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深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日

父親の産後鬱に対する支援

2022年6月17日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「父親の産後鬱に対する支援」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。

質問者
大前昭代 議員
答弁者
市長 山下貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 大前昭代

次の質問に移ります。父親の産後鬱に対する支援について伺います。4月1日から改正育児・介護休業法が施行され、それに伴い深川市でも育児休暇、介護休暇に関する条例の一部が改正されることとなり、先月の臨時議会で提案可決されました。取得条件が緩和され、取得しやすい、相談しやすい環境も整え、これは正規職員のみならず、会計年度任用職員にも適用されます。また、今後、産後パパ育休の取得、育児休暇の分割取得が可能になるなど、男性育休がいよいよ本格的に導入され始める運びです。しかし、その裏で、育児と仕事の両立に苦しみ、鬱状態に陥る父親がいることはあまり知られていないと思います。「育児をしない男を、父とは呼ばない」、1999年に当時の厚生省が打ち出したキャッチコピーです。それから20年がたった今では、イクメンという言葉が定着し、男性の育児休暇を進めるための政策が検討され、仕事と育児の両立は当たり前の時代になりつつあります。しかし、今、育児に取り組む父親たちに産後鬱のリスクが指摘されているのです。出産直後の母親が精神的な不調を感じやすくなるのは、産後鬱として広く知られています。妊娠、出産で体調やホルモンバランスが変化することに加え、育児への不安などで精神的な不調を感じやすくなり、10人に1人の母親が産後鬱になるという報告もあるなど、国や各地方自治体は助産師による家庭訪問や母親学級の開催など、母親の産後鬱へのサポートを充実させてきました。もちろん本市においても、そのサポート体制はしっかりと充実したものを行っていると思っています。でも、出産しない父親はどうなのでしょうか。海外では父親の産後鬱を対象にした研究が幾つか行われており、イギリスなどの学術誌によると、急激な生活リズムの変化や仕事と育児のプレッシャーによって、子供の誕生後1年以内に10人から11人に1人の父親が産後鬱になるリスクがあると指摘している記事を目にしたことがあります。産後鬱は、母親だけではないのです。父親だってつらいし、心身ともに不調を来すことは特殊なケースではないのです。国や行政は、父親の育児参加を呼びかけ、父親も積極的に育児に参加しているのに、父親を対象とした支援はまだほとんど行われていないのが現状のようですが、父親へのケアについても同時に考えていかなければならない時代になったのではないでしょうか。厚生労働省は今年度から父親の産後鬱に着目した研究班を立ち上げ、母子保健の専門家や精神科医、元助産師などがメンバーとなり、父親の生活態度や健康に関する分析を進めるとともに、企業や自治体などを対象に実態調査を行って、支援策を検討するとしています。研究班の代表を務める国立成育医療研究センターの竹原健二室長は、「日本では、産後の両親学級などの支援策があるが、父親が参加していても、教えるのは母子の健康に関することに限られている。本当の意味で父親を対象とした支援は十分に行われていないのが現状だ」と指摘しています。現在は長期にわたる新型コロナウイルス感染予防対策で、生活に制約が課せられ続ける中で懸念されてきたコロナ鬱、つまりコロナ禍でのメンタルヘルス悪化はOECD、経済協力開発機構の報告によれば、日本でも国内の鬱病の有病率が2020年時点で17.3%と2013年の7.9%から倍増しているという結果もある中で、厚生労働省の2016年の国民生活基礎調査のデータを用いて、全国からの層化無作為抽出による代表性が高い集団において、1歳未満の子供を持つ2人親家庭3,514世帯を解析したところ、父親の11%に精神的な不調のリスクがあると判定され、母親の10.8%とほぼ同水準であったこと。さらに、夫婦のいずれか、もしくは両親が同時に精神的な不調のリスクありと判定された世帯は、それぞれ15.1%と3.4%であったこと。夫婦が同時期に精神的な不調リスクありと判定される世帯のリスク因子として、父親の週55時間以上の長時間労働、母親の睡眠時間が1日6時間未満の短さ、子供が6か月から12か月であることなども示された記事を読みました。父親は長時間労働に加え、家事・育児の負担の増加により、心身に負担が蓄積しやすい生活環境に置かれていると考えられ、母親の多くは既にそうした家事・育児の負担や仕事の両立に苦労しているため、父親は負担や疲労が蓄積していても、母親の負担や疲労に比べれば、まだまだとなりがちなのだそうです。しかしながら、そもそも父親と母親の負担を比較することは、本質的な問題解決につながりません。父親の鬱に着目し、予防、早期発見していくことは、単に父親の健康状態を維持するだけでなく、母親の負担軽減や子供の健全な発育・発達にもつながるため重要と思います。ところが、産前産後の父親を支援する保健医療の仕組みは皆無に等しいですし、夫婦が同時期に精神的な不調に陥ってしまうと、両親の不健康のみならず、養育環境の悪化が懸念されます。産前産後に最も不安定でもろく、最も支援を必要とされる母と子に対し、父親はその母と子を支援しなければならないという役割を担うことが期待されています。では、仕事と育児の両立が当たり前の父親に対しての支援はどうなるのでしょうか。ここで質問の1点目、母親と同じように父親も不調のリスクがあるという調査結果を紹介しましたが、だとするなら、産前産後のメンタルヘルスに関する支援は父親も必要と考えます。今まで行ってきたマタニティサロンなどで父親に対してサポートになるような内容はあったのでしょうか。また、父親の鬱に関しての相談事例などが今まであったのかについても伺います。質問の2点目、さきに述べたように市でも育児・介護休暇の条例を一部改正、また社会としても男性の育児参加、育児休暇取得を推進している流れの中、市として父親の産後鬱に対する具体的な支援策などの考えがあるのか伺います。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

父親の産後鬱に対する支援について、2点質問がありましたが、関連がありますので一括してお答えさせていただきます。産後鬱につきましては、母親の子育て支援において大変重要な課題として捉えて、本市におきましても、妊娠届出に来られた妊娠初期の母親に対して、初期のうちから妊娠によりホルモンバランスが変化することにより、心身に様々な影響が出ることを保健師が説明し、併せて対応策などについてもお伝えしているところでございます。また、深川市では、妊娠中の方の健康教育といたしまして、妊婦とその家族を対象としまして、より具体的に産前産後のイメージを持てるように保健師、栄養士、市立病院の助産師等が講師となり、勉強会のようなことをするマタニティサロンを延べ年12回行っているところでございます。このうち助産師が講話をする回には、父親も一緒に参加する方もいらっしゃいまして、その際には母親の心の変化、それから周囲の母親へのサポートについてお話をする機会はありますが、それはあくまでも女性の産後鬱を主体とした内容でありまして、父親の産後鬱への具体的な情報提供については、残念ながら行われていないわけであります。また、市立病院に委託して実施しておりますにこにこサロンにおいては、助産師による育児相談を行っており、母親だけでなく、父親もサポートを受ける場として位置づけておりますが、父親のみの利用や父親の産後鬱についての相談は、これまでないのが現状でございます。しかし、今後は母親の産後鬱支援だけでなく、父親の産後鬱の視点も加えて、議員がるる御指摘されましたように、父親の産後鬱もあるということをしっかり情報提供しまして、父親が育児の悩み、そして産後鬱について、にこにこサロンなど気軽に相談できる場が既に設けられていることなどを広く周知いたしまして、極力、相談しやすい体制を確保してまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる