ニセコ町議会 平成28年第5回定例会 2016年6月23日
JR在来線存続のために
2016年6月23日、ニセコ町議会の一般質問で、三谷典久議員が「JR在来線存続のために」について質問し、町長 片山健也、企画環境課長 山本契太、企画環境課参事 金井信宏が答弁しました。
- 質問者
- 三谷典久 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也、企画環境課長 山本契太、企画環境課参事 金井信宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 6番 三谷典久
通告に従って、2点質問します。まず、初めは、JR在来線存続のためにです。この質問の趣旨を述べます。函館本線の今回の減便ですが、在来線存続に負の影響を及ぼすものだと思います。今後在来線存続に向けてニセコ町の取り組みをさらに充実させる必要があると思います。その場合に、在来線の役割の再評価を共有して、それを存続に向けての運動の基盤とする。そしてまた、町長の在来線存続に取り組む意思を確認したいというところにあります。まず、1番、ことし3月のJRダイヤ改定で函館本線長万部倶知安間の減便は、北海道新幹線開業を契機に在来線利用者に非常な不便を押しつけるものであり、このようなことをどのように考えるか。また、これによるニセコ町への影響とその後の関係町村の要望に対するJR北海道の対応はどのようなものか。2、平成 24 年9月に設立された北海道新幹線並行在来線対策協議会の開催状況と協議内容はどのようなものか。3、函館本線の維持、存続のため、その役割の再評価が必要だと思いますが、どのように評価するか。4、JR在来線を取り巻く状況は、新幹線の札幌延伸が決まる前と現在で違いがあるか。5、JR在来線の存続に向け、ニセコ町としての今後の取り組み方をどのように考えているか。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの三谷議員のご質問にお答えいたします。まず、1点目のダイヤ改正の影響でございますが、本年3月に減便を伴うダイヤ改正が行われました。JR北海道からは、列車の老朽劣化が進む中、安全運行を確保するために乗車の少ない列車の運行を廃止する旨伝えられました。この改正により、気動車で運転する函館線の長万部小樽間の普通列車においても運行本数の減便が行われ、沿線住民の方や観光利用に大変な影響が生じているところでございます。本町においては、特に町外からニセコ高等学校へ通学している生徒や町内から町外の高校へ通学している生徒の下校時に利用する便も削減され、課外活動への影響が出ております。また、減便に伴うニセコ駅の利用者の減少から、駅の切符販売などをJRから受託しているニセコリゾート観光協会の受託収入にも大きな影響が出始めているところでございます。次に、JR北海道に対する要望等の申し入れの状況でございますが、昨秋のダイヤ改正の概要が判明して以降、昨年 11 月には長万部、黒松内、蘭越、倶知安町との5町連名にてダイヤ改正について慎重な対応を求める要望を行っており、さらに 12 月にも重ねて慎重な対応を行うことに加え、改正後の運行による影響を最小限にとどめるダイヤ編成等の申し出をJR北海道に対して行ってきたところでございます。このうち 12 月の要望に対するJR北海道からの回答、当初変更案のとおり実施する内容であり、その内容につきましては行政報告にて報告させていただいたところでございます。次に、2点目の北海道新幹線並行在来線対策協議会につきましては、並行在来線沿線市町の首長及び北海道知事で組織し、並行在来線沿線の地域交通の確保に係る調査研究、基本的方針の決定、新幹線整備に伴う地域課題への対応等を協議する場として平成 24 年9月に設立されております。この会議では、経営分離となる在来線の方向性をおおむね開業の5年程度前に決める予定となっており、それに向け協議会内に置かれた地域ブロック会議で具体の議論を進めております。ニセコ町が属する後志ブロック会議、これは長万部小樽間でございますが、これまで4回の会議が開催され、在来線存続に向けた調査検討、ことし3月に第三セクターによる運営を始めた道南いさりび鉄道、旧江差線の運行や収支計画等の検証を行ってきたところでございます。3点目の函館本線の役割の再評価ということでございますが、地域住民の足の確保はもとより、観光や環境の面から見た鉄道の価値、さらには鉄道貨物路線としてのさらなる評価が必要であるというように考えております。次に、4点目でございますが、札幌延伸決定後のJR在来線を取り巻く状況変化についてということで、平成 24 年6月の北海道新幹線札幌延伸決定と前後し、JRでは安全投資と修繕に関する5年間の計画というものを策定しております。