幕別町議会 平成16年第4回定例会 2004年12月14日
幕別町青少年保護育成条例の制定について
2004年12月14日、幕別町議会の一般質問で、佐々木芳男議員が「幕別町青少年保護育成条例の制定について」質問し、教育長 沢田治夫が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木芳男 議員
- 答弁者
- 教育長 沢田治夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 佐々木芳男
質問に入る前に、一部訂正がございますので、よろしくお願いしたいと思います。質問事項の「青少年保護育成条例の設置」とありますけれども「制定」に訂正をいただきたいと。したがいまして、質問の要旨の中の最後の3行目のところにも「設置」としてありますが、これを「制定」にご訂正をお願いしたいと思います。それでは、通告にしたがいまして、次の2点についてお伺いをいたします。まず、第1点目は、幕別町青少年保護育成条例の制定についてであります。去る 11 月 24 日、幕別町内で帰宅途中の中学生が若い男に追いかけられ、子ども 110 番の家が危機を救ったとの事件報道がございました。翌日、中学校側から公区の回覧板によって、事件の概要やこれまでの事例と、その後の対応についてのお知らせがあり、家庭における子どもの安全確保についての呼びかけがなされました。本町における事件発生の驚きと、学校の素早い対応、関係機関の適切な処置に、事件とは別に安堵いたした次第であります。さて、1955 年、道は「青少年の福祉を阻害する恐れのある行為を防止し、その健全な保護育成を図る」との目的として、北海道青少年保護育成条例を公布されました。この間、幾多の改正を積み重ねながら、一般住民はもちろん、市町村行政の中においても十分運用されないままにあると聞きます。平成 11 年、京都市立日野小学校における児童殺人事件を始め、平成 13 年には、全国の人々を震撼させた大阪教育大学付属池田小学校の無差別殺傷事件、さらには、同年 8 月、十勝管内広尾町での児童殺傷事件、そして、本年 11 月 17 日、まだ未解決な奈良の女児殺害事件と、その後を絶ちません。幸い、本町では「児童・生徒健全育成推進のまち」として、平成 15 年、地域ぐるみの学校安全推進モデル事業の委嘱を機に、幕別町児童生徒健全育成推進委員会の充実を図り、児童・生徒の安全に万全を期しているところでありますが、社会はまさにIT時代に入り、都市化傾向にある本町としても、冒頭に申し上げましたとおり、決して油断を許さない実態にありますだけに、児童生徒の安全・安心が不可欠な課題であると考えます。そこでお伺い致します。青少年の安全・安心を確保するために、町民が理解を示し情報を共有化するためにも幕別町青少年保護育成条例を制定し、広く町民の当事者意識の高揚を図るべきと思いすが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。次に、「障がい」と持つ児童・生徒の受入体制と今後の取り組みについてであります。障がい者である前に、一人の人間として生きたい。障がいがあるけれども、一人の人間として、ほかの人と同じように社会の中でともに生きていきたい。これは障がいを持つ方々の声であります。先のアテネパラリンピック陸上車椅子競技の中で、3個の金メダルと1個の銅メダルを獲得した高田稔浩さんは、「我々は社会のお荷物ではなく、社会と共生できる障がい者でありたい。そして、障がい者も力を発揮できる環境や場が与えられれば、十分に能力を発揮できる。」と言っております。障がいを持つ人々と地域社会の中で、お互いに支えあって生きていくためには、まず学校生活こそが共生の場であり、ともに学ぶ場でなければならないのは当然であります。「みんなと仲良く一緒に過ごしたい」、「過ごさせたい」、「自分の暮らす地域の学校に、地域の友達と共に学びたい」、「学ばたい」ということは、障がいを持つ子どもと親の切実な願いであります。幸い本町の小学校では、これらの願いが叶い、来年3月、白人小学校を卒業し、4月には待望の札内東中学校へ入学をすることを大変楽しみにしている児童がいると聞きます。このことは、教育行政はもとより、学校関係者の努カや地域社会の理解や協力があり、何よりも大きいのは、児童と児童を取り巻く仲間の人間関係の中に「障がいがあってもなくても共に暮らす社会」いわゆるノーマライゼーションの精神と感性が息づいていたからにほかならないと思います。この児童が、小学校当時と同様に快適な生活を送るためには、次の条件を整備する必要があると考えますがいかがでしょうか。その見通しと今後の取り組みについてお伺いをいたします。一つは、教職員の配置の体制であります。二つ目は、施設・設備についてであります。その中には、スロープ、階段昇降機の設置、トイレの改修、着替え用ベッド付き教室の設置、さらには学習机、椅子等であります。最後に、学校生活への対応のあり方についてもお伺いいたします。以上で終わります。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
