深川市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月5日
避難所のトイレ及び個々の支援ニーズ
2024年3月5日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「避難所のトイレ及び個々の支援ニーズ」について質問し、市長 田中昌幸が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 市長 田中昌幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 大前昭代
本年1月1日に発生した能登半島地震から2か月がたちました。近年は本当に大きな災害が日本のどこかで起きていると感じています。その中でも特に被害が大きかった2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震と津波により、広範囲に甚大な被害をもたらした東日本大震災から13年がたち、その後も2014年9月27日11時52分に長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山の火山噴火災害が発生し、噴火警戒レベル1の段階で噴火したことなどの様々な要因により、火口付近に居合わせた登山者ら58人が死亡、行方不明5人と、日本における戦後最悪の火山災害が起きました。また、2016年には熊本県を震源とする熊本地震でも多くの被害をもたらし、シンボルである熊本城も国の重要文化財13棟が全て被災し、石垣の3割に被害が出て今も復興途中です。2018年には、北海道胆振東部地震が発生し、日本で初めてのブラックアウトも経験しました。そして、本年1月1日に発生した能登半島地震ですが、2月16日の段階で死者の数は241人、負傷者1,291人という甚大な被害が報告されています。この場で改めて、お亡くなりになった方々への御冥福と被災された皆様へのお見舞いを申し上げたいと思います。誰がお正月に、元旦に、コロナ禍の制限が緩和され久しぶりの帰郷で団らんのひとときに、最大震度7という大きな地震に見舞われ、被災してしまうことを想像したでしょうか。今回の能登半島地震の発生は、自然災害に対して人は無力だということを思い知らされましたし、災害は時や場所を選ばず、無慈悲に起こるものだということを痛感させられました。でも、だからこそでき得る限りの備えはしっかりと行うことこそが、今私たちが自然災害に対して身を守るためにあらがえる唯一の手段なのだということを再認識した中で、通告に従い一般質問を行わせていただきます。質問の1点目、避難所のトイレ及び個々の支援ニーズについて伺います。今ほどもお話ししたように、能登半島地震から2か月がたちましたが、皆さんも報道などで御存じのように、復興はなかなか進まず、ようやくボランティア活動の受入れが進み、家の片づけが始まりました。とはいえ、被災ごみの集積場は倒壊した家屋や瓦礫、瓦、使えなくなった家具や電化製品といった大量の災害廃棄物が発生し、仮置場は処理施設が停止し、道路の寸断で運搬にも影響が出ているため、円滑な処理が難しい状況です。珠洲市では通常のごみ量の64年分に相当するとの推計もあります。自治体側も苛酷な避難所生活を解消するため、仮設住宅の建設を加速させており、石川県によると、被害の大きかった輪島市や珠洲市を中心に、3月末までに約3,000戸の仮設住宅を建設予定で、珠洲市に76棟、輪島市に46棟、計122棟のムービングハウスを設置する予定だそうです。2週間程度で約30世帯分の設置が可能とされるムービングハウスは、トイレ・バスは別になっていて、ウォシュレットもついています。仮設住宅といっても、ムービングハウスの場合、もともと一般住宅として開発、使用されているものを仮設住宅として提供しており、耐用年数は100年以上。そのため、断熱、気密、耐震、防音性などの性能は一般住宅と同等ですと紹介されており、1月31日時点では18棟が完成し、被災者の安息と生活再建をサポートすることが大いに期待されています。それでも、通常の生活を取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうで、災害が発生し、避難所を離れるまでや、仮設住宅や元の住居に戻るまでには、何週間も何か月もかかるのが現実です。公共施設は、災害時には避難所となり、多くの人が共に生活する場となるため、災害時を想定したトイレ整備が求められ、避難所における災害時のトイレ・衛生対策や公衆トイレを含めた総合的な災害時トイレ対応の在り方を検討・見直しすることが必要だと指摘している日本トイレ研究所のコラムを読みました。過去の震災では、トイレに行く回数を減らすために水分を控えたことで慢性的な脱水状態となり、その結果、下肢静脈血栓ができやすいことも指摘されていました。避難所でのトイレ問題は、災害時において非常に重要で、過去の災害で避難所でのトイレ問題が繰り返し発生しており、災害時には飲食料や衣料の確保とともに、トイレ・衛生対策が重要で、水や食料はある程度我慢できたとしても、排せつを我慢することはできません。仮設トイレを一つ設置するにも人手と時間が必要で、仮設トイレが避難所に設置されるのは平均1週間かかるとされています。災害時、水洗トイレが機能しなくなると排せつ物の処理が滞り、健康・衛生面で大変な影響を及ぼします。阪神・淡路大震災では発災から1か月経過した後も、避難者60人に対しトイレ1基の体制で、災害時のトイレ不足が大きな問題として取り上げられたと、減災・防災情報サイトで掲載されているのを読みました。特に、子供や女性、お年寄り、障がい者などの視点で、トイレの在り方を考えることが大切であると思われます。子供の場合体が小さいため、トイレのサイズや高さに配慮する必要がありますし、安全に使用できるように、手すりや滑り止めの設置も必要だと思います。