幕別町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月8日
今後のクラウド化事業の進行状況について
2011年3月8日、幕別町議会の一般質問で、堀川貴庸議員が「今後のクラウド化事業の進行状況について」質問し、町長 岡田和夫、副町長 高橋平明が答弁しました。
- 質問者
- 堀川貴庸 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、副町長 高橋平明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 堀川貴庸
通告のとおり、質問いたします。自治体クラウド構想について。時代の流れとともに、さまざまな情報を管理運用する方法として、紙媒体などのアナログから情報端末によるデジタルへと、さらには最近では超デジタル時代に移行しており、自治体を取り巻く環境もおのずと変化していくことになっていくと考えております。もう既に忠類村との合併に合わせて、我が町では地域イントラネットを整備しております。クラウドという電子化行政を一段と進める事業が、全国的展開を推進することが検討されております。という段階においてではありますけれども、開発実証に参加している道内自治体もあることから、将来的には自治体経営という点において、どのような方法であれ電子化行政は避けられないと考えております。そのような状況のもと、クラウド構想をどのようにとらえ、またどのように地域力の向上につなげていけるかなど、クラウド導入を見据えた取り組みについて町の所見をお伺いするものであります。一つ、クラウド事業の目指すところは何か、また推進する上で懸念される部分は何でしょうか。二つ目、クラウド化によって、改善、実現できることは何でしょうか。3番目、課題として、住民からの理解と協力をどのように得ていくか、また影響を受ける業種、業界があると思うが、いかがでしょうか。四つ目、今後のクラウド化事業の進行状況についてお伺いいたします。以上です。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
堀川議員のご質問にお答えいたします。「自治体クラウド構想について」であります。情報を自前で処理するのではなく、インターネットを経由して外部のシステムやソフトを利用して処理する「クラウドコンピューティング」に向けた流れが進行し、いずれパソコンの時代は終わるのではとさえ言われるほど、情報通信技術は急速に進展・拡大しております。従来のコンピューター利用は、使用者がコンピューターの機器、ソフト、データなどを自分自身で保有・管理していたのに対し、クラウドコンピューティングでは、使用者はインターネットの向こう側からサービスを受け、サービス利用料金を支払う形態となることによって、通信・入力・表示ができる端末さえあれば、演算処理を行うコンピューターの購入・管理費用や蓄積されるデータの管理の手間が軽減されるというものであり、これを自治体の電算システムに導入していこうというのが、自治体クラウド構想というふうに理解しております。ご質問の1点目、「クラウド事業の目的と懸念される事項」と、ご質問の2点目、「クラウド化によって改善・実現できること」につきましては、関連がありますのであわせて答弁させていただきます。自治体へのクラウド導入の効果につきましては、大きくは所有から利用に伴う低コスト化の実現であります。機器及びソフトの共同利用に伴い、割り勘効果が働き、低コスト化できること、外部機器を利用することで管理にかかわる人件費を抑制できること、初期投資費用を低減し、経費を平準化できること、機器寿命に伴うシステムの更新事務が不要となることなどが示されております。一方、懸念される事項につきましては、通信回線を利用してデータを外部にゆだねることに伴って、セキュリティー面における安全性の確保への不安があること、複数団体間でシステム仕様を統一することに困難さが伴うこと、地域特性をシステムに反映させなくてはならないこと、外部リスクによるシステムダウン等の障害発生のおそれがあること、クラウド提供側のサービス終了への対応が求められることなどが示されております。中でも、自治体間で異なるシステムを標準化していくことが大変困難な作業であり、電算システムの根幹をなす住民基本台帳のデータにあっては、氏名、住所、生年月日、性別といった、いずれの自治体もデータとして管理している項目のほかに、本町の場合でも申し上げますと、行政区や通学区域といったデータを管理しており、こういったデータ項目は、提供される標準化されたシステムの外側で、別個に専用のシステムを構築していかなければならないという点が大きな障害になるものと考えております。ご質問の3点目、「住民の理解と協力を得る方法と影響を受ける業種・業界について」であります。