むかわ町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月10日
中高生海外派遣事業について
2015年12月10日、むかわ町議会の一般質問で、大松紀美子議員が「中高生海外派遣事業について」質問し、生涯学習課長 高田純市、教育長 阿部博之、町長 竹中喜之が答弁しました。
- 質問者
- 大松紀美子 議員
- 答弁者
- 生涯学習課長 高田純市、教育長 阿部博之、町長 竹中喜之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 大松紀美子
一般質問をいたします。1つ目は、鈴木章記念海外派遣事業についてです。5年前の2010年12月10日、きょうでございますが、むかわ町特別名誉町民の鈴木章北大名誉教授がノーベル化学賞を受賞され、スウェーデンのストックホルムでの授賞式に臨まれていました。ことしも日本から、物理学賞に梶田隆章東京大学宇宙線研究所教授、生理医学賞に大村智北里大学特別栄誉教授が選ばれるという快挙がありました。授賞式に臨まれるお二人のニュースを5年前のことを思い出しながら拝見しております。町は、鈴木先生の功績と意志を継承するための事業として、1、中高生海外派遣事業、2、大学進学奨励事業、3つ目、教育振興に寄与する事業を平成23年度から進めて5年が経過しました。その中の一つ、中高生海外派遣事業について伺います。海外派遣での個人負担は5万円となっていますが、実際はパスポート取得、入国審査料、傷害保険料を含め、中学生では7万6,000円、高校生は8万1,000円の負担となっています。この事業が経済的なことを理由に応募すらできない子どもたちがいないことを願ってきましたが、実態はそうではないと聞いています。海外への興味、関心のある全ての子どもたちに扉を開く事業であるべきと考えますが、いかがでしょうか。2012年12月議会でも、この問題を質問していますが、その際、「経済的に困難な環境の中で志を持ち、海外派遣にチャレンジするのであれば、何らかの検討がなされるべき」との当時の首長から答弁をいただいていました。しかし、生徒募集の詳細に答弁を反映しようとする文言はうかがうことはできません。派遣対象となる生徒の項目その他に、「健康で海外における生活習慣の変化に対応できる者、英語圏における生活に興味、関心を持つ者、日本人、むかわ町民であるという誇りと協調性があり、集団生活に対応できる者」とあります。むかわ町の中高生であれば、誰でも対象となると考えますが、経済的な理由であきらめている子どもたちがいるとすれば、何とかしなければならないのではないでしょうか。日本人でこれまでノーベル賞を受賞したのは24人です。ほかの町とは違うのです。ノーベル賞を受賞された鈴木先生の偉業を将来を担う子どもたちへつないでいくための事業ですから、無料にしてもよいくらいではありませんか。無料にしたからといって、誰でも行けるとはなりません。学力等での選考基準があります。費用の心配なく海外への夢を持ち、応募してほしいと思っています。選ばれるために一生懸命学んでほしいと願っています。海外派遣の個人負担の軽減を図る考えはないか、伺います。2つ目に、事業の継続性を考えたとき、町の引率者がいるべきと考えますが、見解を伺います。オーストラリア協会に委託している事業で、むかわ町からは生徒のみが参加しています。職員、教員が引率者となり、ともに生徒たちと海外での体験を積むことで、よりこの事業が将来性のある事業になると考えています。生徒たちが海外でどんな体験をしているのか、町も職員も文書でしかわからない。町はお金を出す現在の方法をどのようにお考えなのでしょうか。これらについて、2つの点についてお伺いします。
答弁 生涯学習課長 高田純市(生涯学習課長は2016年3月まで)
中高生の海外派遣事業の個人負担につきましては、御質問にございましたとおり5万円として実施しているところでございます。この負担額は、北海道オーストラリア協会に共同で委託しております長沼町、由仁町との整合性と、鈴木章記念事業としまして継続的実施を念頭に置きまして、1人当たり経費の6分の1相当額として実施しているところでございます。1人当たりの経費につきましては、ここ数年おおむね32万円程度で、比較的安定しているところでございまして、加えて、ふるさと納税などによりまして基金保有額も増加している状況にもございますので、次年度実施に向けまして個人負担の軽減を図るように進めてまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。