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深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日

18歳成人

2022年6月17日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「18歳成人」について質問し、教育部長 荒井幸治が答弁しました。

質問者
大前昭代 議員
答弁者
教育部長 荒井幸治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 大前昭代

次の質問に移らせていただきます。18歳成人に係る支援について伺います。民法の改正により、本年、令和4年4月から成人年齢が二十歳から18歳に引き下げられました。これは1876年、明治9年以来、146年ぶりの成人年齢の変更となります。この問題は、平成31年第1回定例会で太田議員が、また本年第1回定例会では近沢議員が質問されていましたが、私も不安に思うこともあり、少し見方を変えて質問させていただきます。18歳成人といっても、大人を実感する酒やたばこは二十歳からという決まりは変わりませんし、刑事事件を起こしたときなどにも、大人と違う扱いをすることを決めている少年法の対象年齢も二十歳未満でこれまでと変わらないことから、民法上の成人年齢が引き下げられても、18歳、19歳は完全な大人ではなく、子供と大人の中間的な年代という印象があります。しかし、民法が変わるのに合わせて、4月から少年法も改正されました。法律の対象年齢は二十歳未満で変わりませんが、18歳と19歳の少年については、特定少年と位置づけて、検察官に送られる罪の幅を大きく広げ、大人の犯罪の扱いに近づけ、起訴されれば実名や写真など、本人を特定できるような報道もされるようになります。また、今まで民法では結婚できる年齢は男性が18歳以上、女性は16歳以上となっており、結婚年齢は民法が制定した1898年、明治31年に男性17歳以上、女性15歳以上と決められ、戦後の民法改正で男性18歳以上、女性16歳以上となり、2歳の差は維持されたままでした。これは医学的な見地から、女性のほうが男性よりも体の発達が早いとされていたためだそうです。この男女差については、女性は早く結婚し、家事をするものという性別の役割分担を促し、男女間の不平等を助長するものだという評判が出るようになり、1996年には法務大臣の諮問機関である法制審議会が男女とも18歳に統一すべきだと答申しました。しかし、見直されないままでいると、2003年に国連の女子差別撤廃委員会から、差別的として、改正するよう勧告され、男女とも18歳にするという流れは止めようがなくなりました。世界的には今、成人年齢は18歳とするのが主流で、日本でも憲法改正に関する国民投票の投票権が18歳と定められ、平成28年には公職選挙法が改正され、投票できる年齢が18歳に引き下げられるなど、重要な判断に18歳から参加してもらおうという動きが進められてきました。こうした流れの中、市民生活に関わる基本的なルールを定める民法でも、18歳以上を大人として扱うべきではないかと議論されるようになり、その背景には少子高齢化が進み、働く人が減ってきている現状もあり、若者にこれまでより早く社会参加してもらって、社会に活力を与えたいという狙いもあったようです。成人年齢が18歳に引き下げられれば、在学中に成人年齢に達する生徒も現れます。高校3年生のクラスに成年と未成年が混在することになり、高校教育における生徒指導も困難化することが予想されます。また、基本的には転学や退学、留学を行う生徒が未成年の場合、父母などの同意を得た上で手続を進めることが一般的ですが、該当生徒が成人年齢に達している場合、これらの手続において、父母などの連署した書類の提出が不要となります。しかしまた、生徒の人格形成においては、家庭環境が大きな影響を与えるため、在学中に成人年齢に達した生徒であっても、生徒指導・進路指導ともに父母などの協力を得ることが重要でしょう。成人年齢が引き下げられることにより、賃貸やローンの契約をはじめ、二十歳未満であっても、保護者の許可を得ずにできることが増えるその一方で、18歳という年齢は、父母などや地域によって、社会的自立をするための支援が必要であることに変わりはありません。学校、父母など地域が連携し、協力しながら、これまでどおり若者の社会的自立を促すことが大切と考えます。今の高校2年生は、3年生になると誕生日の来た人から順に成人になっていきます。大人って何だろうと思ったときに、成人年齢が18歳になったその理由をしっかりと理解し、スムーズに社会の一員としての自覚が持てるよう、行政としても支援策を講じる必要があるのではないでしょうか。ここで質問の1点目ですが、今まで未成年として、学生としてあらゆる保護を受けていた18歳が、全てではなくても成人としての責任を負わされる立場になって、しっかりとその役割や課せられる責任、例えば未成年者取消権、これは未成年者が親の同意を得ずに契約した場合、原則として、契約を取り消すことができる法律のことですが、この法律が適用されなくなることにより生じると予想される様々な消費者トラブルに巻き込まれたときの断る力、相談する力などは学べているのでしょうか。また、さきにも述べました転学や退学、留学を行う生徒が成人年齢に達している場合、父母などが連署した書類の提出が不要となるなど、在学中に成人年齢に達した生徒であっても、生徒指導・進路指導ともに父母などの協力を得ることが大変重要であると思われます。市内小中学校においては学習指導要領に沿って学習していると聞いておりますが、学習の具体的内容はどのようになっているのか伺います。質問の2点目、内閣府の民法の成年年齢に関する世論調査において「子供が大人になるためにはどのような条件が必要であるか」を聞いた結果、「自分がしたことについて自分で責任を取れること」を挙げた者の割合が72.8%、「自分自身で判断する能力を身につけること」を挙げた者の割合が70.9%、「精神的に成熟すること」を挙げた者の割合が69.4%と高く、以下「社会人として最低限の学力・知識を身につけること」が63.9%などの順になっている調査結果を見ました。今まで述べてきたように、民法の改正により、成人年齢が18歳に引き下げられ、親の同意を得ずに権利を行使することが増えたとともに、課せられる責任も大きくなり、本人や取り巻く方々にとっても心配や不安を伴う重要な問題と考えます。市として、成人を迎える人や父母の方々などに対する学習機会の提供などの支援があるのか伺います。

