広尾町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月10日
音調津地区の災害時における緊急避難場所及び避難所について
2019年9月10日、広尾町議会の一般質問で、山谷照夫議員が「音調津地区の災害時における緊急避難場所及び避難所について」質問し、町長 村瀨が答弁しました。
- 質問者
- 山谷照夫 議員
- 答弁者
- 町長 村瀨
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 6番 山谷照夫
音調津地区の災害時における緊急避難場所及び避難所についてを町長に伺います。東日本大震災の発生から8年が経過した。また、北海道東部地震から6日で1年を迎えました。さらに、いつ起きてもおかしくないと公表されている超巨大地震と津波、それは十勝沖や根室沖を含む千島海溝沿い超巨大地震であります。その規模は、マグニチュード9クラスと、津波の高さ30 メートル超の発生が予想されています。もし、その超巨大地震による予測津波が本町に襲来した場合には、音調津地区の2つの橋や広尾橋等の崩壊により音調津地区は孤立するおそれがあります。ちなみに、同じく孤立化が懸念される山フンベ、フンベ、美幌地区の緊急津波避難場所の標高は、山フンベ地区集会所が 36 メーター、フンベ地区高台 39 メーター、美幌地区高台は 41 メーターで、3地区の標高は確保されていますが、フンベと美幌地区の高台には、夏場の昆布作業小屋と個人の建物があるのみであります。なお、地理的状況から現状課題があるのは、音調津地区であります。地形が太平洋を背に沢に位置し、地区の真ん中を音調津川が流れ、国道沿いの橋とその上流に町道の橋があります。そのことから、緊急津波避難時には、この2つの橋の被害状況によっては、2か所に分かれての避難は避けられない現実と、音調津地区住民の孤立化が現実となることが想定されています。音調津地区住民の緊急津波避難場所は、広尾町地域防災計画の災害応急対策計画において、2か所が指定されている。その1か所は、標高 50 メーターの道道音調津陣屋線駐車帯付近であり、その第1次避難所は、標高 26 メートルの音調津定置番屋となっています。もう一か所は、標高 44 メーターのスキー場跡地でありまして、その第1次避難所は、標高 15 メーターの音調津総合センターとなっています。しかし、予想されている 30 メーター超の巨大津波が本町に襲来した場合には、第1次避難所である標高 26 メーターの音調津定置番屋が浸水、水没のおそれがあります。特に、音調津地区の防災拠点である音調津総合センターの標高は 15 メーターであるため、浸水、水没、倒壊、流出などにより、重要な機能を持つ施設を失うことになるのであります。音調津地区には、家屋など何一つ残ることなく、自分の命を自分で守るため、自助で高いところの指定場所に避難し助かっても、地域住民の高齢化が進む中、それからの命を守るための自主防災会組織等の共助があっても限界があると考えます。一時的であっても、厳しい避難生活を余儀なくされることとなります。また、2か所の緊急津波避難場所には建物もない、トイレもない、車中での避難状況が一時的であっても、もし厳冬期や夜間、大雪や猛吹雪、台風や豪雨などを想定すると、助かった命及び身体の安全、保護に対する地域住民の不安は深刻であると考えるものであります。町の防災・減災状況は、自主防災組織の早期設立は先進的であり、4年に1度の町総合訓練及び津波浸水区域での避難訓練実施により、防災意識の高揚を図っています。また、避難階段や防災保管庫の増設、そして避難経路、避難場所等を示す防災ハザードマップと見直し版の全戸配布や防災無線など、企画防災係が主体となって取り組んでいることは認識しています。さらに、町民が安心して住み続けたいと思える持続可能な防災・減災対策の一環として、この重要課題に前向きに正面から対処していく必要があるのではないでしょうか。町は、住民がみずから守った生命等の保護を図らなければならない責務があるとすれば、自治体が担う役割、それが公助であると確信します。なお、今年5月 20 日、音調津地区で開催されました 2019 年議会報告会において、議会に対し、緊急津波避難場所での孤立化と、その不安に対する考えや、今後の取り組み等に厳しいご指摘をいただいていることも事実であります。町長は、音調津地区住民が孤立する不安と、緊急津波避難場所における現状と課題をどのようにお考えかをお伺いします。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