ただし、北海道オーストラリア協会の受け入れ可能人数の関係から派遣生徒数が限られますことから、特定事業の受益者といたしまして、一定程度の負担は今後もお願いしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいというふうに考えているところでございます。続いて2つ目の御質問にありました当該事業の町からの引率者をとの御質問でございますけれども、現在は委託先であります北海道オーストラリア協会から共同委託しております3町20名の生徒に対しまして、現地の地理や現地の通学・学校に精通しまして会話能力にもすぐれた協会の担当者が各町1名ずつ添乗いたしまして、現地でのトラブルを回避し、過去に事故もなく安全に実施できているところでございます。これに対しまして、残念ながら本町職員には添乗員としての現地経験もなく、英語圏での通訳が可能な語学堪能な職員が希有な状況でございます。英語圏へ派遣すること、ホームステイ対応ができること、現地での学校での体験的な留学体験が実施できることの3つを基本に、今後も委託先も含めまして事業実施可能な情報収集に傾注してまいりますが、より充実した派遣体制が確立できるまで、当面は現行事業体制を維持継続してまいりたいというふうに考えますので、御理解くださいますようお願いをいたします。
質問 4番 大松紀美子
軽減を来年度に向けて図っていきたい。しかし、一定程度の負担はしていただくことになる。その一定程度というのは、この派遣事業生徒募集の募集要項の中にもありますけれども、個人負担は5万円ですと。しかし、1、2、3という先ほど私が申し上げたように、実際は先ほど申し上げたぐらいかかる。これを軽減していくということは、私は最大限譲歩してもパスポートや入国審査料だとか、傷害保険料はやむを得ないのかなというふうに私は思っていますけれども、町のその軽減を図るというお考えは、どの程度までとお考えになっていますか。
答弁 教育長 阿部博之(教育長は2016年9月まで)
軽減の割合といいましょうか、考え方について私のほうからお答えさせていただきたいと思います。先ほど申し上げましたように、本事業につきましては最低限といいましょうか、受益者としての負担は少なからずお願いしなければならない。それが共同実施しております他町との均衡あるは町民の皆さんの理解といいましょうか、本当にそれは受益ということでの負担をいただかなければならないという考えが基本でございます。そう言いながらも、基金につきましてはふるさと納税等により増額している状況もございますので、その負担額の割合について検討したいと思っておりますけれども、具体的なその負担額算定というのは、まだしておりません。要領の中で6分の1とございますけれども、今後それを例えば7分の1あるいは8分の1といったような考え方で検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
質問 4番 大松紀美子
私が一番言いたい趣旨は、負担の心配なく誰でも応募してほしいと、しかし今のところ6名しか行けないということですから、結局、中にありますけれども、Aから、学習の評価も含めて、決めていることってありますよね。後でちょっとそれを教えてほしいんですけれども、そういうところも含めて、やっぱり応募していただくと。しかし、誰でも心配なく応募できるけれども、結局そこに選ばれるためには努力していかないと選ばれないわけですよね。それは当たり前のことですから、私はやっぱり、どれほど軽減していくのかというのは今後だということですけれども、やはりこの生徒募集を受けとった子どもたちが、これなら自分も家計のことを心配かけないで応募できるというふうなぐらいまで、やっぱり引き下げていくべきだという考えを私は持っています。今、これ、選考の基準について、どのような方法で行っているか、ちょっとお知らせください。
答弁 生涯学習課長 高田純市(生涯学習課長は2016年3月まで)
