訓子府町議会 平成22年第2回定例会 2010年6月23日
学校教育における法令等違反に係る情報提供制度
2010年6月23日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「学校教育における法令等違反に係る情報提供制度」について質問し、教育長 山田日出夫が答弁しました。
- 質問者
- 工藤弘喜 議員
- 答弁者
- 教育長 山田日出夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 工藤弘喜
これについては、北海道教育委員会は、5月31日「学校教育における法令等違反に係る情報提供制度に関する要綱」を決定しまして、各市町村教育委員会と道立学校に通知したが、次の点について、教育長の見解をお伺いいたします。まず、1つ目ですが「情報提供制度」の内容についてお伺いをいたします。2つ目ですが、このような制度が学校教育において、ふさわしいものなのか教育長の見解をお伺いいたします。3つ目ですが、本町の教育委員会として、この制度に対して、どのような対応を考えているのかお伺いをいたします。以上です。
答弁 教育長 山田日出夫(教育長は2012年9月まで)
「学校教育における法令等違反に係る情報提供制度」について、3点にわたりご質問いただきましたのでお答えします。まず、1点目の「制度の内容」について、お答えします。北海道教育委員会が「学校教育における法令等違反に係る情報提供制度に関する要綱」を定めたもので、施行日は平成22年5月31日で、既に施行済みのものでございます。本要綱は、学校及び教職員の「法令等違反」に関する道民から道教委への情報提供と処理についても定め、学校運営の適正化や学校教育に対する道民の信頼確保に資するとうたわれています。道教委は、提供のあった情報を精査し、調査を行うか否を決め内容によっては市町村教育委員会に調査を依頼し、市町村教育委員会は報告をするというものでございます。また、北海道教育委員会教育長は、必要に応じて適切な措置を講ずるほか、制度の運用状況を公表すると規定されております。以上が本要綱の概要でございます。2点目は「教育長の見解」をお尋ねですので、私の感想や心配などを交えて述べさせていただきます。もとより学校や教職員に関するご意見や時には苦情などは、学校評議委員や学校関係者評価などの制度をはじめとして、教育委員会や校長は門戸を開き、丁寧に対応することとしており、学校や教職員の事件は、任命権者の道教委にすみやかに事故報告するなどの現行制度があり、制度の重複との印象もございます。また、あえて教職員の法令違反に特化させて、犯罪形成や人権問題にまで発展する可能性のある重い課題が道議会の審議や議決のいらない軽い要綱で定められ、しかも情報が道教委に先に届き地元の教育委員会が後回しという作り込みにも強い違和感を覚えております。また「制度悪用の恐れ」や「教職員を一方的な訴えから保護する仕組みがない」、「教育委員会の役割との整合性」など運用上及び学校現場の混乱につながるのではないかというさまざまな心配があるというのが私の率直な感想であります。第3点目に「町教育委員会の制度に対する対応」についてお答えをいたします。今、本制度に対するいろいろな認識を述べましたが、何にもまして大事なことは、学校教育の名のもとに保護者や子どもたちを非難、対立、混乱の構図に巻き込むことだけは避けなければならないということであります。事例が発生し調査依頼が北海道教育委員会からあった場合、訓子府町教育委員会が調査し報告できるか、すべきか別次元のことですし、まだ施行したというのに何も説明がない中では、町教育委員会としましては、まったく白紙の状態だと考えております。以上、説明を申し上げましたので、ご理解を賜りたいと思います。
質問 7番 工藤弘喜
この点についてもたくさんの質問ということにはなりませんが、1、2点、見解というか考え方を確認させていただきたいと思います。この情報提供制度は、先ほどの服務規程の調査などの一連の背景というか流れの中で出てきているものだと思いますが、先ほど議論した部分以上にもっともっと問題がある。とんでもない制度だと考えています。例えば具体的に考えられることとして、やはり例えば、この制度によって、教育長の見解の中でもそのような形で触れられていますが、保護者とか住民、町民から今回の制度の基本的な部分でいけば、まず1つが、学習指導要領等に基づかない授業、指導をしているかしてないか。もう1つが、政治的行為に関する情報を集めたい。この2つが、主だった中身です。そのような形で保護者とか町民、住民、道民から情報を集めて、それが結果として問題があれば各それぞれの教育委員会にいろいろとまたくるのだと思いますが、そのような仕組みの中で言えることは、これも教育長が言われたようにそのことが学校や教員あるいは保護者、住民との対立あるいは不信あるいは信頼関係を壊すということになっていくのは当然なことではないかと思います。ましてや本町の場合も学校支援地域本部事業、いわゆるスクールサポーター制度、こういった形をとって、いわゆる地域あげて子どもたちをどう成長してもらうか、育んでいくかというところに大きく力を向けている時に本当にこれはそぐわない制度になっていると思います。そういう意味からしましても、また、教育長の先ほどの見解から考えましても、やはりはっきりとこの問題については、道教委に対して制度の廃止あるいは中止、やはり求めていかなければならない。そのようなことにはならないのかと思っているのでありますが、まず、この点について教育長の考え方をお聞きしたいと思います。
