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浜中町議会 令和2年第4回定例会 2020年12月2日

アイヌ語地名の看板設置は

2020年12月2日、浜中町議会の一般質問で、秋森新二議員が「アイヌ語地名の看板設置は」について質問し、商工観光課長 戸井洋典、指導室長 渥美清孝、教育長 佐藤健二、生涯学習課長 澤邊昭彦、副町長 齊藤清隆が答弁しました。

質問者
秋森新二 議員
答弁者
商工観光課長 戸井洋典、指導室長 渥美清孝、教育長 佐藤健二、生涯学習課長 澤邊昭彦、副町長 齊藤清隆

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 秋森新二

アイヌ語地名の看板設置はということで質問をさせていただきます。釧路町、厚岸町、浜中町の3町にまたがる厚岸道立自然公園が格上げされ、厚岸・霧多布・昆布森国定公園に指定されることが間近となってきました。指定後は、観光客の増加も見込まれ、根室納沙布岬から十勝、広尾町までの約300キロメートルに及ぶ北太平洋シーサイドラインの利用増も期待できると言います。釧路町から浜中町までの風光明媚な海岸線にアイヌ語の難読な地名が並んでいます。北海道の市町村のうち、8割がアイヌ語の地名だと言われております。浜中町も大方アイヌ語ですが、中でも散布、後静、羨古丹は難読の上位かと思っております。質問通告書にはアイヌ語を並べておりますが、時間の関係上省略させていただきますが、ほかにも内陸部では、秩父内、チップナイはアイヌ語になります。また、茶内の上流を基とするノコベリベツ川、オラウンベツ川もアイヌ語の代表格だと思っております。民族共生象徴的空間「ウポポイ」の開業により、道内の学校でアイヌ民族の文化や歴史が授業に取り入れられる動きが広がっています。また、アイヌ民族の血を引く中学生を主人公にアイヌの人たちの今を描いた映画アイヌモシリ、人間の静かなる大地の上映が始まり、世界中で高い評価を得ていると聞いております。私たちが慣れ親しんでいるアイヌ語の地名はその地域の特徴を的確にあらわしております。また、当時の人たちの生活が反映をされております。その意味でアイヌ語の地名は歴史的にも重要な文化財だと思います。観光客にアイヌ語の地名を紹介し、アイヌの方々の当時の生活、歴史の一端に思いを馳せる機会を提供することが観光振興の一助になると期待ができます。由来となったアイヌ語の説明を添えた地名の紹介看板を設置する考えはないか、お伺いしたいと思います。

答弁 商工観光課長 戸井洋典(商工観光課長は2022年3月まで)

お答えいたします。国定化に向け、現在ある看板の更新については、指定後に向けて現在検討しているところであります。先月19日、20日と国定化に向けた環境省中央審議会自然環境部会での視察終了後の意見交換会におきましても、アイヌ語の地名が数多くあり、これらの由来などを知らしめ、自然と文化の協調した公園を目指すべきとの意見も委員の方々から提言されております。これらの提言を含め、新年度の設置に向け現在、内容を検討しているところでございます。以上です。

質問 3番 秋森新二

前向きな答弁をいただきました。ありがとうございます。是非とも実行に移していただきたいと思いますが、重ねて聞きますが、国定公園を好機と捉えて釧路町、厚岸町とも連携をし、統一感を持って臨むべきだと考えておりますがその辺はどうでしょうか。

答弁 商工観光課長 戸井洋典(商工観光課長は2022年3月まで)

現在のところはその動きはございませんが、いずれ3町の推進協議会もありますのでその中でも当然、パンフレットの作成とかの話が出てくると思います。その中で、できれば統一感を持ったものにできればなと考えております。是非検討していきたいと思います。

質問 3番 秋森新二

ありがとうございます。よろしくお願いいたします。平成31年にアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律ができておりますが、この中にアイヌ政策推進交付金がありますが、当然これは活用されるものだと思っていますが、その辺はどうなのでしょう。

答弁 商工観光課長 戸井洋典(商工観光課長は2022年3月まで)

お答えいたします。議員今おっしゃった内容につきましては、商工観光課のほうでも、押さえておりませんので、後ほど担当課の方と相談して検討してみたいと思います。

質問 3番 秋森新二

わかりました。手元に資料はありますが、後ほど教えていただければと思います。通告しておりませんが、その辺御理解いただいてよろしくお願いしたいと思いますが、ユネスコはアイヌ語を消滅に近い言語として極めて深刻なレベルにあるとしておりますが、北海道の先住民族であるアイヌ民族の言葉を消滅させない取り組みが必要かと考えております。マキリ、シシャモ、ラッコ、エトピリカ、サケなどアイヌ語には我々が日常的に使っている単語も多くおり、非常に身近な言葉であります。アイヌ語地名の看板設置は、子供たちがアイヌ語さらには、アイヌ文化に興味を持っていただく機会になると考えております。そこで伺いたいと思いますが、町内の小中高校において何らかの形でアイヌ語に関連する授業を行っているのかどうか伺いたいと思います。