軽減の割合につきましては、受益者として一定程度の負担をいただくという内容でございますが、これにつきましては中学生が200人というような人数の中からわずか6名、中学生ですと4名になるんですけれども、そういう方々に行っていただくということになります。全員行かせられるのであれば、全て費用をなくしてということも考えられますが、特定の一定の者たちだけに行っていただくということになってしまいますので、この部分について、その公平感といいますか、特定のサービスに対する受益者負担といいますか、その分につきましては一定程度の負担をいただくという考え方に変更はないものでございます。他町、共同実施しております長沼町、由仁町につきましても、個人負担は6万円を負担をいただいておりまして、むかわ町につきましては現行まで5万円というところでございますが、これも再度に経費軽減のための手を加えていきたいというふうに考えるところでございます。次に、基準でございますけれども、選考基準につきましては今ございました、学校におきまして学業成績あるいは部活動の状況、また、学校、地域での活動状況あるいは、どの程度、何年かけて、何年も、去年までは募集されていたのかどうかというような前年選考に漏れまして次の年に行かれるお子さんもいらっしゃいました。中学校で残念ながら選考に漏れて、高校に行ってからこの選考に該当したというような例もございました。それらを鈴木章記念事業の運営協議会でございます各学校長と高校の校長先生が入りました協議会の中で、各学校あるいは生徒の作文も用意してございまして、それらの意気込み、考え方、彼らが望むもの、将来にどういうふうな希望を持ってこの事業に参加したいのかというようなことを参酌いたしまして、決定しているような状況でございます。
質問 4番 大松紀美子
私が、きょうはちょうど12月10日で、授賞式がやられていて、長々とお話ししたというのは、海外派遣事業というのは確かにあちこちの場所でやっています。いろんな、こういう都市にたくさん応募する子どもたちは何十人も連れていくという壮瞥町のような取り組みもしていますけれども、ノーベル賞を受けた方がここの出身で、ましてやここに御親戚の方もおられてなんていう本当に特別な方の記念事業という捉え方、私はしているんです。だから、他町が6万円の負担でむかわは5万円ねとか、そういう問題じゃない。その事業に取り組む上での取り組む意識というのかな。記念文庫だとかギャラリーもありますけれども、やはり最も大事なところは、先生が本当にこつこつと学んできたことがすごい世界的な発見につながる。そして、それを評価された、賞を受けとったということを、やっぱりむかわに住む子どもたちに継承していきたいと、先生ももちろんそうおっしゃっていたと思いますけれども、そういうこととして取り組む事業なんですから、ちまちまと受益者負担がどうとかと言わないで、やってはどうですかということを私は一番に言いたいところなんです。ですから、その5万円が例えば3万円に下がったとしても、負担として下がったとしても、それだって7万、8万かかるところから引いていったら6万とか5万にしかならないわけですから、そうじゃなくて、やっぱり事業を後々継続してやっていくために、残していくためにどうするかという思い切った事業として、私は取り組む価値がある。この派遣事業というのは他町村がやっているものとは違うんですよというところを、私はわかってほしかった。もちろん子どもたちに門戸を開いてほしいというのは一番ですけれども、それとあわせて、この事業にどう取り組むかということを私は捉えてほしいというふうに思ったんです。ですから、思い切った例えば軽減措置をやっぱりとってほしいですし、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。それから、英語堪能で向こうに行って云々で、引率者がむかわ町からはと言っていましたけれども、子どもも一緒ですけれども、そういう経験をしなければ訓練されませんから、やはり各町で行っていらっしゃるというんであれば、やっぱりむかわ町だって、それが職員なのか教員になるかわかりませんけれども、やっぱり町としても、ただ協会に子どもたちだけお任せするというんじゃなくて、やっぱりかかわっていくということが継続性のある、事業を継続させていく上で私はすごい大事なことだというふうに思うんですよ。子どもたちがレポート出していますよね。とても本当、写真入りで、今の子たちはそういうものを使いこなして立派に書いているなって、2年分しか読みませんでしたけれども、でも本当にこのむかわのこの海外派遣事業に行った子たちは本当に感動しているんですよね。むかわ町にも感謝しているし親にも感謝しているしって。やっぱりこういうことを事業として、きちんと大事な教育部分の事業として取り組んでいくという姿勢のためにも検討してはいかがですか。英語が堪能じゃなくたって。私が行けるなら行きたいぐらいに思っちゃうぐらい、私はすごい事業だというふうに思っているんですが、いかがですか。
答弁 教育長 阿部博之(教育長は2016年9月まで)