佐々木議員のご質問にお答えをさせていただきます。はじめに、幕別町青少年保護育成条例の制定についてであります。北海道青少年保護育成条例は、青少年の健全な育成を害する恐れのある社会環境や行為から、青少年を保護することを目的として、昭和 30 年に制定をされました。この条例の中には、一つには、青少年に対する有害環境の浄化、二つ目には、青少年に対する有害行為の規制、3点目には、テレホンクラブ等営業の規制、こういったものがおおまかに定められ、違反行為に対する罰則も規定されているところであります。今日、青少年を取り巻くさまざまな問題の多くが、市町村の枠を超えて、今、広がりを見せている。このことから、青少年の安全・安心についても、規制措置の実施、情報公開などにおいては、これまで以上に広域連携の重要性が一層増してきており、中でも有害図書の指定や販売等の禁止、有害広告物の規制、さらには、沿線市町村が協力して行っている通学列車への添乗指導などは、広域連携の典型的な例といえるかと思います。また、毎年実施されている青少年の非行防止道民総ぐるみ運動協調月間におきましては、北海道を中心に、市町村や団体及び企業、地域住民が連携しながら、北海道が決めた毎月第3日曜日に指定しているわけでありますけども、道民家庭の日、これの普及啓発をはじめ、薬物乱用防止、いじめ・校内暴力防止などに取り組んでいるところであります。このように、規制や罰則といった強制力を伴う青少年の保護育成施策をはじめ、広域的に取り組みことで効果が期待される事業の推進に当たっては、全道的に同じ基準・規範のもとで、関係団体や地域住民が力を合わせて対処することが有効であるとの認識から、現段階では、本町独自での条例制定の考えを持っていないことを、まずはご理解賜りたいと思います。なお、管内をはじめ、北海道内において、青少年保護育成条例を市町村独自に制定している例は、今のところ見当たりませんし、このことは道外でも同じで、個々市町村での条例制定でなく、それぞれが決めた都道府県の条例に基づき、都道府県と市町村、関係機関、団体等が連携しながら、青少年の保護育成が図られている、これが実態であります。その一方で、さらに幅広い意味での青少年の安全と安心については、別の視点での条例制定といいましょうか、こういった規定的なものの必要性を、今、感じながら調査研究、教育委員会内部において進めているところであります。その一例、考えていることをちょっと言いますと、今、虐待・いじめ・引きこもり、こういったものの救済、居場所づくり、あるいは子どもにかかわる施策を総合的に進めていく仕組みの創設。子どもの権利実現を図る子ども権利条例、こういったものが全国で注目されておりますし、中には数は多くありませんが、子ほめ条例を制定している自治体もあるところであります。ご承知のように、青少年の健全な育成のためには、家族の愛情や地域社会の温かい目が何よりも大切であります。子どもたちを守り、励まし、健やかに育てるためのよりどころ、指針となる条例、例えば、子どもの権利条例制定に向けては、きちんとした理念を機能化し、その上で具体化するには、どんな子どもを育てるのか、イメージの共有化が前提となります。このことは、大人だけではなく、子どもも一緒に入れて多様な意見を寄せ合い、実施事業の姿かたちも併せ考えていくなど、まちづくりの一貫として、こうした新たな条例、これをじっくり時間をかけて臨むべきであろうと、今、考えているところであります。幕別町では、先ほどもお話がありましたけども、こうした地域における、あるいは家庭における協働の目、これがいくつも育ってきております。一例を挙げますと、自主性・自治性を重んじた個を生かす学校づくり、事業づくりの実践、さらには学校協議員、教育ネットワーク推進会議、こういったものが加わっての開かれた学校づくり、また、ジュニア教育委員会の実施を昨年からしておりますし、児童生徒健全育成委員会が行っている地域ぐるみの学校安全推進事業も昨年度から取り組み、今も実施しているところであります。このため、先ほど申し上げました子どもの権利条例案づくりに当たっては、これらの取り組みの成果を基盤に、協働のまちづくりにふさわしい取り組みを進めてまいりたいと考えているところであります。