答弁 指導室長 渥美清孝(指導室長は2021年3月まで)

御質問にお答えいたします。アイヌ民族に関わる学校における取り扱いにつきましては、学習指導要領に記載がございますので、それを根拠にして授業において扱われております。来年度、全面実施される中学校の新学習指導要領の社会科におきましては、オランダ、中国との交易のほか、朝鮮との交流や琉球の役割、北方との交易をしていたアイヌについて取り扱うようにすることとされております。その際、アイヌの文化についても触れるよう規定されております。小学校においても、学習指導要領の社会科の解説につきまして、アイヌに関する記述が盛り込まれており、議員がおっしゃいますとおりアイヌ民族にかかわる学習は、小学校、中学校においても重要視されております。このような扱いの中で、小学校、中学校の社会科を中心に取り扱われているのが現状でございます。以上でございます。

答弁 教育長 佐藤健二

議員より質問のありましたアイヌ語の教育に関わる小中高等学校の扱いについてでありますけれども、先ほど議員がおっしゃられておりました郷土の地名に多くアイヌ語が使われております。ですから、小学校三、四年生の郷土資料の学習の中では、その地名を頼りにしながらアイヌ語に関わっていくような学習が出てくるかと思います。また実際に小学校、中学校、高等学校総合的な学習の時間におきましては、郷土学習する中でアイヌ語に興味を持って、そこから主体的に自主的にそのことについて調べていく、アイヌ語に触れていくという学習活動も当然ながらあると押さえていただければと思います。以上です。

質問 3番 秋森新二

教育長にこれからの方針というか方向性を聞こうかなと思っていたところなのですが、大体これからの教育の方向性みたいなものが示されたと思っておりますが、再度確認のためにも質問させていただきたいと思いますが、この7月にウポポイの誕生、さらに北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録が控えているところであります。そのアイヌ民族の成立とその文化の形成、また大きく影響を及ぼした縄文人、オホーツク人とのかかわりについて理解を深めることが、今後の北海道を生きていく子供たちにとって大きな指針になると思っております。そういう中で、浜中町におけるアイヌ民族に対する学習は今後どうあるべきかと聞きたかったのですが、今教育長が言ったことに尽きますか。もう一度お聞きしたい。

答弁 教育長 佐藤健二

先ほどの回答と若干重複するかもしれないですが、やはり地元郷土の地名に子どもたちが興味を持って、そこをきっかけにしながら、郷土に対する歴史、そして誇りを持ちながらこの浜中町により一層興味関心を持っていただいて、ふるさと浜中を愛するというテーマを子供たちに是非持っていただきたいというのが、教育委員会の考えであります。以上です。

質問 3番 秋森新二

前向きな理解のある答弁をいただきました。ありがとうございます。以前、オーストラリアに行った時、先住民族の話を聞かされました。オーストラリアの先住民は、アボリジニーと言われております。4万年前から住んでいて、文字をもたない、自然崇拝の民族で一枚岩と言われているエアーズロックを聖地としている民族でありますが、イギリスが植民地化しておりましたが、イギリス人が移住するようになると搾取、虐待の対象になります。娯楽のためにアボリジニー狩りという狩りの対象になったという話を聞かされました。それでその反省からアボリジニー省が設置されたということであります。日本の歴史の中でも、アイヌ民族の地位は特別あいまいなまま扱いをされたとの評価でありますが、1818年、明治11年ですが、北海道開拓使、日本地方政府は、アイヌ民族の呼称を旧土人と統一しております。そして、国定教科書もアイヌを土人と称して1945年、昭和20年、太平洋戦争終戦、敗戦までこの教科書が使われたと言われております。この67年間の土人と称して差別的な教育してきた和人とアイヌの不幸な歴史があります。教育を通してこの負の遺産も含めて、アイヌ民族の歴史と文化に光を当てていただきたいと思います。どうかひとつよろしくお願いいたします。それではアイヌ岬の観光利用ということでお聞きをいたします。アイヌ岬は火散布と藻散布の中間に位置する岬です。陸上からは雑木林を抜けて緩やかな斜面から先端に向けて、平坦な地形を経てアクセスができます。また、岬周辺は良質なコンブ漁場としても知られています。岬の上には大小の空堀らしきものが認められております。浜中の調査ではチャシ跡ということになっていますが、これがいつ頃の調査なのか、また、どのような遺跡として捉えているのかお聞きします。あわせて遺跡の年代が判るようであれば教えていただきたいと思います。まずこれをお願いします。

答弁 生涯学習課長 澤邊昭彦(生涯学習課長は2024年3月まで)