再質問の内容についてお答えしたいと思います。まず個人負担につきまして、これをなくすという考えは現在持っておりません。これは先ほども申し上げたとおり基本的な方針として持っているわけでございますけれども、単にその予算の枠の中で、その例えば1万円の負担の増減ができる、できないといったような判断ではありませんで、あくまでの特定の事業ということでそれに参加する方、しない方の公平感を確保したいという趣旨で、幾ばくかの個人負担はしていただきたいというものでございます。ただ希望する方、志を持つ方が全員行けるような状況であればいいのですけれども、オーストラリア協会のほうに委託しているということもございまして、その派遣の枠というものがございます。現在、むかわ町からは毎年6人という枠をいただいて派遣しているわけですけれども、これを1名でも2名でもふやせるような協議をオーストラリア協会と詰めていきたいというふうに思っております。それと事業に携わる職員の経験という部分でございますけれども、現在、派遣している間、インターネット等を通じてメール等によりまして、現地での生活状況の写真も含めて随時状況を把握しております。また、その派遣の前後には協会との打ち合わせというものを十分行いながら、事業の内容というものを理解して取り組んでおります。派遣事業の円滑な推進、適正な推進という点では、事業推進上の面でございますけれども、職員の経験としてその事業実施のためのスキルというものは十分積み重なっているというふうに理解しているところでございます。それと、鈴木先生を輩出した町としてこの事業に取り組む姿勢でございますけれども、先生は「子どもたちを世界へ」という言葉を我々に与えていただきました。その町として、当然グローバルな人材を育てていくということは教育の方針でもございますし、目標でもございます。海外派遣だけではなくて社会教育、あるいは学校教育においても町民の国際理解のための教育の充実といったことについても進めていきたいというふうに思っております。海外派遣事業が鈴木先生から与えられた言葉を具現化する1つの事業ではありますけれども、それとあわせて社会教育、学校教育においても教育の充実について進めていきたいというふうに考えておりますので御理解いただきたいと思います。
答弁 町長 竹中喜之
今年度から総合教育会議の関係でかかわりがある者として、一言、御質問に関係して述べさせていただきたいと思っております。今回の御質問に対しての答弁は、教育サイドで述べられたとおりかと思います。私のほうからは鈴木章記念事業の今後ということで、議員も先ほど触れられておりましたけれども、鈴木先生は精進、努力という言葉とともにさまざまなメッセージを子どもたちに、さらには学生に残されているかと思います。そのうちの1つに、可能性に果敢に挑戦せよといったような言葉も含まれていたやに記憶しております。また、先ほど触れられております鈴木章記念事業のこの間の基金保有に大きな役割を果たしているふるさと納税、このふるさと納税の納税者の方の第一優先というのが、地域を担う子どもたちの育成というふうなことがクローズアップされております。そういったことも含めながら、可能な限り鈴木章先生のこの間の偉業も踏まえ、そして先生も望まれている広い視野、さらには国際感覚を備えた人材の育成を図るこの間の事業、さらにはその他の事業も含めながら記念事業としての推進充実に、町としても努めてまいりたいと考えているところでございます。あわせて職員のかかわり方でございますけれども、私も二十数年前に、あのころはふるさと創生事業の一環として海外のほうに研修に、職員時代、務めさせていただいたことがあり、今も心の貯金というのが残っている1人でもございます。そういったことも含めながら現在、議員御案内のとおり、町内にはこの間、旧町時代を含めて国際交流の事業を通しての海外研修等々に行かれた方々が、今現在、任意の国際交流を地域に組織し、交流活動を任意に務めているというふうなことも把握しておりますので、そういった皆さんの活動の促進、さらには御案内のとおり2020年に予定されております東京オリンピック、さらにはパラリンピック、これの全国の首長会議にも本町は参加しておりますので、この際ですから鈴木章先生の延長ではございませんけれども、オリンピックなどでのそういった地域と住民の皆さんの何らかの国際交流、さらには国際理解の機会として捉えながら、そのあり方というのを調査研究に努めていければと思っております。
質問 4番 大松紀美子
来年度に向けて、費用の負担軽減も含めて御検討いただけるということですので、ぜひ私の質問の趣旨を御理解いただいて、検討をよろしくお願いしたいと思います。それから職員の派遣、教員の派遣についても同じように、ぜひ事業継続のために検討していただきたいということを申し上げたいと思っております。