紋別市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月11日
(1)ユマニチュードケアについて/(2)軟骨伝導イヤホンの設置について
2024年6月11日、紋別市議会の一般質問で、梶川友子議員が「ユマニチュードケアについて」「軟骨伝導イヤホンの設置について」について質問し、市長 宮川良一、介護保険課長 飯田欣也、庶務課長 茂木洋人が答弁しました。
- 質問者
- 梶川友子 議員
- 答弁者
- 市長 宮川良一、介護保険課長 飯田欣也、庶務課長 茂木洋人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 梶川友子
通告に従い、質問させていただきます。ユマニチュードケアについてお伺いいたします。認知症は、物忘れや一人歩きなどの症状があり、介護者の心身への負担が大きく、介護疲れや介護鬱などが課題となる中、認知症の人と家族を笑顔にするケア技法の一つとして、フランス発祥のユマニチュードが注目されています。認知症の人に対し、どんなに優しく接していても伝わらないことがありますが、思いやりが足りないのではなく、届け方、伝え方を変えればうまくいきます。ユマニチュードは、認知症の人にあなたを大切に思っているということを表現するケア技法です。具体的な基本技術として、見る、話す、触れる、立つの四つで構成されています。当事者は、日常生活がこなせなくなって大きな不安や恐怖を感じ、介護者らに暴力的な言動を行う場合が多いです。しかし、脳の機能が衰えても好き嫌いといった感情記憶は失われにくいとされています。ユマニチュードは、こうした感情記憶に働きかけ、相手に安心感を与え、受け入れてもらう信頼関係を築くことを目指しています。ユマニチュードケア技法の実証実験に携わる国立病院機構東京医療センターの本田美和子総合内科医長は、国内で研究が進み、暴言、暴行といった認知症の行動心理症状が緩和されるなど、科学的にも立証済みと述べられており、本田総合内科医長が実証実験に携わった福岡市では、世界初の取組として、救急隊員にもユマニチュードの技法を学んでもらった結果、隊員から円滑な搬送につながったとの報告もされています。また、ユマニチュードは、フランス語で、人間らしくあるという意味を持ち、一人でも多くの認知症の人と家族がその言葉どおりの暮らしを送れるよう、さらなる普及を期待したいと述べておられます。そこで、認知症のユマニチュードケア技法の認識と普及について見解をお伺いいたします。次に、軟骨伝導イヤホンの設置についてお伺いいたします。一般社団法人日本補聴器工業会の2022年の調査によりますと、日本の難聴者は人口の10%、人数に換算すると約1,300万人に上り、高齢化に伴い、今後さらに増えると見込まれています。一方で、同じ調査では、医療機器などが高額なことなどを理由に、補聴器所有率が難聴者の僅か15.2%しかないことも分かっています。加齢性難聴は、一般的に40代から始まり、鼓膜の奥の蝸牛の中に並ぶ有毛細胞が加齢によって抜け落ちたり、傷ついたりし、音が感じられなくなることによって起きます。騒音に長時間さらされたときも同じで、音による振動で有毛細胞が傷ついてしまいます。有毛細胞は再生せず、失った聴力は戻ることはありません。軟骨伝導イヤホンは、2004年に奈良県立医科大学の細井裕司現学長が耳の周囲の軟骨に振動を与えて音を伝える仕組みを発見し、その仕組みを利用して開発された集音器です。機器の構成としては、軟骨伝導イヤホンと音を拾う集音器本体から成っております。1回の充電で約10時間使用でき、イヤホン部分は球状で穴や凸凹がなく、耳を塞がないので、清潔を保ちやすく、窓口で利用するのに適したものとなっております。また、軟骨伝導イヤホンは集音器ですので、医療機器である補聴器に比べると安価で取り扱いやすいという特徴があります。雑音を取り除く機能があり、距離が離れたところでの小さな声での会話もクリアに聞こえ、何より状況に応じて左右個別で聞こえの音量を調節でき、片耳だけでも使用することができます。聴力の低下により耳が聞こえにくい、また、窓口対応をする職員も大きな声で説明する場面もあり、個人情報が周りの人に伝わってしまうというリスクを減らすことができ、高齢者や難聴者のプライバシー保護にもつながります。昨年6月、東京都狛江市が全国の自治体で初めて設置したことにより、新聞やテレビで報道され、全国の議員や自治体から視察の問合せをいただいている、また、市民や市外の方から軟骨伝導イヤホンを試したいとの要望があり、実際に窓口で利用していただいたところ、大変よく聞こえるとのお声をいただいたとのことです。耳が聞こえにくい高齢者や難聴者と円滑にコミュニケーションを取れるようにするため、紋別市も軟骨伝導イヤホンを窓口に設置することを提案します。市長の見解をお伺いいたします。以上で質問は終わります。再質問は留保いたします。(降壇)