プライバシーを重視し、清潔なトイレ環境で、女性は生理用品を使うなどの都合もありますから、専用スペースを設けることも大事だと思います。また、障がいのある方に対しては、バリアフリートイレを設置、あるいは音声案内や点字ブロックを活用して、利用しやすい環境を整えることも必要と思います。さらに、大勢の被災者の方々のニーズに対する支援という部分では、高齢の方々や障がいのある方々、また、今は誰もが何らかの持病を抱えているといっても過言でない社会的状況下で、薬や備蓄食料を選ぶ際にも、アレルギー対策や特定の健康状態に配慮することが重要で、非常時といえども、個々に支援が必要な場合が存在することも十分に考えておかなければならないと、災害の報道に触れるにつれ、思い知らされました。ここで、3点について伺います。質問の1点目、本市においても、災害時のトイレとして想定される仮設トイレの設置について、前段に述べた全国各地で過去に発生した災害時に問題となっていた点や、配慮が必要と思われる仮設トイレの夜間は寒い、暗いなどの問題点を踏まえ、どこまで対策を講じているのか伺います。質問の2点目、災害に備え、断水時でも建物内のトイレを活用できる携帯トイレを準備することを日本トイレ研究所代表の加藤篤さんは勧められており、発災後最低3日分、推奨は7日分の携帯トイレを備えておく場合、1日5回トイレに行くとして、大人1人当たり3日分で15個、7日分で35個を目安に準備しておくといいそうです。避難所だけではなく自宅で過ごす場合も、トイレの復旧が簡単になる携帯トイレを使う、または使い方などのヒントや注意点を啓発するべきと思います。防災ガイドブックだけでは細部までの掲載は無理と思われることから、防災の日などに合わせ、防災イベントや大がかりでなくても、市民参加の防災訓練などの機会に紹介や説明するなどしてはいかがかと思いますが、市の考えと今後の展望を伺います。質問の3点目、本市で発行されている防災ガイドブックには、赤ちゃんがいる場合、介護を必要とする人がいる場合に必要なものとして、個々で薬、離乳食、ミルク・哺乳瓶、おかゆなどの食料品と書かれています。災害時の備蓄食料はアレルギー対策や特定の健康状態に配慮したものを選ぶことが重要と思われますが、高齢者や持病がある方など、食事内容に制限がある方たちでも何かしら食べられるよう多岐にわたっているものになっているのか、現在の備蓄食料の内容を伺います。また、今後賞味期限などの入替えの際に、内容を見直すことになっているのか、見直すのであれば基準などについても伺います。
答弁 市長 田中昌幸
避難所のトイレ及び個々の支援ニーズについて、3点の質問をいただきましたので、順次お答えいたします。まず、1点目の仮設トイレ設置の際の課題への対策についてでありますが、災害時に断水や停電などにより、避難所等のトイレが使用できない状況となった場合、環境衛生の悪化や、避難者がトイレに行かないように水分摂取を控えることで健康被害が発生するなど、多くの問題が生じることが考えられます。そうした際に、仮設トイレを設置し、衛生面の確保や健康被害防止を図っていくこととなりますが、仮設トイレは一般的には屋外に設置されることから、冬期間や夜間などにおける寒さ対策や照明対応、また、トイレを設置するまでに一定の期間が必要になるなどの課題があります。こうした課題への対策として、本市では、避難所内の便器が使えない場合でも、トイレや個室などに設置し、排せつ物を1回ごとに個包装し、密閉することができるラップポントイレを一定数備えているほか、ワンタッチテントつきの簡易トイレなども災害用備蓄品として整備しており、仮設トイレも含め、それら災害用品の併用により、屋内で使用可能なトイレ数の確保を図り、プライバシーや衛生面の確保といったことにも対処してまいりたいと考えているものであります。次に、2点目の携帯トイレの使い方などの啓発についてでありますが、大前議員も述べられておりましたが、携帯トイレなどの災害用備蓄品の備えておくべき個数の目安や使い方、注意点といったことなどの啓発は、有事の備えとして大変重要なことであると認識しておりまして、これまでも本市で行っております防災教室などを通して、先ほど申し上げた屋内用トイレや他の災害用備蓄品なども含め、自主防災組織や町内会への啓発に努めているところであります。今後におきましても、引き続き防災教室などの機会を通じ、災害用備蓄品の啓発に努めてまいりたいと考えているところでありますが、防災教室や訓練などに取り組まれていない地域もあることから、防災教室などの開催機会を増やす取組や、防災の日に合わせた啓発なども検討してまいりたいと考えております。次に、3点目の備蓄食料についてお答えいたします。本市が現在備えております備蓄食料品といたしましては、五目御飯やワカメ御飯、白米、ビスケット、保存パン、ようかんなどとなっております。このうち、御飯類とようかんが小麦や大豆といったアレルギー表示の対象となっている28品目が含まれていない食料品となっております。備蓄食料品の購入につきましては、毎年一定の予算の中で、追加購入あるいは賞味期限切れに伴う買換えを行ってきており、購入品目を選定する際に、アレルギー対応食品の購入割合や品目といったことについては、地域においてどの程度の人が、どういったものにアレルギーがあるといった割合が不明なこともあり、どの程度用意すべきかといった判断も難しいことなどから、特に選定基準のようなものは設けておらず、備蓄している食料の数量や保存期間、金額などを総合的に判断して購入品目を決定しているものであります。アレルギー対策や特定の健康状態に配慮したものを選ぶことは、備蓄食料品として必要な要素の一つであると認識いたしますので、今後も購入あるいは買換えといった際には、アレルギー対応品の確保といった観点、さらに実際に食べる方が商品の原材料表示など、使用品目が確認しやすいものを選ぶといったことにも配慮し、購入品目等を選定してまいりたいと考えております。