新冠町議会 令和3年第4回定例会 2021年12月17日
第三セクター解散における責任の所在について
2021年12月17日、新冠町議会の一般質問で、長浜謙太郎議員が「第三セクター解散における責任の所在について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 長浜謙太郎 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 長浜謙太郎
議長より発言の許可をいただきますので、通告に従い第三セクター解散における責任の所在についての一般質問をいたします。昨年6月に同僚議員が第三セクターの今後についてと題した一般質問を行いましたが、その間わずか1年余りでコロナ禍も相まって当時と大きく状況はかわりました。株式会社新冠ヒルズの解散です。町長は断腸の思いで勇気ある苦渋の決断を下しました。悲喜交々賛否両論あるでしょうが、私は町長の決断に深く感銘を受けております。私は、第三セクターと指定管理者制度を結ぶ各施設は突出した企業の存在しない当町にあって、長年にわたり地域経済の中核として、また観光の柱としてあるいは町民の憩いの施設として十分に機能を果たしてきた重要かつ大切な施設と認識しております。株式会社ヒルズを解散させることなく経営状態を改善する方法があれば当然それを実施するということになるのでしょうが、これまで何度もそのような方法を試みたにもうまくいかず、そして解散という結論に至ったわけであります。ただし、この間常に設立者である町長とし11ての善管注意義務はつくされていたと実感しております。公約や所信表明にはありませんが、温泉施設のあり方は多くの町民の関心ごとであり、懸念材料とされていた案件にけじめをつける決断に敬意を表します。私は決断に負い目を感じてほしくなく、同時にこの経緯や結果については鳴海町長のみが強く非難されるべきものではないと考えます。不安や疑念にかられながらの現実に目をそらしてきたわけではありませんが、ふれたくてもふれにくいデリケートな部分であったため、今までこの状況を理解していながらも根本的な解決に向けて真っ向から向き合ってこなかった事実は継続的なものであり、私も含め議会にも追及される要因はあると感じております。専門家の指導のもとに進めていると思いますが、追加指定管理料の支出の妥当性、あるいは債務超過に陥る前に解散を決断したこと、これは果たして法的に問題ないのかも懸念しております。だからこそ責任の所在を明確にすることは重要です。責任には法的責任、政治的責任、社会的責任などありますが、結果に対する責任、いわゆる結果責任は町長にしか負うことができません。結果責任の一つとして応答責任というのがあります。これは生じた結果を受け止め、その原因を明確にしつつ同様の結果が生ずることを回避し政策、事業、組織等をよりよい質に進化させていく責任であると定義づけられております。応答責任は将来に向けた責任です。将来の町民の負担をいかに軽減し、受益を充実させるかが焦点となり、そのために障害となる過去の負債は積極的に処理することが責任の本質となります。リセットし、リスタートする。当町が掲げる「Re」の精神のもとでよりよい未来への丁寧さが必要とされる中、今回の一連の経緯経過について町長の英断に強く賛同する立場から、これまでの検証とこれからの決意をお伺いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
長浜謙太郎 議員の第3セクター解散における責任の所在についてお答えいたします。なお、答弁に当たりましては私の思いも述べさせていただきますことをお許し願います。平成 10 年に設立以来、第三セクター株式会社新冠ヒルズは多くの町民に愛され、また当町の観光施策の主要施設としてまちづくりにおいて大きな役割を果たしてきました。しかしながら、設立からこれまでの 22 年間における社会情勢は、情報通信機器の普及、少子高齢化、そして人口減少の進展など、設立時には想像もつかない事象にあふれています。また、近隣町に目を向けますと多くの同様施設が開業するなど、多くの要因が株式会社新冠ヒルズの経営体力を減退させ、平成 17 年度を境に経営は衰退傾向にありました。これまでの間、株式会社新冠ヒルズはその時々でさまざまな営業努力と経費の節減などを行うことで経営改善を試みてきました。しかしながら、経営を再び軌道に乗せるまでには至らず、営業利益は平成 25 年以降赤字が続き、経常利益は平成 30 年度以降単年度で1千万円を超える赤字となっています。常に資金不足の不安を抱えながらの経営を続けてきました。事業経営の中で資金繰りの方策としては資産の売却、あるいは資金の借り入れが主な手立12てです。株式会社新冠ヒルズの施設は町有であり、換価する資産、あるいは担保設定する資産はほぼございません。現状の経営内容から収支の悪化を補う借り入れは困難な状況にあります。そのような状況下で第三セクターを見たとき、収支バランスを保つ手立ては行政からの資金援助が唯一の方策であり、他町の第三セクターにおいては資金援助が常態化するケースが多く見受けられます。このため、国からは第三セクターの財政的リスクが高い水準に達している地方公共団体に対し、第三セクターの抜本的改革を含む経営改善に速やかに取り組むことが求められて来たところでございます。このような状況を踏まえ、株式会社新冠ヒルズの経営状況の経緯、現状、環境、収支状況、そして国の示す方向性を繰り返し検証し、私は設立者として、そして議決権の過半数を有する筆頭株主の町の代表者として多大な財政的リスクを持ち続けることは、将来のまちづくりに大きな影響を与えかねないと判断し、解散について株式会社新冠ヒルズに申し入れをしました。町の申し入れを受け、株式会社新冠ヒルズは現在の経営状況、将来環境を熟慮した結果、解散に向けた取り組みを進めることを決定した次第です。長浜議員の懸念事項の一つ、解散を決断した時期についてでありますが、解散時期の判断は株式会社が判断することであり、町に決定権はございませんが、株式会社が法定手続きを経ることで決定時期に関しては、何ら問題はないとの法的確認を行った旨、会社側から報告を受けております。