みんなの議会

紋別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月6日

(1)中小企業事業承継について/(2)繁華街の空きビル旧愛善ビルについて

2022年6月6日、紋別市議会の一般質問で、佐藤昌樹議員が「中小企業事業承継について」「繁華街の空きビル旧愛善ビルについて」について質問し、市長 宮川良一、商工労働課長 高橋秀明、建設部長 加川安明が答弁しました。

質問者
佐藤昌樹 議員
答弁者
市長 宮川良一、商工労働課長 高橋秀明、建設部長 加川安明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 佐藤昌樹

私は、未来の会の一員として、さきに通告した順に従い、質問をさせていただきます。また、今任期最後の定例会での一般質問ということで、喫緊の課題について、大きく二つの質問をさせていただきます。さて、宮川市長におかれては、山積する政策課題の解決に向けて精力的な対応を図られており、これらの日頃のご労苦に心から敬意を表すものであります。あわせて、ご自身の健康に留意の上、山積している市政運営の重要なかじ取りについて引き続きご尽力賜りますようお願い申し上げます。それでは、質問に入らせていただきます。一つ目に、中小企業の事業承継についてお聞きします。国は、親族内承継、従業員承継の相談窓口であった事業承継ネットワークと、第三者への事業引継ぎ支援の相談窓口であった事業引継ぎ支援センターと、機能によって分かれておりましたが、昨年度からは、その窓口が一本化され、事業承継・引継ぎ支援センターへと、支援体制を強化しています。2022年版中小企業白書によると、2021年の休廃業・解散件数は4万4,377件であり、2020年、2018年に次ぐ高水準となっております。また、休廃業・解散件数の増加の背景には経営者の高齢化が一因にあると考えられ、休廃業・解散企業の代表者年齢は、70代の割合が最も高く、42.7%となっております。さらに、70代以上が全体に占める割合は年々高まり、2021年は6割超と、経営者の平均年齢は上昇傾向にあります。北海道内の後継者不在率は、71.0%と、全国平均の61.5%と比較しても非常に高い水準となっています。中小企業庁によりますと、中小企業が抱える後継者不足の問題がこのまま放置されてしまうと、今後、国全体で、事業は黒字でも廃業を選択する企業が多いと想定される中、2025年頃には、約650万人分の雇用と約22兆円分のGDPが失われる可能性が指摘されております。全国的な高齢化の進展に伴い、中小企業の事業承継は社会的な課題とされております。経済が持続的に成長するためには、中小企業がこれまで培ってきた経営資源を次世代に承継していくことは非常に重要であり、後継者不在の廃業等が増加することは地域経済の衰退に直結する待ったなしの重要課題であります。一般的には、経営者年齢が若い企業ほど、長期的な視野に立って経営を行い、事業を拡大しようとする意向が強く、事業承継を望む企業には適切な支援を実施し、次世代の後継者に引き継ぐことで中小企業のさらなる成長が期待されるものと思われます。中でも、私は、本市の飲食店や食品製造販売店、いわゆる個人経営者の後継者不在による休廃業を危惧しております。私は、飲食店や食品製造販売店において受け継がれるものはお店の味にほかならないと思います。その味を次代へつなぎ、発展させていくことで、地域に住む人々からより深く愛されることになるのではないでしょうか。平成31年第1回定例会において、私の所属会派・未来の会の加藤議員の一般質問において、当市の交流人口拡大における食の位置づけについての再質問で取り上げている群馬県高崎市の事例ですが、高齢化率の高い業種の一つである飲食業に特化した絶メシリストといったホームページを2017年に立ち上げ、後継者のいない飲食店の後継者募集を行っています。