次に、障がいを持つ児童生徒の受入体制と今後の取り組みについてでありますが、障がいのある児童生徒につきましては、学級法の第 75 条によって、その障がいの状況に応じて、知的・肢体・身体等々の特殊学級を置くことができるとなっていることから、幕別町内の小中学校におきましても、それぞれの障害の状況に応じて、今、特殊学級を設置して運営しているところであります。ご質問の教職員の配置と体制につきましては、地教行法の規定によりまして、小中学校県費負担教職員の配置基準に基づきながら、今、配置されることとなりますが、札内東中学校、お話のあった生徒に対しましてといいましょうか、ほかの特殊学級も含めてでありますけども、平成 17 年度の特学の設置予定といたしましては、肢体不自由・身体虚弱・情緒障害にそれぞれ各一人の生徒が入学予定されていることから、今のところ3学級が設置される見込みであり、このことによって、教職員の配置基準では、今、考えますと、3学級に対し4人、この教員が配置される予定であります。このように3人の生徒に対して4人の教員が配置される見込みでありますので、4月以降の体制づくりとしては、学校側、教員の理解と強力をいただきながら、そして保護者の理解を得ながら、学校生活に不安や支障を及ばすことのないよう、小学校の学校生活と同様の体制で教育的支援に努めてまいりたいと考えているところであります。次に、これにかかわっての施設整備についてでありますけども、1点目のスロープ、階段昇降機の設置についてでありますけども、スロープにつきましては、生徒玄関など頻繁に使用される箇所への設置やその他の段差解消などにつきましては、今年度予算の中で改修整備を予定しておりますし、そのほかの出入り口につきましても、簡易的なスロープの設置を考えているところであります。また、階段昇降機につきましては、手摺り型電動式自動階段昇降機の設置は、階段幅の関係上設置は困難でありますけども、現在も白人小学校で使用している移動型自走式階段昇降機で対応してまいる考えであります。それから、二つ目のトイレの改修につきましては、1階と2階にある既存のトイレ2カ所を車椅子対応可能なトイレに今年度予算で改修をし、3点目及び4点目の着替え用ベッド付教室の設置と学習机の用意でありますけども、学校現場あるいは保護者、生徒の意向等を十分に聞いた上で、特に学習机は今も白人小学校で使っております。これは町でつくったものでありますけども、これを持っていきながらということで、学校生活に支障のないよう、今、整備を進めようということで検討をしているところであります。なお、トイレ改修などの大規模な整備や段差解消などにつきましては、既に保護者の意向や、現在、通学している小学校の先生方、中学校の先生方の意見を伺っており、施設的な面において、当該生徒が学校生活に不安や支障をきたすことのないよう整備を進めていく考えであります。次に、学校生活への対応であります。この生徒は、現在、小学校の生活においても、特殊な教科以外は通常学級で授業を受けておりますことから、中学校進学後におきましても、体育など一部の教科以外は通常学級で授業が受けられるものと考えておりますし、担任教諭が時には寄り添いながら個別指導を行うなど、必要に応じながら教育的配慮のもと対応をしていくこととなります。以上で、佐々木議員の質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 11番 佐々木芳男
大変適切なご答弁をいただきまして、ありがとうございました。まず、第1点目でございますが、なぜこのことを私が提唱したかということでございます。これは、先ほど、質問の中で述べましたように、今、社会は非常に子どもに対して厳しくなっている。これを何とか町民すべての人方が、一人の子どもに目を向けていく体制がつくれないかというようなことを日々考えておりました。そういったことから、道で出しているこの条例をさらに私たちのものとして、地域のものとして生かす方法はないかということでございます。しかし、本町では、今、教育長からいろいろ説明がありましたように、幕別町青少年問題協議会等々いろいろな協議会がございまして、子どもの安全を万全にするために活動しているわけであります。私も幕別青少年問題協議会に所属させていただいておりますが、2年経って初めて1回会議をもったという状態でございます。恐らく内部では細かな指導計画等、活動計画をもっておられるだろうと思いますけれども、私たちにはなかなかそのものが一般化されてこないというようなことがございます。ただ、今、教育長から申されましたように、将来、子どもの権利条約として条例を制定したいという意向があるようでございます。このことも、今、私が提案した条例と並んで、恐らく将来しっかりしたものにつくりあげていかなければならない。このことによって救われる子どもが多数いるものというふうに考えます。