ニセコ町議会 平成28年第2回定例会 2016年3月14日
海外の観光客増加に伴う諸問題について
2016年3月14日、ニセコ町議会の一般質問で、木下裕三議員が「海外の観光客増加に伴う諸問題について」質問し、町長 片山健也、商工観光課長 前原功治が答弁しました。
- 質問者
- 木下裕三 議員
- 答弁者
- 町長 片山健也、商工観光課長 前原功治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 1番 木下裕三
それでは、通告に従いまして、海外の観光客増加に伴う諸問題について質問いたします。多くの外国人観光客の増加に伴い、宿泊施設や温泉施設などにおいて一部のマナーが悪い外国人客も増加しております。そのことによって日本人リピーターの方々などから多くのクレームが各施設に寄せられていて、今後ニセコに対する不信感を高める要因になりかねないことを踏まえて、以下2点を伺います。1つ目、マナーの悪い外国人来訪者の増加に対してどのように捉えていますか。2つ目、お客様や各事業者のクレーム、現場の意見を集約して、エリアとして対応する仕組みが必要ではないでしょうか。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
ただいまの木下議員のご質問にお答え申し上げます。ニセコ町の観光入り込み客数は、平成 26 年度で 159 万 3,000 人、うち外国人観光客は8万 5,000 人となっております。平成 27 年度の集計は出ておりませんが、さらに増加するものと予想されているところでございます。1点目のご質問のマナーの悪い外国人来訪者が増加しているというご指摘でございますが、必ずしも外国人がマナーが悪いということだけではなくて、日本人も同様にマナーの悪い方がいるというふうに聞いております。また、外国人のマナー問題については、自国の文化と日本の文化の違いから起きていることも多いというように感じているところでございます。2点目のエリアとして対応する仕組みということですが、現在各事業所において真摯に対応いただいているものと理解をしております。株式会社リクルート北海道じゃらんの調査によると、ニセコエリアは地元の人のホスピタリティー部門で1位になるなど、そのおもてなしについて高い評価をいただいているところでございます。なお、町では事業者の皆さんから相談を受け、注意書きなど翻訳などについても作成をし、これらの支援を行っているところであります。こういった情報を関係者の皆様と共有することについても対応しているところでございます。また、事業者の皆様においてもホテル等の支配人が集まる月例会議などでトラブル事項などの情報を共有することを行っておりまして、地域全体においてホスピタリティーが向上できるよう努めているところでございます。来訪者がふえる中、さまざまな課題が生じていることは事実でございますが、今後とも地域事業者と連携をしながら、おもてなしの心を大切にして対応してまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
議員の質問 1番 木下裕三
ありがとうございます。昨今道新の1面でニセコと富良野を特集した記事が5回にわたって組まれたりだとか、あと外資系のホテルやコンドミニアムの開発ですとかスキー場の新たな開発、あとオリンピック関連でもいろいろと出ておりますけれども、何かといろいろと大きな話が出ているニセコです。一方、入り込みがふえることによって、スキー場内外でのルールですとか、2次交通ですとかさまざまな問題、今日本人のお話もされていましたけれども、いろんな取り組みをニセコエリアとしても進めてきているのではないかなと思っております。しかし、ここ一、二年でニセコにも急増したアジアのある国のお客様の宿泊施設内、とりわけ温泉施設内でのマナーの悪さというのは非常に目を覆うものがあって、中には想像を絶するようなことが起きたりもしまして、これさすがに文化の違いということは言えなくて、非常に別次元だというふうに僕のほうは思っています。どういった点で別次元かといいますと、例えば2次交通不足というそれの不満というのは、お客様の再来訪意向には直接影響がないというデータが出ています。つまり例えばタクシーがつかまらないとか交通が不便だからニセコにはもう来ないというのかというと、それは直接関係ないというデータです。しかし、今回の問題というのは、明らかに周りのお客様を不快にするような問題であって、これはいわゆるロイヤリティーと言われるものですとか再来訪意向や紹介意向、そういったものに直接働きかけて、ニセコもマナーが悪いお客さんがふえてきたからもう行かない、もう紹介したくないという、そういうことになってしまいます。僕が施設に直接ヒアリングしたところによると、要は日本人リピーターの方々の満足度は非常に下がってきているというふうに伺っています。町長もおっしゃっていましたけれども、それぞれの施設で問題のある国の方々にマナーを守っていただくために独自で努力されているということはありますけれども、かなり限界があるのではないかなと。エリアで真剣に取り組む時期というのは来ているのではないかなというふうに思っています。要はたくさん来てくださいという攻めの取り組みであるいろんなプロモーション活動とかそういうのも大事なのですけれども、クオリティーの部分、そういった部分をコントロールして維持するための守りの取り組み、そういったことも僕は非常に重要だと思っていますけれども、このことをどのようにお考えでしょうか。
答弁 商工観光課長 前原功治(商工観光課長は2019年3月まで)
ただいまの再質問につきまして回答させていただきます。再来訪意欲が減ってしまうという部分におきましては、確かにさまざまな要因があるかと思います。その中で、今特定のアジアの方というような表現をされていらっしゃいましたけれども、このような観光事業においてはさまざまな方がいらっしゃるという前提のもとで皆さんお仕事をされていて、確かにさまざまな課題があって、それに一つ一つ今真摯に対応されているという状況というふうに思っております。クオリティーにつきましても皆さんがそれぞれの持ち味を発揮された中で、今それぞれにすばらしい施設づくりをされているというところで、私ども町のほうといたしましては、その取り組みを少しでも支援をしていく中でそういうクオリティーを確保してまいるというようなことを今やらせていただいております。先ほど町長の答弁でもございましたとおり、翻訳の支援であるだとか、あと我々のほうには外国人スタッフもいますので、そちらの視点から注意書きであったりだとか何かそういう行動を抑制するようなことができないのかという提案をさせていただいているというところでございますので、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