これを契機に、路線ごとの輸送密度や経営状況の情報公開が積極的に行われるようになり、JR北海道の経営状況の厳しさがこれまでに増してより明らかになってきたことが挙げられます。このことは、少なからず在来線存続に向けた判断材料の一つとして捉えられるものというふうに考えております。一方で、広大な面積の中で代替交通手段の乏しい北海道特有の地域性を見ると、鉄道が担うべき役割は大変大きいものと考えております。このため、在来線の厳しい経営状況と同時に、JR在来線の存続の必要性という相反する状況を勘案しつつ、次の戦略が必要であるというふうに考えております。次に、5番目のJR存続に向けた今後の取り組みでございますが、これまで同様、地域住民の皆さんやインバウンドなどの観光客の皆さんが利用しやすい時刻設定及び繁忙期における車両をふやす等の実現に向けた要望活動を進めるとともに、新函館北斗駅までの北海道新幹線開業効果を後志地域にも波及させるため、臨時特急の運行を働きかける等の取り組みをこれからも積極的に行ってまいりたいというように考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
議員の質問 6番 三谷典久
今回のJRのダイヤ改定で明らかになったことが幾つかあると思うのですが、まず1つは、車両の更新もできないということで、古くなったものは使えない。だから、ある中での対応をしなければならない。そして、そういった周辺町村に対して非常に危機的な状況であって、何とかしてくださいということに対しても要望に応えられない。こういうJRの財政が非常に破綻しているということがまず1つ明らかになったことだと思うのです。それが1つ。それから、もう一つは、町長の話の中にもありましたけれども、北海道新幹線並行在来線対策協議会ですか、ここで並行在来線の方向性を決定する時期は新幹線開業の5年前とするということが言われているわけです。ところが、JRが今のようなやり方を続けていれば、新幹線が開業する5年前となる 2026 年度だと思うのですけれども、それまでにもう在来線がなくなってしまうのでないかというような心配さえ出てくると思うのです。そうなれば、方向性は廃止だということになってしまうかもしれない。つまりこれは残るこの 10 年間にいかに在来線の意義を高めるかということが必要だということだと思うし、それに対して頑張ってやっていかなければいけないのだということだと思うのです。その場合に大事なことだと思うのですけれども、存続に向けての根拠をまず持つことだと思うのです。それが在来線の役割の再評価だと思うのです。町長がいろいろお話しされた、そのとおりだと思いますけれども、幾つかちょっと補足したいのですが、1つは、室蘭本線の火山、高潮あるいは津波などの災害のときに代替輸送路線になるということが1つ。それから、もう一つは、新幹線が事故を起こした場合、それのかわりに輸送するという大きな役割があるのです。それがまず1つです。あと、通学、通院、そういった生活の足としての役割というのは町長も述べておられましたので、もう一つちょっと申し述べたいのですけれども、3つ目として、JR在来線を取り巻く環境ということで、JRがかなり厳しくなっているというのが挙げられていましたけれども、JRを利用する外国人を初めとする観光客がふえているというのが一つの最近の変化だと思うのです。この観光客に対して対処するということで新幹線と在来線を結びつけることができると思うわけです。つまり新幹線か在来線、どっちだという選択ではなくて、本来新幹線と在来線は先ほど言いましたように代替輸送路という部分もあるし、お互いが有機的に結合して初めて役に立つ。同時に、今観光客ふえています。特に外国人なんかだと時期的には物すごく、倶知安、ニセコあたりでおりる客たくさんいました。そういうことを考えますと、そしてまた今在来線でうまくいっているところというのは観光をうまく取り入れているわけです。同時に、これが後志の観光あるいは地域振興と結びつくことになるわけです。今のニセコ町あるいはこの周辺の観光というのは、やはり在来線と極めて結びついている。それを維持しなければいけないということが1つと、同時にこれはJRの営業利益の向上にも恐らく結びつくだろうと思うわけです。そういうことを考えているわけなのですけれども、ここで再質問に移ります。まず、1つは、今言ったようにJR在来線の存続というのはニセコ町だけの問題ではないと、後志全体の問題と捉える。そして、後志の活性化ということを頭に置いて、そうなると当然多くの町村あるいは北海道あるいは国に対して申し述べるというようなことも必要になってくると思います。