もし仮に、クラウド化を進めるとした場合には、住民の皆さんに対しましては、クラウド化に伴ってデータ管理を外部にゆだねることに伴う個人情報の保護に対する不安に対して、安全性の確保に万全の対策を講じていくことをご理解いただくことが重要なことであろうと考えております。また、影響を受ける業種・業界につきましては、例えば、神奈川県下の 14 町村で導入予定のクラウド型情報システムの共同利用のような方式を想定した場合には、大規模開発となることから、技術力の豊富な大手企業が有利性を発揮し、地場IT企業の参入が困難になることが懸念されており、加えて十勝管内のように 19 市町村が複数の電算管理会社と委託契約等を行っている現状にあっては、選定作業の結果によっては、影響が生じるものと考えております。ご質問の4点目、「クラウド化事業の進行状況について」であります。自治体クラウドに関しましては、住民情報などの基幹システムまでを含めた本格的なものから、基幹システム以外のシステムにとどまっているものなどが、各地において導入、検討されておりますが、先行事例のコスト削減効果の実態等の検証を行いながら、課題等を整理し、対応していかなければならないものと認識いたしております。過日、市町村間で協議が始まりました定住自立圏構想におきましては、電算システムの共同利用・共同開発を連携内容とする作業部会が設置されておりますので、この中においても、他市町村の意向等をお聞きしながら、研究していかなくてはならないものと考えております。以上で、堀川議員のご質問への答弁とさせていただきます。
質問 5番 堀川貴庸
それでは、行政の電子化について、もう尐しお尋ねさせていただきます。どちらかというと、私もいまだにアナログ世代なものですから、ちょっと多尐聞き苦しい部分もあるかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。このたび、お尋ねしましたこの自治体クラウド。クラウドとはご存じのとおり、クラウドコンピューティングの略称だというふうに伺っております。その言葉なりシステムについては、ここ二、三年くらい私たちも耳にしたり目にしたりすることが多くなってきたと思いますけれども、言ってみると、はやりといいますか、世界的なはやりといいますか、コンピューターの新しい形態なのでしょうけれども、日本語にすると、直訳すると、雲であって、お互いまさに雲をつかむようなそんなふうな印象を持ってしまいます。実は、ちょうど先週の3月4日の金曜日の日本経済新聞の1面にも、このクラウドの国際基準についてのちょっと記事が載っていまして、ああ、ちょうどタイムリーだなと思っていたのですけれども、やっぱりそれによっても国内でも急速にやはり普及が進んでいて、2015 年には国内の市場規模が1兆8,000 億円程度に達するのではないかというふうに予測されているそうです。ということは、やはり注目している企業側も多いのだろうというふうには思いました。ただ、自治体クラウドですから、では、私たち町にはどういう影響が出るのかなというふうに疑問に思ったものですから、質問をさせていただいたところです。全体を通して答弁を伺っておりますと、認識といいますか、感じているところはほぼ同じくするところであります。業務の効率化という点で既に取り組みを進めているものも電子化が進められているものもありますけれども、答弁の中でも触れられているように、所有から利用へといったように、別の手段として自治体クラウドが存在していって、それ自体の目的や効果というものが言われているのが、地域主権だとか地方分権にとって大事なツールだというふうにも言われています。もちろん使用されるパッケージソフト、ソフトがセキュリティーだとか、プライバシーなどに配慮したものとなるのか、またサービスを提供する業者やソフトも限定されていて、そのサービスが停止となった場合はどうなるのかといった場合も含めて、安全・安心のまちづくりを進める上で懸念される部分もありますけれども、特に答弁の中でもあります地域の特性をシステムに反映させてはならないといったような観点から、この自治体クラウドというものに対して、町長はどのような印象をお持ちか、もう一度お聞かせいただきたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
正直余り横文字で質問されると、私もなかなか答えづらい、詳細なかなかわからないのですけれども、今言われたようにクラウド、今それぞれ町村が持っているコンピューターが、全く外部のところに設置されて、それを今度はうちが利用するのだと。その程度まではわかるのですけれども、それ以上難しいことになってくると、まさにこれからの問題だろうというふうに思いますけれども、これは当然前から北海道でも自治体プラットホームですとか、いろんなことをいって電算化がどんどんオフィス革新に伴って進んできた。それがこれまた世界的な問題として我々市町村にまでその影響が及んできたのだろうというふうに思っております。正直言って、これからだと私自身は思っているのですけれども、今の段階で、先ほど何点か事例なり、あるいは危惧されるような点を述べましたけれども、まさにこれからそういったことが検証をした上で、どういうふうにして改善されていくかというようなことにつながっていくのだろうと思いますので、お話ありましたようなことについても、十分我々もそうですし、内部でもさらに勉強、研究を重ねながら、今後方向性を見出していくために努力していきたいというふうに思います。
質問 5番 堀川貴庸
本当町長おっしゃられるように、まさにこれからだとは思いますけれども、お伺いをさせていただきました。重要に思うのは、やっぱりこのものが、質問にも書きましたように、何が改善されてどういったことが実現できるのかと、そういうところが一番重要であって、気になる部分でもあります。平成 22 年の8月 26 日付の総務省の地域力創造グループ地域情報政策室というところが作成した自治体へのクラウド導入の全国的展開に向けた説明会というのがあって、その資料をちょっとインターネットで見てみたのですけれども、いろいろと書いてありまして、僕も含めてですけれども、一般の住民の皆さんにはすごくわかりづらい資料なのですが、一つ読み上げますと、2020 年、平成 32 年までの成果目標がありまして、その中に業務改革を通じて、2015 年までに情報システムなどへの経費の30%程度、大体年当たり 1,200 億円以上の経費を削減して、地域の自給力、これは食料自給率の自給と書くのですけれども、自給力と、それから何て言っているのかわからないのですが、「富を創る」と書いて創富力というのかな、を高める取り組みや、より効率的な電子自治体の基盤構築への再投資等を通じて、地域主権型社会を構築、3,300 億円程度の経済波及効果というふうにしてうたわれていました。結局コストの削減効果と経済波及効果が見込めるのかなと漠然と思うわけですけれども、そこを我が町全体においてどうなのかなと。では、現状の我が町での電子化のコストというのが、一体どれぐらいあって、ソフトウエアなどの年間維持費についても、それぞれ各款ごと分かれているのですけれども、それが総体でどういうふうになっているのか。これはクラウドとは全く別問題なのですけれども、そういったコスト削減、維持費かかるわけですから、どのように議論して判断されているのかというところをちょっとお尋ねしたいと思います。これからの予算審査もあるでしょうけれども、ちなみにここ3年ぐらい各課にまたがっている電子化だとか、電算化のコストの総体の数字の推移がもしわかるようでしたら、ちょっと示してもらえればなというふうに思います。いかがでしょうか。また、ちょっともう尐しやって、今後もハードやソフトともに経費が発生すると思いますけれども、経費のかけ方というものについても、どのように考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
答弁 副町長 高橋平明(副町長は2015年3月まで)
今、各課において、電算化を進めておりまして、それがそれぞれの課でほとんどの事業が電子システムの中で動いていると言っても、もう過言ではない状況にあります。その中の経費、今幾らかというのは、今ちょっと用意はしていませんので、すぐお示しできないのですけれども、例えば今現状でクラウド化した場合の経費比較、これはやっております。当然うちのコンピューター機器の更新の時期に来ておりますので、当然そういった比較はさせていただいているのですけれども、現状でまずクラウド化するため、過程としてクラウド化のための標準的な仕様があったと仮定したら、それの場合は、うちが購入する機器がかなり減りますので、経費的には落ちることになります。ただ、現状として標準化されたシステムというのはありません。一部の事業にしか使えないものですから、当然、自前型のコンピューター機器を導入し、ある部分についてはクラウド型にいたしていくという部分にしかならないという判断に立っています。現状ではクラウド化することによっても、さほど経費が落ちないという、これは私どものほうの評価をさせていただいておりまして、今、直近の更新にはクラウド化は恐らく間に合わないだろうという判断に立っています。
質問 5番 堀川貴庸
ふだんからかなり経費については、節減をする意識で職務に当たられているといような印象を受けましたので、引き続き、別にクラウドどうしろということではないので、それらを試算されているとか、仮定されているということであれば、僕らも評価したいなというふうには思います。ただ、今後についての庁舎全体での業務の電子化の取り組みの方向性について、もう尐しわかりやすいルールでもあれば、住民の皆さんにとってもわかりやすいのかなというふうにも思いましたので、数字に見合った効果があらわれるようなルールづくりに期待したいというふうに思っています。