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ニセコ町議会 平成27年第8回定例会 2015年12月17日

環太平洋経済協定、いわゆるTPP問題への対応と今後について

2015年12月17日、ニセコ町議会の一般質問で、篠原正男議員が「環太平洋経済協定、いわゆるTPP問題への対応と今後について」質問し、町長 片山健也が答弁しました。

質問者
篠原正男 議員
答弁者
町長 片山健也

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 7番 篠原正男

それでは、2点目でございますが、環太平洋経済協定、いわゆるTPP問題への対応と今後についてでございます。TPP問題へのこれまでの対応はどのような対応をされたのか、それとまた今後町としてどのような取り組みを考えているか伺いたいと思います。よろしくお願いします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

ただいまのご質問にお答えを申し上げます。私は、この町議会の場において、あるいは町民の皆様方にもTPPについては一貫して反対であるとこれまで態度表明をしてまいりました。TPPの問題点は多岐にわたっておりますが、今回いただきましたご質問につきましては特にISD条項、またはISDS条項と呼ばれている、日本語で訳すると投資家対国家紛争解決条項と呼ばれているものでありますが、この条項の問題点から私の考え方をお答えさせていただきたいと思います。なお、既にアメリカとFTAを締結している韓国においては、ISD条項のことをポイズン条項、言ってみれば毒素条項と呼んでいるとのことであります。このISD条項は、投資家が不当な扱いを受けたと認識し、当初期待した利益が上がらなかったと判断した場合当該相手国政府を訴えて、当初見込まれた利益を賠償させるということができるという極めて横暴な条項でございます。相手国の政府機関等が行う法的な規制なども当然賠償の対象になります。この条項は、1994 年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で締結されたNAFTA、北米自由貿易協定で設けられたものですが、この協定発効後、ISD条項による発動が 46 件ありました。この経緯によると、アメリカ政府が訴えられたのは 15 件で、敗訴、負けたものはゼロということであります。そして、逆に米国企業がカナダとメキシコを訴えたケースは 36 件ございまして、米国企業が賠償金を得たものが6件、請求棄却はわずか6件となっており、日本金融財政研究所の菊池英博所長はその著書で、米国企業が敗訴することはあり得ない極めて不平等な条項と記述をされております。TPPの詳細がいまだに提示されておりませんので具体的なことは不明ですが、これまでのISD条項な2つの条項が付随されております。1つは、ラチェット条項という一旦決めた約束は後でどのようなことが発生してもその条件を変更できないというもの、2つ目は、スナップバック条項といって、ラチェット条項によって一切の変更は認められないが、各条項や関税をアメリカだけは変更できるというアメリカだけに許される特権が付加されている条項という2つの条項が盛り込まれている可能性も排除できておりません。日本は、これまで社会的に弱い立場にある人々も社会全体で助け合って生きようとする相互扶助の社会を築いてまいりました。こうした相互扶助の理念が国民皆保険制度を確立させ、また老後の安心のための日本型の年金制度を創設、継続させてきております。国民誰もが日本国憲法の規定に沿って、基本的人権、幸福追求権、生存権を享受し、安心した暮らしができるよう、医療費や医薬品などの薬価についても基準を設け、また社会的な公平性を考え、各種の相互扶助たる健康保険組合をつくり、国民の暮らしづくりに一定の役割を果たしてきたところです。さらに、市場原理、経済合理性の評価や判断だけでは社会、経済の進展は望めないと政府系の金融機関を設置し、社会性、公共性を有する小さな事業活動への支援、融資制度も設けてきております。私どもに最も身近な課題としては、地方政府としてある全国の自治体では各種の相互扶助の理念に基づいた福祉事業を行ってきております。社会福祉協議会の各種事業や社会福祉団体活動も公共性を有した諸活動を行い、日本の社会づくりに貢献をしてきております。こうしたもの全てを市場原理に任せて競争社会にすることが経済成長に資するとする新自由主義的考えに基づくTPPというものは、日本社会を根底から破壊するおそれの強い協定であるということで、私は賛同することはできません。日本の財政学の第一人者である神野直彦東京大学名誉教授は、TPPは自由貿易ではなく閉鎖的ブロック経済連携協定であり、こうした閉鎖的ブロック経済協定を締結して成功した事例はないというふうに述べられております。これまでも報告させていただいておりますように、全国 928 町村で構成する全国町村会並びに道内 144 町村で構成する北海道町村会では、TPP交渉という課題が我が国において浮上して以降、一貫して反対を訴えてまいりました。今後ともこうした国民生活を大きく揺るがすものに関して私自身も反対をしていこうというふうに考えております。また、加えて、こうした大変重要な交渉が秘密裏に進められていることには強い危惧を感じております。今後とも町村会と連携をしながら反対運動を展開してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

