中頓別町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月11日
私のほうからは学芸員の必要性について
2026年6月11日、中頓別町議会の一般質問で、西浦岩雄議員が「私のほうからは学芸員の必要性について」質問し、教育長 大島朗が答弁しました。
- 質問者
- 西浦岩雄 議員
- 答弁者
- 教育長 大島朗
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 西浦岩雄
受付番号2番、議席番号7番、西浦でございます。風邪を引いておりまして、ちょっと聞き取りづらいかもしれませんが、よろしくお願いいたします。私のほうからは学芸員の必要性についてお伺いいたします。2016年4月1日から中頓別学園義務教育学校が開校いたしました。この施設は、子供たちの学びの場はもとより、将来は社会教育施設も併設され、同じ施設の中に平日子供たちが学んでいる横で一般町民も活動できる場として生まれ変わります。この中頓別学園は、人生100年の学び場の拠点として、自然、文化、歴史などを教育に生かすことができる絶好の機会だと思っております。その一方で、今中頓別町は学芸員が不在です。過去においても学芸員はいませんでした。学芸員が不在のままだと資料の散逸、劣化のリスクが高まり、子供たちが地域の歴史を体系的に学ぶ機会が不足するといった課題が生じかねません。そこで、質問ですが、中頓別町の歴史的な財産、豊かな文化資源を学校教育と地域振興に生かすための学芸員の必要性と役割をどのように認識されているのかお伺いいたします。
答弁 教育長 大島朗
ただいまの西浦議員からの学芸員の必要性についてお答え申し上げます。今年度4月に開校した義務教育学校中頓別学園は、来年度新しい施設に引っ越しします。この施設は、義務教育学校としての機能に加え、将来的には社会教育施設機能も併せ持つ人生100年の学びの拠点として整備を進めているところでございます。議員ご指摘のとおり、中頓別町には豊かな自然環境、開拓の歴史、地域に受け継がれてきた文化や産業など多くの貴重な地域資源があります。これらは、単に保存するだけではなく、学校教育や社会教育、さらには地域づくりや交流人口の拡大にも生かしていくべき重要な財産であると認識しております。その中で、学芸員は地域資料の収集、保存、整理、調査研究を専門的に担うだけでなく、その成果を展示や学習活動へ結びつけ、子供たちや地域住民へ分かりやすく伝えていく役割を果たすものと考えています。特に、中頓別学園においては地域学習や探究的な学びを進める中で町の歴史や文化を体系的に学ぶ機会を充実させることが重要であり、その際に専門的知見を持つ学芸員の果たす役割は大きいものと認識しています。また、地域に残る歴史資料などについても適切な保存や継承を進めていく必要があると考えております。一方で、学芸員は専門性の高い職種であり、全国的にも人材確保が容易ではない状況にあります。加えて、小規模自治体においては限られた人材、財政的な体制の中で専任配置を行うことは現実的な課題もあります。このため、学芸員の必要性については十分認識しているところでありますが、直ちに配置できる状況にはないこともご理解いただきたいと思います。今後につきましては、地域資料の保存や学習機会の充実を図るため、関係機関との連携や外部人材の活用も含め、図書館司書や社会教育主事を中心に対応を進めるなど、持続可能な体制の在り方について研究していきたいと考えております。今後も中頓別の歴史や文化を次世代へしっかり継承し、それを子供たちの学びや地域の魅力向上につなげられるよう取り組んでまいります。
再質問 7番 西浦岩雄
ありがとうございました。それでは、再質問させていただきます。今の答弁ですと、学芸員の必要性については専門的知見を持つ学芸員の果たす役割は大きいことを認識しているということはよく理解できました。しかしながら、全国的に確保が難しいことも理解できますが、宗谷でも枝幸町をはじめ、利尻町、利尻富士町、礼文町、稚内市には学芸員が配置されております。とても確保するには難しいとは思いますけれども、配置されることによって宗谷での学芸員のネットワークも生まれます。現在の学芸員の配置は、宗谷では一番南に位置する枝幸町に2人、そして稚内市に2人、利尻島と礼文島に合わせて5人配置されております。宗谷の北と南に配置されているが、残念ながら中間に位置する猿払村、豊富町、浜頓別町、中頓別町、幌延町には学芸員が今のところおりません。宗谷は広いですから、北と南では歴史的背景や産業基盤も微妙に違いがあります。そして、宗谷の学芸員はネットワークをつくって活動されているので、お互いに情報交換しているようです。回答では図書館司書や社会教育主事を中心に対応するとの回答ですが、図書館司書や社会教育主事は本来学芸員の仕事だけに傾倒するというのはなかなか難しいことだなと私は思っておりますので、結局本来の学芸員の仕事も物理的に難しいのでないかと考えております。また、最近中頓別町でも空き家が目立ち、解体され、一部は解体途中で歴史的に大変貴重な資料が見つかっていると聞いております。ここで専門家がいないと、歴史的に必要であるにもかかわらず、ただごみとして廃棄されているかもしれません。そこで、再質問ですけれども、町で保存されている貴重な資料を価値あるものとして保存し、未来に伝えていくために、現有の資料館管理体制の課題をどのように認識しているのか伺いたいと思います。
答弁 教育長 大島朗
