幕別町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月9日
朝食欠食児童の現状と対応について
2006年3月9日、幕別町議会の一般質問で、中野敏勝議員が「朝食欠食児童の現状と対応について」質問し、教育長 高橋平明が答弁しました。
- 質問者
- 中野敏勝 議員
- 答弁者
- 教育長 高橋平明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 中野敏勝
通告に従いまして、次の2点について質問をいたします。まず第1に、食育、朝食欠食児童の現状と対応について。食育基本法は、子どもから大人まで食に関する知識と選ぶ力を身につける、国民が健全な食生活を送ることを目指して、昨年7月に施行されました。子どもへの食の指導を担う栄養教諭の制度も始まり、幼いときから日常生活の中で、自然のうちに食の大切さを知り、体だけではなく心の健康を育むこと、何が体に必要で何が体に安全なのか、これを教えるのが食育の基本と言われています。命を守ることに直結しているのです。命は食にあり。生命を継続させ、体・顔に色つやを増し、心身の力を盛んにし、食によって健康な体をつくり、生命を強め輝かせることができるのです。食育こそ健全な人間をつくり、ひいては健全な社会をつくる土台となっているのです。教育は国家 100 年の大計と言われています。食育も全く同じことと思います。健康と教育、土台が健全であってこそ人間も社会も健やかな発展が可能となるのではないでしょうか。最近、不規則な食生活から、個食・偏食などで朝食を食べない欠食児童が増え、肥満や生活習慣病が増加しています。道 PTA の調べによりますと、小学生で 22%、中学生では 26%、ほぼ4人に一人が朝食を食べないで学校に来ているのです。食べない理由には、食べる時間がない、食欲がない。これらの原因は、遅寝遅起き、夕食や夜食などの食べすぎ、そして、親の怠慢にあると言われています。朝食を抜くことによって、体に必要な栄養が取れず、バランスが崩れ落ち着きがなく、暴力的で切れやすく、心の発達に大きな影響を与えると言われています。幕別町においても食育教育が始まっています。学校によって違いはあると思いますが、小学校、中学校、朝食欠食児童はどのぐらいいて、どのような指導・対応がなされているのでしょうか。また、栄養教諭の配置、実施状況を伺います。次に、薬物乱用防止、キャラバンカー活用について。覚せい剤や麻薬、麻薬と同じような幻覚作用を持つ「脱法ドラッグ」による薬物汚染が広がる社会、薬物がインターネットなどで安易に購入でき、誰が薬物に手を染めても不思議でないと言われています。最近の新聞によりますと、錠剤麻薬の押収量が報道されていました。8年連続増加し、過去最多の量を更新しているとのこと。若者への乱用が深刻化とともに、暴力団の新たな資金源につながりつつあります。押収量も多いが、当然、摘発人数も増加し、件数や人数とも 2000 年から5年間で約6倍に急増しているとのことです。年齢別には、20 代と尐年を合わせると全体の 70%を占めているという。薬物乱用防止において必要なことは、薬物に手を染めていない。青尐年に対して、正しい知識と啓発が必要と考えます。厚生労働省の委託を受けた財団法人「麻薬、覚せい剤乱用防止キャラバンカー」、薬物標本、人体模型、パネルなどの展示、パソコンによる映像、音声説明、ビデオコーナーなどが搭載され、薬物乱用防止の啓発運動のために、各地の小学校、中学校、高校などに巡回して体験教育に活用されています。学校教育の中に、周期的に取り入れ、薬物に対する怖さ、恐ろしさを知ることも社会教育のひとつと思います。薬物汚染に対する教育現場で具体的にどのように取り組まれているのでしょうか。今後、どのように進めようと考えているのでしょうか。さらに、キャラバンカーの活用のお考えをお伺いします。
答弁 教育長 高橋平明(教育長は2007年3月まで)
中野議員のご質問にお答えをいたします。はじめに、朝食欠食児の現状と対応についてであります。食育につきましては、学校が行う教育の枠から、家庭や社会全体での教育へ展開しなければならないことから、本町においても全庁的な取り組みとして、平成 16 年度から内部会議を開催し、それぞれの部署が連携して対応しているところでもあります。また、各学校では、菜園づくりにより野菜などをつくり育てる実践活動を体験し、収穫の喜びを味わうとともに、調理することや試食することで食に対する興味を引き出すよう努めているところであります。ご質問の本町における朝食欠食児童の実数につきましては、平成 17 年8月に幕別町 PTA 連合会がアンケート調査をしており、調査対象は小中学校各3校を抽出しておありますが、小学2年生・6年生と中学2年生を対象に実施しております。その調査によりますと、朝食を食べていない子どもは小学2年生が7%、6年生が6%、中学2年生が4%と報告されています。この数字は全国平均の 18%、全道調査の 22~26%に比べると低い率ではありますが、朝食を取らない理由を尋ねると、小学校では「食欲がない」というのが 55%、「時間がない」というのが 45%、中学校では「食欲がない」が 33%、「時間がない」が 66%となっています。朝食は単純に空腹を満たすだけでなく、就寝中に下がった体温を上げ体や脳の活動を活発にして仕事や勉強の能率を上げるなどの大切な役割があることから、各小中学校において生活習慣の見直しにより、夜更かしをしたり不用な夜食を取ったりしないこと、早起きして時間に余裕を持つことなどを指導して、併せて家庭にも学校だよりや保健だよりを通じて対応しているところであります。次に、栄養教諭配置計画につきましては、子どもたちに、望ましい食習慣を身に付けさせるため、食に関する指導と学校給食の管理を一体として担う栄養教諭を配置することが望まれております。この栄養教諭は栄養師の資格をもつ者が、教員課程を修得することによって、その免許を取得できるものでありますが、現在、幕別給食センター2名と忠類給食センター1名のうち、17 年度に1名が免許を取得し、ほかの2名についても 18 年度中に取得する見込みであります。また、栄養教諭を学校に配置するか給食センターに配置するかについては、北海道教育委員会と市町村の教育委員会が協議をして決めることとされておりますが、本町のような給食センター方式の学校数が 15 校に対して3名の栄養教諭のみの場合、いずれかの学校に配置するよりも、給食センターに配置のまま学校へ栄養指導などに出向く現在の方式の方が、より活動しやすい状況にあると考えているところであります。次に、薬物乱用防止のためのキャラバンカーの活用についてであります。はじめに、帯広警察署管内の尐年非行の概況を申し上げます。平成 17 年は、総数で 324 件、前年比 32 件の減尐、このうち薬物に関するものは1件となっております。しかしながら、他の犯罪や非行から薬物乱用につながったり、薬物の危険性や有害性を十分に知らないまま、興味本位や遊び感覚で手を染めるケースなど、その危険性は常にあり、決して楽観できない状況にはないと認識しております。その対策として国は、平成 15 年に「薬物乱用防止新5か年戦略」を決定し、青尐年による薬物乱用の根絶を重点課題として掲げております。本町での取り組みといたしましては、児童生徒健全育成推進委員会が行っております3地区交流会におきまして、学校関係者、生活安全推進協議会、民生児童委員、保護司、青尐年相談員の皆さん並びに教育委員会が情報交換を行うとともに、毎年、帯広警察署の担当者から、十勝管内の尐年非行の状況説明、薬物乱用の実態や危険性についてお聞きをし、関係者が共通認識を持つように努めております。学習指導要領でも、小学校、中学校とも、教科では保健体育で、また、特別活動において、薬物の健康への影響、その依存性・危険性の高さについて指導を行うこととなっており、それぞれ取り組んでいるところであります。札内東中学校では本年1月、総合的な学習の時間を活用し、帯広警察署生活安全課の担当者を講師に、「薬物乱用防止教室」を開催しております。また、幕別中学校では、保健室前に薬物の模型及び薬害による実態のパネルを展示し、生徒に対して、危険性を喚起しております。