清里町議会 平成19年第8回定例会 2007年12月18日
後期高齢者医療制度の実施について
2007年12月18日、清里町議会の一般質問で、中西安次議員が「後期高齢者医療制度の実施について」質問し、町長 橋場博が答弁しました。
- 質問者
- 中西安次 議員
- 答弁者
- 町長 橋場博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 中西安次
通告に従いまして質問をさせて頂きたいと思います。後期高齢者医療制度実施について何点か町長に伺いたいと思います。まず、国はこの新しい制度が必要な理由として、国保、被用者保険者からの拠出金を公費財源として市町村が老人医療対象者に医療給付を実施している現行の老人保健法や制度運営の責任主体が不明確、また、医療費適正化の動機付けが働きにくい、現役世代の老人医療に対する負担が見えにくい等があげられております。今回の後期高齢者医療制度は、昨年6月、老人保健法から高齢者の医療の確保に関する法律への改正によるものです。この医療改革法の目的には、前期高齢者に関わる保険者の費用負担の調整、後期高齢者に対する適切な医療給付等を行うために必要な財源、という文言があります。いずれも財政の安定化を図る観点が色濃く示されており、高齢者への適正な医療確保の立場より、財政優先の立場が明瞭である気がしてなりません。医療改革法は、高齢者を中心とした自己負担および自己負担上限の引き上げ、混合診療の実施、療養型病床を現行の38万床から15万床に削減等、総じて、患者負担の増、保険給付削減の目標を明確にしており、この中心に据えられたのがこの後期高齢者医療制度であります。医療給付の給付費の構造的な抑制を進めようとしている気がしてならない訳であります。来年4月から75歳以上の高齢者は、加入しておりました健康保険を脱退させられ、新制度の後期高齢者だけの医療保険に組入れられ、保険料は、年金額が月1万5千円以上の方は介護保険と併せて年金から天引きされます。現在、サラリーマンの息子さんなどの扶養家族として政府管掌等の健康保険に加入されている高齢者の方は保険料を払っていませんが、新制度では保険料を負担することになります。健康保険の扶養家族となる高齢者は年収180万未満であり、こうした低所得者を含めすべての高齢者から容赦なく保険料を取り立てようとするのです。保険料は北海道広域連合の議会で11月に決められたようでございますが、北海道は特に医療費が高く、月額7千円、年額8万4千円を試算されております。介護保険料と併せると、1ヶ月に一人当たり1万円以上を払うことになります。年金が月額1万5千円未満の方の保険料は、窓口納付となります。保険料を滞納した場合は保険証を取り上げられ、短期保険証が発行され、さらに、1年間滞納すれば資格証明書に変えられます。滞納者が発生するのは1万5千円未満の年金受給者であり、低所得者ほど医療を受ける権利が奪われる可能性が高くなります。今、高齢者の少ない年金から天引きされると暮らしていけない、高齢者をいじめる医療制度は許されない、保険料はいくらになるのか心配だ、という不安の声と怒りの声が上がっております。そこで質問ですが、1点目に、本町の後期高齢者75歳以上、6月の町長執行方針の時は740人でしたが、現在は何人おられるのか伺います。2点目ですが、被用者保険の加入者に扶養されていた方で、新たに保険料を負担することになる対象者の人数を伺います。3点目は、年金から保険料を天引きされない窓口納付者の人数を伺います。最後になりますが、新設されるこの制度について町長の見解を伺います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
中西議員のご質問にお答えをいたしたいと思います。平成20年4月から実施される、現在の老人医療制度に代わる新たな独立した制度が後期高齢者医療制度であります。後期高齢者となります75歳以上の人数でありますが、11月末現在で744人、男性が293人・女性が451人となっております。スタート時点であります平成20年4月1日時点の見込みでは、異動がないと仮定して、75歳以上の方が766人、現在認定されている一定の障害のある65歳以上75歳未満の方が27人、併せまして790人程度が推計されております。2つ目の、政府管掌健康保険や企業の健康保険、公務員の共済組合等の被用者保険の加入者に扶養され、新たに保険料を負担しなければならない方の人数につきましては、現在、制度に向けたコンピュータシステムを構築中でありますが、11月末現在で、既存のデータから拾い出ししますと、77人程度の方が対象になると思われます。