山谷議員の質問にお答えをいたします。平成 24 年6月に北海道危機対策局から示されました「太平洋沿岸に係る津波浸水予測図」では、音調津地区は、沿岸最大水位が 21.1 メートルと示されたところであります。緊急避難場所につきましては、地域住民の方が命を守るための緊急的に避難するための場所であります。避難所につきましては、避難者を収容するための施設でありまして、食料、物資を提供する施設となっております。避難場所と避難所を分けて取り組んでいるところであります。緊急的に避難をするのは避難場所、それから避難所が安全であると確認された後、避難した方を収容する施設が避難所となっているところであります。音調津地区につきましては、スキー場跡地、それから音調津陣屋線駐車帯が緊急避難場所となっているところであります。津波の襲来が予測される時間帯、気象状況、最大津波高を判断して、車で避難をしていただきたいと思っております。スキー場跡地の防災保管庫には、食料、飲料水、生活用品等が備蓄されておりますので、一時的にしのいでいただければとは思っているところであります。音調津地区の孤立が予想されますことを考えると、スキー場跡地に防災資機材等をはじめ、備蓄品の再点検も考えなければならないと考えているところであります。答弁とさせていただきます。
質問 6番 山谷照夫
町長、平成 24 年6月に北海道から予測図が示されたわけでありますけれども、私のほうから、政府の地震調査委員会が今年2月に発表したことを覚えているのですが、千島海溝沿いの超巨大地震は、南海トラフと同等か、もしくは過去に発生した東日本大震災以上の超巨大津波が発生したとき、そんなこと、そしてマグニチュードは9クラスと。それから、10 年以内に 10%あるいは 30 年以内が 40%、50 年以内が 60%の確率と、この辺を私たちは、やっぱり行政に携わるまちづくりを考える者として、あるいは防災を考える者として再認識をしておくところであると私は思っていますので、冒頭言わせていただきます。今、言いました南海トラフと同様か、それ以上の超巨大地震が起きるとされていますこの十勝沖、根室沖を含む千島海溝超巨大地震による津波への備えは、北海道はまだ途上であって、道内の市町村には、南海トラフ対策のような国の補助金や国庫金あるいはそういう増額措置がないと、このように明言されているわけであります。それからもう一つは、過去の津波堆積物の調査から、大体 360 年から 380 年の間隔で発生しているのですね、この地震が。それがもう 400 年経過しておりまして、ここが問題であります。切迫している可能性が高いということであります。そして、この海底の陸と海とのプレートが年間4センチから5センチ変動している、こういう今、予測であります。皆さん知ってのとおり、厚岸町の沖合の海底3か所に地殻変動観測機器を設置して 2023 年まで調査すると、このようにも公になっているわけであります。そして、最後になりますけれども、地震学の北大地震火山研究観測センターの高橋教授が、千島海溝超大地震は、津波堆積物調査などから過去発生していることはもう明らかで、今、騒がれている南海トラフよりも証拠がそろっているというのですね。そして、道内でも最低限の施設整備が急務だと訴えています。私は、このようなことから、ずばり3点を町長にお伺いしたいと思っています。今、音調津は2か所に分かれているということを念頭に置いていただいているわけですけれども、津波が襲来するときには車で避難することになっています。何もない路上で避難することになるわけですけれども、一時的避難は大変なものだと思っています。それで、緊急津波避難場所に指定されている道道音調津陣屋線駐車帯付近には、一時的避難が可能な建物やトイレなどを設置することは、地形的なことからも財政的なことからも大変難しいと判断されていると私は認識していますが、しかし先ほど述べたように、最低限の施設整備や確保が急務であるとの観点から、既存の公共施設である葬斎場、通称火葬場を一時的な避難場所として使用する考えはないか。その理由は、音調津、美幌、フンベ、山フンベ地区から道路が全てつながっているのですね。私も、この間、焼き場のところの前の道路に山フンベから車でずっと行ってきました。そういう道路も私、確認しておりますので、全てこの地区が音調津陣屋線の道路沿いにある葬斎場のところへ出てくるわけですね。