幕別町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月10日
TPP対策について
2015年12月10日、幕別町議会の一般質問で、若山和幸議員が「TPP対策について」質問し、町長 飯田晴義が答弁しました。
- 質問者
- 若山和幸 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 若山和幸
通告に従いまして、質問させていただきます。まず初めに、TPP 対策についてであります。10 月の TPP 大筋合意により、全国の農業者が困惑と将来に対する大きな不安を強く感じているところであります。政府は、TPP 対策を早急にまとめ提示し、農業者の不安を解消するとしています。しかし、対象となる業種・作物等の項目が多岐にわたっていることから、不安を払拭できるのか、また、TPP 締結後も恒常的に対策が続くのか心配する農業者の声を多く聞くところであります。そこで、以下のことについて伺います。一つ、庁舎内に対策室となる部署設置の考えはあるのか。二つ目、締結後の検証として、幕別町内の TPP による農業所得の影響額はどの程度あるのか。三つ目、幕別町として対策の考えはあるのかであります。二つ目、幕別町農業・農村振興計画について。幕別町農業・農村振興計画は、平成 20 年に策定され8年が経過しようとしています。TPP、EU との EPA など、農業情勢や環境が大きく変化する中、農業・農村振興計画の見直しのお考えがあるのかどうか、お伺いいたします。
答弁 町長 飯田晴義
若山議員のご質問にお答えいたします。初めに、「TPP 対策について」であります。去る 10 月5日、TPP 協定が大筋合意されたと報じられたところであり、その内容は、農林水産物では全品目の 81.0%に当たる品目の関税が撤廃されることとなっております。また、日本が保護を求めていた農産物重要5項目のうち、約3割で関税が撤廃され、さらに輸入枠をふやした品目も多く存在しております。国は大筋合意を受け、10 月9日に「TPP 総合対策本部」を設置し、11 月 25 日には「総合的な TPP関連政策大綱」を策定いたしました。大綱では、関税の引き下げ対象となった農産物の輸入増による価格低下を想定し、農業者の所得対策として、予算措置のみであったものを法制化するほか、関税を財源とした生産振興策についての財源確保や新たに給付する補助金の枠の拡大など、農業の所得補償に重点を置いた施策が示されております。ご質問の1点目、「庁舎内に対策室となる部署設置の考えについて」であります。TPP 協定は、農業分野に限らず、広く国民生活への影響が懸念されることから、本町におきましては、11 月 19 日に特別職、部長職で構成する「TPP 庁内対策本部」を設置し、情報の収集や影響の分析等を実施することとしたところであり、事務局は全体調整を企画室が、農業部門におきましては農林課が担当することといたしました。TPP 協定の及ぼす影響は多肢にわたり、分野ごとにそれぞれ専門的な知識が必要でありますことから、担当部署ごとに調査分析したものを対策本部の事務局で集約することが迅速かつ効率的に対応することができるものと判断しておりますので、当面は対策本部で対応してまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「幕別町内の TPP による農業所得の影響額について」であります。国、北海道が示しております TPP 協定による農業への影響額は、「輸入増の懸念」「価格低下の懸念」など概念的な表現にとどまり、詳細な影響についての発表はありません。本町での影響は、小麦、牛肉、小豆などの豆類、牛乳につきましては関税の引き下げによる農業者の所得の減少が、また、タマネギやスイートコーンは、現在の関税は6%から 8.5%と低いものの4年から6年で撤廃され国内産価格の低下が懸念されます。ビートやでん粉などの甘味資源作物は、所得への影響はないものと考えておりますが、糖価調整制度の輸入糖から徴収している調整金の減少により、てん菜の生産振興対策への影響が懸念されております。また、この影響についての発表は「総合的な TPP 関連政策大綱」が示される前の分析であり、国ではこれらの影響を与えないよう対策を講じるとしております。ご質問の影響額につきましては、国が試算方法等を示し、これに準じて都道府県や市町村も算出すべきものと考えておりますが、現時点では国から何も示されておりませんので、本町の影響額を算出することはできない状況にあります。ご質問の3点目、「対策の考えについて」であります。ゆとりみらい 21 推進協議会では、11 月 20 日と 12 月4日の2回、対策会議を開催していただき、「総合的な TPP 関連政策大綱」をもとに、国の具体的な施策の実効性を検証することといたしましたが、現在のところ、大綱の内容の把握等にとどまっております。