そのことを大いに期待しているところでありますけれども、一般の方々に何とかもう少しわかりやすい状態で一般化することができないかということで、安全マップ等も考案されているようでございますけれども、なかなか一般の方々には、そういったものが手に入らないというのが現状でありますので、そこら辺を今後どういうふうにされていこうとしているのか、お伺いをいたしたいと思います。それから、障がいを持つ子どもの件でございます。これについては、特殊教育の中でという声がございました。これからまた変わっていくようでございますけれども。この白人で行っていた一人の子どもにつきましては、全く普通学級の中で子どもたちが支えながら、支えられながら生活をしてきたと。そこに、非常に子どもがいきいきとして明るい生活を送っている。しかも体の不自由な子どもが学級にいることによって、むしろ助け合いが起こったり、お互いに理解する。そこには、いじめとか不登校というのは起こらないと。先生方の苦労が非常にわかるわけですし、そういったことによって救われてきた子ども、救われるという表現はおかしいですが、いきいきとして生活してきた子どもであります。これは、先生方が出した研究資料であるように思いますが、このテーマにこういうふうに書いてあるのですね。一緒にいるのが当たり前というタイトルなのです。一緒にいるのが当たり前というのはどういうことか。これは学級の子どもたちがいつもこう感じているのだと、何もAさんといるのが変ではない。これが私たちが社会で生きていくうえで普通なのだということを、お互いに理解し、助け合っているということを聞きました。これは、今、整備等の面でも、いろいろ費用がかかるだろうと思いますけれども、中学生にあって体重も 60 キロぐらいになっているそうでございます。これらを支えていく仲間も非常にこれから意を尽くさなければならない場面があろうかと思いますけど、その中に生きるAという子どもが、将来、社会に出たときに、幕別で育ってよかったということが恐らくできていくのではないかというふうに感じております。それらを含めて、普通学級で実際に中学校でもやっていけるのかどうかということが一つ、それから今年度、ちょっと変わりますけれども、南小学校にも肢体の不自由な子どもが入学するやに聞いております。これらについての設備等、それから恐らく中学校に行くであろう、それらについての整備等についてもどういうふうにお考えになっておられるか、お伺いをいたします。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
はじめに、子どものその安全という形の中で、この道の条例どんなふうな形でやっていくか。これもいろんな機会を通じながら、啓蒙・啓発に努めていく。このことが大事なのだろうというふうに考えておりますので、これまでも学校の関係者、あるいは教員などがPTAの人たちともそういう話し合いをしながらやってきておりますので、これをさらに引き続きわかりやすい方法、ときには学校だよりの中にも入れてもらって、一般の人たち、親の人たちもわかってもらう、そんなような形を進めていきたいなというふうに考えております。それと、安全マップの話もありましたけども、これは今、幕別町のホームページの中に生涯学習という分野が別口につくられまして、そこの中に安全マップなんかも全部入っておりますので、これは逐次、特に 110 番の家なんかは変わってきますので、こういったものを使いながらやっていくということでありますので、こういったホームページを開ける人はこういったものを使っていただければ、もう一方はまた違った形の中で、そういった先ほどのように啓発をしていきたいなと、そんなふうに考えております。それから、障がいの持った子どもに対すること。お話のとおりでありまして、私どもやっぱり今考えているのは、この単なるこういう障害だけでなくて、今、ADHD、LD、いろんな高機能障害、いろんな方たちがいらっしゃいますので、やっぱり個別、いわゆる多様なニーズに応えるそういった教育活動をしようという形の中で、次年度に向けて、今、いろんな形のものを学校側と連携をとりながら準備をしているということであります。なお、札内南小学校につきましては、一昨年階段昇降機、これは手摺りにつける階段昇降機をすでに設置をしてございますので、これらだとか、あとは段差解消、こういったものはすでに終わっているというふうに考えていきます。ですから、あと、小学校・中学校いろんな場面、その都度その都度やっぱり対応していかなければならないものがたくさん出てくるのだろうというふうに考えていますので、今のところ、その場面になりながら、あるいは予測のできる段階の中で、いろんな形で応えていきたいというふうに考えております。