新冠町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月24日
診療所改築に関わると検討過程と公表について
2022年6月24日、新冠町議会の一般質問で、氏家良美議員が「診療所改築に関わると検討過程と公表について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 氏家良美 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 氏家良美
4番、氏家です。議長より発言の許可を得ましたので、通告に従い、診療所改築に関わる検討過程と公表についてを質問いたします。行財政改革の概要が示せされない中で、診療所改築が計画されております。先般財政推計が示されましたが、大変厳しいものでありました。この財政推計は、経常的経費での推計であったと思いますが、診療所改築を盛り込んでの推計というのは示されておりません。診療所改築に関わる詳細の予算は見積もりしてみなければ分からないのは理解できますが、道規模程度の事例を調査し、概算で見積もり、診療所改築を盛り込んだ推計は内部資料として存在しており、町長が許容できる改築費の考えもあると思います。当町における、過去の行財政改革はレ・コード館、庁舎、温泉の大型投資が大きな要因の1つであったと思います。その際は、町5職員の給与のカットを含む厳しいものであったと記憶しておりますが、これらの施設は、当町のシンボルとして、町民に親しまれており、重要な施設となっております。このことからも、まちづくりのためには、思い切った投資も必要であるということは理解しております。しかし、人口減少が進むと推計されている当町や日高中部という地域で考えると、広域で活用できるものは、広域で整備していくことが地方自治体の生き残る道であることも事実であり、診療所においても、広域で考えていく施設であると考えます。この診療所改築における効果の恩恵の多くは、我々世代が享受すると考えております。しかし、その負担は我々世代だけではなく次の世代へ多くを負担させることになります。次の世代のことを考えると、町長が進める子育て支援は素晴らしいと思います。これは子育て世代の負担を少なくするという目先の効果を狙ったものだけではなく、将来子ども達がふるさとを誇りに思い、新冠に帰ってくることや、ほかの町で暮らしていても新冠のことを思い、新冠のためと考えてくれている、人材育成の一環だと思うからです。このような人材育成も行財政改革の中で見直しがあるかもしれません。ほかにも重要な町独自の政策もありますが、町長が、これらのことと天秤に掛けて、必要と考えるものを選択したのだということを町民が自覚しなければ、後々こんなはずじゃなかったという話しか出てきて、それは町民にとって幸せなことではないと考えます。私は医師、看護師、職員すべてのスタッフが町民のためにと考えているのが伝わってくる診療所の体制は素晴らしいと感じております。だからこそ、後々お荷物と思われるような結果にはしてほしくないのです。そうならないためにも、町長の覚悟を知ってもらう必要があると思うのです。町長の考えとしてどこまで投資できると考えているのか。この投資のために、何を町民に我慢してもらう可能性があるのかということを理解してもらう必要があると思うのです。我々議会においても、その情報を基に判断させていただかないと、どうしてこの判断をしたのかということを数十年後の町民に満足な説明ができません。このままで判断材料がないまま時間切れで選択肢がない中で判断をしなければならないと危惧しております。先にも言いましたが、診療所や入院病棟は我々世代が最も必要とする世代になってきておりますが、同規模の改築を進めるにしても、次世代のために考えられる財政リスクを公表し、理解していただきながら進めることが必要と考えておりますので、3点お伺いします。1点目、現状と同規模の改築に決定した理由は。また、町長が考える許容できる改築費は。2点目、同規模での改築を含んだ財政推計の結果の公表は。3点目、改築による財政リスクについては。またそのリスクの回避方法は。以上3点町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
氏家良美議員からの診療所改築に関わる検討過程と、公表についてお答えいたします。まず、国保診療所を取り巻く状況についてご説明いたします。現在の国保診療所は昭和45年に建設され、築50年以上が経過し設備の劣化が進み患者への安心安全な医療提供が困難になりつつあります。加えて、病室数や面積が手狭であること6などから新型コロナウィルス感染症対応が困難であることや、建築基準法の耐震基準が旧耐震基準で設計されていること、消防法の改正により、令和7年6月末までにスプリンクラーを設置しなければならないこと。これらを踏まえ、令和3年度より関係各課職員で構成する国保診療所改築に係る検討委員会を設置したうえ令和4年3月に基本構想を取りまとめたところです。基本構想の住民周知については、町政執行方針である「開かれた町政」の考え方のもと、議会を始め医療介護関係機関や民生委員協議会など団体への説明を経て、5月27日町政事務委託文書により国保診療所改築基本構想概要版を配布し、6月1日から30日までの間パブリックコメントを実施しているところです。