このサイトは、事業承継専用ではなく、シティプロモーションホームページ内に後継者募集を設けたもののようですが、全国的に大変話題となり、福岡県柳川市や石川県が独自の絶メシリストを公開するなど、横展開の広がりを見せたほか、高崎市の掲載飲食店では、お客さんの増加や後継者の問合せ等が多数あり、大変効果的な取組と聞いています。また、この取組は、国内最大級の広告賞のマーケティング・エフェクティブネス部門でグランプリを受賞しています。地元に愛されてきたお店の味を受け継いでくれる後継者、働き手、ビジネスパートナーを飲食店に特化している事例であり、私も加藤議員同様に大いに参考になる取組だと考えております。飲食に関わる業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を真正面から受けました。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により、飲食店の営業には時間短縮や休業要請に代表されるような様々な制限がありましたが、2022年3月21日にまん延防止等重点措置は解除され、営業時間は通常に戻り、感染対策を徹底しながらですが、元どおりの営業活動ができるようになりました。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置で休業や時間短縮営業を余儀なくされたときには、北海道からの協力金や紋別市の支援金、そして補助金と、手厚い支援のおかげで、私の知る限り、新型コロナウイルス感染症の影響で廃業に追い込まれた飲食店はないと認識しています。しかし、コロナ禍が終わったわけではありません。市内の飲食店オーナーに話を聞くと、自粛期間中のお客離れや、現在も続く新型コロナウイルス感染症の感染リスクを回避するため、外食を控える傾向があり、まん延防止等重点措置のときより、今の営業活動が厳しいという声も上がっています。多くの飲食店では、売上げ減少などにより、経営への打撃を受けており、営業活動と感染防止を両立させる取組が行われております。さらに、人々の行動変容による需要の変化に対応するため、従来の営業スタイルからの転換が必要となり、営業活動の見直しも求められています。帝国データバンクの調査結果を見ますと、コロナ禍の厳しい経済状況下、経済が戻りつつある中でも経営者の高齢化や後継者不足で休廃業に拍車がかかることも想定されています。紋別市の飲食店や食品製造販売店でまちを支えてきたベテランの経営者の皆さんも、高齢化が進み、後継者が不在で、自分の代で廃業を考えている人も少なくはありません。しかし、長く飲食店を経営していたオーナーが引退のタイミングで経営者を募集し、引き継いだ焼肉店やおそば屋さんがあるように、事業承継を自ら行われる方もいます。かつては、経営者から子どもへと事業を引き継ぐように、親族が事業承継をする親族内承継が多くありましたが、従業員や外から経営者を招く親族外承継や第三者への売却といった事業承継など、多様化しています。帝国データバンクが行った後継者不在企業の動向調査によると、業種別ではサービス業が78%、売上げ規模別で見ると、1億円未満が82.1%で最も高いということですが、人口規模からいっても、本市で事業を展開する中小企業の割合も相当高いことが想定されます。また、道内1万843社のうち、詳細な後継候補が判明している2,871社の後継者の属性を見ると、後継候補として最も多いのは、子どもの52.2%で5割を超え、次いで非同族が30.6%となっております。道内企業では、子どもを後継者候補に選ぶ傾向が強く、全国平均の39.7%に対し、道内平均は52.2%と12.5ポイント高い傾向にあり、社内外の第三者へ事業譲渡を行うことに対する抵抗感が高い地域ではないのかと予想されます。多くの経営者は、事業承継自体を理解はしているけれども、個人経営でやっているので、承継は考えていなかった、従業員への承継も考えたことはあるが、現状で従業員を雇うことができないなどの悩みもあるようです。