TPP 協定の影響は、数年後に発効されるものも数多く、長期間にわたるものと考えられますので、今後、国や道の対策の内容を見きわめながら、関係機関と協議の上で対策を講じてまいりたいと考えております。次に、「幕別町農業・農村振興計画について」であります。本町の農業・農村振興計画は、平成5年のガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉合意を受けて、農産物の関税化の受け入れや国内補助金の削減など、農業情勢の変化に伴い、平成6年9月、本町農業の将来を見据えた「幕別町農業・農村 21 世紀への道しるべ」として策定したのが始まりであります。その後、平成 11 年7月の「食料・農業・農村基本法」制定により、小麦やてん菜などの政府の価格支持政策が市場原理に転換されたことに伴い、農産物の品質向上や高い商品性、市場競争力が求められる中、本町における農業従事者の高齢化や担い手不足の深刻化などの課題を踏まえ、12 年 12 月、21 世紀への道しるべを見直し「幕別町・農業・農村振興計画」として策定いたしております。当時の計画は、農業従事者の高齢化・担い手不足の急速な進展や農地流動化対策などの課題解決に向け、担い手の確保育成や農地流動化対策、農業支援システムの充実を柱として策定したものであります。この計画に基づき、現在の「農業担い手支援センター」の建設を初め、「幕別町農業振興公社」の設立、さらには、より細やかな農業気象情報の提供を目的とした、地域微気象観測機器マメダスの整備を行っております。現在の「幕別町農業・農村振興計画」は、平成 20 年3月に見直しを行ったものであり、忠類との合併に伴い 12 年に策定した「幕別町農業・農村振興計画」と、14 年に策定した「忠類村農業活性化計画」を統合し、今後 10 年の農業の目指すべき方向について、農業経営の安定化対策や食の安全・安心と食育対策、耕畜連携対策の三つを柱とし、ゆとりみらい 21 推進協議会や農業者との懇談会等を経て、20 年3月に策定したものであります。計画の中では、平成 19 年から開始した「水田・畑作経営所得安定対策」いわゆる品目横断的経営安定対策を初めとした農業政策の変化により、所得等の考え方が大きく変更されるなど、農業を取り巻く環境の変化を背景として、「農業経営の安定化対策」「食の安全・安心、食育対策」「耕畜連携対策」を重点対策に掲げ策定したところであります。ご質問の、「農業・農村振興計画の見直しについて」であります。議員のご指摘のとおり、TPP 協定、EU との EPA 経済連携協定などの経済情勢の変化や人口減少時代に即した生産体制、担い手対策、ITC 技術の導入等、将来の展望を見据えた計画を策定してまいりたいと考えております。また、策定の時期につきましては、平成 20 年3月に策定いたしました現在の農業振興計画がおおむね 10 年を期間としていたことや TPP 協定に対する対策や予算措置、生産者の動向を確認することなど一定程度の期間が必要になると考えておりますが、遅くとも TPP が発効する前までに策定したいと考えております。以上で、若山議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 6番 若山和幸
それでは、再質問をさせていただきます。町内におきまして TPP 対策本部を設置されるというお話でございましたけれども、その対策本部で分析、話し合われたこと、内容等の公表ということは考えておられますでしょうか。町民に対する公表という意味でございます。
答弁 町長 飯田晴義
当面は分析あるいは要綱に基づく施策がどういうふうに出てきたというところを中身を検討していくこととなると思いますけれども、国の対策を受けて町としてどういった対策を考えている、方向を決めたのだという段階では町民の皆さんにお知らせしなければならないなというふうに思っております。
再質問 6番 若山和幸
2番目の農業所得に影響ということにも関係しますけれども、変に不安をあおるということではないですけれども、TPP というお話が国民に知らせられた以降、道であったり市であったり、全地区ではないですけれどもいろんな影響額が、数字が新聞等、知らされました。その中にあって、対策本部でこれから国に対して要望であるだとか農業者の立場に立ってのいろんなことを話し合われると思うのですけれども、農業者は大変その辺を気にしていくと思うのですね。だから、私としては定期的に今こういうことをしていますということを公表することは大事ではないかなと私は思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