はい。アイヌ岬の遺跡の調査ですけれども、調査年度は、昭和56年となっております。調査の台帳の中にチャシ、立て穴住居らしきものが数個あるとしております。以上です。

質問 3番 秋森新二

この遺跡の年代はやはり難しいですよね。わかりました。次にいきます。地名の由来となった逸話の存在はどうかとお聞きしたいなと思っております。できればストーリー性のある由来を説明してください。

答弁 生涯学習課長 澤邊昭彦(生涯学習課長は2024年3月まで)

地名の由来と、逸話の存在についてお答えしますが、アイヌ語の地名につきましては、固有名詞ではなくその地域や場所の形状や状況を示して地名とされております。そのため、北海道各地に同じ地名も多く存在しております。そのことを考えますと、アイヌ岬、またほかの地区においても地名の由来となる逸話は残念ながら本町には残っておりません。以上です。

質問 3番 秋森新二

いつごろ付けられたかは、わからないですか。

答弁 生涯学習課長 澤邊昭彦(生涯学習課長は2024年3月まで)

時代についてですが、私の考えですが、アイヌの方が居たときに散布だとかそういう地名を付けていると思うのです。アイヌ岬とアイヌの方が呼んだのかという疑問があります。そのアイヌの方がいなくなってから、地域の方々がアイヌ岬と呼び出したのではないかなという想像はできます。以上です。

質問 3番 秋森新二

そうですね、難しいですよね。アイヌという言葉を使う地名が北海道にどれくらいあるかということを調べてみました。露骨にアイヌという言葉を使った地名はそうないですよね。和人が付けたということは、はっきりしているのだなと思いながらも、遺跡は散布でも何カ所かあって、渡方面から下にかけて至るところに遺跡はあるのですけれども、こういう地名の付け方は珍しいなと思ってもしかしたらストーリー性がある由来を期待したのですが。そうですよね。最後の質問になりますが、観光利用する考えはないか、伺いたい。

答弁 商工観光課長 戸井洋典(商工観光課長は2022年3月まで)

お答えいたします。現地につきましては道有林の保安林となっております。そうしたことから施設整備などのハードルは高く、この度の国定公園化に向けての公園計画を策定するに当たりまして、北海道、町教育委員会と協議の結果、遺跡については、アイヌに関わるものも多数ありますが、今回の園地計画には盛り込みませんでした。また、現地までのアクセスについても困難であることから現状での利用は難しいと考えております。以上です。

質問 3番 秋森新二

さっきストーリー性と言ったのですが、地元ではアイヌ岬と知られてはいますが藻散布の厚岸から下ってくるあたりから見ると獅子岩に似ている。それで獅子岩の岬という言い方も地元の方はしています。今はアイヌ岬、獅子岩の岬、おちや、まいそる、などの呼び方があって、地元の人はそれぞれ使い分けていますが、ストーリー性という話でアイヌ岬を英雄伝説に脚色してストーリー性を作る。例えば、獅子が悪さをしているのをアイヌのカムイが岩に変えたと。そのような伝説にして、それを和人がアイヌ岬にしたとか。そういう由来、ストーリー性にしたらどうか。今商工観光課長から観光には、不向きな土地だとの答弁なのですけれども、道有林ですから民地と違って使いやすいと思っています。アイヌ岬に興味のある観光客もいて、わざわざそれを見に来ていただいている。ですから、アクセスするのは12、3メートル近くまでずっと道路がある。それからすぐ、岬に上がれる。やろうと思えば、先ほど言ったアイヌ政策推進交付金もありますから、やる気があれば観光地に利用できると思うのですよ。当然インフラに対する予算だとか、立ち入り制限だとか解決しない問題もあると思いますけれども、こういうアイヌ政策推進交付金もありますから、これは遺跡の発掘、それから終わった後の環境調査だとかにも使える。使い勝手の良い予算です。交付対象の事業は、アイヌの歴史調査及び周辺環境整備、遺跡や発掘事前調査、調査後の遺跡外の周辺環境整備に要する経費など使いやすい開発予算になっています。やろうと思えばできると思うのですけれども、できないと言うのであれば、アイヌ岬の獅子を利用して英雄伝説みたいなのを作って、立看板で御案内してもらいたいなと思っていますが、どうですか。

答弁 副町長 齊藤清隆(副町長は2023年9月まで)

ただいま、議長よりやる気度というお話でございますけども、逸話ですから作り話で、いくらでも作れるのだろうとは思うのですけども、新年度入ってから学芸員の補充もいたしますので、その方とも相談しましてそういったストーリーをもとに、逸話をつくる方向で検討してまいりたいと思います。よろしいでしょうか。

質問 3番 秋森新二

前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。ちなみに涙岬は悲恋の物語ですが、このアイヌ岬は英雄伝説としてもらえれば、ありがたいなと思っています。一度獅子岩の顔を見に来てください。終わります。ありがとうございました。

出典:浜中町議会 令和2年第4回定例会 2020年12月2日 議事録 PDF(45ページ) 間違いを知らせる