五、六年ぐらい前は、木下議員さんがおっしゃったように温泉での想像を絶するような話は実は私も何回か聞いた覚えありますが、最近は余り聞いておりません。私の不勉強であったら、またご教示いただきたいなというふうに思います。私は、今から 40 年ほど前、日本経済新聞にドイツで日本人お断りの店が広がっていると。それは今ヨーロッパにも波及していると。日本人は食事のときに音を立てる、飲んで騒いでうるさい、それから当時いろんな団体が多く、団体旅行の時代でありましたので、特急列車に乗るとすててこ姿になって酒盛りを始める、大変日本人というのはマナーが悪いということが載った記事を今でも心の中に本当に衝撃を受けて思っています。国際交流の中でお互い行ったり来たりする中では、そういったマナーの問題ってどうしても出てくると思いますが、これが進む中において徐々にお互いのルールを守り合うという文化が根づいていくのではないかというふうに考えておりまして、細かなできる対応につきましては、先ほど担当課長から説明したとおり、いろいろやっておりますので今後とも引き続き取り進めていきたいというふうに思っております。それと、1点、今ニセコ観光圏で動いている事業につきましては、観光誘致ということだけではなくて、いかに地域のホスピタリティー、質を高めるかということも大事だというふうに思っておりますので、今ICTの利活用を含めて検討しておりますので、例えば千歳からニセコに来る貸し切りバスの間にさまざまな温泉の入浴マナーであるとかそういった情報を出せないかとか、そういったコンテンツ開発の可能性についてもいろいろ議論をしているところでありますので、木下議員がおっしゃるように少しでも我々の文化もお知らせして、そういったマナーのお互いの向上に努めるということは取り組んでまいりたいと、このように考えております。以上でございます。
議員の質問 1番 木下裕三
ありがとうございます。何年前になりますでしょうか、リーマンショックのときに海外から観光客の方々がぴたりと来なくなってしまった。そういったことを経験しているわけなのですけれども、一方でリピーターの方々を含めて国内からの観光客の方々というのは、どんといきなり海外のお客さんのように大きくふえもしませんけれども、大きく減ることもなくて、安定的にニセコに来ていただいて、リーマンショックのときも日本人のお客様は下支えしていただいたと、そういう経験があります。今回僕が申し上げているような問題というのが大きくなっていくと、そういったお客さん方にそっぽを向かれて、要はニセコは海外頼みのエリア、そういうふうになってしまいかねないというのがちょっと危惧しているところです。海外だけではなくて、国内のお客様へのアプローチを早急に戦略的にエリアとして取り組んでいく、そういった時期に来ていると僕は思っているのですけれども、そういったことを取り組むにはやはり何らかの組織というのが広域のエリアを含めて必要なのではないかなと思っておりますけれども、どのようにそういったものを進めていくべきかなとお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。
答弁 商工観光課長 前原功治(商工観光課長は2019年3月まで)
ただいまのご質問にお答えいたします。ニセコは海外頼みというのは確かにメディア等で大きく取り扱いされていますけれども、現実問題としては先ほどの入り込み客数の数値で町長の答弁でございましたとおり、外国人の人数的な率としてはまだボリュームとしてはそんなに多いわけではない。ただ、一方で宿泊に関しては、かなりのボリュームをもって今ふえてきているというのは事実でございまして、外国人が我々の地域に大きな影響を与えていただいているというのは事実でございます。一方で事業者の皆さんにおきましては、必ずしも外国の方たちだけを迎え入れたいという意向は皆さんお持ちでなくて、やはり国内のお客様、海外においてもさまざまな国のお客様を迎え入れるということで、それぞれに戦略を持って、その率が変にいびつにならないように皆さん非常に努力されているというところをお聞きしております。また、国内の取り組みという部分においては、今観光圏のほうではDMO組織というようなものをつくってまいることを検討しているところでございます。このDMOは、デスティネーション・マネジメント・オーガニゼーションということでございまして、地域の観光を取り仕切る一つの組織でございますが、これまでそういう概念の組織がこの地域に限らず国内にはそうそうなかったというところで、観光庁のほうでは日本版DMOというようなことで各地にこれをつくるようにということの働きかけを受けているところでございます。我々のほうでは、観光圏という今3つの仕切りがございますので、その中でどういう形でやっていけるのかというところを検討していって、それは海外も国内も含めてお客様にニセコをどういうふうに売っていくかということをみんなでやっていくという組織になろうかと思っておりますので、ここについてはこれから検討を進めさせていただきたいと思っているところでございますので、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)
1点だけ、ニセコエリアという幅広いエリア指定があって、マスコミなんかでは一つのものという捉え方されておりますが、やはり地域、地域の個性ある文化を大事にすることがニセコ全体の価値に私はつながっていくというふうに思いますので、今グランヒラフさんにおかれて開発されているような開発の仕方と現在ニセコ町側でやられていることは、全く発想もリゾートに対する考え方も、そしてお互いの町の姿勢もそれは違います。それぞれに個性があるというふうに思いますので、そこは連携できるところ、それからお互いの個性を逆に大事にして伸ばすところ、その辺は区分けをしながら進めていきたいと思います。ただ、木下議員さんおっしゃるとおり、情報共有の場というのは非常に重要だというふうに思っておりますので、今後とも観光圏あるいは観光局、もう一つニセコ山系観光連絡協議会という場がありますので、これらで情報共有しながら、少しずつ全体の質を高めてまいりたいと、このように考えております。以上でございます。