令和3年第3回定例会の私の一般質問の中でも、中心市街地並びに繁華街に関する状況についての中で、老朽化に伴いテナントビル取壊し後の店舗移転でも触れさせていただいていますが、老朽化したテナントビルを取り壊すことで廃業のきっかけになり、移転先がないことで廃業を考えている経営者の方もいると聞いております。私は、飲食店や食品製造販売店は、本市で生活する私たちの生活の質を豊かにするほか、本市の観光資源としても重要であり、市内や近隣の観光をし、市内の宿泊施設やオートサイト等に泊まり、その土地の食を堪能し、地域のお土産を購入という一連の連携が崩れるようなことは避けなければならないと思います。私は、事業承継といっても、経営者が考えていなければ実現することはできませんし、事業承継を希望する経営者や関心のある起業者へ積極的に専門的なアドバイスや資金面でのサポート等を行うことが必要と考え、現状の実態把握が不可欠だと思います。そこで、2点質問させていただきます。1点目に、私は地域経済の衰退や雇用の喪失を招かないためにも事業承継の取組は必要なことと強く感じていますが、紋別市の中小企業事業承継の課題や今後の方針をお聞かせください。2点目に、後継者不在の把握や起業志望者とのマッチングが効果的に行われることを大いに期待するのと併せて、店舗数が減り行くおそれのある飲食に関わる業種の今後の紋別市の取組についてお知らせください。次に、二つ目の質問としまして、繁華街の空きビル、旧愛善ビルについて、2点お伺いいたします。令和3年第3回定例会でも質問させていただきましたが、再度確認と状況についてお伺いいたします。私は、前回の質問で、旧愛善ビルは、空きビルになってからかなりの月日がたち、外壁落下の防止ネットが設置され、最低限の対策はされていますが、何年も使われていない空きビルで、日を増すごとに老朽化が進み、外壁落下防止ネットの内側には小さな外壁の一部と見られるコンクリートの破片も確認され、危険度が増している状態と同時に、景観という観点でも問題があると考え、ビルオーナーとの交渉や対応はどのような経過で、現在の状況はどのようになっているのか、質問いたしました。紋別市の答弁は、特に注視しなければならない空き家と考えており、定期的な目視調査を行い、措置が必要な場合は所有者に連絡し、対応を求めておりますというものでありました。4月中旬に、強風のため、旧愛善ビルのもろくなった外壁の一部が落下し、近隣のテナントビルの壁を擦るように当たり、損傷したと私の所属するはまなす通り振興会に報告がありました。私も現場を確認しましたが、今回、外壁の一部が落下した並びには従業員駐車場もあり、人的被害が起きなくてよかったと思いました。そこで、1点目の質問です。今回の外壁落下のことは紋別市も確認済みと伺っていますが、現在のビルオーナーとはどのような話合いになっているのでしょうか。また、ビルオーナーとの今後の対策はどのようにされるのでしょうか、お知らせください。次に、同じく旧愛善ビルの取壊しについてです。前回の質問の中で、旧愛善ビルの行政代執行も視野に入れた取壊しを考えるべきと思いますといった私の質問に対して、紋別市の答弁は、行政代執行による除却は、空家等対策の推進に関する特別措置法により、空き家の所有者に求める措置は規制目的を達成するために必要かつ合理的な範囲内のものとしなければならないため、当該建築物は、現行の法令において、外壁等の修繕や照明器具等の危険物撤去などに限定され、行政代執行による全部除却はできないものと考えている、しかしながら、このまま放置すると市民の皆さんに危険を及ぼし続けることから、紋別市空家等対策協議会と協議を重ね、全部除却に向けた手法を検討してまいりたいと考えているとのことでありました。そこで、2点目の質問です。紋別市空家等対策協議会との協議は、現在、どのように進んでいるのでしょうか。また、近隣の建物に損傷が出ている老朽化したビルの今後の対策をお知らせください。以上で私の質問を終わらせていただきますが、再質問は留保いたします。(降壇)