答弁 教育部長 荒井幸治(教育部長は2023年3月まで)

18歳成人に係る支援についてお答えいたします。最初に、1点目の小中学校での学習内容についてでございます。成人年齢の引下げに当たりましては、社会の一員として行動できる自立した消費者を育成するため、学習指導要領の趣旨の徹底を図るよう求められているところでございまして、各学校では学習指導要領に沿った内容で授業を行っております。質問にありました消費者に関わる具体的な学習として、中学の公民におきまして、消費者保護基本法や消費者契約法などの消費者を守る制度などを経済活動の仕組みの一部として学習しておりますし、中学の家庭科におきましては、消費者被害と消費者の自立の単元で、消費者被害についてより詳しく取り上げており、具体的にはインターネットやキャッシュレス化の進行により、知らないうちに被害に巻き込まれ被害が拡大してしまうことや、その状況を悪用した悪質商法の説明のほか、中学生の消費者被害として圧倒的にデジタルコンテンツによる被害の相談が多いこと、その中の特徴として中学生が多いことなど、消費者被害が身近であることを学びます。また、消費者を守る法律や制度としまして、消費者基本法をはじめ消費者契約法、製造物責任法、クーリング・オフ制度などのほか、消費者を支える機関といたしまして、国の国民生活センターや自治体の消費生活センターなどの相談先を学習いたします。これらの学習により、議員から質問のありました、断る力や相談する力を発揮するために必要な、消費者に関する知識や具体事例及び相談先を学習しているものでございます。なお、質問にありました高校における転学や退学の手続につきましては、義務教育の段階においては発生しませんので、対応については把握していないところでございます。次に、2点目の18歳成人を迎える人や父母などに対する学習機会の提供などの支援についてお答えいたします。成人年齢の引下げによる変化は、消費者問題、結婚、人権など多岐にわたることのほか、先ほど答弁いたしました中学校の公民の授業や高校の授業において、学習指導要領に沿った内容で学習の機会が確保されている状況にあることなどから、教育委員会としましては、成人対象者などを対象にした学習会は開催しておりません。また、市職員が講師となる生涯学習出前講座において、選挙制度や新有権者教育についての講話などのメニューを設けておりますが、これまで成人年齢引下げに関する出前講座の開催に係る相談はないところでございます。今後、18歳成人に関する出前講座の希望がございましたら、既存のメニューにはなくても対応が可能な内容もあると考えますし、ニーズが多い場合には、新たなメニューとして組み込むことができるかにつきましても、関係する所管と検討したいと考えております。また、出前講座としての対応が困難な場合でありましても、関係機関や団体の紹介や講師選定のアドバイスなど、学習機会のコーディネートという形での支援も可能でございますので、具体の相談をいただいた場合には、丁寧な対応を心がけてまいりたいと存じます。

出典:深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる