幕別町議会 平成23年第4回定例会 2011年12月8日
ソーシャルビジネスとネットワーク化の必要性について
2011年12月8日、幕別町議会の一般質問で、藤原孟議員が「ソーシャルビジネスとネットワーク化の必要性について」質問し、町長 岡田和夫、経済部長 飯田晴義が答弁しました。
- 質問者
- 藤原孟 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、経済部長 飯田晴義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 藤原猛
通告に従いまして質問いたします。ソーシャルビジネスとネットワーク化の必要性について。経済産業省は、日本の希望ソーシャルビジネスを始めようと発信してきました。地域における新たなる産業、雇用の創出や暮らしの視点に立った第1次産業をはじめとする既存の産業の活性化につながった多様な価値観を創出し、社会問題と経済問題を同時に解決する切り札として期待し、支援するとあります。ソーシャルビジネスは、福祉、環境、まちづくり、イベント、ブランドづくりなど公共的分野で、行政や企業では解決できない地域の問題を、ビジネスの手法を活用して解決する継続的な事業活動の総称であります。これまでの営利を目的とした会社とは異なり、また無報酬のボランティア活動とも異なる財源を確保した新しい事業形態といえる。幕別町においても、従来より産業づくりの施策は多く展開されているし、多くの成果をつくり出している。今後は事業の担い手の資本規模が小さいけれども、小さいビジネスがつながって新しい商品開発なり商品群が形成されていくために、民間ビジネス事業家と行政とを連携させる仕組み、つまりネットワーク組織、そのつくりが必要である。特に、行政として取り込みにくい部分は「宣伝、マーケティング、販売」など収益にかかわる部分が不足しがちである。これからは、公共をサポートし、自治体としての連携を図り、共同で事業運営に取り組む新しい公共の場づくりにも活用できる組織を立ち上げ、新しい活動の母体とすべきと考え、町長にお伺いいたします。1点目、行政として、公共的な分野にソーシャルビジネスを創業し、地域に継続的な雇用創出の受け皿とする考えについて。2点目、行政も加わったソーシャルビジネスネットワークを創立して、新しい公共の場づくりとして、行政の事務事業の外部委託の推進に取り組む考えについて。以上です。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
藤原猛議員のご質問にお答えいたします。「ソーシャルビジネスとネットワーク化の必要性について」であります。ご質問の要旨にありますように、ソーシャルビジネスとは、障害者支援や子育て支援、環境問題、地域活性化などのさまざまな社会的な課題が、行政や企業、ボランティア活動だけでは解決が難しくなってきているため、これらの解決を目的として、ビジネスの手法を取り入れて継続的に事業を進めていくものであります。従来のボランティア活動につきましては、無償による奉仕を基本としておりますが、ソーシャルビジネスにつきましては、有料のサービス提供活動により、社会的課題の解決を目指すもので、みずからの事業収入を資金源とし、国や自治体の事業への制約も尐ないため、柔軟でスピーディーな事業展開が可能であり、社会貢献を仕事にするという新たな労働の機会を提供するものと言われております。ソーシャルビジネスの事例といたしましては、徳島県上勝町で、「葉っぱビジネス」による高齢者の社会参画による地域活性化や、東京都中央区の NPO 法人フローレンスによる病児保育などの子育て支援事業がマスコミでも取り上げられたりしておりますが、その事業为体は、株式会社、NPO 法人、財団法人などさまざまで、約半数が NPO 法人であると言われております。ご質問の1点目、「ソーシャルビジネスを創業支援し、地域に継続的な雇用創出の受け皿とする考えについて」であります。ソーシャルビジネスの展開につきましては、イギリスが先進国でありますが、我が国におきましては、平成 19 年に経済産業省がソーシャルビジネス研究会を設置し、イギリスの事例を研究するとともに、国内の事例の調査や今後の方向性等についての検討を行ったのが、国としての初めての取り組みでありました。その後、国におきましては、同研究会の報告を受け、ソーシャルビジネスを「新しい公共の重要な担い手」の一つとして位置づけ、新たな産業、新たな雇用の創出につながるものとして、ソーシャルビジネスに対する支援に着手し、以後、ソーシャルビジネス事業者への融資制度の創設、創業希望者への経営ノウハウに関する指導や従業員の人材育成に関する支援、先進事例集やフォーラムの開催による社会的認知度の向上、ネットワーク組織の立ち上げなどにより、ソーシャルビジネス育成の環境づくりに取り組んできたところであります。