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ニセコ町議会 平成28年第2回定例会 2016年3月14日

全国学力・学習状況調査について

2016年3月14日、ニセコ町議会の一般質問で、三谷典久議員が「全国学力・学習状況調査について」質問し、教育長 菊地博、町長 片山健也、学校教育課長 加藤紀孝が答弁しました。

質問者
三谷典久 議員
答弁者
教育長 菊地博、町長 片山健也、学校教育課長 加藤紀孝

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 6番 三谷典久

それでは、通告に従って、3件質問します。まず初めに、全国学力・学習状況調査についてです。ニセコ町教育委員会ホームページで平成 26、27 年度の全国学力・学習状況調査、いわゆる学力テストでありますが、結果が公表されています。この中の教科に関する調査について学力テストの問題を提起する目的で質問したいと思います。1番、全国学力調査の目的は何か。2、調査の実施後、結果の返却に数カ月かかり、さらに正答率で児童生徒に明示されるため児童生徒がそれを役立てるのが難しいと言われています。ニセコ町の場合はどのように対応しているのか。3、結果を公表する理由は何か。また、公表によるメリットとデメリットをどのように考えているか。

答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)

それでは、ただいまの三谷議員のご質問に対してまず私のほうからお答えをしたいというふうに思います。まず、1点目の調査目的についてでございますが、調査の実施主体である文部科学省が定める実施要領をもとに当教育委員会としての実施方針を毎年定めております。この中で、調査実施の趣旨、目的として、文部科学省が行う全国学力・学習状況調査に参加実施することにより、本町における調査対象児童生徒の学力、学習状況を把握するとともに、学校における学習指導の改善や学習状況の充実を図るとしているところであります。2点目の調査結果の活用につきましてですが、議員ご指摘のとおり、結果の返却までに4カ月程度を要しております。そこで本町では調査実施直後に各学校が独自に採点、集計を行っており、この結果の速やかな活用に努めているところであります。具体的には結果を校内教職員で共有し、指導の工夫改善に反映するとともに、個別の学習相談や保護者懇談の機会、また学校だよりなどを通じ、児童生徒や保護者に内容を還元するよう努めているところです。また、文部科学省から結果返却があった後は、学習意欲などの質問紙調査の結果とあわせ、各学校内で、あるいは学校間で情報交流を行い、町全体で結果を役立てる工夫を行っております。同時に教育委員会においても全町での結果の把握と分析を行っており、教育委員会議でこの内容について協議するとともに、各種会議や学校訪問を通じ、学校の取り組みに対し助言や支援を行うなど、調査結果を生かす取り組みを進めているところであります。3点目の結果公表についてですが、調査への参加趣旨から児童生徒や保護者、町民に広く内容を還元し、その理解のもとで本町の教育施策をより充実していくため、実施方針等に基づき適切に取り扱っているところです。また、議員ご質問の公表のメリットにつきましては今ほどの説明のとおりでありますが、デメリットについては公表に際し懸念されることとして受けとめております。すなわち、この調査により測定できるのは学力の特定の一部分であること、また学校における教育活動の一側面であることを踏まえ、序列化や過度な競争が生じないようにすることに特に配慮しているところであります。以上です。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

ただいまの三谷議員のご質問につきましては、ただいま教育長がお答えしたとおりでございますが、今後とも町としても教育委員会のこうした取り組みを支援していく所存でございますので、よろしくお願いをいたします。