ですから、葬斎場の有効活用と一時的な避難と共用が可能であるのかなと。これもまた町民のご理解もいただかなければいけないところでしょうけれども、ひとつお伺いします。それから2点目、今度はスキー場の関係でありますけれども、緊急津波避難場所のスキー場跡地には、防災保管庫には食料や飲料水、それから生活用品等が備蓄されているのは知っています。それを先ほどのように一時的にしのいでいただきたいと、これは理解します。スキー場跡地に防災資機材等をはじめ備蓄品の再点検をするとの、今、答弁をいただきましたが、このところには広い土地と大きい駐車場が確保されているのはご存じだと思っています。そこに、何らかの最低限の一時的避難用の建物あるいはトイレ等の設置が不可欠ではないでしょうか。例えば、さびにくいアルミ製のコンテナ、大型トラックのコンテナのあれを集めてくるとか、あるいは丸太でつくったログハウスはどうかとか、あるいは今あちこちでの仮設住宅などを採用してみたらどうかとか、そして耐震、耐寒、耐熱などのあるプレハブはどうなのか。そして、やっぱりこの中では、何といっても、もしやっていただくようなことがあるとすれば、提言ですけれども、基礎は必要であると。その理由は、キツネやタヌキやネズミや蛇などが床下へ侵入するという、そういうものの自然界の生物の巣になっては困るわけで、基礎が必要かなというふうに思っています。これは提言であります。それから3つ目は、今後想定される大規模自然災害に備えるために、国は「国土強靱化基本法」を策定して、それに基づく「国土強靱化基本計画」を策定して、それを受けて「北海道強靱化計画」と調和した「広尾町強靱化計画」の策定を、今、進めているところだと思っています。その強靱化計画で、この対策を講じる必要があるのではないのか、この3点について町長にお伺いしたいと思います。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
山谷議員の防災に関するいろんなご提言をいただいたところであります。議員おっしゃるとおり、北海道も発表しておりますし、関係機関も発表しているところでありまして、短い間隔で千島海溝沖の大きな地震、そして津波が来るという予測が出されているところであります。音調津地区につきましては、これまでも幾度となく津波の被災を受けている地域でありまして、とりわけそういう地域でありますから、余計に防災に対する意識、これはもう非常に高いものがあるところでありまして、これは本当に各地域から視察が来るほど、防災の活動が進んでいる地域であります。総務省もそういった活動を認めて、いろんな資機材を音調津の地域に配置をしているところであります。そういった意味では、本当に自主防災組織のきっちり機能が働いている地域でありまして、誰が誰を誘い合って避難をするのかというところまできっちり住宅にそれぞれ張り出されていて、そんな体制を音調津の住民の方はとっているわけであります。そういった意味で、避難をするというところは、もう本当に十分に訓練もされていまして、避難訓練も出席率も非常に高い地域であります。議員が今、質問ありました避難した後の問題が、今、課題になっているところであります。21.1メートルが来るわけでありますから、音調津総合センターは 15 メートルしかない、ここが大きな課題であります。本当に 21 メートルの大津波が来れば、音調津総合センターについては被災を受けて、避難所として使えるかどうか疑問なわけでありまして、そういったときに避難場所であるスキー場跡地、ここのところの設備が、今のところは資機材の置いてある倉庫しかないわけでありまして、ここのところで一時的にどうやってしのいでもらうかというところであります。音調津の住民、今、71 世帯、121 人の方がいらっしゃるわけでありまして、半分以上が 70 歳以上の高齢者の方々であります。車で避難をしていただくことになっておりますから、1日ぐらいというか、年配の方が多いわけでありますから、車でしのいでいただくというところも考えてはあるのですが、冬期間ですとか、いろんな時期的な問題もあります。そういった意味でも、やっぱり何らかの施設も必要なのかなというふうに思っているところであります。1日2日、どのぐらいかわかりませんけれども、そういった期間をしのいでいただくための場所というのは、やっぱり必要なのかなというふうに思っていまして、議員からもいろんな提言、仮設住宅並みの施設だとかいろんなことがありましたけれども、1つには、やっぱり考えていきたいなというふうに思っているところであります。