財団法人「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」のキャラバンカーにつきましては、平成 14 年度に幕別高校、平成 15 年度には幕別中学校、札内中学校を訪れ、生徒への指導・啓発を行っております。このキャラバンカーは全国で8台あります。北海道では札幌を拠点に、4月から 12 月にかけて道内を巡回しておりますので、地域をあげて子どもたちを健全に育んでいくため、児童生徒はもとより保護者に対する啓発も含め、学校、児童生徒健全育成推進委員会等でその活用について協議してまいりたいと考えております。以上で、中野議員のご質問に対する答弁といたします。
質問 11番 中野敏勝
今、いろいろ答弁を頂きましたけれども、朝食欠食児童については非常に全道からみると低い結果になっておりますけれども、国は 2012 年までに朝食欠食の児童をゼロにしようという目標で取り組みが始まりました。しかし、取り組みが始まっているのですけれども、逆に欠食児童が増加している傾向にあるというようなことも言われているわけです。以前、幕別町では給食センターの栄養職員の派遣によって、情報交換や協力、それから支援のための体制づくりとして、小・中学校の食の一貫指導それから教職員の理解と協力のもとで、学校全体で食指導の充実に取り組むと。今、教育長も言われておりましたけれども。この効果というか、こういうものは当然表れていると思いますけれども、どんなふうに効果が出ているのかお伺いしたいと思います。それから、栄養教諭のことなのですけども、とにかく学校全体からいうと非常に尐ない人数で行われるようになるのですけれども、専門的な栄養教諭を各学校に置いて、そして学校だけの教育だけでなくて、やはり地域を巻き込んだ、あるいは家庭にまで浸透していくように行っていく必要があるのでないかというふうに思うわけです。「たより」とかそういうものが最近ペーパーで流れてくるのがあるわけですけれども、なかなか家庭では読んでいないというのが現実だと思います。ですから、地域にそういう関係の協議会とかそういうものを設けながら、栄養教諭がそこに行って、情報を交換しながら本当にきめ細かに取り組んでいく必要があるのでないかという気がいたします。薬物乱用については、私も帯広警察署で聞いた部分については非常に検挙率が尐ないなという気はしておりましたけれども、尐ないからといって安心できるものではないというふうに思います。薬物乱用の防止のキャラバンカー等が来たときには、積極的に取り入れて、時間外ではなくて体育の時間なり何なりを活用しながら、その学校で直接活用してはどうかというふうに思うわけです。この2点についてお伺いいたします。
答弁 教育長 高橋平明(教育長は2007年3月まで)
まず、食育についての取り組みの効果についてでありますけれども、先ほども申し述べましたように、本町の欠食児童といいますか、朝食をとらないお子さんの数は、全道的に比べても尐ない。まず、この実態が今まで取り組んできた効果に表れているのだろうというふうに考えております。それでも、問題は朝食を食べたくない、食欲がない、あるいは時間がない、こういった問題がこの欠食の中で一番問題があるのだろうというふうに思っております。さらには、その保護者に対してアンケートをいたしましても、保護者自体が朝食をとらない。こういったケースもあります。こんな中で、これからますますさらに取り組んでいこうということになっているのですけれども、この4月から全国的な組織として「早寝・早起き・朝ごはん運動」、こういった運動が展開されるというふうに聞いております。これは全国の PTA 連合会ですとか、それからいろんな関係団体が加盟してこの運動に取り組んでいるように聞いております。私どもの町も、基本は生活リズムにあるというふうに思っております。ですから、「早寝・早起き・朝ごはん」まさにわかりやすい言葉で子どもたちに伝えていきたいというふうに思っております。それから、栄養教諭についてでありますけれども、栄養教諭の配置、確かに各学校に1名ずつというのが一番望ましいことでありますけれども、これは栄養師の配置が、まず生徒数が 1,800 人までが1名ということなのですよね。