ただいまのご質問にお答えしたいと思います。現状は、議員もご承知のとおり郷土資料館というところ、その場所にこれまでの財産を蓄積しているという状況になっております。管理についても図書館の担当者が行っているという状況で、年間300人程度の利用というふうになっておりますが、この後新しい施設ができた際にはどのようにそこを運営するかということについてはただいま検討中ですけれども、新しい施設の中でも、今展示しているものも含めた中頓別町の歴史だとか文化についてもコーナー的に子供たちが日常的に学べるような、そんな展示も考えているところであります。宗谷管内の配置についても、私どもも承知しているところであります。なかなか専門職がいないところで、社会教育分野での連携というところも深いところでの連携というのはまだまだ課題があるところでありますけれども、学芸員を置くか置かないか、現状今いないところ、配置されていないところもありますので、地域の歴史や文化を継承する機能をどのように維持するかという観点で先ほど申し上げた資料等については考えていくべきかなというふうに思っています。いないからできないということではなくて、今の体制の中でどこまでできるかということをまず先に考えることが必要かなというふうに思っています。郷土資料館のような施設において学芸員がもしいれば、もしかしたらということはもちろんありますけれども、現状いないところでこの後どのような体制をつくるかということについても今即答できる状況ではありませんので、次世代へ継承するとか、地域に今残っている記憶とか経験なども記録をするということは、町民の皆様のお力もいただきながら進めていくということで教育委員会の中での社会教育の担当ということで丁寧に進めることが必要かなというふうに思っています。町民の方の中で聞き取りをして整理をしたりだとか、まとめているだとか、それから子供たちの学びの中で進めるだとか、そんなようなことも実際進めていただいているところもありますので、そのような取組から学びながら、丁寧にこの後も進めていきたいというふうに考えています。価値あるものについても、いろいろ私も教育委員会の中でもそういう情報もいただいているところもありますので、それらについてはなかなか回っていないところも正直今ありますけれども、今後に向けて子供たちの学びにどのようにつなげていくことができるかということについては、担当者もいますので、そこを広い視野を持てるような連携を進めていくことが必要かなというふうに考えているところであります。
再々質問 7番 西浦岩雄
それでは、再々質問させていただきます。実は、5月30日、中頓別協議会が主催しまして、枝幸町の学芸員の方であります高畠さんから講演していただきました。その中で、やはり学芸員がいたほうがいいなと思ったのは、地域に埋もれている宝物を発掘する機会があると。高畠さん自身も、いろいろ苦労されて地域の宝物を発掘しているようなことを伺いました。それで、学芸員をすぐに確保するというのは非常に難しいかと思いますけれども、例えば地域おこし協力隊の公募で学芸員、または学芸員補の募集を行うことも必要でないかと考えるわけですけれども、これについて考えているかどうか伺いたいと思います。
答弁 教育長 大島朗
ただいまのご質問にお答えしたいと思います。学芸員についての配置について、協力隊もということがございました。そんな情報も私どももいただいているところであります。その上で、新しい施設の運用に関わってどのような人員が必要なのかということで、ここだけ単体で考えるというふうにはなかなかならないところもございますので、総体で新しい施設の中でどのような体制で運用していくのか、または必要なのかということについての協議の中にぜひ組み込みながら考えていく中で最終的には答えを出していきたいというふうに考えていますので、総体の中で、人員配置については町全体の職員との関係もありますので、検討していきたいというふうに思っています。いずれにしましても、何度かご質問いただいたとおり、またお答えさせていただいたとおり、町の歴史だとか文化についての資料についてはいろいろな形で、新しい施設の新たな使い方も含めた中での活用も今場所も含めて協議をしているところもありますので、ぜひ町民の皆様や子供たちにとって学んだり未来へ継承する拠点にするためにどうしたらいいかということとして考えていきたいというふうに思っておりますので、ご理解のほどよろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
再々質問 7番 西浦岩雄
ありがとうございました。今の教育長の回答を伺いまして、学芸員の必要性を感じているということはよく分かりました。ハードの面はともかくといたしまして、ソフトの面で社会教育施設が今までの学校と一緒に入って、人生100年の学びの拠点としてのメリットを一般町民にどのように説明したらいいのか、度々苦慮することも私自身あります。学芸員は、本格的に開校した後でも、中頓別学園に学校と社会施設としてのがつなぎ役としての一つには役割を果たすのではないかとも考えております。また、例えば新しく中頓別町に転勤や移り住んだ人が周りに知人もいないし、話のできる人がいない場合、中頓別学園に行って、まず町を知りたいなということにもつながるのではないかなと考えております。そこで、中頓別町のこと、歴史的な背景、産業、文化についてアプローチしやすいのではないかとも考えております。とにかく最初に来て中頓別町の情報を得やすい場所として機能するのではないかと考えております。こういうことも考えられると思いますけれども、学校の主人公は子供たちであり、社会の主人公は町民であると考えると、学びのプロセスそのもののどちらも主人公になることが重要なのだということになります。学校教育における総合的な学習の時間の開始と生涯学習の社会につながる学びへの転換を図る。今が絶好のチャンスと考えて私はおります。くどいようですが、この主人公をうまく結びつけることを期待できるのが学芸員ではないかと考えております。私の個人的な考えですけれども、学校と社会教育施設が積極的に交流を考えないと、従来どおりそばに学校があり、社会教育施設があっても拡大されたエリアとして終わってしまうのでないかと思っております。最後になりますが、確かに学芸員の確保が困難を伴うことは私も承知しておりますが、だからといって諦めることなく、中頓別学園のキーパーソンとして学芸員の確保に尽力していただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。