そういう連携が必要ではないかということが1つと、それからニセコ町においては議会あるいは住民、住民の会というのもありますから、そういったところとの協働による取り組み、そのために町長が先頭に立ってほしいと思っているのですけれども、その辺の所見をまず伺いたいということが1つです。それから、2つ目は、新幹線並行在来線対策協議会について質問したいのですが、これは新幹線開業5年前に方向性を決めるということでいろんな調査とか何かしているということを今お聞きしました。今私が問題にしているのは、この 10 年間にどうやって在来線の意義を高めるかという、現状をどうするかという部分なのです。こういう問題をこの協議会で検討できるのかどうか。もしそこの協議会でこれが検討できないのであれば、その問題というのは重要ですから、どういう場で検討することができるのかをお伺いしたい。それから、3つ目として、JRが非常に深刻な財政問題を抱えているということなのですけれども、これに対しても町としてはどういうような考え方で、例えば国、道への働きかけを含めてどういうような取り組み、対応を考えているのか。3点をお伺いします。
答弁 企画環境課長 山本契太(企画環境課長は2020年11月まで)
現状の在来線の意義というところについては、全く我々もそのとおりだというふうに考えているところであります。室蘭線の代替でもあるし、新幹線事故の場合とか観光利用とかと、まさにそうだということで、我々もそのように捉えているということをまずお話ししておきたいと思います。それから、ニセコ町ではなく後志全体で捉えるべきだというのも、まさに今の観光圏なども含めて観光については1町村だけではなく連携をしてやらなければならないというのは全体、国も含めた考え方と合致しておりますし、その辺のところについても意識していく必要はあるというふうには認識したいと考えます。それから、ニセコ町内での住民の連携ということについては、実際にその方々ときちっとお話をしたことがございませんので、これについては何らかの機会にきっちりとお話をさせていただきたいというふうに存じます。それから、協議会については、現状で第三セクターになったところだとか、その現状がどうなのかとか、バス代替した場合にどうなっているのかというシミュレーションといいますか、そういう形はとってはおりますが、これまで在来線の存続意義を高めるためにどうするのかということについて詳しく議論したという経過は余り記憶にございませんで、これはぜひその中でもそのような提案はしてまいりたいと存じますし、それから構成している町村の中も5年前の前倒し、5年前に方向性決定というような既存の慣習的なルールといいますか、いうことはあるけれども、それよりもっと前にでもきちっと方向性を示していかなければならないのではないかという意見もその協議会の中でも出ているところでございます。それから、JRの財政状況を町としてというところについては、現状で私のほうで何かということを答えられる回答は持っておりませんので、ここで一旦終わりたいと思います。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
1点目の沿線の連携ということでありましたが、5月6日に小樽市から長万部町までの沿線自治体で北海道運輸局あるいはJR北海道へダイヤ改正等の慎重な対応を求める要望に伺っております。それ終了後に、新幹線の協議会とは別に沿線自治体の存続に向けた首長の会議が必要ではないかという話になっておりまして、今後黒松内町の町長さんを中心としてこういったものを検討しようということにしているところであります。あと、JRの財政問題につきましては、北海道固有の問題とも言える問題でありますので、これまで北海道庁に対して、あるいは北海道知事に対して要請活動って行っておりません。そこは北海道挙げての問題でありますので、道と連携をして、JR北海道の経営に対して道民挙げて支援するような動きをこれまでもしてきていますし、今後ともそういった動きを強めてまいりたい、このように考えております。以上でございます。
議員の質問 6番 三谷典久
JRの深刻な財政問題というのは、もともとが新自由主義によって公共が責任を持つべき鉄道を民営化してしまったというところにあると思うのです。つまりこれは国の責任でもあると。だから、国に対してもやっぱり言うべきことは言っていってほしいし、言い続けなければいけない問題ではないかと思うのです。その場合に、幾つか基本的な考えというのをこちらも持って言わなければいけないというふうに考える部分があります。それは、1つは鉄道は準公共財であるいう認識が必要であるということです。公共の財産、これは純粋な公共財、例えば警察や消防と言われています。それから、準じる公共財、準公共財ですね、鉄道は準公共財というのですけれども、こういった公共財というのは赤字だからなくしていいということにはならないわけです。