今、そして具体的にご質問を3点いただきました。1つは葬斎場、これを避難所として使えないかというところであります。避難場所は、スキー場と、それから道道陣屋線の駐車帯がありますから、駐車帯に避難された方が行くところ、建物がないわけでありますから、そういった方は、当然、美幌、フンベが葬斎場を避難所にしているわけでありますから、そちらのほうに行っていただくことになろうかというふうに思います。改めて、音調津の町内会はじめ、自主防災会にそのこともお伝えをしていきたいと思っているところであります。2点目のスキー場跡地に建物、トイレの設置というご提言であります。先ほども触れましたけれども、何らかのやっぱり設備が必要だというふうに思っているところであります。ただ、どの程度の施設がいいのかというところ、日常の維持管理もあります。かといって、やっぱり住民の命にかかわるところでありますから、しっかりとどのような施設が適当なのかというところも含めて、町内会含めて自主防災会と相談をさせて、検討をさせていただきたいと思っております。それから、こういったことを強靱化計画でしっかり取り組むべきではないかというご提言であります。本町の強靱化計画を今、策定中でありまして、住民の方に意見を聞いて、あと議会のほうでも、この後、議員協議会の中でご説明することになっております。そういった意味でも、この強靱化計画で、強靱化計画というのは、これから起きてはならない最悪の事態、これを回避するための強靱化計画でありますから、しっかりとこのことも位置づけをしながら進めてまいりたいというふうに思っているところであります。
質問 6番 山谷照夫
スキー場の関係のほうについては、今、町内会あるいは自主防災会と進めていきたいと、このように町長からの答弁でありますから、そういうふうに期待をしなければいけないし、町民の方も安心されるのではないかと、そのように今、感じたところであります。それで、2つのほうに分かれての避難で、今言ったスキー場の関係は、町長が何らかの形をこれから講じていかなければいけないという前向きな方向性が見えたかなというふうに私は、今、把握しています。しかし、陣屋線のほうの関係、これについては、今、私が提言した葬斎場の関係でありますけれども、美幌、フンベも今のところ、避難所についてはそこへ行ける、避難できるというようなことでありますので、もし音調津の地域の人が何人かでも、あるいは3分の1でも4分の1でもそこへ避難した人は、美幌、フンベの人と一緒に葬斎場を利用させていただくことが望ましいかなと私は思っています。そこで、一時的な避難所として使用することが、今、利用することができるということでありますから、葬斎場は知ってのとおり老朽化が進んでおりまして、多分、避難所として利用するのであれば、建てかえだとか、もしくは耐震化が必要ではないのかなと、そんなことをお伺いして終わりたいと思います。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
当然、美幌、それからフンベ地区の方々も避難所として葬斎場を使うようになるというところでございます。ご指摘の葬斎場につきましては、築 38 年経過しているわけであります。なかなか耐震診断も、以前に診断をしたところであります。耐震基準、昭和 56 年以降の建物ですと満たしているのですが、それ以前の建物でありますから、耐震基準を満たしていないところであります。そういうことでありますから、公共施設ではありますから、耐震改修しなければならないという認識は持っているのですけれども、なかなか踏み切れないという事情もご察しをいただければなというふうに思っているところであります。診断の中で、今の葬斎場については1メートルの積雪に耐えられるという設計基準だったのですが、それが変更になりまして、屋根の上に1メートル 50 の雪が積もった荷重で耐えられる基準に変わっております。そんなことからも、建てかえるのが非常に厳しい状況にありますから、屋根のふきかえをして、屋根の上に雪がたまらない対策も今まで講じたところであります。屋根、片屋根で滑るようになっていますから、そういったことも対応しながら、今、進めているところであります。この耐震化、葬斎場をどうするのかという点も踏まえて、今後の課題にさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。