確かにおっしゃるとおりだと思います。ただそれも、具体的に町として何をやるのかということが決まらないとなかなか農業者の方も安心ということにはつながっていかないのかなというふうに思っております。国においては大綱に基づいて現実の予算づけをしてくるわけでありますから、そういう中で漏れる部分で町が、いわゆるすき間を埋めるといいますか、そういった役割を果たせるものがあれば、これはやっていかなければならないというふうに思っていますけれども、その点については、前段、農協も含めて、ゆとりみらい 21 世紀推進協議会の中でまずは素案というものを考えていただくことになりますので、その段階でまずは農業者の意向が反映され、そして施策として組み立て、決定をしていくということになりますので、その段階では前段から農業者の方はどういった状況にあることは、当然知り得る立場にあるかとは思いますけれども、決まった際にはしっかりとお知らせしなければならないなというふうに思っています。
再質問 6番 若山和幸
町の対策もそうでありますけれども、国に対しての地方からの要請といいますか、さらには国には目の届かないところを国に要請するという意味からも頑張っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。次に、政府はこの TPP の中で農業というものに対して成長産業という捉え方をしておりますし、安倍総理は所得倍増産業にするのだというお話をされておりますけれども、この点について町長はどう考えておられるか、ちょっとお聞かせください。
答弁 町長 飯田晴義
ある意味ではそういうことが考えられるのかなというふうに思いますけれども、やはり大部分は、やはり所得がまず間違いなく落ちてくるということになりますので、そこをきっちり補填をして、そして再生産につなげる、そこからでないと成長産業はなかなか難しいなと。ただ、輸出できる部分はあろうかというふうに思っております。現に川西農協などは5億円ぐらい輸出をしているということもありますし、個人レベルでも町内には輸出している方もいらっしゃいますので、外国にはないものといいますか、そういうものもありましょうし、また日本の安全・安心だというところを訴えかけていくことで評価を得られるということもあるかなというふうに思いますので、そういう部分は確かにそうかもしれませんけれども、十勝全体に考えてみても、3,000 億円近くの生産が見込まれる中での輸出額というと、本当に5億円ということになると本当に微々たるものでありますので、まずは再生産ができるような対策が講じられて、そこから一歩強気に出ていけるというものが出てくるのかなというふうにも思います。
再質問 6番 若山和幸
町村会などを通して、道、国に対して強力に農業者の立場に立って、これからも町長には頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。次に、農業・農村振興計画についてでありますけれども、先ほどの答弁の中で TPP の発効前までには作成したいというお話でありましたけれども、TPP の締結に向けてのスピードがひょっとしたら来年早まるかもしれない、アメリカの大統領選挙後すぐになるのかもしれないというような報道がある中で、TPP 発効前までというようなことを言わずに、今から考えていくべきではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
TPP 対策を除けばやれるかというふうに思いますけれども、やはり今後一番大切なところは、重要になるところは TPP 対策をどういうふうに町として打っていくのかということになろうかというふうに思っております。先月、農水省伊東良孝副大臣のところを訪問した際にも早くて平成 30 年の春ぐらいに発効になるのかなと、そんなお話もお聞きしておりますので、一つのめどとしては、やはり 30 年、29 年度中がひとつめどになってくるのかなというふうに思っております。いずれにしても TPP の対策を盛り込まないと余り意味のないような計画になってまいりますので、十分そこは町ができることをうたい込んでいきたいというふうに思っております。
再質問 6番 若山和幸