例えば警察や消防が赤字だから、ではなくしていいかと、そうはならない。だから、JRの問題も、赤字だから仕方ないのだというふうなことにはならないのだということをまず認識しなければいけないと思うのです。人によっては、自分はJRは使わないから、余り言えないというようなことを言うかもしれません。でも、そうではなくて、公共の財産に準ずる準公共財だから、ほかの誰かのために存続を要望できるのだというところ、これがやっぱり大事な部分だと思うのです。それをベースにして物を考えていかなければ、この在来線というのはきちんした議論ができていかないのでないかと思います。それから、もう一つは、交通というのは国民生活に欠かせない非常に大事なものでありますが、現在の法律、交通政策基本法というのがあるらしいのですけれども、住民の交通移動の権利が保障されていないということなのです。結局それはどういうことかというと、現在は鉄道事業者に任せられていると、国として国民の足の確保、あるいは交通移動の権利を保障することが求められていると思うのです。これは、やはり法的な整備を求めていくというようなことも必要になってくるのでないかと思います。それから、3つ目は、経営分離した場合の並行在来線は国の責任で維持、存続させることを求めていってほしいと思うということです。そこで、具体的に次は質問に入るのですが、1つ目は、政府や道に対して、地方創生の基盤とも言える函館本線、これに地方創生関連予算からの支援ができないかということをまず1つお伺いしたいということです。それから、2つ目なのですけれども、JRの財政問題に対して、小樽市あるいは余市町、あるいは北海道経済界からの経済支援を求めるべきではないか思うのです。例えば家具のニトリ、これが4月に新設された企業版ふるさと納税で夕張市に5億円ですか、寄附したという話があります。こういった企業の社会貢献として、例えば今回の場合でしたら鉄道車両を寄附するというようなことも検討してもいいのでないか、そういうことを提案してもいいのではないかということが1つです。それから、3つ目として、ふるさと納税による鉄道車両購入を特定の人としてする制度設計ができないのかどうかということです。3つお伺いしたいと思います。
答弁 企画環境課参事 金井信宏(企画環境課参事は2016年6月まで)
質問にお答えいたします。私からは、地方創生関連予算の活用の可能性があるのかというところについて説明させていただきます。国からは、いわゆる新型交付金、地方創生推進交付金というものと企業版ふるさと納税、これが地域再生法が改正されまして、その2つの支援が新たに設けられたというところであります。1つ目の地方創生推進交付金、新型交付金、これはいわゆるハード物、施設の整備ですとかいうものは金額の50%を下回るということが1つ条件としてあるものですから、なので電車を購入するとかいうようなところは少し活用方法として難しいというところはあります。次の企業版のふるさと納税なのですけれども、これは地域再生計画で目標を立てて、いわゆるPDCA、フォローアップをしていくという仕組みを設けていれば地域再生計画は認められて、あとは寄附をしてくれる企業をどう探してくるかというところだけになってきます。先ほどの地方創生推進交付金との違いからいうと、ハード物も自由に使えるような財源になりますので、活用の可能性はあるというふうに考えています。以上です。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
地方創生の関係につきましては、今ご報告申し上げましたとおりでありますが、経済界からの支援、あるいは類似するものとしてふるさと納税というふうに3番目に出されておりましたが、こういったことの支援を仰げないのかというようなことでありますが、車両につきましてこれまでも、この協議会ができて以降、JRの経営部門の方ともご相談申し上げたり、いろいろ後志振興局にお伺いして振興局長さんと意見交換させていただいたりしておりますが、現在のところ日本の全体で車両をつくる企業といいますか、もっとたくさんあったのですが、今は本当になくて、JRさんも車両、いわゆる箱をつくるのに大変な年数を要しているということで、古い車両で使えるものの可能性もJRさんに調べていただきましたが、古い車両でも次の用途として使える車両自体が今ない状況だというようなお話を伺っております。ただ、リゾート列車のようなものは日本各地で運行されている実態もありますので、さらに引き続き諦めることなく可能性調査はしていきたいなといふうに考えております。経済界からの支援をどういう形で仰ぐかというのは、その辺も踏まえてまた首長集まったときにでも意見交換をさせていただきたいなというように考えているところでございます。以上、よろしくお願いいたします。