3つ目の、年金から保険料を天引きされない窓口納付者、いわゆる普通徴収の対象者となる人員につきましては、年度途中において75歳になられる方、今後の転入等の予想、介護保険のデータ等から推計し、30人から40人程度と見込まれます。最後に、この制度についての見解であります。新たな高齢者医療制度を創設するに至った経緯でありますが、急速な少子高齢化、経済の低成長によって国民の医療費が国民所得をはるかに超える状況を踏まえ、このままでは国民皆保険制度を堅持し、医療制度を将来に亘り持続可能なものにしていくことが困難である、とりわけ、今後団塊の世代も高齢化し75歳以上の高齢者が20年度には現在の2倍である2千万人にまで増加する見通し、特に、老人医療費が増大することが確実視されております。このような中で、平成18年6月に健康保険法の一部を改正する法律が公布され、20年4月から現行の老人保健法が高齢者医療の確保に関する法律に改正、施行されることになった訳であります。本制度は、高齢者の医療費について、高齢世帯と現役世帯の負担を明確化し、公平で分かりやすい制度とする観点から、75歳以上の後期高齢者についてはその新主旨の特性等を踏まえた両立した医療制度として創設されたものであります。また、運営主体となる都道府県の区域ごとに、当該区域内のすべての市町村が加入する後期高齢者医療広域連合を18年度の末日までに設立するように義務付けられた訳であります。北海道におきましても、19年3月1日に道内180すべての市町村が加入する北海道後期高齢者医療広域連合が設立されております。制度の細かな内容はすでにご承知のことと思いますが、平成20年4月からは、75歳以上の全員の方が加入し、被保険者一人一人の負担能力に応じて公平に保険料を払うこととなる訳であります。保険料は基本的には道内で均一でありますが、一人当たりの平均医療費が著しく低い清里町を含めた道内15の市町村の保険料率は、制度施行時から6年間暫定的に軽減されることとなっております。本町にお住まいの方々の保険料は、平成20年と21年度においては、均等割額が3万7千860円・所得割率が6.46パーセント・平均一人当たり保険料は6万630円となっております。さらに、災害などで重大な被害を受けた時の減免措置なども講ぜられることになっております。新しい制度により、75歳以上の高齢者の方々は、結果として新たな負担が増えることとなるわけでございますが、制度が創設された今日、道内すべての市町村が加入している北海道後期高齢者医療広域連合との連携を図りながら、安定的な制度の運営および医療費の適正化の推進に努め、住民の利便性の向上と充実した医療福祉の増進を図って参りたいと考えている訳であります。以上申し上げまして、答弁とさせて頂きます。
質問 8番 中西安次
ただ今の町長の答弁で理解できる事もありますが、この新しい制度はたくさんの問題点を抱えているように思います。各方面から見直しや凍結を求める声も上がっております。問題点を2つほど上げますと、1点目は、75歳以上の人は今まで滞納しても罰則はありませんでしたが、この制度では滞納すれば保険証を取り上げられたり、1年半の滞納で保険給付の一時差し止めや医療保険から排除する、といった罰則があります。2点目は、保険料を2年ごとに見直す、つまり、医療費が上がれば保険料も上がるという制度の内容です。さらに、町民の皆様といろいろな場所でお話をさせて頂きましたが、内容が理解されていないと感じております。来年の3月に保険証が送られて、4月には保険料が引き落とされて、そこではじめて気が付いてびっくりするというような事態にならないためにも、町として高齢者を対象とした医療制度の説明を早急に行うべきと考えます。広報きよさとに掲載すればよいというだけではなく、いろいろな老人の集まりの際に説明をするなど、高齢者が納得する方法で周知すべきと考えますので、町長のお考えを伺います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
