上富良野町議会 平成18年第4回定例会 2006年12月19日
(1)富良野沿線に脳外科の設置を/(2)増え続けるシカ対策にハンターの養成を
2006年12月19日、上富良野町議会の一般質問で、渡部洋己議員が「富良野沿線に脳外科の設置を」「増え続けるシカ対策にハンターの養成を」について質問し、町長 尾岸孝雄が答弁しました。
- 質問者
- 渡部洋己 議員
- 答弁者
- 町長 尾岸孝雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 16番 渡部洋己
私は、さきに通告してあります2項目について町長に質問いたしたいと思います。まず1点目は、富良野沿線に脳外科の設置をということです。富良野沿線で唯一の脳外科として救急患者の受け入れをしていた富良野西病院が、ことし4月、医師が常勤されなくなったという、医者不足といいますか、そういうことで常勤されなくなってから、救急患者の受け入れができずに、現在は旭川の日赤病院で対応していただいているということを聞いております。しかし、脳に関しては、時間が経過にするに従って復帰不可能ということも予想されますので、現在、富良野駅裏に移転新築中の富良野協会病院への脳外科の設置と医者の確保について、富良野沿線が一丸となって対応を考えてはというふうに考えておりますので、町長のお答えを聞きたいと思います。続きまして、ふえ続けるシカ対策について、ハンターの養成をということです。最近、全国的に野生動物の被害が報道されていますが、我が町でも例外ではなく、毎年シカが増加して被害も出てきている現状であります。以前から防衛事業によって電牧の設置、あるいは猟友会に依頼して駆除はされているものの、ふえるのが多くて追いつかないのが実態であります。先般、ふらの農協が今年度のシカの被害対策、シカばかりでなくて、鳥獣害の被害状況を調査いたしました。先ほど、昼に農協の方から資料をいただきまして、その集計結果を教えていただきましたけれども、上富良野町でことし被害を受けた面積は163ヘクタールで、被害額が1,433万円と報告されております。それと、これは17年度の猟友会の会員によります沿線の駆除の実績です。有害駆除といいますと、一般狩猟期間以外で、2月上旬から10月下旬までの、要するに農作物の被害を受ける時期、この時期に駆除されたものが、17年度の実績で、沿線合計で1,356頭でございます。ちなみに、上富良野が70頭、中富良野が74頭、富良野が708頭、南富良野が460頭、占冠が44頭で、合計で1,356頭でございます。また、猟友会にお願いしているのですけれども、― 52 ―猟友会の会員も年々高齢化してきて、駆除するのも非常に大変だと、ぜひ若い人のハンターの養成をお願いしたいと、そういう要望もございます。そういったことで、町民全体で野生動物の有害駆除ということで考えていかなければならないのかなというふうに思いますので、そこら辺の町長の考えもお聞きしたいなと思います。──────────────────◎会 議 時 間 延 長 の 議 決
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
16番渡部議員の2項目の御質問にお答えいたします。まず、1項目めについてでありますが、脳血管疾患等の発症の際、専門医による早期診断、早期治療は、その後の障害程度にも大きな影響を及ぼすと言われております。救急医療を担当している町立病院においては、必要に応じて専門医に搬送を行っている状況にあります。現在、富良野地域においては、富良野西病院が脳外科を設置し、その対応を図っているところでありますが、医師不足が深刻な状況から、当該西病院がみずから行う要請活動はもとより、富良野広域市町村圏振興協議会におきましても、圏域内の課題としてとらえ、医師確保の要請活動を道内外の大学等に積極的に働きかけておりますことから、その成果に期待をいたしているところであります。次に、2項目めのエゾシカ対策についてお答えいたします。エゾシカは北海道を代表する大型の哺乳類でありますが、近年、個体数の増加に伴い農作物への被害も大きくなってきております。このことから、有害獣防止対策として、平成9年度から平成11年3月、3年間で電気牧さくを設置し、エゾシカの侵入防止対策を行ってまいりました。あわせて、猟友会の協力をいただきながら、毎年エゾシカの駆除に努めているところであります。しかし、猟友会の会員も高齢化し、後継者の養成は難しい状況にあります。その要因としては、免許取得及び銃購入等に多額の費用を要すること。さらに、有害駆除のために多くの時間を割かなければならないことから、ハンターの養成は難しいものになっております。猟友会は毎年エゾシカ駆除活動を行っており、活動自体を理解するとともに、駆除後の処理等への協力が必要であります。あわせて、農作物をエゾシカの被害からみずから守るという農業者の自己防衛意識も欠かせないものであると考えております。ハンターの養成等につきましては、非常に難しいものと考えておりますが、免許取得費用の助成等について検討してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。