今後も様々な方々からの意見を取り入れながら、建設場所や国保診療所の果たす役割など方針を定めたうえ情報開示を積極的に行う考えです。ご質問の1点目の、現状と同等規模とした理由及び改築費の許容額についてですが、私は町政を担うにあたり、スピード感をもって取り組んだのが国保診療所の入院病床復活と経営の安定化でございました。平成27年12月末をもって国保診療所は無床化されましたが、高齢者を中心として多くの町民が住み慣れた地域で安心して過ごすことを望んでおられ、町内唯一の医療機関として安心安全な医療サービスを提供するため入院病床及び救急外来患者24時間受入体制再開のため、医師を始めとした医療スタッフの確保に努め、平成30年8月に病床等の再開を行い、以降、存在意義のある医療機関を目指し診療所職員が一丸となり良質な医療の提供、信頼される診療所運営に努めてきているところです。国保診療所の経営面におきましては、有床化後の令和元年から 3 年度の平均入院患者数は15人で高い稼働状況を維持しております。また、救急受入れ状況におきましても国保診療所での受入れ対応は、救急患者の4割を占めてございます。一方で、病院経営の赤字分として補填する一般会計繰入金につきましては、医師を始めとした診療所スタッフの経営努力に加え、へき地診療所に交付される国保調整交付金の算定基準が平成26年度より拡充されたこともあり、無床化しておりました平成28年度から29年度は1億から1億3千万円台、入院病床再開後の令和元年度から令和2年度は1億から9千万円弱と、繰入額が抑えられております。このような中、国保診療所の改築構想の策定にあたりましては、国保診療所に求められる「ニーズ」と「経営面」の実績を確認のうえ、規模や機能を決定したものでございます。まずニーズについてですが、国機関公表の人口推計によりますと新冠町の令和2年と令和27年の65歳以上高齢者人口を比較しますと、特に75歳以上の方々が占める割合が増加する推計が出されております。令和2年度の医療保険の統計では、75歳以上の方々が国保診療所を利用する割合は、3割を超えており、今後も外来や入院に対する国保診療所へのニーズは同等もしくは上昇するものと予測したところです。次に、経営面におきましては、先ほども申し上げましたが国保診療所の経営努力と交付金の拡充により、無床化から有床化にした状況下でも、一般会計への依存度を抑えた安定した経営の確保ができていることを踏まえ、現状規模による基本構想としたものでございます。また、改築費の許容額につきましては、現施設と同程度の規模を基に検討を進めておりますが、改築費用は、策定中の国保診療所7改築基本計画において具体化していくことになりますので、現段階では、想定費用を申し上げることは差し控えますが、基本計画の策定段階に応じて議会にも協議報告して参りますのでご理解願います。2点目の改築を含んだ財政推計の結果の公表についてですが、現在、財政計画の策定事務を進めているところであり、この計画の中に国保診療所の改築を始め、政策的まちづくり事業を含む向こう10年間の財政推計を掲載いたします。この財政計画につきましては、素案について役場内部の調整等を経て案としてまとめ、それを議会に説明のうえ、必要に応じて修正等を行い正式決定したものを公表する方針としておりますので、ご理解賜わりたいと存じます。3点目の改築によって考えられる財政リスクとその回避方法ということですが、事業費の積算は今後となりますが、国保診療所の改築には多額の財政出動が伴うことから、これに係る借入金の償還が終了するまで長期間にわたり、厳しい財政状況が続くものと見込まれ、このことが財政リスクと考えます。また、この財政リスクを回避する方法ということでありますが、このことは、今般の国保診療所改築のみならず、今後も老朽化した公共施設の維持改修や改築をする場合にも共通することであり、いかに財政の収支均衡を保つかということに尽きると考えております。そのためには、補助金等の財源確保や有利な起債の活用はもとより、先ほど申し上げた財政計画を前提とする行財政改革を断行して行かなければならないと考えており、財政計画策定後は、すべての事務事業を対象にその評価を行い、廃止や縮小、民間移行など具体的な実行計画となる仮称・行財政改革アクションプランを策定のうえ実行に移す所存です。しかし、これらの取組は、住民生活等への影響も考慮し、慎重な判断のもとに進めなければならないと考えますので、その際は、各種基金の一部を取り崩しながら財政収支の均衡を図ることになることもご理解いただきたいと存じます。顧みますと、平成9年度にレ・コード館と道の駅、平成10年度に温泉施設と役場庁舎、平成11年度に温泉宿泊棟、平成14年度には温泉宿泊棟及びレストラン増設といった大型事業を立て続けに行い、その総額は、61億円を超える財政出動でありました。また、平成18年度からは、国が進めた三位一体改革による地方交付税の総額抑制、国庫支出金の廃止・縮小等を背景に策定した「第3次新冠町行財政改革大綱推進計画」による行財政改革への取組といった、いずれも財政に係わる大きな経験を経て現在に至っております。現在と比較して社会、経済情勢に変化や違いはあったとしても、厳しい財政事情に大きな差はないものと考えます。今後も老朽化が進む公共施設等への対応、特に近い将来、必ず建て替えが求められる小中学校や老人ホーム等がありますが、いずれも将来のまちづくりに必要不可欠なものでありますので、議員各位をはじめ、町民の皆さんと各種団体のご理解・ご協力を賜りながら、まちづくりを確実に前進させて参りたいと存じますので、ご理解を賜わりますようお願いいたします。