ですから、うちの町は生徒数からいくとやはり3名しか配置されない。3名で 15 校は当然大変な数、単純に計算すれば一人5校なのですけれども、そうなるとどこかの学校の1名を配置して、その学校から5校を担当するというよりは、栄養師の資格を持っていますから当然給食センターで給食をつくる際にその指導もしなければならないということもあります。そのほかに、学校をまわって子どもたちに対する食育に関する指導を行う。ですから、現在行っている方式、これは3名おりますから 15 校あっても何とかやりくりをしてやっていける。こういった観点で現在の方式が私は良いと思っているのですけれども、さらにこの栄養教諭の配置につきましては、北海道もなかなか厳しい状況にあるみたいですけども、私としては要望したいというふうに思っております。それから、キャラバンカーについてでありますけれども、キャラバンカーは現実的に道内をまわっているのは1台だけでありまして、これらについてかなり要望が多いというふうに聞いております。私どもの町でも十勝に来た際は必ず来てほしいということで、毎回声をかけさせていただいております。ただ、前回、幕別中学校、札内中学校に来られたときに、これはたまたま私が聞いた話なのでありますけれども、運転されている方が幕別町の学校をまわって、「このキャラバンカー、この十勝はあまりまわらなくてもいいよね」というような感想を持ったそうです。というのは、やはり十勝というところは覚せい剤についてはかなり生徒たち自身も意識を持っている。あるいは保護者の方、それから関係機関の取り組みも進んでいるという印象を持ったということも聞いております。そうではありますけれども、これからのこともありましていろんな危険性をはらむというのは先ほど申し述べたとおりでありますので、いろんなことで活用を考えていきたいというふうに思っております。
質問 11番 中野敏勝
4月から「早寝・早起き・朝ごはん運動」というのを取り入れるというようなことですけれども、これについてもう実施されているところの話をちょっとしてみたいと思うのですけれども、朝ごはんの給食を出しているところもあるのですね、今調べてみると。そういうようなところもあるし、それから、朝ごはん条例というのもつくられているところもあるわけです、今。ご飯を中心とした食生活の改善ということ。当然、この条例にも「早寝・早起き」運動の推進と。それから、安全・安心な農産物の供給、地産地消の推進、食育推進の強化とか米文化の継承。六つの基本方針を打ち立てて取り組んでいる町もございます。家庭・学校・地域を挙げて、この子どもたちの食生活を改善しようということでやって、大きな成果 をあげているわけです。当然、早寝・早起きができるようになったり、毎日朝食を食べる子が増えてきている。それに対して肥満とか生活習慣病、そういうものが減ってきたということです。教育の場でも大きな成果をあげているわけです。話を聞きますと、学校での話の聞き方が上手になったとか、学習意欲がどんどん増してきたとかいう、そういう変化も表れているわけです。朝ごはんは家族が顔を合わせて1日のスタートの源であるというようなことも言われているわけです。同時にものを大切にする心、野菜や食料を生産してくれる農家の方々をはじめ、多くの人に感謝する心が育ってきたという事例も出ているわけです。幕別においても、できるところがあればこういうようなことも研究しながら、モデル校などを設けてやってみてはどうかというふうに思うわけです。この点いかがでしょうか。
答弁 教育長 高橋平明(教育長は2007年3月まで)
ただ今、中野議員からのご指摘ありましたとおり、私も生活のリズムが一番大切だというふうに思っています。その中でやはり朝ごはんをとるということは、生活のリズムを位置付ける一番重要な事項だというふうに認識をしておりますので、中野議員のご提言を頂いて、それらも含めてさらに各学校と連携をとって、いろいろな事業、位置付けていきたいというふうに思っておりますので、ご理解をお願いいたします。