コスト削減とあわせまして、紹介させてもらいました文章の中には、地方分権型社会の構築が成果目標に掲げられていまして、これもちょっとどう僕も評価していいのかわからないのですけれども、北海道では西胆振の広域連合において、特に廃棄物処理かな、限られた分野なのだとは思いますけれども、取り組みがなされていまして、さらにこの全国的展開の中の開発実証の中で、ウエブによる事前検証協力自治体を募ってされているようなのですが、十勝管内では帯広市と本別町が参加されているようです。これも先ほど副町長からも答弁があったように、庁舎内での議論はあったのだろうと思いますけれども、どうでしょうか、そういう議論の中での、議論というか、会議をするための情報収集だとか、他の自治体との意見交換も行っているとは思うのですけれども、その際の会話の印象として行政の電子化が住民サービスの向上につながるものなのでしょうか。実際、地方分権型社会の構築につながっていくというふうにお考えになられますか。
答弁 副町長 高橋平明(副町長は2015年3月まで)
現状で西胆振、留萌地域の、これはもともと留萌地域のところに共同電算処理をしていたところでありまして、そこが行っている住民記録の処理、それを実証的といいますか、移行のための実証、検証のために、今回参加をしているのだというふうに理解をしております。地域分権型と言われますけれども、ただ現状として、例えば住民記録ですとかなんとか、電子化、既にされておりまして、うちは戸籍も電算の中に入っていますから、そういった意味では電子化されているというふうに理解をしていまして、当然住民が窓口に来たときには、即時発行が可能な状況になっている部分については、サービスは向上しているというふうに思います。ただ、つい最近音更が始めたように、コンビニで住民票を受け取ることができるですとか、そういった面については、現状のシステムの中でも、システムというか、機器の中でも当然できるのですけれども、クラウドを使えば、それこそ全国どこでもという形にはなろうかというふうには思っております。ただ、そのクラウドそのものの利点はわかるのですけれども、当然いい点と悪い点、短所がありますから、その両方を比較しながら、当然検討を重ねて、それらの検討を重ねながら、その参加するというか、それを利用するかしないかを決めていかなければならない事項、あとはその自治体向けのクラウドというのが完全な形であるわけでもありませんので、現在、国もそれに向けて実証を繰り返していきながらつくっていこうとしているわけですから、その推移も見守っていきたいというふうに思っております。
質問 5番 堀川貴庸
クラウド化の推移を見守るということですので、それはそれでよく検証をしていただきたいというふうには思います。そういう行政の電子化がやっぱり急速に進んでしまうというふうになると、改善される部分もある一方で、多方面にわたっていろんな影響が出るとも限らないというふうに思います。そういった何ていって表現していいのかわからないのですけれども、ネットワークの格差といいますか、電子化の格差というものが生まないような住民理解を得る努力というのは、行政として努力をしていただきたいというふうには思っております。これはクラウドばっかりの質問ではないのですけれども、特に高齢化社会の我々地方自治体ですから、それらの地方自治体の業務の電子化というのは、かえってやっぱり不信感が出たり、機械を前にして緊張感だとか、危機感がなくなったり、住民との距離感も出てくるかもしれない。そんなことも想像しながら、人と人とのコミュニケーションが生かせるような、さっきもちょっと出たかもしれませんけれども、行政と住民の信頼関係が築けるような行政の電子化に取り組んでいただきたいというふうには思っています。最後なのですけれども、クラウドに対する町の考え方についてはおおむね私も理解はさせてもらいました。今後の方向性についても、国がどのように推進していくかというのはちょっとわからないのですけれども、それこそアンテナと一層高く掲げていただいて、調査・研究をしていただきたいというふうには思います。将来的にはまだまだ電子化が進むことが予想されておりますので、その電子化をうまく取り込んでいただいて、住民のために利用・活用していくことが行政の役割であって、また責任であるというふうにも思っています。最後にその点についてお伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
当然先ほども言いましたように、時代の流れの中で、どんどんどんどん技術革新が進んでいくわけでありますから、そういったことを我々も受けとめながら、町の中で効率的な行政運営を進めていかなければならないのだろうと思います。既に堀川議員さんなんかはそうでしょうけれども、入札なんかもみんな電子入札というようなことが進められておりますし、今後もそういった小さな町にもそういった影響が必ず出てくるのだろうというふうに思いますので、先ほども言いましたように、時代の流れ、あるいは時の流れの中で町としておくれないように、そしてやらなければならないことを順次取り入れていくことが必要だろうというふうに思っております。