質問 16番 渡部洋己
医者の問題なのですけれども、私も勉強不足でわからなかったのですが、よく報道関係で、医者不足というふうに聞いているのですけれども、話を聞きますと、数が減っているわけでもないのだと、都会に全部集中してるのだと。それが原因で地方にはなかなか回ってこないと。ちなみに、全道で今1万2,000人の医者がおると。その中で、札幌と旭川と函館、この三つの市で、その9割がそこへ集中しているのだということらしいのです。これは町長も十分わかっておるのかなと思うのですけれども。以前は、旭川医大の医局あたりが若い医者に、勉強のために少し地方へ二、三年行ってこいと、そういう指示はできたのですけれども、最近はそれができないといいますか、昔のそういう封建的なやり方はだめだということで、今は個人の自由に任せたというか、そういう時代らしいのです。ですから、なかなか地方での医者の確保が難しいと。これは、医者本人もそうだし、家族、奥さんだとか、子供の教育の問題、そういったことで、なかなか地方に住みたくないというかな。中には地方に住みたいという人もおるのですけれども、それはなかなか、そういるものではないし。やはり地域の環境、医者が来れる環境づくりにぜひ協力していただきたいというような言い方もされております。先ほども、西病院で継続していただくのが一番い― 53 ―いのですけれども、協会病院もそれなりの対応、5月から新しくできるのですけれども、今それに向けて運動もしているということですし、聞きますと、各町村でもそれに協力していただいているということも聞いておりますので、ぜひ実現に向けて頑張っていただきたいなというふうに思います。あと、シカ対策です。これは、町長の答弁にもありますように、地域の協力、特に、農地を所有しておる地主の方の協力といいますか、撃ったやつを処理するのは、当然本人がやらなければならない。今現在は、駆除期間は埋め立てが原則なのですけれども、それもやっぱり、おれの土地で撃ったらいけないとか、埋めたらいけないとか、そういうことではとてもやってられないというので、ぜひそこら辺の協力もお願いしたいというふうに言っておりました。それと、かなり毎年被害があるので、農協が最近、町長も御存じのとおり、駆除対策で少し助成を出したらどうだということで、農協もそういった考えも持っておりまして、1頭撃ったら幾らと、今現在、富良野、占冠あたりはやっているのですけれども、それを富良野圏域全部でやったらどうだという、そういう要請も来ておりますので、そこら辺、町長の考えとして、一緒に対応できるのかどうかお聞きしたいなと。とりあえずこの辺でお願いいたします。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
16番渡部議員の再質問にお答えさせていただきます。まず、医療対策でありますけれども、議員御質問にありますように、医師対策が地域医療には重要な課題でございます。議員の意見にもありますように、国は、医師は十分に頭数はおりますよと。北海道の人口を医師の数で割ると、北海道にも十分な医者がおりますと。しかし、議員がおっしゃるように、都市部にみんな集中して、僻地医療、地域医療にはなかなか協力いただけないというような状況でございます。そういうことから、今、富良野圏域でも医師の数は非常に少ないと。おかげさまで我が町におきましては、何とか旭川医大の協力をいただいて医師を確保しているところでありますが、今新しくできる富良野協会病院も、必要な医師の確保が全く整わないという状況下にあるわけであります。そういう中にありますけれども、西病院も脳外科につきましては、医師が十分に対応できないということで、いましばらくの間中止をしていたようでありますけれども、聞くところによりますと、情報によりますと、脳外科の医師も西病院で、ある程度確保が見きわめができてきたというような話も聞いておりますので、近々そういった対応ができ得るのかなというふうに思っております。また、加えて、協会病院も脳外科の対応はできる施設になっておりますので、医師の確保と地域医療の対応がなされれば、それらの対応もでき得るのかなというように思いますが、何といっても今現在は医師不足と看護師不足、これがもう徹底している。我が町におきましても、看護師を募集してもなかなか来ないと。