答弁 教育長 山田日出夫(教育長は2012年9月まで)
先ほどの答弁でも申し上げましたように、内容的にも物理的にもこのたかだか13条で構成される条例ではなく要綱というしばりの非常に弱い法規、法令で、この重いことが運用できるのか大きな疑義を私は持っております。それから、法制を担当していた時にも学んだことの内容から言っても非常に不思議な思いがしております。知らない情報がいつのまにか道教委に届いて、道教委で品定めをされて、言葉は、ちょっと悪いですが、判断されるのです。地教委におりてきてはじめて情報を知る訳です。その情報がもう時間経っています。はっきり言って。いろいろなことが考えられるのですが、先生が学校の外で何かされたかを見聞きした情報だったとした場合、現実的に教育委員会が取締機関のようなことを物理的にできる訳もなし、また、するような判断にもなかなか至らないと中において、非常に疑問の大きなことで、既に施行されている。しかも責任、実施主体は北海道教育委員会ですから、もう施行されていることについて、非常に説明のない中では、協力しようにもしようがないし、欠陥が多いという感じもしますので、なかなか現実的な問題にはなっていかないと思っております。これは、まだ教育委員会の段階では、私の見解で述べさせてもらっていますが、委員長とは、短時間意見を交換しましたが、似たような心配をされておりますし、この問題については、やはり慎重に対応をしていかなければならない。何度考えても私はそう思います。
質問 7番 工藤弘喜
なかなか既に施行されているもの、はじまっているものに対して、撤回あるいは調査の中止をどう求めるかは、その自治体、特にその各行政区における教育委員会が、なかなか声をあげて迫ることの大変さも分からない訳ではないのですが、ただやはり問題はそのことによって、もしこれが今お答えいただいたように本町の教育委員会としては、もしその制度がいろいろな形で周知というのか行き渡った時に本町の誰かが、本町の小学校、中学校なり、あるいは高校も含めたところとの何がしかの通報があった時の混乱も含めて、当然やはり予測されることもあると思います。その意味も含めて考えるとやはりこの取り扱いについては、非常に腹を据えた取り組みを求められることにもなっていくと思いますので、その点でぜひ再度お願いをしたいということともう1つ本当に子どもたちの教育にとってどうなのかというところの原点に帰る。本来の教育委員会、道教委もそうなのですが、本当に道教委、教育委員会は、どの仕事が本来の仕事なのかの役割論も含め、ぜひ、各現場を預っている各市町村の教育長あるいは教育委員長の方々がやはりその大きな声をあげていくところが今、求められていることもあるのではないかと思います。ぜひ、そのことも含め、最後ですが、本当に子どもたちの将来に向け、責任の持てる教育行政をするためにも、今回、この問題について、再度、この認識といいますか、見解あるいはその取り扱いも含め、答弁をいただいて質問を終わりたいと思います。
答弁 教育長 山田日出夫(教育長は2012年9月まで)
北海道教育委員会という地方公共団体が行政行為として行なった要綱の制定、制度の発足、創設と言いますか、これに他の団体である訓子府町教育委員会なり訓子府町がその行政行為に対して、正面から異を唱えることは一般的にいかがと私は思いますが、内容が内容だけに先ほど、述べていますように私の思いもありますし、委員長の思いもありますし、また、教育委員会で協議することになると思いますが、これらの意見については、近く、毎月行われています管内教育委員会協議会の教育長部会において、当然意見を反映していきたい。問題点等も含め、行いたいと思います。それと実際に今、例を述べられました実際に町民が情報提供者になっていくことが起きた場合どうするのかであります。これはもう制度施行されていますから、ひょっとしたら明日にでもそのようなことが起こらないとも限りません。一方では、その時計の針は進んでいます。一方では、説明のない中で施行され、依頼される側の訓子府町教育委員会としても先ほど言った意見を反映をしたり、正したりする動きをします。これは併行しても時間が流れますから、どのような状況になるか分かりませんが、先ほど言いましたように実際何かあった時は、やれることかやるべきことかをよくよく検討し、対応をしてまいりたい。その時には調査ができるのか。そして、それが教育委員会の本務と照らし合わせていかがなのかは、当然、判断の物差しになってくると思います。その中において、今の段階で言えることは、慎重に対応をせざるを得ないことだけは、改めてお答えをしておきたいと思います。
質問 7番 工藤弘喜
これをもちまして、私の一般質問を終わります。