議員の質問 7番 篠原正男

私も今回の問題については、日本の社会基盤を大きく揺るがすものだというふうに認識をいたしてございます。それからまた、今現在は特に北海道においては農業への対応というものにすごく目が向きがちですが、それだけではないという意識も十分持つべきだろうというふうに思います。そこで、平成 25 年の第6回定例会におきまして町長が同僚議員からの一般質問に、町民講座を含め、今後町民にも周知する機会を設けたい。また、住民に広く情報を提供したり議論する場を今後検討していきたいということで述べられているわけでございますが、私の知る限りにおきましては、これまでの間情報提供があったり、または町民講座なども開かれてはいないというふうに考えております。それから、そのようなことで、情報がないから開かないということは開かない理由にはならないのでないかなというふうに思いますので、その点の理由を1つお聞きをしたいということと、あわせて今後町民に対してどのような情報提供をしていくのかという、そういう考え方を示していただきたいと思います。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

篠原議員おっしゃったとおり、町民講座であるとか、TPP問題を考える講演会的なものを開催したいというふうに私自身現在も思っておりますが、大変それは申しわけなく思っておりますが、開催をしておりません。現在政府が一体となってTPP交渉を推進するということを行っておりまして、我が町でもいろいろな政府との関係の中で仕事をしていることも多々ある状況で、タイミングを見ながら、そういうことが可能であれば私自身はやりたいというふうに思っております。ただ、TPP、政府与党が進めているものへの、私自身はTPPに関しては全く反対でありますので、そのことによる集会というのが果たしてどういう社会的影響あるのかなということも踏まえながら今後対応したいというふうに考えております。情報がないから開かないとか、そういうことは全くありませんで、TPPはいかにだめかということを明確に本当にわかりやすく話してくれる学者の先生もおられますので、町が主催してやることに対するハレーション等も含めながら、また議員の皆さんとも相談して進めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

議員の質問 7番 篠原正男

学習会というのは、いいか、悪いかではなくて、いいか、悪いかを判断する会ではないか、知識を吸収する場ではないかと私は考えております。ですから、そういう場もなくて、いい、悪いと言われても町民は納得できないし、理解もできなくなってしまう。ですから、ここでいうところの学習会を、検討会を、もしくは情報提供をしますというのは、町長の意図はそこにあるのでないかというふうに私は考えているのですが、それもできないとなれば、町民はどうなるのでしょうか。全く情報がない中で、最後決まったものだけで進んでいくということになるのでしょうか。お願いいたします。

答弁 町長 片山健也(町長は2025年9月まで)

大変ありがたいご指摘を賜りまして、本当にありがとうございます。少し意を強くして、そういうTPP問題も真正面から町民の皆さんに問いかけることも早急に検討してまいりたいと考えております。今篠原議員がおっしゃったことは、まことにそのとおりだというふうに考えておりますので、今後さらに一歩前進するように動きたいというように考えております。どうもありがとうございました。

出典:ニセコ町議会 平成27年第8回定例会 2015年12月17日 議事録 PDF(41ページ) 間違いを知らせる