですけれども、この認知の部分に関してこれで十分、もう今広がっているというふうなお考えをお持ちなのか、もしくはさらに特に関係事業者さんのスタッフのほうにまで少し認知を広げる努力がもしかしてもうちょっと必要なのか、そこら辺のお考えをちょっとお伺いしたいと思います。
答弁 商工観光課長 前原功治(商工観光課長は2019年3月まで)
ただいまの木下議員のご質問にお答えを申し上げます。まず、今後の体制等についてというようなご質問かと思いますが、現時点で具体的にどうこうするというような部分の具体案までは現在は対案を持っているという状況ではございません。ただ、参画している事業者等を含めて、皆さん大変持続性という部分では危機感をお持ちでございまして、経費という部分の負担という形だけではなくて、人材育成、体制をどう維持していくかというところは今議論をさせていただいている途上でございまして、これについてはかかわられている新谷暁生さんが年齢を重ねられて、かなり現場に出るのも厳しくなってきているというような実情というのは重々皆さんご承知でありまして、そこは建設的な議論ができる環境になっているというふうには考えております。それと、認知という部分では、スキーヤー含めてゲレンデでの認知度というものはある程度あるというのは今の現状を見ても判断できるところではあるのですが、一方で、議員ご指摘のとおりスキー場の下の部分といいますか、町なかのほうを含めて観光事業にかかわる方がどこまでニセコルールの本旨を理解いただいているかというところは確かに不安なところがないとは言えないのが実情でございます。そのために、今年度もなだれ事故防止対策協議会のほうでは教育、啓発という部分で力を入れてまいろうということで、スキー場のみならず、人が集まるような場での説明をさせていただいたり、雪崩ミーティングを久方ぶりに再開をさせていただいたりとか、スキーヤーだけではなくてさまざまな人がこのことを考えていただける場をどんどん提供していきたいという中で、さらにニセコルールというものを皆さんに理解いただきたいという取り組みを今させていただいているところでございます。以上、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまのご質問の中で幅広い認知が足りないということで、私もそのように思っております。今子どもたち含めて雪崩教育もさせていただいておりますし、今般出しましたニセコ町防災計画の中にニセコルールが入っておりませんで、それはそういうきめ細やかな配慮が必要だなというふうに思っておりますので、今後各方面の意見を聞きながら、少しでも周知できるよう努力してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
議員の質問 1番 木下裕三
なだれ協議会の事務局をニセコ町で持っておりますので、そういった意味で協議会を率先していていただいて、運用、費用を含めて、人員的なものを含めて継続性、持続性、さらにその認知を今まで以上に広げていただきたいなというふうに思います。一方で、こういったニセコルールのとりわけ費用面の部分というか、維持の部分にこそ、今検討されている目的税あると思うのですけれども、まさしくそれをしっかり充てて進めていくというのが僕は非常に妥当なのではないかなと思っております。目的税に関してもいろんな意味で今はいろんな難しいところもあると思うのですけれども、さらに本格的に進めていただきたいなというふうに、検討されているのはもちろん存じ上げているのですけれども、この目的税に関してどのようなスケジュール感で検討されているのか、最後にちょっとお伺いします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
これまで議会にも行政報告等でご報告させてもらいましたとおり、倶知安町と観光局を含めて現在今年度2点の調整を行うということにしておりまして、1つは目的税、それについてはリフト税と宿泊税であると、それからもう一方はニセコルールの周知であるということで、これは倶知安町長を含めて認識をして共同作業を行っているところであります。ただ、両町の認識が全てスケジュール感等一致するというふうには限らないということもありますので、リフト税は山一帯で必要だと思っておりますので、両町含めて進めてまいりたいと思いますが、宿泊税につきましては多少ニセコ町が先行してもやむを得ないというふうには現在判断をしているところでありまして、ニセコ町内のスキー場経営者と先般も意見交換させていただきましたが、皆さん積極的にそういったものを取るべきだと、それによってニセコの品質を高めるべきだという声が圧倒的に多いというような実態がありますので、できるだけ平成 29 年の年度内にめどをつけて進めたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。