それでは次に、農村振興計画書の中身についてちょっとお伺いしたいと思うのですが、私、議員になって初めてこの計画書を見させていただいたのですけれども、43 ページに担い手の確保・育成というページがあって、ちょっと見させていただきましたけれども、後継者に対する対策は書いてございましたけれども、後継者のパートナーに対しての対策というのが抜けております。今現在、振興公社等でいろんな対策をされておりますけれども、9月の定例会におきまして、幕別の農家六百三十数戸のうち百八十数名の独身者がいるというお話を私は聞かせていただいたのですが、ざっと計算しても3分の1の方がパートナーを募集しているということは、20 年、10 年先を考えても早急な対策が必要ではないかなと私は感じるのですが、結婚ですので犬や猫をしつけるというようなわけにはいきませんので、それは大変難しいことではございますけれども、今年、日本ハムの応援大使に大谷選手とか市川選手が来られる、来年は特別幕別町が注目される年でありますので、そういうこともいろんなことを含めた中で、婚活が全てではないですけれども、若者を対象としたイベントというのを町として考えていくべきではないか、出会いの場をつくるという意味においてイベントを考えるべきではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
農業の後継者対策については非常に重要であるというふうに思っておりまして、このまま推移してしまうと本当に農業を継いでいく方がどんどんどん減っていく、そんな感じをいたしているところであります。そういう中で今、農業振興公社の中で後継者対策、花嫁対策も含めた後継者対策を実施しております。主にはクラブアップルという出会いの機会を設けたり、あるいはきめ細かくアフターフォローするために、世話をする方を従来の1人から2人に、しかも女性、1人が女性だということで、きめ細かなアフターフォローもできるような体制は整えているところであります。その公社におきまして、これまでのクラブアップル事業に加えて、例えば都会に行って女性を紹介してもらうという、そんな事業も実は私お聞きしておりますので、そういうことも視野に入れながら、できる限り出会いの場というものを設けてまいりたい、設けてまいりたいというか私がやるわけではないので、公社のほうにそういうようなことをやっていただくようにお願いしてまいりたいというふうに思っております。
再質問 6番 若山和幸
クラブアップルも成果は出ていると私も思いますが、総体の独身者に占める割合からすると本当に少なくて、年々後継者も育ってくる幕別町でございますので、なかなかその百八十数名のという数字から大きく数字が変わっていかないというのはここ数年だと思います。もっともっと大きな手だてをしていかないとならないのではないかなと私は思いますので、町長先頭に立って、今、私はテレビの見過ぎかもしれないですけれども、テレビでもそのような番組もありますので、そういったことも考えていくべきではないかなと私は思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
本当に幾ら一生懸命やってもすぐ成果が出るというものではございませんので、本当に地道に回を重ねていく、あるいは工夫を凝らして女性の方になるべく参加していただけるということもやっていかなければならないと思います。そんな中で、一つやはりこれはなかなか成功に結びついていかない原因として私が考えているところでは、今の若い後継者の方がいま一つ積極的に女性と知り合いたいのだというそういう気概が感じられないのですよね。親にしても、息子のことだからというようなことで息子の自主性に委ねているというようなことで、本当に家全体として花嫁を迎えたいのだという思いがひとつ感じられないところがあるものですからそういった機運というものをしっかり醸成していかなければならない、そういうことも含めて1人でも一組でも成功に結びつくように事業に当たっていきたいとは思っております。
再質問 6番 若山和幸
この後継者のパートナーの問題につきましては、本当に一刻も早くというか1日も早くアクションを起こさなければいけないということでございますので、町長いわくスピード感を持ってよろしくお願いしたいと思いますし、庁舎内においてでもいろんな意見をまとめた中で先ほど言ったイベント等考えていっていただきたいなと思いますので、お願いいたします。次に、農村・振興計画書の中に午前中の中にもお話があったのですけれども、計画書の中には載っていないという部分の中で、先ほど、午前中、町長の答弁の中にバイオガスプラントというのがありましたけれども、これは振興計画書を見てもどこにも載っておりません。そんなこんなを含めた中で私はそろそろ見直したほうがいいのではないかなということを言わせていただいたのですけれども、8年近くたって農業は生き物ですし、このごろ近年の農業環境はスピードがかなり早く進んでいますし、我々農業者にとってもついていくのがやっとという状況なのですけれども、町としてもこの振興計画というのは、8年たつとそれだけ変わってきているということは現実ですので、スピードをもっと早めて次の段階に入ってほしいというのが私の願いでございますので、よろしくお願いしたいと思います。以上で終わります。