答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)
それでは、梶川議員のご質問にお答えいたします。初めに、ユマニチュードケアについてであります。ユマニチュードケア技法の認識と普及についてでありますが、認知症の症状は、その方が置かれた環境や日々変化する心理状態などにより、症状の現れ方が異なる場合があり、ご本人の意思に配慮したケアが重要であるとされております。ユマニチュードケアにつきましては、同じ目線で言葉をかけ、人間らしさを尊重し、触れ合うことで受け答えができなかった認知症の方が言葉を発するようになるなど、効果は劇的であるとされ、世界10か国以上の医療現場や介護施設で導入され、介護者の精神的、身体的な負担の軽減にもつながると認識しております。本市においては、紋別市地域包括支援センターに認知症の方やその家族、介護従事者などに対して効果的な介護方法や専門的な相談を支援する認知症地域支援推進員を配置しており、今後は、ユマニチュードケアの理念に基づき、認知症の方の視点に立ったケアを学ぶ研修会の実施について検討してまいりたいと考えております。次に、軟骨伝導イヤホンの設置についてであります。現状、窓口において耳の聞こえにくい高齢者の方などが来庁した際、職員、来庁者が共に大きな声で会話をしなくてはならないケースもあり、個人情報が漏れてしまう懸念もあります。軟骨伝導イヤホンは、音漏れもしにくく、窓口での聞こえにくさを解消することでプライバシーを保つこともできるものとして、全国の自治体、民間企業等の窓口でも利用が始まっているところであり、大変好評を得ているものと認識しております。本市におきましても市民サービスの向上を図る上で大変有用なものと考えておりますことから、今後、窓口での導入に向け、検討してまいります。以上で答弁を終わらせていただきます。(降壇)
再質問 5番 梶川友子
それでは、再質問させていただきます。ユマニチュードケアについてです。研修会を実施していただけるということですが、ケアマネジャーなどが多分中心になるかと思うのですけれども、研修会の対象者についてどんなふうに考えているのかということがありましたら教えていただきたいと思います。
答弁 介護保険課長 飯田欣也(介護保険課長は2024年6月まで)
お答えいたします。ユマニチュードについてですが、介護従事者やケアマネジャーにつきましては研修となりますけれども、家族介護をされている方にもこの理念を認識していただくとケアの負担の軽減にもなりますので、認知症カフェや認知症の出前講座など、介護従事者以外にも参加していただけるようなものでも実施してまいりたいと考えています。
再質問 5番 梶川友子
ぜひよろしくお願いしたいと思いますし、そのときには広く市民の方にも周知していただけるとありがたいと考えますので、よろしくお願いいたします。次に、軟骨伝導イヤホンの設置についてですけれども、前向きなご答弁をありがとうございます。いつ頃から設置していただけるのか、もし考えがございましたら教えていただきたいと思います。
答弁 庶務課長 茂木洋人
お答えいたします。梶川議員からご質問があり、業者等については調べている最中です。予算の限りがございますけれども、その中で対応できるものであれば、早急に対応してまいりたいと考えてございます。
再質問 5番 梶川友子
ぜひ早めの対応をよろしくお願いいたします。また、入ったときには市民の方にも広く周知していただいて、ここに軟骨伝導イヤホンを設置していますよという分かりやすい表示なんかもしていただけるとありがたいです。入ったら私もぜひ試してみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。