この制度は新たな制度でありますので、住民の皆様がいろいろな面で心配をされているのは当然のことと思います。広域連合でも、パンフレットの作成は当然のことでありますし、各種媒体を通じた宣伝等で周知するための方策を講じております。そこで、清里町の状況でありますが、ご質問にありましたように、いろいろな場面で説明するのは当然のことと認識しております。現在のところ、年明けの1月23日から25日の3日間で、緑・札弦・清里地区の各自治会の求めに応じた内容で説明をさせて頂く準備を進めておりますし、日頃の保健師活動をはじめ、高齢者の集まりなど、できるだけ多くの機会を利用して説明をさせて頂きたいと思っております。
質問 8番 中西安次
先ほど、町長の答弁の中で説明された一人当たりの平均医療費が著しく低いため保険料率が軽減されるところは、管内では清里町と西興部村であると認識しておりますが、軽減が実施されるのは6年間の暫定期間であります。団塊の世代が後期高齢者になる20年後には、高齢者人口が大幅に増えるとのお話もあり、医療費が増大されれば保険料も上がることになります。軽減は恒久的に行われるのが望ましいですが、6年間という期間は何を根拠としているのかを伺います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
後期高齢者の数が増えるというのは、町内ではなく日本国内の状況としてご説明いたしました。医療費の関係でございますが、清里町は比較的医療費が低く、北海道内では低い方から9番目で、今回の軽減措置が適用されるのは全道で15の市町村であります。本来の負担で計算すると一人当たり保険料は8万6千280円でありますが、軽減後は清里町は6万630円でございます。本来、広域連合として全道同じ保険料になる訳ですが、各自治体の医療費の額に合わせた保険料の6年間の暫定期間は、新制度への過渡期ということで、法律で定められた6年以下とする期間によるものでございます。
質問 8番 中西安次
6年間というのは法律で定められている期間ということでございますが、北海道の医療費は全国的には高い方と聞いておりますので、清里町も近い将来には高い保険料となることが予想されます。広域連合の長は網走の大場市長と聞いておりますので、ともに、広域連合議会の中で、6年間にこだわらない期間の延長や法律改正に向けた働きかけをして頂きたいと思いますが、町長のお考えはいかがでしょうか。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
北海道全体の医療費を参考までに申し上げますと北海道の平均は88万1千円、この8割が70万5千円であり、これを下回る自治体が軽減措置の対象となる15の市町村であります。ちなみに、網走支庁管内では、清里町が下から9番目、西興部村は下から8番目の医療費でございます。この制度は難しい問題も抱えておりますが、議会で投票した議会代表者や市長会・町村会の首長から選出した各8名の広域連合議会議員の皆さんは、その議会で、活発な論議を行っている訳であります。網走支庁管内の首長代表は遠軽町長が選出されており、問題点は積極的に意見を述べて行きたいと考えております。
質問 8番 中西安次
時間がありませんが、もう1点か2点伺います。常任委員会の際に伺いましたが、国保税の所得割で7割・5割・2割の軽減がありますが、これは永久的に行われる措置なのかどうか町長のお考えを伺います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
この軽減率は制度で決まっていることであります。制度が変わらない限り続くものと判断をいたしております。
質問 8番 中西安次
保険料の軽減について、もう1点伺います。被用者保険の加入者に扶養されていた後期高齢者は、2年間所得割がかからず均等割も5割軽減されます。この2年間という根拠を伺います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
国の制度そのものでございまして、国の定めた通りに実施するということであります。
質問 8番 中西安次
国の制度は、先に私が述べたように、財源がないから今まで頂かなかった方からも負担をしてもらう、という事であります。しからば、払えない人はどうして生きたらよいのか、預金もなく適正な医療が受けられないという事態が起こらない様に、昔の姥捨て山の様な状態にならない様な制度の運用をして頂きたいと思います。最後に町長のお考えをお聞かせ頂きたいと思います。
答弁 町長 橋場博(町長は2011年3月まで)
払えない人はどうするのかという問題でありますが、多くの事に目配りし、福祉や健康づくりを重点とした行政施策でまちづくりを進めてまいります。