再質問 4番 氏家良美
今後診療所の改築が進められるわけでありますが、患者さんは建物に頼ってくるのではく、医師、看護師、スタッフを頼って安心できるように診療所に来るわけです。現在の体制はさっきも言った通りすばらしい体制であります。ただこの体制が、建物が存続する間続くという確証はありません。改築のスケジュールを決定する際に、消防法の改正は大きかったと思います。スプリンクラーの設置義務化は2016年4月1日施行であり、町長就任時にはわかっていたことでございます。さらに当初から改築の必要性があると認識したのであれば、遅くとも有床化と同時に検討し議論すべきであったのではないかと思います。現在の状況であるスプリンクラー設置義務猶予期限が2025年6月30日ということを考えると、この日高中部としての地域医療のあり方など、議会として検討する時間がなく残念に思いますが、この改築の計画をするに当たり、町として日高中部の医療について調査研究検討を行ったのか伺います。また本来であれば、このような大型のプロジェクトであることを考えると、早期に町側の計画を示していただき、その計画について議会でも特別委員会等を設置し、十分な検討を行い町民の理解を得て行うことが必要だったと思いますが、残念ながらスケジュールを見ると、その時間がないということについて町長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
氏家議員の再質問にお答えしたいというふうに思います。まずご質問の1点目と3点目を合わせてご答弁いたしたいというふうに思います。診療所の有床化と改築は私の公約の柱であります。従って就任当初から、庁内での丁寧な検証と検討を指示してきたつもりではありますが、消防法の改正対応ある中、結果として検討協議が遅れていることは私の不徳のいたすところであると思っております。検討協議が遅れた分、議員のご心配も理解するところでございます。タイトなスケジュールの事業実施とはなりますが、強い意思を持ってやり遂げたいと考えておりますし、協議検討過程の中で情報の公表にもしっかり対応し、町民に喜んで頂ける施設整備に心がけたいとを存じます。次に、質問の2点目にお答えいたしたいというふうに思います。無床化と同時に医療連携負担金をもって近隣町立病院と連携を図りました。入院環境や救急搬送体制において、十分な成果を見出せなかったこともありまして、そういった中において広域的な医療連携の構築は、困難なものと判断に至り、入院環境を復活させ改築を進めるべきものとしたものでございます。将来的には運営の公営化やアウトソーシング等を含めた見直しの可能性はあるものと、私も認識しているところでございます。以上です。
再質問 4番 氏家良美
町民に十分説明しながら進めていくという答弁であったと思いますが、実質的にはこのスケジュールを変えて検討していくとなると、スプリンクラー設置期限に間に合わず、診療所が一時的に利用できなくなる恐れもあることから、計画の変更をすることは、かなり難しいことであると思っております。現在行われているパブリック9コメントやその後の町民の意見等によって計画の変更ということを考えることはあるのかお伺いいたします。もう1点、最後になりますが、この改築計画を進めるにしても、次世代にしっかり説明できるように進めていくべきと思います。以前の私の質問に対する町長の答弁において、財源確保も含めて財政状況について明らかにしながら進めていかなければならないものと思っております。と答弁をいただいております。残念ながらこの答弁のとおりに今現在なっていないと私は感じておりますが、今後どのように進めて行くべきと考えていらっしゃるのか、町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
氏家議員の再々質問にお答えいたします。計画の変更はあるのか。ということでございますが、パブリックコメント等を頂くというものには変わりはございません。ただ町の計画というものを町民に説明し、そして理解をいただきということが大原則だというふうに思います。その中でパブリックコメントがどう生かせるかということを合わせて考えてまいりたいというふうに思います。またもう1点、2019年第2回定例会において、氏家、芳住両議員から財政推計と情報開示の件につきまして指摘があり、私自身も必要性を共有の旨答弁してございます。それにもかかわらず、この作業が今にいたったことは、先ほども申し上げましたけども、私の不徳の致すところであり、遅ればせながら職員一丸となって取り組み中であることをご理解いただきたいというふうに思います。