経済産業省では、ソーシャルビジネスとは、社会的課題に取り組むという社会性、継続的に事業活動を進めるという事業性、さらには、新たなサービスの提供や仕組みの活用という革新性の三つの要素をあわせ持つものと定義づけをしております。本町の行政上、解決しなければならない問題としてとらえているものについては、直営または業務委託という手法により対忚しているのが実態でありますことから、現時点におきましては、ソーシャルビジネスに適した事案を見出すことはできないものと考えておりますが、今後ますます社会経済が複雑化することに伴い、行政課題も複雑多岐にわたることも予想されますことから、そういった課題を解決する新たな事業手法として、ソーシャルビジネスの研究に取り組んでまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「ソーシャルビジネスネットワークの設立と事務事業の外部委託の推進について」であります。平成 22 年度、経済産業省が働きかけ、ソーシャルビジネスの事業者が中心となり、事業の展開や人材育成に関する情報交換等の活動を行うことを目的に「ソーシャルビジネスネットワーク」が設立されたところであり、今後は、このネットワークが中心となって、ソーシャルビジネスの事業規模の拡大や人材育成、ソーシャルビジネス関係者の交流ネットワーキング活動などが行われる予定とお聞きいたしております。我が国におきましては、ソーシャルビジネスが、まだ緒についたばかりであり、すべての事例が把握できる状況にはありませんが、新たに設立されたネットワークの動向や先進事例、さらには外部委託の可能性などにつきまして研究をしてまいりたいと考えているところであります。なお、従来から行っております事務事業の委託、いわゆるアウトソーシングにつきましては、民需拡大、行政のスリム化の観点から、引き続き可能な限り実施してまいりたいと考えております。以上で、藤原議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 7番 藤原猛
それでは、再質問いたします。今の町長答弁では、非常に我が町にはソーシャルビジネスに適した事案は見出すことはできないということでありますが、これは経済産業省の指針によります三つのその要因と言いますか、社会性が必要だとか、事業性が必要だとか、また革新性、これは経済産業省に支援を求めれば、これはハードルは高いものだと私は思っております。もし幕別町で、こういうことをとらえようとすれば、そんなにハードルの高いものでなくても、十分取り組めるのではないかと。特に何点か全道で、今、活動している事例を挙げて考えていただきたいと思いますので、5点ほどソーシャルビジネスとして認めている事例を挙げます。まず1点目は、デザイン力をアップし、十勝ブランドを創出するコミュニティシンクタンク事業。2点目、地元企業・商店街と障害者団体の連携による地域活性化推進事業。3点目、基幹産業、漁業農業の道からつなぎ役としての地域プロデューサー事業4点目、「よそ者」「若者」「ばか者」が切り開く地域全体が支えるビジネスづくり。5点目、十勝オーガニック産品の創出に向けた新たな社会システムの構築事業など、いわゆる聞きなれた事業がソーシャルビジネスとして展開されている。特に、我が町においては、過去に幾度なく問題提起された問題であり、留意点もあるのではないかと。未解決課題として、今もこの町には残っているのではないかと思っておりますが、紹介したように他の市町村では、このソーシャルビジネスの手法を支援して、何とか官が 100%絡むのではない支援、解決を目指して支援していこうということを考えている。我が町でも、この思想というか、手法というものは、十分活用できるのではないかと考えまして、一つでもよいから育てようという考えがあるかないか、まず町長に伺いたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
私も先ほど申し上げましたように、この事業については十分承知はしてないわけでありますし、先ほど言いましたように、経済産業省が提起してから、そう時間的にもまだたってないのだろうというふうに思います。今、藤原議員から五つほどの事業の紹介があました。私どもとしましては、こういった事業をこれからつぶさに研究をしてみて、そして今おっしゃられるように、幕別町の町として取り組めるものがあるのかどうかと、そういったことも十分これから調査・研究をさせていただきながら、また、いろんな面で協力をいただくような部分も当然あるのだろうと、町だけではできない問題もたくさんあるのだろうと思います。そういったことも含めながら、さらに内部で調査・研究をさせていただきたいというふうに思います。
再質問 7番 藤原猛
それでは、続けます。ことしの産業まつりの反省会、商工青年部の方々から次のような発言がされております。我々は、縁日広場という開催で産業まつりを協力しているが、やはり産業まつりには合わないのではないか。でき得るならば地場産の PR を兹ねたご当地の提供ができないか。特産品を使用した料理の提供ができないか。町の予算による特産品開発制度を活用し、幕別町らしい地場産品の開発、PR を検討したいと、そう発言しておりました。また、忠類地区では和牛消費キャンペーンの中で、ハンバーグ、いわゆる B 級グルメを販売したり、最近は豚主のたれを道の駅で協力してもらって販売しております。ただ、このような活動というのは、今、非常に景気状態が悪い中で、活動家は町の活性化だとか地域食品研究開発、産地販売のマルシェ研究などを目指している、いわゆる尐人数の集団が小規模起業家として頑張っている。この集団が、国や道のいわゆる支援事業に忚募しても、ハードルが高くてなかなか事業採択には至りません。それどころか、スタートラインにも立てない状況だと。そこで、町として、ただ物を売るという民間事業から、まちおこし、商工活性化という、それに雇用に結びつけるという公的な立場を持たせているソーシャルビジネスの担い手育成を、特に行政が背中を一押し押してくれる。そうすれば、この今一生懸命頑張っている起業家たちも進展はするのではないか。やはりやる気のある小さな集まりに横のつながりを持たせて、ネットワークというものを設定して、町は支援していくので、そういう考えを持ってほしいなと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
おっしゃられるとおり、今どこの町へ行っても、新たな特産品の開発、特に先般の道東道の中央とのつながりが開通されたことによって、いろんなお客さんを地元へ呼び込もうというような中で、こうした特産品の開発というのは、これからもますます重要性を増してくるのだろうというふうに思っております。私どもも、忠類でのいろんな動き、あるいはお話ありましたように、私も年に何回か商工会の青年部の皆さんとの懇談をさせていただくわけですけれども、そういった中でもすばらしいやる気といいますか、そういう力を出せる場があればというようなこともよく言われております。そういった意味では、ネットワークなんかを持つことは大事だというふうに思いますし、グリーンツーリズムなんかの協議会、あるいは先般私も札幌へ行ってきたのですけれども、浦幌あるいは大樹等を中心に、今、修学旅行生を地元で受け入れて農家で宿泊をさせていただく、これは難しいのですけれども、民宿ではだめなのです、民泊でないとだめだという言い方なのですけれども。そういったことなどがこれからもどんどんふえて、そのことが交流人口の増、そして特に高校生なんか修学旅行生を地元に入れることによって、口コミでどんどん新たな人の交流につながっていくのではないかというようなお話もありました。私、道へ行ったのは、そういったものを一つの基準を道段階でつくってもらえないかというようなことの要望に行ったのですけれども、そういったことなども含め、全体的に、今、藤原議員からお話ありましたように、ネットワークづくりというようなことも十分検討させていただきたいというふうに思います。
再質問 7番 藤原猛
恵庭市では、市の企画で、山崎製パンと共同で、福島千里さんの顔写真をパッケージにして、パンを道の駅で今売っております。100 円につき1円強化資金を出せば、そういうことも可能だということらしいです。我が町の、いわゆるよき素材、福島さん、これが他の市町村で活用されて、そしてその町が元気づく。実に悔しいというか、悲しいというか、情けないというか。結局うちの町というのは、まだ官は官の範囲で、民は民の範囲で、なかなか垣根を越えてものをつくるということができない町ではないかと、そんな気が尐しします。町の活性化のために、どん欲に何でも、何でもといったらおかしいですけれども、活用できるものは活用するという姿勢。いわゆる新しい公共の場づくりという認識をもってすれば、町民や町が目指すこと、やりたいこと、それをソーシャルビジネスで解決できると、そう位置づければソーシャルビジネスの起業家、これを忚援できるのではないかと思います。ぜひ初期投資として、町はずばり、町長、150 万円の予算計上する考えはありませんか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
まあ 150 万円でも 1,000 万円でも、本当に必要があってそういうことが可能であれば、当然町としても検討していかなければならない問題だろうというふうに思いますけれども、先ほど来申し上げておりますように、なかなか言葉だけ、あるいは話だけが先に進んで、実体が伴っていない部分もあるわけでありますので、そういったこともじっくり内部では検討させていただきながら、今言った問題、そして先ほど来申し上げておりますように、官が先行したとしても、やはり民との協働がなければこれは進まないものだというふうに思っておりますので、そうしたことも含めて、検討はさせていただきたいというふうに思います。
再質問 7番 藤原猛
それでは、2点目の行政の事務業務の外部委託の推進ということで、ちょっと触れたいと思います。行政の外部委託は、民需拡大、行政のスリム化、そういうことにも役立てると私は考えておりますので、特にこれからは意識改革を大きく変えて、効率的な行政システムを検討して、このネットワーク化を活用していただきたいと思いました。ただ、残念ながら、うちの町にはそんな大きなテーマはないのかなと思っておりましたが、きのう同僚議員から、農地・水・環境保全対策事業が来年度から、非常に1億円以上の事業が成立しそうだと。いわゆるこれは外部委託をもってして事業をやっていると聞いております。ぜひ、基本的なことだけを掲げますけれども、この事業は 100%税金で運営されていることだと思います。事業推進のために、ぜひネットワークといいますか、新しい公共のあり方というものを十分検討して、もし我が町のモデル事業にでもなるように、誇れる一つの財産がつくれるのではないかと、そう思っています。特に、税金が 100%投入されるということは、私たちの立場からいえば、協議会事務局の体制というものも、会計検査対忚が非常にしっかりしなければならないと。こういう事業に、余り民間的なルールを忚用すれば、余りコスト高になったとか、そういうことも心配することもないわけであります。ぜひ、費用対効果を十分考えて、町長に提案させていただきたいと思っております。ここで、一つだけ触れたいのは、2期にわたるこの事業は最終的には 10 億円以上の事業が幕別町に税金として投入されます。前期4年間の事務形態は、私が耳にする範囲では、余り円滑に運営されていないのではないかといううわさも聞こえてきましたので、ぜひ町として補助金適正化にのっとって会計検査の対忚に十分な万全をとれるためにも、事務事業を外部委託するときには、責任を持って新しい公共をテーマに、新しい意識を持って進めるよう、町として指導する考えはないか、お尋ねしたいと思います。
答弁 経済部長 飯田晴義(経済部長は2013年3月まで)
ただいまの農地・水の事業の関係のお話でありましたけれども、たしかに 20年度にスタートいたしまして、当初はやはり初めての事業であるというようなことで、なかなか制度内容がわからないというようなことで、ちょっとぎくしゃくしながら難産の上スタートしたという経過はありましたけれども、後半2年ぐらいは非常にスムーズに、それぞれの地区でやりたい事業、例えば明渠の床下げでありますとか、防じん対策のための緑肥栽培、あるいは景観作物の栽培、あるいは砂利敷き、あるいは清掃活動といったものが、非常に自分たちのやりたいものを交付金を使って十分に満足のする形でやってきたというのが実態でありますので、その辺の認識については改めていただきたいなというように思っております。それで、農地・水の事業につきましては、事業为体がそれぞれの地区、取り組み活動をやっている活動組織でありますので、町が委託をしているわけではございません。その地区が外部委託をする場合、自分たちでできない部分ですね、これは为に、明渠の床下げといった事業、これ年間大体 4,500万円程度ありますけれども、これらについてはすべて町内の業者に受けていただいてるという実態がありますので、あわせてお知らせをしたいというふうに思います。
再質問 7番 藤原猛
多尐、私も認識不足があるかもしれませんが、ただ、やはり 10 億円以上の金が町に投入される。特にこの TPP の問題もありましたけれども、非常にこれから多分農業者に対する強い支援事業になるのではないかと。これから、来年からは新しく二つの地区の方も活動組織として入ってくるということで、ぜひ公平で、公正で、平等で、安心した体制を確立されて事業が進められることを願って、私の質問を終わりたいと思います。以上でございます。