議員の質問 6番 三谷典久

それでは、学力テストの問題点を少し指摘したいと思います。まず、1つは、先ほどの答弁の中にありましたけれども、この学力テストというのは一般的にテストが実施された後、結果が子どもたちに戻るまでに数カ月かかります。そのために子どもたちは問題を忘れてしまって、どう答えたか忘れてしまったというようなことも出てきます。それから、同時に正答率という形で戻されるものですから、具体的に子どもたちが考え直す、振り返るということができにくいということが言われているわけです。これが学力テストの一つの問題点ではあるのですが、実は先ほどの答弁聞いていまして、ニセコ町はこれに関してはかなり子どもたちへの教育指導の一環として、資料として使えるようなやり方をしているということをお聞きして、これに関してはニセコ町の現場の先生方の対応を高く評価したいと思います。この点に関しては、そういう意味ではわかりました。次に、もう一つ大きな問題なのですが、先ほどのニセコの実施基準、方針聞きました。もともとの文科省の目的も同じなのです。つまり全国的な学力の調査、検証なのです。調査することが目的であるということになります。それを学校で指導に役立てなさいと。結果に関してはどうか。これも先ほどの答弁の中に出てきましたけれども、学力の特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面であるということなのです。これ大事なところは何かというと、この学力テストの目的が調査にあるということなのです。つまりそれ調査して、子どもたちを使った調査をすることによって、それを学校が得る。それを学校の中で生かすと。言ってみれば内部資料だと思うのです。つまりこの目的というのが学校の内部で共有して、それを生かすことでもう達成されてしまうわけです。そこに公表する意味があるのかということを言いたい。それと、今の学力の特定の一部分ということを考えても、これは小学校、中学校だと大体 10 教科ぐらいあります。この学力テストの場合は、国語と算数あるいは数学、それと何年かに1回理科もある。この3教科なのです。こういう学力テストに関与しない教科、例えば音楽、図工、体育、こういったものはある意味では感性を育てる教科とも言える。そういう一部の教科の結果でしかないということで、それがこういう結果を公表することによってその3科目が重要なのではないかと誤解を生んだり、そういったふうに思う人多くなると思うのです。だけれども、教育というのは全体のバランスが必要ですから、この学力テストの数学も国語も大事ですけれども、同時にさっき言った感性を育てる教科も大事なのだと、そういった公平な観点、教育全体を見るという視点が失われるおそれがあるのではないかと思います。それから、もう一つ、これを公表することによって学校ですとかクラス、あるいは子どもたち、それから担任が評価されてしまうおそれがあるということです。特に担任の問題を考えますと、担任の先生というのは1つのクラスを持ってクラスづくりするわけです。そのクラスの子どもたちというのは、家庭環境も違えば教育環境も違う、育っている環境も違う。そういう中でいろんな子どもたちがいるわけです。初めはなかなかまとまらないクラスであっても、それを担任の先生が一生懸命まとめようとして努力するわけです。そういう努力の結果と学力テストの点数の結果というのは、必ずしも一致しない場合があるわけです。学力テストの点数は悪いかもしれないけれども、一生懸命1年間その先生はクラスづくりをして、やっとまとまりのあるクラスにできた、そういうこともあるわけです。そういった先生が学力テストの点数が低いということで逆の評価を受けるようなことも生じるということが考えられるわけです。今いろんな問題を取り上げたのですけれども、そういった問題に関して教育委員会としてどのように考えているのか。公表するということでお話を受けたのですけれども、今のいろんな問題点幾つかどのように考えているかお聞かせください。

答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)

それではまず、私のほうからお答えをしたいというふうに思います。まず、ちょっとばらばらになるかもしれませんけれども、この学力テストを実施して、毎年結果が出るわけですけれども、そのために担任の先生が評価がされてしまうのではないかというようなご指摘もありましたけれども、あるいは子どもたち、そこのところですけれども、そうならないように本来の学力テストの実施する趣旨、方針をしっかりと私たちも学校のほうも押さえていなければならないなというふうに考えています。先ほど町の方針を述べた際に本町における児童生徒の学力と学習状況というお話をしましたけれども、この学力テストを実施して、その結果をどう指導改善に生かしていくかというのは、本町の子どもたちの実態を把握して、その子どもたちに課題があればそれを今後の指導の中でその課題に対して改善をする方策を講じていくと。それは学校としての取り組みもあるでしょうし、あるいは教育委員会として支援するものもあると思いますので、あくまでも本町の子どもたちの改善に生かされるように取り組んでいるつもりです。ですから、先ほど言ったように独自に自己採点をして、分析をして、すぐ指導のほうに生かすようにしております。これは、五、六年前から取り組んでいるところであって、その成果というのはあらわれているのではないかなというふうに思います。ですから、担任の先生が評価されたり、子どもたちが評価されたりすることのないように成果や課題を学校の中で共有をして、そして学校としての取り組みはどうするのかとか、教育委員会の支援はどう学校として要望をしていくのか、そのあたりの私たちの共通の認識が大事ではないかなというふうに思っているところです。それから、公表についてですけれども、私は教育行政執行方針でも述べましたけれども、これからの教育というのは、三谷議員もおっしゃっているように、本当に一人一人の子どもたちの個性や特性を引き出し、伸ばすという教育が必要ではないかなというふうに思っていまして、そのためには学校だけで教育を進めるということにはならないと。やはり地域のいろいろな人の力をかりながら、学校の足りないところを補っていったり、その子、その子にいろんな支援をしていただくということを今考えているわけですけれども、その上で学習に対する地域の人たちの支援というのも中には出てくると思いますので、学校の取り組みに対して今は全国でやっているテストが本町の子どもたちの全体的な力はどうなのかというあたりを住民の方々にも知らせる必要があるのではないかなというふうに考えています。ただ、その際に気をつけなければならないのは、競争が生じないようにすることだとか順番づけをしないだとか、あるいは個人が特定されることがないように公表しなければならないということで、その辺については配慮しているつもりです。私からは以上で、何か足りなかったらまたご指摘をお願いします。