募集しても来ていただけないというような状況であるということで、厳しい状況にありますが、それらの対応は、今申し上げましたように、圏域としても、振興協議会を通じて医師の確保に努めているということで、御理解をいただきたいと思います。次に、シカ対策でありますが、このことにつきましては、議員の御質問にもありましたように、過般、JAの奥野組合長さんもおいでいただきまして、富良野圏域でこういう形で対応したいと、シカ1頭につき幾ら幾らの助成を出すという対応をすることによって、シカの駆除の頭数がふえてくるというようなことで、圏域が統一した対応をしていただきたいということでおいでいただきました。よその地域は、猟友会に対する助成策というのが非常に、ないとは申しませんけれども、少ない額で対応しておりますが、御案内のとおり、我が町は、そういったカラスだとかキツネ、あるいはシカ等々の駆除をしていただくということで、猟友会には圏域にない多額の助成をずっと以前から実施させていただいておるところでありまして、今そういったことがなされていない地域にありましては、1頭当たり何円と、何ぼということで対応したいということでありますが、他の地域はシカのことしか考えてないと。我が町では、キツネもあればカラスもいるというようなことの対応を猟友会にお願いしておるということで、助成策を講じておるところでありまして、他の地域と一緒に対応するということにはならないということでお話をさせていただいております。そういった観点から、さきにお答えさせていただきましたように、シカばかりでなく、今後のいろいろな有害駆除の対応を図るためにも、猟友会の皆さん方がもう少し若返って、大勢の方々が参画して頂けるような組織になっていただきたいというようなことから、さきに申し上げましたように、免許を取得するために必要な費用等々についても助成策を講じて、検討していきたいなというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
質問 16番 渡部洋己
もう1点、これからの対応といいますか、対策で。実は、去年からですけれども、富良野圏域で、防衛事業で、うちらの方は電牧でやっているのですけれども、今、電牧のかわりに金網を張って、これは多くの費用がかかったのですけれども、それをやったのですけれども、そのことが将来に、そこはいいにしても、ほかの地方へ流れる可能性があるというのですかな。問題は、富良野は東大演習林という膨大な土地、ここが狩猟禁止といいますか、そういったことで保護されているものですから、そこへかなり繁殖されるのではないかと。先ほども言いましたように、うちらは七、八十頭ですけれども、あそこは10倍、700頭ぐらいとっているのです。それでもふえるということは、そこが一つの巣といいますか、これだけふえるということは、農作物だけでなくて森林にも影響があるのではないかと思います。あそこは演習林もあるし、国有林もあるし、道有林もあるので、そこら辺の、ほかの関係機関との話し合いだとか、今後の対策として、そういったことも必要ではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
16番渡部議員の再々質問にお答えさせていただきます。議員おっしゃるとおりでありまして、上富良野町が率先して電牧を実施したと。そのことによりまして、中富良野の方へみんなシカが行ったというようなことで、中富良野もやったと。今度は富良野が、電牧でなくて金網のさくをやったということでありますが、そうすると南富良野の方は、おまえたちのところでみんな囲ってしまって、上富良野演習場で大砲を撃って、シカをみんなおれのところへ追ってよこすというお話もありますので、これらの対応につきましては、我々も圏域の中で広域的にものを考えていかなければならない課題であり、JAの奥野組合長も先般来てお話があったことは、それぞれの単位町村で考えるのではなくて、広域的に富良野圏域がシカ対策、有害獣対策をしていかなければいけないというような話でありますので、私もそれについては同感であります。ただ、この電気牧さく、あるいは金網によるさくをつくったといっても、あとは地域の皆さん方が維持管理をどうしていくのかと。お聞きしますと、熊というのは金網を上るのだそうでありまして、今、富良野市がやったさくを、検定を受けて対応するために調べたら、二百何十カ所ほど熊が上って金網をたらんとさせてしまったところがあると。これを補修しなければならないと、また膨大な補修費がかかるというような話がございまして、これからの維持管理等々も十分にしながら、その効果を期待しなければならないというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。