また、もう一つの懸念事項、追加指定管理料の支払については、株式会社が債務超過に至った場合の補填を目的とした追加指定管理料の支出に係る懸念かと思いますが、指定管理料が株式会社の債務弁済の原資に還流することとなり、間接的な町による第三者弁済になり得るため、町としては行うことはできません。あくまでも通常の指定管理料の支払い及び必要経費に係る所定の指定管理料を支出することとしております。長浜議員が抱かれた懸念事項も含め、進めるべき事務処理には多くの注意事項がございますが、第三セクター株式会社新冠ヒルズからは、全ての事務手続きについて確認を尽くし滞りなく進めて行く旨、町に対し報告がございました。一方で、このことは株式会社新冠ヒルズの解散、清算手続きを法に基づき進めて行くとき、出資者である町、そして一般株主の方々に損失の発生可能性があるということでございます。株主として出席した 10 月 29 日開催の同社臨時株主総会における説明では、現在の収支状況において町の出資分を含め、株主の皆さんの出資金は償還される可能性が低いという説明を受けました。出資をしていただいた多くの町民、そして法人の皆様は町の観光施策の一助になりたいという思いで出資した方がほとんどであったと思います。結果的に、町を支援する温かい思いを将来へ継承することを断念せざるを得ない決断をしたことについて、関係する町民、そして団体に心より謝罪し、深くお詫び申し上げます。また、第三セクターが解散に至った町長の責任として、出資段階における判断が適切であったかという点も問題になると考えます。しかし、株式会社新冠ヒルズの 20 年以上の実態とまちづくりにおける貢献を顧みたとき、平成 10 年当時の出資の判断には誤りがなかったと考えますし、また法の専門家からも過失はないとの判断をいただいているところ13でございます。加えて、議員のご質問の中にありました将来に向けた応答責任については株主をはじめ、多くの町民が新冠温泉レ・コードの湯ホテルヒルズに懸けたまちづくりの思いを新たな運営によって改めて実現していくこと。そして持続可能なまちづくりを将来世代に引き継ぐことこそ私に課せられた使命と考えますし、それに尽きると考えております。このたびの筆頭株主としての町の決断過程においては、法律の専門家、そして企業診断士に対し見解を質すこともしましたが、いずれの見解もこのたびの決断を後押しするものではございましたが、決断には逡巡を繰り返し、まさに苦渋の決断でありました。しかし、私は真の評価は現在、そして将来の町民によってなされるものと考えております。このたびの判断と決断が一人でも多くの町民の笑顔につながるよう、私は全力でまちづくりを進めてまいる所存ですので、今後とも特段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。以上、長浜謙太郎 議員の一般質問第3セクター解散における責任の所在についての答弁とさせていただきます。
再質問 7番 長浜謙太郎
先ほどの一般質問における私の町長に対する言い回しや表現が褒め過ぎで過剰評価ととらえられるかもしれませんが、ベストではなかったとしてもベターと言える筆頭株主としての町の決断には改めて理解を示します。これが現在、そして将来の町民によってなされる心の評価にも必ずや結びつくでしょうし、議会としても真の評価に向けて一緒に尽力していかなければならないと自覚をしております。その上で、ただいま町長は新冠温泉レ・コードの湯ホテルヒルズにかけたまちづくりの思いを新たな運営によって改めて実現すること、そして持続可能なまちづくりを将来世代に引き継ぐことこそ課せられた使命だと考えていますと答弁されましたが、今後の新冠温泉レ・コードの湯ホテルヒルズについて伺います。町民を含め、利用者の中には解散イコール温泉に入れなくなるという誤った認識があるという話も耳にします。新たな運営ということも含め、可能な限りこれまでとこれからの流れを時系列で公表することは、こういった噂や不安を払拭いたします。定例会初日の町長の行政報告と重複する部分もあるでしょうが、今後の施設のあり方とスケジュールについて再度答弁を求めます。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
長浜議員の再質問にお答えいたします。まず、今後の行程についてですが、町は指定管理者候補と本年 12 月中に指定管理仮協定を締結し、令和4年第1回定例会において指定管理者の指定の議決を得た後、指定管理者本協定の締結を経て4月1日から新たな指定管理者による、新冠温泉レ・コードの湯及びホテルヒルズの運営が始まることとなります。また、指定管理候補者である業者は仮協定締結後、事業開始のために必要な諸準備を進めることとなります。一方、第三セクター14株式会社新冠ヒルズは令和4年3月末に臨時株主総会を開催し、会社解散の決議後、清算手続を経て6月中旬に開催する定時株主総会において精算結了の承認決議によって、株式会社新冠ヒルズは会社として閉鎖される予定である旨の報告を受けてございます。温泉宿泊施設に対する不安の声は私も聞いております。町有温泉宿泊施設の運営継続と運営会社の解散は異なるものでございますので、株式会社新冠ヒルズは解散しても新冠温泉レ・コードの湯とホテルヒルズの運営は変わることなく続き、次の世代へと継承して行くこととなります。また、今後においても町の施設として多くの町民が快適に利用できるよう町は施設の維持管理に努めていく所存です。このことは、広報新冠による町民に周知、町政懇談会での説明等で知らせしてきましたが、今後も継続して町民周知を行い、不安の払拭に努めてまいりたいと考えています。このたびの決断は新冠町における観光施策の一つの転換期と言えます。この転換点が当町のまちづくりの前途を照らす光明となるよう努力してまいりますので、ご協力方についてどうぞよろしくお願いいたします。
再々質問 7番 長浜謙太郎
ありません。