議員の質問 6番 三谷典久

この中身というのを公表することによるいろんなデメリット、それが今の答弁の中にもありましたけれども、子どもたちに競争を生じるのでないか、あるいはその結果がひとり歩きしてその学校の評価、あるいはそういったものが生じるということが懸念されるわけです。だからこそそれをそうならないようにということをおっしゃっていましたから、だからそれが起きるのは公表するから起きるわけです。だから、公表することがやめたほうがいいのではないかということを言っているのですけれども、そこで本来文科省はこれ公表するつもりなかったのが自治体の首長が公表したほうがいいのではないかということから動きが変わってきたところです。だから、本来の文科省の考えそのものをもっと重視すべきだと思うのです。ただ、私自身は学力テストそのものが必要あるかどうかちょっと疑問だとは思っているのですけれども、その本来の目的、文科省がそれを実施しようとした目的から考えていけば、やはりこれは公表すべきではないのではないかと思う。その理由は、今言ったようにその結果が競争に結びついたり、要らぬ比較ですとかそういったものが生じるということです。それで、少しお伺いしたいのですけれども、これは文科省が公表に当たって3点を条件として出しています。学校ごとの点数を一覧にした順位づけしないと、それから次に詳しい分析を行って学力向上に向けた対策をあわせて示すと、公表前に学校側と十分協議すると、この3点を条件として公表する場合は考えなさいということを言っているのです。ここでホームページの中の分析を見ると、こう言っては悪いのですけれども、余り詳しい分析とは言えないのです。要するにこれ公表するのに私苦労しているのではないかと思うのです。公表しなければいけないがために無理やり何かつくっているような資料みたいな気がするのです。そこまで苦労しているのであれば公表する必要がないのではないかということを言いたいことが1つ。それから、もう一つは、学校側と十分協議するということが条件になっています。この点について公表に当たって学校側と十分協議しているのかどうかを伺いたいと思います。

答弁 学校教育課長 加藤紀孝(学校教育課長は2019年3月まで)

今ほどのご質問にお答えします。まず、公表に当たっては、議員ご指摘の文科省からの方針、実施要領を十分勘案して、町教育委員会としての実施方針を毎年定めて、その中で公表の方法を具体的に設けております。現在公表の方法としては、例年 12 月になりますけれども、この議会における教育行政報告の中で本町の児童生徒の結果の傾向をお示ししているとともに、その1カ月前になりますけれども、11 月にホームページでもごらんになった北海道版結果報告書ということで、道教委が全道の状況、また全道市町村別のそれぞれの公表するところの情報を集約した内容を公表していると。その公表に我々も参加しているというような状況です。あと、実際に公表する内容についても十分先ほどのデメリットのところは実際に起きないように、生じないように配慮しながら、どういう内容を公表していったらいいのか。ただ、その公表に当たって、冒頭教育長も答弁申し上げたとおり、本町の教育施策や学校の取り組みに地域の住民の方々にも理解をいただく必要があることから公表しているわけであって、その公表目的に到達するような公表の仕方ということで、その内容を検討した上で道教委の結果報告書に掲載する 11 月のホームページにも載せている報告書については、そのことを配慮した形で一番最後のところにニセコ町の学力向上策、そういったところも掲載しながらお知らせをしているところで、あと 12 月の議会での公表に当たっては本町の全国、全道と比較した実際の学力の平均傾向、また児童生徒の意識の状況、勉強に対する意識だとか生活習慣における状況だとかそういったところも含めて総合的に内容を考えて公表しているということでございます。以上です。

答弁 教育長 菊地博(教育長は2020年9月まで)

私からも補足しておきますけれども、この学力テストを実施後、先ほど言ったように学校で独自の採点をしていきますけれども、すぐ翌月には校長会議等で情報交換をします。そして、ことしで公表2年目になるのですけれども、昨年度では初めての公表ということになりますので、十分その辺は校長会議等で各校長とも意見交換を行いました。それから、今課長説明したように教育委員会議の中でも議論をしているところです。その中で、各校長の賛同も受け、そして教育委員会議の中で議論をした上で公表に踏み切ったといういきさつがありますので、ご理解をよろしくお願いしたいというふうに思います。

出典:ニセコ町議会 平成28年第2回定例会 2016年3月14日 議事録 PDF(35ページ) 間違いを知らせる