答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)

それでは、佐藤議員のご質問にお答えいたします。初めに、中小企業事業承継についてであります。1点目の中小企業事業承継の課題や今後の方針についてでありますが、適した後継者の不在や後継者の育成不足、承継時の経営状態、承継者とのマッチングなど、様々な課題があると認識しております。また、事業承継は、100あれば100通りの内容であることから、一朝一夕には成立しないものと考えております。そのような中、国では、後継者人材バンクの設立など、支援体制の強化を図り、事業承継に力を入れているところであり、本市といたしましても、後継者人材バンクへの登録など、積極的な周知を図るとともに、昨年度、紋別商工会議所が行った事業承継の実態に関するアンケート調査を参考に、様々な手法を関係団体と検討してまいりたいと考えております。2点目の店舗数が減り行くおそれのある飲食に関わる業種の今後の紋別市の取組についてでありますが、1点目の取組と併せ、紋別料飲店組合など、関係団体と事業承継希望事業所の把握に努め、地域おこし協力隊の活用による事業承継など、事案に合った手法を検討してまいりたいと考えております。次に、繁華街の空きビル、旧愛善ビルについてであります。1点目のビルオーナーとの今後の対策及び2点目の近隣の建物に損傷が出ている老朽化したビルの今後の対策につきましては、関連がありますので、併せてお答えいたします。さきに発生いたしました旧愛善ビルの外壁の一部落下についてですが、所有者に現状を伝え、至急の安全対策を求めましたが、遠方であるため、業者の手配に時間がかかり、対応が遅れると判断したことから、紋別市空家等の適切な管理に関する条例に基づき、市において新たな飛散防止ネットを設置し、当該措置に要した費用につきましては所有者に請求しております。ビルの今後の対策についてですが、当該建築物は、転売が繰り返され、現在の所有者は札幌の法人となっております。空き家の適正な管理を行うのは第一義的に所有者であり、安全対策を強化するよう、これまで何度も文書指導や面談を行ってまいりましたが、この法人は、現在、休業状態となっており、除却費用の捻出が難しく、今後においても状況は変わらないものと推察しております。市において除却を行う場合は、本来であれば行政代執行となりますが、行政代執行では、危険箇所の除却を行うにとどまり、残存した部分において、将来にわたり同じ事態が繰り返され、根本的な解決には至らないものと考えております。当該建築物の周辺道路は通学等にも利用されており、市民の安全・安心に悪影響を及ぼしていることから、弁護士や不動産、建築などの専門家が委員となっております紋別市空家等対策協議会の意見をお聞きしながら、全部除却に向けて、あらゆる手法を検討し、早期の除却を目指して取り組んでまいります。以上で答弁を終わらせていただきます。(降壇)

再質問 7番 佐藤昌樹

何点か再質問をさせていただきます。まず、事業承継に関する答弁については、これから紋別市も国の支援策を活用しながら受付窓口みたいなものをやっていくと捉えたのですけれども、それでよろしいでしょうか。

答弁 商工労働課長 高橋秀明(商工労働課長は2022年9月まで)

お答えいたします。市として受付窓口を設置するという意味ではなく、市長答弁にもあったように、国において、後継者人材バンクや、補助金で言うのであれば、事業承継・引継ぎ補助金等も出ておりますので、商工会議所等と連携して周知に努めるということでございます。

再質問 7番 佐藤昌樹

今回、国は、追加の措置として、アトツギ支援ネットワークというものを年度内に発足するということが新聞に書いてありました。こちらは、事業承継をしてからのフォローアップをする支援らしいのですが、国でもこういうふうに力を入れてやっているというのは全国的に事業承継が必要だからだと思われます。先ほども答弁でありましたけれども、商工会議所などと連携し、ぜひ地元の中小企業などのフォローアップをしていただきたいと思います。次に、旧愛善ビルについて、質問を一つだけさせてください。先ほどの答弁では、空家等対策協議会の意見を聞きながら、全部除却に向けて早期の除却を目指すということでしたけれども、これは、行政代執行ではなく、市独自であのビルを壊す方向だということで捉えてよろしいのでしょうか。

答弁 建設部長 加川安明(建設部長は2023年2月まで)

お答えいたします。市長答弁にもありましたけれども、本来ですと行政代執行となりますが、今、危険箇所といいますか、外壁や照明等、看板等の除去で、それ以上は難しいという判断をしております。そして、今回、代執行をやったとしても、あと何年かたちますと軀体部分も劣化し、危なくなってくるということもあります。代執行を否定するわけではありませんけれども、市独自でやる方法も含めて検討し、早期除却に向かって進んでいきたいと考えております。

再質問 7番 佐藤昌樹

壊す方向だということでいいのですよね。

答弁 建設部長 加川安明(建設部長は2023年2月まで)

そうです。全部除却に向けた方向で、あらゆる方法を検討していくということであります。

再質問 7番 佐藤昌樹

古いビルですし、今回、物が落下したものが隣のテナントビルをこすったということもあるわけです。また、答弁でもありましたけれども、あそこの前の道は通学路となっているほか、通勤等でも使われていまして、はまなす通りの中でも人が一番多く通るところではないかと思っております。本来でしたら壊すのが手っ取り早いのでしょうが、それにはいろいろと問題があるということでした。また、壊した後の土地の利用の仕方など、全てを考えないと進められないと思いますが、ぜひいい方向に向くように検討をお願いいたします。以上で私の再質問を終わります。

出典:紋別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月6日 議事録 PDF(40ページ) 間違いを知らせる